なやみごと
おざきと申します。
はじめて投稿します。どうぞよろしくお願いします。
SPD-P1を購入させていただきました。今まで出なかった低音が出るようになった反面、どうしても解決できない現象が2つあり、悩んでいます。
(1)位相を調整しても、どうも低音が遅れて出ているような気がする
(2)入力ソースによっては、低音と
ともに、「ザシュッ」とサブウーハーのユニットの震え音?が聞こえてしまうことがある。(ウーハーの出力レベルを下げても変わらず)
*なお、メインSPはYAMAHAのNS-300、
サブウーハーはYAMAHAのYST-SW800を使用しています。アンプはYAMAHAのDSP-AX1です。
AX1のサブウーハー出力〜SPD-P1のサブウーハー入力、SPD-P1のOUT1〜SW800の入力端子にそれぞれRCAケーブルで接続しています。
(1)(2)ともサブウーハーのユニットの限界かなとあきらめている状況です。特に(1)はもっと反応のよいサブウーハーにすれば解決するのかなとも思っています。
何かよい方法あればアドバイスいただけたらと思います。
>(1)位相を調整しても、どうも低音が遅れて出ているような気がする
■ SPD-P1の位相整合はHP本文の「SX-DW7vsSPD-P1ドライブSX-DW7」の http://www.salogic.com/home.files/exclusive/exclusive-data.htm
「ディレーで位相を合わせる(動画シミュレーション)」の項でご説明している波形合成方による位相整合です。
http://www.salogic.com/home.files/solution/multi.htmにも類似の解説があります。
詳細は本文に譲りますが、SPD-P1に起因する音の遅れは、メインとサブウーファーの音量のアンバランスにその原因があります。
メインの低音とサブウーファーの低音が周波数特性的にフラットに合成されれば遅れは解消します。
しかしおざきさんが悩まれているようにフラットにできない事例が下記のように二つ考えられます。それぞれに対応方法が異なります。
■ 部屋の壁が振動するなど、部屋の残響音がブーミーな場合、
メインスピーカーと残留音だけでミッドバスが盛り上がります、この状態でサブウーファーを加えると盛り上がったミッドバスにサブウーファーのレベルを合わせることになり、全音域のエネルギーを持つキックドラムやベースのスピード感の領域である700Hz付近の帯域の音とのズレが聞こえるようになります。典型的な例がHP本文のRoom Tuning の項の「どのような事例のとき、FW&LVパネルが効果を発揮するのか」に記載されています。対応の方法も記載してあります。
LV1200パネルは弊社スーパーウーファーによる部屋鳴りで、スーパーウーファーの能力が発揮できない部屋を改善するために開発したものです。
http://www.salogic.com/home.files/room-tuning/room-tun.htm
リスニングルームの音響調整は部屋毎に最適な施策が異なります。部屋の構造・内装などの詳細をUPしていただければより適確なお答えができると思います。
■ バスレフ形式のサブウーファーをSPD-P1でドライブした場合。
バスレフ形式のサブウーファーの周波数特性は概ね下記のような双山の特性を示します。
http://www.salogic.com/new.files/q&a-p1kit.htm
一方SPD-P1では密閉形式のサブウーファーを想定して(バスレフは特性がフラットでは無いことと機種毎にまちまちなため補正データが作れない)60Hz以下を12dB/octで逆補正しているため、上記の例に当てはめれば43Hzにピークができてしまいます。メインのウーファーとサブウーファーのレベルバランスを耳で合わせると、超低音が最適バランスと思われる状態では43Hzにピークができ、周波数特性がフラットになりません。高久様のレポートのように
http://www.salogic.com/report/takahisa.files/takahisa.htm
YST-SW800のポートを塞ぐとフラットになるので遅れが解消します。
バスレフのポートの風切り音も大きなディレーを伴うので低音が遅れて聞こえる原因になります。
>(2)入力ソースによっては、低音と
ともに、「ザシュッ」とサブウーハーのユニットの震え音?が聞こえてしまうことがある。
■ スピーカーユニットを超低音で振動させると、その帯域までの入力を全く想定していないユニットあるいは振幅に余裕が無いユニットではこの現象が起ります。ポートを塞ぐとボックス内の空気の背圧で振幅が小さくなるのでノイズが減少する可能性があります。但し振動板が強固でないと振動板の変形が起り歪みが増加してディストーションが耳につく可能性が生じます。これも低音が遅れて聞こえる原因になります。
東京・八王子のオーディオ店「くさかべ」の社長のくさかべさんが、SPD-P1&SPD-P2と市販のサブウーファーを組み合わせてコストパフォーマンスの高いスーパーウーファーシステムを構成しようとテストを重ねていたので、問い合わせをされると良いサブウーファーを紹介してもらえると思います。
http://www.kusakabe.co.jp/
私はベロダインのサブウーファー「SPL1000」\11〜12万円との組み合わせがベストコストパフォーマンスと思います。スピード感のある楽しい超低音が得られるのです。
おざきです。
丁寧なアドバイスありがとうございます。
> ■ 部屋の壁が振動するなど、部屋の残響音がブーミーな場合、
サブウーハーの音量をアップすると、確かに上記の現象は起こりました。(部屋がゆれる、という感じです。)音量を絞ったところ、さほど気にならなくなった感じです。
なお、部屋は、一般的な石膏ボードの洋室(7畳)です。サブウーハーの近くに毛布を巻いたものを置いています。
> ■ バスレフ形式のサブウーファーをSPD-P1でドライブした場合。
実はこちらのHPを参考にして、既にSW800のポートを塞いで使用しています。しかし、何を詰めてよいかわからず、とりあえずTシャツを詰めている状況です。^^;
果たしてこれで良い効果が得られているのか、自信がありません。
どのように塞げばよいか、特別な方法はあるのでしょうか。
> ■ スピーカーユニットを超低音で振動させると、その帯域までの入力を全く想定していないユニットあるいは振幅に余裕が無いユニットではこの現象が起ります。
うう、やはりそうですか。買い替えするしかないかもそれませんね。お金がたまるまで、もう少し工夫してみます。(でも、ベロダインは良さそうですね。欲しい・・)
> 部屋は、一般的な石膏ボードの洋室(7畳)です。
HPの「ルームチューニング」の項に、石膏ボード(プラスターボード)で内装したオーディオルームの、チューニングのコーナーを設けてあります。石膏ボードは遮音性能が高いため、オーディオ用に最適と勘違いされがちですが、それは間違いです。使うのなら木のコンパネ・石膏ボード・木のコンパネの様に重ねて内側にいれます。木とコンパネの比率は3:1位が良いでしょう。
石膏ボードは振動音がブーミー(拳で叩いた時の音)であり、反射音も表面の紙で高音域が吸収されるため、音楽の表情が暗くなり躍動感が乏しくなります。
石膏ボードがサブウーファーで揺すられると、叩いたときと同じミッドバスの輻射音が大量に出て、ミッドバスのレベルが上がります、その状態でサブウーファーが聞こえるまでレベルを上げると、サブウーファーのレベル過多となります。また一寸下げると聞こえなくなります。バランスが取れないのです。
サブウーファー設置以前の状態でも、石膏ボードはミッドバスで鳴っており、メインの解像度を落としています、HP本文の「ルーム・チューニング」の項を参照して頂き、部屋をチューニングすることをお勧めします。
http://www.salogic.com/home.files/room-tuning/room-tun.htm
LV1200は弊社スーパーウーファーをお買い上げ下さったお客様の、オーディオルームの低音のダブツキの処理用として、無償で差し上げていたものが原型です。
LV1200のように表面のリブの一本一本が音響的に独立しており、低音で板振動が起らない重たいもので壁面を覆うと石膏ボードの振動が小さくなります。本の詰まった本棚でも同様の改善効果が得られます。
> 既にSW800のポートを塞いで使用しています。しかし、何を詰めてよいかわからず、とりあえずTシャツを詰めている状況です。^^;
> どのように塞げばよいか、特別な方法はあるのでしょうか。
Tシャツを詰める方法でOKです。高久様のレポートと同じ特性になっていると思います。
http://www.salogic.com/report/takahisa.files/takahisa.htm