家を新築することになりました。
無償ルームチューンではお世話になりました。
京都、長岡京市の中村です。
諸般の事情で小さいながらも家を新築することになりました。(木造在来工法)
2階建ての2F・8LDKに42型TV・スピーカー・機材を詰め込むことになってしまう上、御社のHPにあるような本格的な床・壁・天井の補強は予算の都合で無理なのですが、何とか良いオーディオルームに出来るよう知恵を絞っているところです。
この件につき、ご教授願いたく投稿させて頂きました。
現在、一般的な安普請の工法からの変更を優先順位の高い順から説明させていただくと、
�@天井を傾斜させる。
右スピーカーから3寸勾配で左へ上がっていく傾斜になります。傾斜させるのは必須とした上で、安価に強度を出せる下地・仕上げ材が判りません。
�A床の補強
910mm間隔で下地が入り12mm合板+塩化ビニルクッションフロア張りが標準施工です。下地の間隔を倍にした上で、12mm厚無垢材フローリングに変更しようと思います。35mm厚無垢材を使えば12mm合板無しでOKとの事で迷っています。材種については単価が一番安いのでパインもしくは杉板を考えていますが如何でしょうか。
�B壁の補強
下地を補強するのは難しそうです。12mm石膏ボード+ビニルクロス張りが標準仕上げですが、腰壁は床と同じ材種で板張りに出来そうです。ビニルクロスに変わる響きの良くなる壁紙が判りません。
これくらいが、私の浅い知恵で考え付く全てですがLVパネルを使うのを前提でアドバイス頂けませんでしょうか。
ちなみに、杉板無垢材フローリング+腰壁張りはカントリー調の部屋になる訳ですが、これが妻の好みらしく妻から先にこんな部屋にしたいと提案されました。LVパネルが部屋に溶け込むと思うので大変良いですね。
LVパネルの表・裏フシあり特価品を気長に待っています。
何卒、よろしくお願いいたします。
オーディオルーム天井を3寸勾配と先述しましたが、3寸勾配は屋根勾配で、室内天井の勾配ではありませんでした。
室内天井の最適角度の目安があれば教えて下さい。
標準天井高さは2400mmです。
> �@天井を傾斜させる。
■天井も強度が必用なので板に厚みが必用です。ホームセンターにあるSPFの2x4材(壁強度が低いときは天井だけ強固にしても意味がないので1x4材。幅の狭い板を並べて平面を作ると、一枚板より音が良い)が安価で工事もし易いと思います。
遮音を考えなければ並べて打ち付けるだけで良いし、遮音率を上げたければ下地に石膏ボードまたは板を一枚加え、表面の板との間に桟木などで隙間を作り、間にフェルトを挟んで下さい。
部屋が狭い場合は低音の吸音処理を兼ねてLVパネルのように若干隙間を空けて打ち付け(裏板無し)、裏に10cm程度以上の吸音材を並べると良いでしょう。但し天井裏を通じて隣の部屋に音が漏れないよう、天井裏の部屋の境も石膏ボードで遮音する必用があります。
何度もホームセンターに通って、曲がりがなく節が少ない材を物色してくる手間が必用ですが・・。
傾斜角度は6度以上を目安にしてください。一寸勾配でおよそ6°です。2400の天井高に入れるのであれば、一寸勾配より、のこぎり状勾配が妥当です。
> �A床の補強
■下地間隔を2倍にすると床の振動強度は1/8に低下します。
<大引きの支点のスパンと床振動量>参照
http://www.salogic.com/DesignGap/DesignGap.html
910 -> 1820 はリスクが大きすぎます。床板の厚さを増やしても回復出来ません。材はパイン、杉OKです。
> �B壁の補強
■壁の強度は下地の柱に依存します。普通の部屋の作り(柱:4寸)で柱を補強しない場合は「板+石膏+板」の構造にすると柱が負けて壁全体が一枚板のように振動し、発生してしまった場合に制御が難しい100Hz以下の帯域の壁振動が発生します。
LVパネルでミッドバスを吸音するのが前提であれば、柱より壁が弱くなる「石膏ボード+壁紙」が苦労せずに70〜80点くらいの音を得る常套手段です。
ルームチューン無しの部屋はせいぜい20〜30点ですから、コストパフォーマンスがすこぶる高く安上がりな方法です。
杉の羽目板など乾燥したときに必ず反りが出る板材を石膏ボードに重ね打ちすれば、時間経過と共にフラッターエコーが減って解像度が更にアップします。機器のエージングと勘違いされる現象ですが・・。
杉板であっても壁紙に比べれば高域の反射音が多いので、ボーカルや楽器の音にハリも出ます。
壁紙で仕上げるのであれば、砂壁を模した壁紙で高域を拡散反射する聚楽をお勧めします。但しこすると砂が落ち欠点があります。腰壁の上から天井であれば使用可能と思います。
アドバイスありがとう御座いました。
出来る限り実現できるようがんばりたいと思います。