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スレッドNo.646

特定中高域の悩みについて

初めてメールを差し上げます。
「何でも気軽に書いて」ということですので、一つご相談させていただきますので、よろしくお願いします。
御社のHPを拝見し、チューニングパネルの導入で解決するのであれば導入したいと考えています。
■当方の部屋の状況は次のとおりです。
�@洋室7.5畳(6畳間の横方向に1.5畳伸びた横長)
�A床はフローリング、壁と天井は全てラワン合板(下地にグラスウール)で施工・塗装を施し、素人なりにオーディオ専用ルームを指向したつもり。
�Bスピーカー(TADのE−1)を置いてある部分を除く壁面のほとんどは、LPとCDで占領されている状況(音への影響?を懸念)。
�Cスピーカーを長辺壁側中央に1.5m間隔で置き(横置き)、リスニングポイントまでの距離は、約1.5mのニアフールドリスニング。
■現在の悩みは次の点です。
�@ピアノの高音キーやソプラノの高音など特定の音程で、部屋中に音が飽和するような雰囲気で大きくなるような現象がある。
�AMJ誌が発売しているCDでワーブルトーン・スイープ(揺らぎを持ったスイープトーン)を再生すると中高域(約3〜5kHzあたり?)を中心に部屋中に音が充満し飽和する(ビーンと張る感じ)ような感じになる。
※たぶん、�@と�Aは同じ要因と思われますが、原因特定ができません。
 アンプを取り替えても現象は同じです。
 スピーカーは最近導入したものですが、従前のスピーカーでも同様の症状でしたので、部屋に原因があるものと思われます。
※素人なりに、天井と床とのフラッターエコーに原因があるのかと思い、綿のシーツでくるんだグラスウールを押入用スノコの内側に入れて天井一面に打ち付けてみましたが、残念ながら改善は確認されませんでした。
■御社のHPを拝見すると、チューニングパネルは「定在波を吸収し、高音域の反射を促進する」とありますので、当方の悩みの解決に役立つかどうかわかりませんが、御社の製品は、トータルで部屋の特性を改善するもののようですので、ご助言いただければと思います。

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オーディオルームの音は下記パラメータのバランスで決まります。

�@:位相干渉と定在波
�A:フラッターエコー
�B:壁・床・天井の振動
�C:初期反射音
�D:残響時間と残響音の周波数特性

そして広い部屋と狭い部屋でパラメータのバランスの取り方が大きく異なることを理解すると素晴らしいオーディオルームを作ることができます。

<1>
オーディオルームの設計はたわまない柱に振動しない壁が王道ですが、この考えに忠実に従って狭いオーディオルームの壁6面をガチガチに強化してしまうと何が起こるでしょうか?

40〜100Hzの低音楽音の領域に強い定在波が発生し、エネルギーの大きい伝送特性の凸凹にみまわれて聴感への悪影響が強く現れます。

<2>
一方低音の遮音率があまり高くない石膏ボードに壁紙程度の壁材にして低音のエネルギーを外部に漏らしてやると、位相干渉や定在波のエネルギーが小さくなって、100Hz以下の低音域の不具合を和らげてくれます。

しかしこの方法は強度不足の壁材がドロンコーンのように振動してミッドバス(125Hz〜250Hz)の振動音が発生し、ブーミングというお釣りがきます。

そのブーミングのエネルギーをSV1800spパネルなどのミッドバスの吸音体で吸音処理すると、低音そこそこOK、ミッドバスもOKとなって、30畳以上の広い部屋には勿論かないませんが、狭い部屋なりの高いレベルの及第点が得られます。

一方、姑息な手段はいやだ、正攻法こそ成功の近道だと考え、広い部屋・傾斜天井・傾斜壁が揃ったときの正攻法である強固な壁に拘ると、40〜100Hzに発生するエネルギーの大きい伝送特性の凸が処理不能となって立ち往生する可能性が高くなります。

中高音域にもフラッターエコーが発生し、吸音で処理すれば簡単ですが音楽の躍動感が減退し、拡散反射や斜め壁で処理すれば相応のコストがかかります。

狭い部屋であっても、経験豊富でコストもお構いなしであれば後者の選択余地がありますが、コストに制約があれば前者の選択がベストです。

さて、お問い合わせの件ですが、「壁と天井は全てラワン合板(下地にグラスウール)」の場合、中高音域の特性は<1>相当になります。低音域は合板の厚さや柱の太さと間隔、グラスウールの入れ方にもよるので情報不足で判断ができません。

<フラッターエコー>
フラッター部位の特定はハンドクラップを使います。手を叩きながら部屋中をゆっくり歩き、「ビーンと張る感じ」が強いところを探し、左右の耳の方向をSPに向かって左右、体を90度回転して前後、頭を横に倒して上下のビーンの大きさを比較し、強いビーンの方向にフラッターがあると判定します。

その方向が、天井〜床で、吸音で処理するのであれば、スカラホールのような吸音帯域の広い吸音体でフラッターを吸音してください。「中高域(約3〜5kHzあたり?)」だけであれば、グラスウールのような高音域の吸音体でフラッターは消えますが、吸音帯域が狭かったり帯域が偏っていると、逆位相に似た不快な圧迫感が発生して音楽もおかしくなります。

グラスウールにスノコを被せてしまうとスノコの反射がグラスウールの吸音力を損ないます。

<天井〜床の判定>
床に布団を敷き詰めてください、実用性はありませんが、フラッターが上下であれば必ず止まります。

壁の殆どがLPとCDで覆われているとのことですが、壁の上部も含め全てでしょうか? 平面が残っていればフラッター構造です。

一般に石膏ボードのフラッターは1kHz以下くらいで高音域のフラッターを経験することはまずありません、「3〜5kHzあたり」のフラッターは硬くて平滑なラワン合板によるものかもしれませんが、CDのケースの振動の可能性はないですか? CD全体に、ふとん、厚地のカーテンをかぶせて確認してください。

部屋の様子が分からないので結論は出ませんが、ご参考まで。

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長文のご返信ありがとうございます。
大変参考になります。
アドバイスをたくさん戴きましたので、順番に試してみようと思います。
結果が出ましたらまたご連絡させていただきます。

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