長い道を
学生時代、FM放送から流れたメリー・ホプキンの「悲しき天使」(原題Those were the days)に魅せられた。胸に響くメロディーと天使を思わせる澄んだ歌声が心をとらえたのだと思う。あとで知ったが、この曲はポール・マッカートニーが彼女のためにプロデュースしたものであった。森山良子がカバーした日本語の歌詞と歌声も哀愁をおびたものだった。いまでは、歌詞の意味につくづく共感する歳になった。先日、YouTubeで「悲しき天使」の原曲であるロシア民謡の「長い道を」を視聴することができた。これも、とても美しい歌詞で、英語、日本語、ロシア語それぞれを比べると楽しい。世界各地で戦禍の絶えない中にあって、歌声や文学・芸術を通じて平和を築いて行けないものかと切に願う。