憲法と『建国記念の日』を考える集会
2月11日、日本教育会館で「憲法と『建国記念の日』を考える集会」が開催された。第1部ではフォトジャーナリストの安田菜津紀さんの『共に生きるとは何か-難民の声、家族の歴史から考えた多様性-』と題する講演が行われ、ガザやヨルダン川西岸を訪れた時に撮影した写真をスクリーンに映しながら、現地に生きる人々の言葉や思いが紹介された。
1枚目は2025年1月東エルサレム、跡形無く破壊された自宅前に男性が立っている写真、男性は「家を建てるたびにイスラエルに攻撃を受けて破壊されてしまう。これで3回目だ」と語ったそうだ。
2枚目のコバルトブルーの海の写真は2018年2月のガザだった。案内してくれたアマルさんが「私の一番好きな場所」と教えてくれたそうだ。今では周囲の建物は跡形もない。ガザは東京23区の3分の2の面積しかないが230万人が住み人口密度が高い。そこに容赦ない攻撃が繰り返された。2023年10月7日のハマスの攻撃が始まりというが、本当にそうか?ガザの人々は巨大なヘイトクライムにさらされ続けてきた。長いことファースト、セカンドの欄外にあったのではないか。
3枚目の写真の男性は、ガザ北部で爆撃されて意識のない状態のまま移送され、2ヶ月後エジプトの病院で目覚めたそうだ。目覚めたとき最初に言われた言葉が「お悔やみ申し上げます」だった。爆撃で両親や子どもたちが亡くなってしまったことをそのときに知った、と。
次のスライドは190人という数字。2024年に日本で難民認定を受けた人の数という。そのうち102人がアフガニスタンの人(タリバン復権で逃れてきた人)でそれ以外の難民の数は88人。同じ年、カナダで難民認定された人は46,480人だそうだ。日本の難民認定率の低さは異常、難民を人権の主体ではなく管理・監視・治安維持の目線でしか見ていない、と。
安田さんのご家族の写真も紹介された。お母様は1ヶ月に絵本を300冊読み聞かせることを目標とされていて、毎日たくさんの本を読んでもらった。ある日早く帰宅したお父様に本を読んで欲しいとせがみ、読んでもらったところ、たどたどしい読み方で母との違いにいらだち、「お父さん日本人じゃないみたい」と言ってしまったそうだ。後にお父様の在日二世というルーツ、娘にそれを隠した思いを知ることになった、と。お父様のルーツをたどって京都の朝鮮学校の取材、川崎の桜本、ふれあい館の取材を続けてきた。川崎ではヘイトスピーチ禁止条例ができたが、川口でクルド人への差別が始まり、今では選挙で差別、排外主義がまき散らされてしまうようになった。ヘイトスピーチは向けられた人に深刻なダメージを与え、いつか巨大な暴力につながる。身近な差別はいつか虐殺につながっていく、として「みなさん、差別にあらがう声を上げていきましょう」と講演をまとめられた。
第2部はでは、移住連共同代表理事の鳥井一平さんが、外国人労働者によって地域が支えられている実態、外国人を労働の調整弁として使っている現実を知って欲しいと訴え、誰ひとり排除されることのない豊かな他民族・他文化共生社会の実現に向けて、『ヘイトにNO!全国キャンペーン』スタートするのでぜひ参加して欲しい!と呼びかけた。
衆院選の結果に打ちのめされた直後の集会だったが、ウソやヘイトに負けないために声をあげ続けること、民主主義に「水やりを続けること」の大切さを改めて認識させられる一日となった。