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スレッドNo.930

「極限と方程式の解2」の選択B

α^n + β^n について直接は調べない方針で。
似たようなことをやってると言われたら否定はしきれませんが。


まず、0 以上の任意の整数 n について、
cos(α^n*π) = cos(β^n*π)
sin(α^n*π) = -sin(β^n*π)
が成り立つことを数学的帰納法で示します。

(i) n = 0 のとき

cos(α^n*π) = cos(π) = 1
cos(β^n*π) = cos(π) = 1

sin(α^n*π) = sin(π) = 0
-sin(β^n*π) = -sin(π) = 0

より、成立します。

(ii) n = 1 のとき

解と係数の関係より β = 2p - α なので、

cos(α^n*π) = cos(απ)
cos(β^n*π) = cos(βπ) = cos(2pπ-απ) = cos(απ)

sin(α^n*π) = sin(απ)
-sin(β^n*π) = -sin(βπ) = -sin(2pπ-απ) = sin(απ)

より、成立します。

(iii) n = k, k+1 の場合に等式が成立すると仮定して、n = k+2 の場合を考えます。

cos(α^(k+1)*π) = cos(β^(k+1)*π)
sin(α^(k+1)*π) = -sin(β^(k+1)*π)
が成り立つので、任意の実数θに対して
cos(θ+α^(k+1)*π)
= cos(θ) cos(α^(k+1)*π) - sin(θ) sin(α^(k+1)*π)
= cos(θ) cos(β^(k+1)*π) + sin(θ) sin(β^(k+1)*π)
= cos(θ-β^(k+1)*π)
が成り立ちます。
よって、
cos(2p*α^(k+1)*π)
= cos((2p-1)*α^(k+1)*π-β^(k+1)*π)
= cos((2p-2)*α^(k+1)*π-2*β^(k+1)*π)
= cos((2p-3)*α^(k+1)*π-3*β^(k+1)*π)
= ……
= cos(α^(k+1)*π-(2p-1)*β^(k+1)*π)
= cos(-2p*β^(k+1)*π)
= cos(2p*β^(k+1)*π)

同様に
sin(2p*α^(k+1)*π) = -sin(2p*β^(k+1)*π)
も示されます。

これらと、α^2 = 2pα + 1, β^2 = 2pβ + 1 を用いると
cos(α^(k+2)*π)
= cos(α^k*(2pα+1)*π)
= cos(2p*α^(k+1)*π+α^k*π)
= cos(2p*α^(k+1)*π) cos(α^k*π) - sin(2p*α^(k+1)*π) sin(α^k*π)
= cos(2p*β^(k+1)*π) cos(β^k*π) - sin(2p*β^(k+1)*π) sin(β^k*π)
= cos(2p*β^(k+1)*π+β^k*π)
= cos(β^k*(2pα+1)*π)
= cos(β^(k+2)*π)

sin(α^(k+2)*π) = -sin(β^(k+2)*π) も同様に示されます。
よって、n = k, k+1 の場合に等式が成立すると仮定すると、n = k+2 の場合も成立します。

以上、(i), (ii), (iii) より、0 以上の任意の整数 n について、
cos(α^n*π) = cos(β^n*π)
sin(α^n*π) = -sin(β^n*π)
が成り立つことが示されました。

また、解と係数の関係から αβ = -1 で、
|α| > 1 であることから 0 < |β| < 1 なので、
lim[n->∞] (-α)^n*sin(α^n*π)
= lim[n->∞] -(-α)^n*sin(β^n*π)
= lim[n->∞] -(-α)^n*β^n*π*sin(β^n*π)/(β^n*π)
= lim[n->∞] -π*sin(β^n*π)/(β^n*π)
= -π*1
= -π

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