いの町のヤマザトタンポポ
やまなこうへいさんが「ヤマザトタンポポ、どこにあるのだろう。」で投稿されたキバナシロタンポポの写真はヤマザトタンポポかもしれませんね。
ヤマザトタンポポはシロバナタンポポよりスレンダーな姿をしており、頭花の色がすっきりしたレモン色をしています。
総苞外片の形態からシロバナタンポポの黄花品キバナシロタンポポとされたと思いますが、ここののヤマザトタンポポの総苞外片は悩ましく、判断を迷わされます。
総苞外片の形状について詳しいことは、別に書きます。
こんにちは。
今日の午前中だけ予期せぬ晴れ間があったので、昨日閉じていた花も開いているのではないかと再訪してきました。
昨日とは打って変わって満開で、雨の夕方とは見え方がこうも変わるものかと思い知らされました。
この産地はまだ群生が観られます。
周囲のメッシュも環境としては同じようによく手入れされた良い畑に思えますが、なぜかこの畑に局在していますね。
全体的な印象として私にはどうしてもシロバナタンポポと重なって見えるのですが、シロバナタンポポが周囲に普通に観られる一方、このヤマザトタンポポは分布を広げられていない点で、やはり根本的な部分が違うのかもしれません。
私にとってはこれが初めてのヤマザトタンポポなので、今後各地のものを観てその幅を捉えたいと思います。
シロバナタンポポの総苞も反り返り具合が1-3くらいで変わり得るのなら、ヤマザトもそのくらいのバラつきがあっても良いのでは無いかとイメージする一方、兵庫の3枚目のものはクモ毛の様子が違って見え、これはシロバナとは重ならない特徴のように思えました。
いの町清水上分のヤマザトタンポポの総苞外片の変異の様子を示す写真です。併せて、兵庫県のヤマザトタンポポの写真も付けました。
ヤマザトタンポポについては平凡社新版の図鑑には掲載されていません。著者の森田先生は「ヤマザトタンポポとケンサキタンポポについては不明な点があり、掲載できませんでした」と話しておられます。
四国のヤマザトタンポポについては、タンポポ調査・西日本報告書2015調査報告書には「小泉(1936)が記載したイヨタンポポに相当すると思われる」とありますが、ヤマザトタンポポが何者か、ヤマザトタンポポとイヨタンポポが同じものか違うものかなどなど、未解決の部分はたくさんあります。