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スレッドNo.1324

次元による違い

a,b,c,dを実数とするとき
(1)a^2+b^2=1 を満たす時 P=(a-b)*(b-a)の最小値とそれを満たす(a.b)は?
(2)a^2+b^2+c^2=1 を満たす時 Q=(a-b)*(b-c)*(c-a)の最小値とそれを満たす(a,b,c)は?
(3)a^2+b^2+c^2+d^2=1 を満たす時 R=(a-b)*(b-c)*(c-d)*(d-a)の最小値とそれを満たす(a,b,c,d)は?

引用して返信編集・削除(未編集)

とりあえず(1)と(2)だけ

(1)
u=a+b, v=a-bとおくとu^2+v^2=2a^2+2b^2=2
P=-v^2が最小のとき|v|が最大なのでu=0,v=±√2
このときa=(u+v)/2=±1/√2,b=(u-v)/2=干1/√2(複号同順)
よってPは(a,b)=(1/√2,-1/√2),(-1/√2,1/√2)のとき
最小値P=-v^2=-2をとる。

(2)
Qが最小値をとるためにはa>b>cまたはb>c>aまたはc>a>b
(∵このときQ<0、これ以外のときQ≧0)
なので対称性よりa>b>cとして考えればよい。
u=a+b+c, v=a-b, w=b-cとおくとv>0,w>0であり
a=(u+2v+w)/3
b=(u-v+w)/3
c=(u-v-2w)/3
a^2+b^2+c^2={(u+2v+w)/3}^2+{(u-v+w)/3}^2+{(u-v-2w)/3}^2
=(u^2+v^2+w^2+(v+w)^2)/3=1 … (a)
Q=(a-b)(b-c)(c-a)=-vw(v+w)
v>0,w>0なので、Qが最小⇔vw(v+w)が最大
(a)から|u|>0のときvw(v+w)は最大ではない
(∵|u|>0ならばu=0としてその分v,wを少し大きくできる)
∴u=0
このとき(a)から
v^2+w^2+(v+w)^2=3
vw={2(v+w)^2-3}/2
vw(v+w)={2(v+w)^2-3}(v+w)/2
となりvw(v+w)はv+wが最大のときに最大
また
v^2+w^2+(v+w)^2=3
2v^2+2w^2+2vw=3
4v^2+4w^2+4vw=6
3(v+w)^2+(v-w)^2=6
となりv+wの最大値はv=wのときで√2
v=w,v+w=√2,u=0からv=w=1/√2,(a,b,c)=(1/√2,0,-1/√2),vw(v+w)=1/√2
よってQは(a,b,c)=(1/√2,0,-1/√2),(0,-1/√2,1/√2),(-1/√2,1/√2,0)のとき
最小値Q=-1/√2をとる。

(追記)
(3)の予想
(a,b,c,d)=((√3+1)/4,(√3-1)/4,-(√3-1)/4,-(√3+1)/4)(の巡回も)のとき最小値R=-1/8

(再追記)
(3)も解決しました。
あるa,b,c,dでRが最小値をとるとき、
a→b→c→d→aまたはd←a←b←c←dのように巡回するように値を入れ替えても
条件を満たして同じ最小値をとるので、「a,b,c,dのうちaが最大」としてよい。
このとき、a>b>c>dまたはa>d>c>b。
(∵大小関係がこのどちらかのときR<0、それ以外のときR≧0)
a>d>c>bのとき、a,b,c,dすべての符号を反転しても条件を満たして
Rは同じ値をとる。このときb>c>d>aとなるが、このb,c,d,aの値を順に
a,b,c,dとしてもやはり条件を満たしてRの値は変わらない。
従ってRが最小値をとるときa>b>c>dのようにすることができるので、
a>b>c>dという条件を追加しても最小値は変わらない。
よってこの条件を追加して考える。
u=a+b+c+d, v=a-b, w=b-c, x=c-dとおくとv>0,w>0,x>0であり
a=(u+3v+2w+x)/4
b=(u-v+2w+x)/4
c=(u-v-2w+x)/4
d=(u-v-2w-3x)/4
a^2+b^2+c^2+d^2=(u^2+2(v+w)^2+2(w+x)^2+(x+v)^2)/4 … (b)
R=(a-b)(b-c)(c-d)(d-a)=-vwx(v+w+x)
v>0,w>0,x>0なので、Rが最小⇔vwx(v+w+x)が最大
(b)から|u|>0のときvwx(v+w+x)は最大ではない
(∵|u|>0ならばu=0としてその分v,w,xを少し大きくできる)
∴u=0
このとき(b)から
2(v+w)^2+2(w+x)^2+(x+v)^2=4
xv={2(v+x)^2+(v+2w+x)^2-4}/4
vwx(v+w+x)=w{2(v+x)^2+(v+2w+x)^2-4}(v+w+x)/4
となりvwx(v+w+x)は(wを固定したとき)v+xが最大のときに最大
また
2(v+w)^2+2(w+x)^2+(x+v)^2=4
(v+x)^2+(v-x)^2+(v+2w+x)^2=4 … (c)
となるのでv+xが最大となるのはv=xのとき
(c)でv=xとすると
v^2+(v+w)^2=1
w>0に注意してこれをwについて解くと
w=√(1-v^2)-v
v=sinθ(0<θ<π/2)とおくとcosθ=√(1-v^2)なので
w=cosθ-sinθ
vwx(v+w+x)=(sinθ)^2(cosθ-sinθ)(cosθ+sinθ)
=(sinθ)^2{(cosθ)^2-(sinθ)^2}
=(sinθ)^2{1-2(sinθ)^2}
=(1/8){1-(4(sinθ)^2-1)^2}
よって4(sinθ)^2-1=0すなわちsinθ=1/2すなわちv=1/2,w=(√3-1)/2のときに
vwx(v+w+x)は最大値1/8をとる。
従ってu=0,v=x=1/2,w=(√3-1)/2から
a=(√3+1)/4, b=(√3-1)/4, c=-(√3-1)/4, d=-(√3+1)/4なので、Rは
(a,b,c,d)=((√3+1)/4, (√3-1)/4, -(√3-1)/4, -(√3+1)/4),
((√3-1)/4, -(√3-1)/4, -(√3+1)/4, (√3+1)/4),
(-(√3-1)/4, -(√3+1)/4, (√3+1)/4, (√3-1)/4),
(-(√3+1)/4, (√3+1)/4, (√3-1)/4, -(√3-1)/4)
のときに最小値-1/8をとる。

# 問題がシンプルなので、もっと簡潔な解き方がありそうな気がします。

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年07月24日 01:18)

手計算でここまで探し出せる手腕に圧倒されます。
実は(3)は2022年度アジア太平洋数学オリンピックの第5問として問われている問題であり、
次元を変えるとどんなになるんだろうと調べたら面白かったので出題しておりました。
勿論手計算では私は歯が立ちませんのでWolfram Alphaさんの力をお借りして調査していました。

なお(3)での最小値を与える(a,b,c,d)の組合せではらすかるさんが示された4つの他に
(a,b,c,d)=(-(√3+1)/4, -(√3-1)/4, (√3-1)/4, (√3+1)/4),
((√3+1)/4, (√3-1)/4, -(√3-1)/4, -(√3+1)/4),
((√3-1)/4, (√3+1)/4, -(√3+1)/4, -(√3-1)/4),
(-(√3-1)/4, (√3-1)/4, (√3+1)/4, -(√3+1)/4)
もある様な調査結果を得ていたのですが、検討お願いします。

(3)での最大値を調査したら
(a,b,c,d)=(1/2,-1/2,1/2,-1/2)または(-1/2,1/2,-1/2,1/2)の時1
でもあるようでした。

引用して返信編集・削除(未編集)

> (a,b,c,d)=(-(√3+1)/4, -(√3-1)/4, (√3-1)/4, (√3+1)/4),
> ((√3+1)/4, (√3-1)/4, -(√3-1)/4, -(√3+1)/4),
> ((√3-1)/4, (√3+1)/4, -(√3+1)/4, -(√3-1)/4),
> (-(√3-1)/4, (√3-1)/4, (√3+1)/4, -(√3+1)/4)

あ、そうですね。
a>d>c>bを排除するために自分の回答の先頭の方では言及していたのに、
長い回答を書いているうちに逆まわりも回答になることを忘れていました。

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年07月24日 08:28)

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