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スレッドNo.1487

コイン VS サイコロ

数学と関係ないところで必要になったある計算がちょっと面白かったので、数学の問題にアレンジして出題。


A と B で以下のような不平等なゲームを行います。

A は 1 枚のコインを繰り返し投げます。
初めて裏が出るまでに連続で表が出た回数を A の得点とします。

B は 1 個のサイコロを繰り返し投げます。
n 回以内に 1 の目が出た回数を B の得点とします。

両者のゲームの得点を比べ、高い方を勝ちとします。

さて、B の勝率が 50% 以上になるような n の値の最小値は?

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勘違いしているかも知れないがn=6と計算上なるようですが・・・・

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管理人さんのコメントに対してです。

例えば A が 2 点の場合、b は 3 点「以上」であればよく、3 点ちょうどである必要はありません。
18回を超えると 3 点ちょうどである確率が下がるのは、4 点以上になることが多くなるからです。
3点「以上」である確率はちゃんと単調増加していき、1 に収束しますよ。

また、そもそも A が 2 点取るのも実はかなり運がいい方の結果です。
A がいきなり裏を出す場合なども考えると、実は勝率 50% には一桁回数で足ります。

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年10月14日 10:18)

GAI さん

計算してみたところ、n=6 だと、B の勝率は 40.67% くらいのようです。
A が確率 1/2 で 0 点になりますが、一方 B が 6 回振っても一度も 1 が出ず引き分けというオチになる場合が少なからずあり、勝率 50% にはちょっと届かない……
という感じですかね。

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年10月14日 10:19)

BがAに勝つ確率は 1-(11/12)^n となるようですね。

Aの得点がちょうど k となる確率は (1/2)^(k+1).

Bの得点が k+1 以上となる確率は
n!*[x^n]( (exp(x/6))^5*Σ[j=k+1~∞](x/6)^j/j! )
=n!*[x^n]( exp(5*x/6)*(exp(x/6)-Σ[j=0~k](x/6)^j/j! )
=n!*[x^n]exp(x) - n!*[x^n]( exp(5*x/6)*Σ[j=0~k](x/6)^j/j! )
=1-n!*[x^n]( exp(5*x/6)*Σ[j=0~k](x/6)^j/j! ).

よって、BがAに勝つ確率は、
Σ[k=0~∞]((1/2)^(k+1))*(1 - n!*[x^n](exp(5*x/6)*(Σ[j=0~k](x/6)^j/j!))
=1-n!*[x^n]([k=0~∞]((1/2)^(k+1))*exp(5*x/6)*Σ[j=0~k](x/6)^j/j!)
=1-n!*[x^n]( exp(5*x/6)*Σ[j=0~∞]((x/6)^j/j!)*[k=j~∞](1/2)^(k+1) )
=1-n!*[x^n]( exp(5*x/6)*Σ[j=0~∞]((x/6)^j/j!)*(1/2)^j
=1-n!*[x^n]( exp(5*x/6)*exp(x/12) )
=1-n!*[x^n]( exp(11x/12) )
=1-(11/12)^n.

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なるほど、exp(x) の係数としても書けるんですね。
本質的には変わりませんが、私は以下の計算手順を想定していました。


A の得点がちょうど a 点になる確率は (1/2)^(a+1) です。
B の得点がちょうど b 点になる確率は反復試行の確率なので nCb*(1/6)^b*(5/6)^(n-b) です。

よって、B が勝つ確率は、
Σ[b=1→n] Σ[a=0→b-1] (1/2)^(a+1)*nCb*(1/6)^b*(5/6)^(n-b)
と表されます。
これを整理すると

Σ[b=1→n] Σ[a=0→b-1] (1/2)^(a+1)* nCb*(1/6)^b*(5/6)^(n-b)
= Σ[b=1→n] {1-(1/2)^b}*nCb*(1/6)^b*(5/6)^(n-b)
= Σ[b=0→n] {1-(1/2)^b}*nCb*(1/6)^b*(5/6)^(n-b)
= Σ[b=0→n] { nCb*(1/6)^b*(5/6)^(n-b) - nCb*(1/12)^b*(5/6)^(n-b) }
= (1/6+5/6)^n - (1/12+5/6)^n
= 1-(11/12)^n

なので、1-(11/12)^n ≧ 1/2 から n ≧ log(1/2)/log(11/12) = 0.7966……
つまり、n の最小値は 8 でした。


最初に反復試行の式から現れる nCb*(1/6)^b*(5/6)^(n-b) という形は、いかにも後で二項定理に使ってくださいという式です。
が、いざ実行するときには nCb*(1/12)^b*(5/6)^(n-b) と中身が変わっているという。
二項展開されたものを元に戻す計算はよくある計算ですが、こういうパターンは珍しいように思い、出題しました。

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なお、実はこの問題、もっとあっさりした計算で答えを出す道もあります。

このゲームは A が先にプレイしようが B が先にプレイしようが、はたまた同時にプレイしようが結果には影響しません。
そこで、「とりあえず B がプレイしていって、k 回目に 1 の目が出たときに A が k 回目のコインを投げる」という方法でプレイすることにします。

すると、B が m 回投げた段階でまだ勝敗がわからない条件のもとで、m+1 回目で B の勝利が確定する条件付き確率は常に 1/12 です。
よって、n 回サイコロを投げて B が勝利できない確率は (11/12)^n となり、B の勝率は 1-(11/12)^n となります。

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DD++さん、返信ありがとうございます。
様々な解法があるのですね。
勉強になります。

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