解における微係数の逆数和
n > 1 とします。
n次の多項式 P(x) について
方程式 P(x) = 0 が
n 個の実数解を持ち、重解はないものとします。
また、P(x) の導関数を Q(x) とします。
このとき、q を
q = Σ (1 /Q(x))
(但し n 個の実数解について総和するものとします。 )
で定義します。
質問をさせてください。
q は 任意の P(x) について
常に 0 となりますか?
※某所でみかけて
ちょっとビックリしてしまいまして。無学なもので初めて知りました。
たとえば
P(x) = x^3 -3*x -8*x -4
で試してみたところ
q = (1/(16-3*2^(5/2))) +(1/(16+3*2^(5/2))) +1 = 0
となりました。
証明か反例があれば御教示をくださいませ。
>q は 任意の P(x) について
>常に 0 となりますか?
常に 0 となります。
次のファイルの67ページをご覧ください。
より一般的な結果が載っています。
https://cms.math.ca/wp-content/uploads/crux-pdfs/CRUXv32n5.pdf
上記ファイルは、
Canadian Mathematical Society の
「Crux Mathematicorum 2006年9月号」
のものです。
atさん。
誠に有難うございます。
早速勉強します。
q = 0 はわりと自明じゃないでしょうか?
方程式 P(x) = t の n 個の実数解の合計を S(t) とすると、
(ただし t はこの方程式が n 個の異なる実数解を持つ範囲を動く)
q というのは S’(0) のことなわけですが、
n≧2 であれば解と係数の関係より S(t) はそもそも定数関数です。
DD++さん、いつもいつも有難うございます。
御教示を頂きましたところの
《q というのは S’(0) 》
が理解できませんでした。
ひどく簡単なことに違いないと思いますけれども。恥ずかしながらお願いいたします。
噛み砕いて御教示を頂けないでしょうか。
宜しくお願い致します。
dengan さん
こんな感じで伝わりますでしょうか?
方程式 P(x) = 0 の解を小さい順に x = a[k] (1≦k≦n)とします。
曲線 y = P(x) と直線 y = 0 が、各 (a[k],0) に交点を作っている感じで図を思い浮かべてください。
ここから、直線 y = 0 をほんのわずかに上下にずらして y = t に移動させます。
すると、各交点 (a[k],0) も少し移動して y 座標が t になりますね。
このとき、各交点のごく近くでは曲線はほぼ傾き Q(a[k]) の直線になっており、交点は当然それをなぞるように移動します。
したがって、x 座標の変化は、y 座標の変化 t の 1/Q(a[k]) 倍となっています。
ということは、「交点の x 座標の合計 S(t) は、S(0) から qt だけ増加する」わけですが、
実はこの文だけ見れば q は微分係数 S’(0) の定義そのものです。
オオオ!!!
有難うございます、DD++さん。
私にも見えました。