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スレッドNo.159

絶対値の付いた多項式関数の不定積分

問題
∫|6x^2-18x+12|dxを求めよ。

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高校生のときに、以下の計算をした覚えがあります。
Abs(x)*x=±x^2 なので、両辺を微分すると、(Abs(x)*x)’=±2x=2Abs(x) と書ける。
よって、2Abs(x)の不定積分は、Abs(x)*xとなる。
絶対値のついた不定積分の問題はほとんど出題されないと思いますが、上記の計算をなぜか不思議な
感覚になったことを覚えています。

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解答
∫|6x^2-18x+12|dx
=(2x^3-9x^2+12x)-|x-1|(2x^2-7x+5)+|x-2|(2x^2-5x+2)+C
となります。

この問題については最近考えたのですが、一般の絶対値付き多項式の不定積分は以下のようになります。
n次多項式f(x)に対する∫|f(x)|dxの解は
F(x)=
∫f(x)dx (n次の係数が正の場合)
-∫f(x)dx (n次の係数が負の場合)
(積分定数は何でも可)
G(x,α)は{F(x)-F(α)}÷(x-α)の商
# G(x,α)={F(x)-F(α)}/(x-α)とするとx=αで定義されないのでNGで、
# G(x,α)はF(x)-F(α)を(x-α)で割った商とする必要があります。
そしてf(x)=0の実数解のうちx軸を横切る解
(つまりf(x)=0,f(x+ε)f(x-ε)<0であるx)を小さい順に
a[1],a[2],…,a[m]とすると
mが偶数のとき
∫|f(x)|dx = F(x)+Σ[k=1~m](-1)^k・|x-a[k]|・G(x,a[k])
mが奇数のとき
∫|f(x)|dx = Σ[k=1~m](-1)^(k-1)・|x-a[k]|・G(x,a[k])
(いずれも積分定数省略)
となります。
(m=0のときは∫|f(x)|dx=F(x)+Cです。)

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∫|6x^2-18x+12|dx=|x^2-3x+2|(2x-3)+2|x-1|+|x-2|+C
でどうでしょうか?

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f(x)=|x^2-3x+2|(2x-3)+2|x-1|+|x-2|とおくと
f(3/4)=41/32
f(1)=1
となって減少していますので、ちょっと違うようです。

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aを正の数とするとき
∫[-a,a]|x^2+x-2|dx
を計算せよ。

これに対して、この不定積分公式で処理すればどの様になるのですか?

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f(x)=x^2+x-2=(x+2)(x-1)なのでf(x)=0の解はx=-2,1
(つまりm=2,a[1]=-2,a[2]=1)
F(x)=∫f(x)dx=x^3/3+x^2/2-2x ※定数項は0とする
G(x,-2)={F(x)-F(-2)}/(x+2)
={(x^3/3+x^2/2-2x)-(-8/3+2+4)}/(x+2)
=(2x^3+3x^2-12x-20)/(x+2)=(2x^2-x-10)/6
G(x,1)={F(x)-F(1)}/(x-1)
={(x^3/3+x^2/2-2x)-(1/3+1/2-2)}/(x-1)
=(2x^3+3x^2-12x+7)/{6(x-1)}=(2x^2+5x-7)/6
mは偶数なので
∫|f(x)|dx=F(x)+Σ[k=1~m](-1)^k・|x-a[k]|・G(x,a[k])+C
=(x^3/3+x^2/2-2x)-|x+2|(2x^2-x-10)/6+|x-1|(2x^2+5x-7)/6+C
={2x^3+3x^2-12x-|x+2|(2x^2-x-10)+|x-1|(2x^2+5x-7)}/6+C
よって
∫[-a,a]|x^2+x-2|dx
={2a^3+3a^2-12a-|a+2|(2a^2-a-10)+|a-1|(2a^2+5a-7)}/6
 -{-2a^3+3a^2+12a-|-a+2|(2a^2+a-10)+|-a-1|(2a^2-5a-7)}/6
={4a^3-24a-|a+2|(2a^2-a-10)-|a+1|(2a^2-5a-7)+|a-1|(2a^2+5a-7)+|a-2|(2a^2+a-10)}/6
={4a^3-24a-(a+2)(2a^2-a-10)-(a+1)(2a^2-5a-7)+|a-1|(2a^2+5a-7)+|a-2|(2a^2+a-10)}/6 (∵a>0)
={27+|a-1|(2a^2+5a-7)+|a-2|(2a^2+a-10)}/6

引用して返信編集・削除(編集済: 2022年08月18日 17:11)

今まではグラフ等を利用し
aによって場合分けをして
0<a≦1なら-2/3*a^3+4*a
1≦a≦2ならa^2+7/3
2≦aなら2/3*a^3-4*a+9
と個別に答えていたと思います。

この公式により3つの場合に分けて記述していたものが
{27+|a-1|*(2*a^2+5*a-7)+|a-2|*(2*a^2+a-10)}/6
の一つの式だけで済ませれるのか!
(上記の3つの式から、この式を思いつくのは至難の技だが、
下の絶対値を含む式から上記の3つの式を導くのは容易い。)

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