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スレッドNo.2443

謹賀新年!面白い幾何の問題!

あけましておめでとうございます。
面白い問題を見つけましたので、ご紹介します。
出典は大昔の大数ですが、模範解答が載っておりませんでした。
皆さまのこの問題に対するさまざまなアプローチを見てみたいです。
さらに、本問に関連する数学的事実などご存知でしたら、教えてください。

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単位円周上のn点を、z_1,z_2, … ,z_n とし、
多項式
P(w)=(w-z_1)*(w-z_2)*…*(w-z_n)
を考える。
|P(w)|≧2 かつ 1≧|w| なる w の存在が次のようにして示せる。

(z_1)*(z_2)*…*(z_n)=(-1)^n となるように座標を設定できる。
k=1,2,…,nに対して、w_k=exp(i*2*π*k/n) とすると、
P(w_1)+P(w_2)+…+P(w_n)=2*n
であることがわかる。よって、
|P(w_1)|+|P(w_2)|+…+|P(w_n)|≧2*n.
よって、|P(w_1)|,|P(w_2)|,…,|P(w_n)|のうち、
少なくとも1つは2以上。

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特殊な場合ではこうなっているようです。

単位円に内接する正 n+1 角形の頂点のうち n 個をとります。それらまでの n 個の距離の積が 2 以上になる点が、円周上ないしは円の内部に存在することを示せ。

↓↓↓
正 n+1 角形の頂点のうち n 個をとったときにあぶれた頂点を P とします。
P から あらかじめとられていた n 個の頂点に引いた線分の長さの積 N は n+1 に等しい。

不思議……

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「または円の内部」がわざわざついているのが気になっているんですが、
この積が最大値をとる点は必ず円周上にあるわけでもないんですかね?
感覚的には必ず円周上と言えそうな気がしていますが、さりとて証明もできず。

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双対多角形を利用すべきと直感的に思ったのですが今日まで鼠一匹捕れませんでした。
(円の内部にもあるとしたら……)

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1の原始(n+1)乗根をzとすると、z^(n+1)=1で、z^i(i=0,1,2,...,n)は複素数平面上で正(n+1)角形となります。
zの複素共役z^*はz^*=z^-1なので、実軸上の点(x,0)とz^i(i=1,2,...,n)との距離の積の2乗は、
(x-z)*(x-z^-1)*(x-z^2)*(x-z^-2)*...*(x-z^n)*(x-z^-n)
=(x-z)*(x-z^n)*(x-z^2)*(x-z^(n-1))*...*(x-z^n)*(x-z)
=((x-z)*(x-z^2)*...(x-z^n))^2
となります。

(x-1)*(x-z)*(x-z^2)*..(x-z^n)=x^(n+1)-1=(x-1)*(x^n+...x^2+x+1)
なので、
(x-z)*(x-z^2)*...(x-z^n)=x^n+...x^2+x+1
と表すことができて、実軸上の点(x,0)とz^i(i=1,2,...,n)との距離の積は
|x^n+...x^2+x+1|
となります。

x=1のときは、
x^n+...x^2+x+1=n+1
となって、距離の積はn+1となります。
x=0のときは、(0,0)とz^i(i=1,2,...,n)との距離は1なので、それらの積も明らかに1ですが、
((-z)*(-z^2)*...*(z^n))^2=(-z)^(n(n+1)/2*2)=(-z)^(n(n+1))
=(-1)^(n(n+1))*z^(n(n+1))=1*1=1
となるので、距離の積は1となります。

実軸上の点(x,0)とz^i(i=1,2,...,n)との距離の積|x^n+...x^2+x+1|はxについて連続な実数値関数なので、
中間値の定理から、距離の積が2となる点は(0,0)と(1,0)の間にあることになります。

--------------------------------------------------------------

1の原始(2k+1)乗根をzとすると、z^(2k+1)=1で、z^i(i=0,1,...,2k)は複素数平面上で正(2k+1)角形となります。
実軸上の点(x,0)とz^i(i=0,1,...,2k)との距離の積の2乗は、
(x-1)^2*(x-z)*(x-z^-1)*(x-z^2)*(x-z^-2)*...*(x-z^2k)*(x-z^-2k)
=((x-1)*(x-z)*(x-z^2)*...(x-z^2k))^2
=(x^(2k+1)-1)^2
となります。

x=-1のとき、
(x^(2k+1)-1)^2=(-2)^2=4
となるので、(-1,0)とz^i(i=0,1,...,2k)との距離の積は2となります。

--------------------------------------------------------------

1の原始2k乗根をz、原始4k乗根をwとすると、n=2k,w^2=z,w^4k=z^2k=1で、w^i(i=0,1,...,4k-1)は複素数平面上で正4k角形となり、w^(2i+1)(i=0,1,...,2k-1)は複素数平面上で正2k角形となります。
実軸上の点(x,0)とw^(2i+1)(i=0,1,...,2k-1)との距離の積の2乗は、
(x-w)*(x-w^-1)*(x-w^3)*(x-w^-3)*...*(x-w^(4k-1))*(x-w^-(4k-1))
=(x-w)*(x-w^(4k-1))*(x-w^3)*(x-w^(4k-3))*...*(x-w^(4k-1))*(x-w)
=((x-w)*(x-w^3)*...*(x-w^(4k-1)))^2
となります。

(x-w)*(x-w^3)*(x^w^5)*...*(x-w^(4k-1))
=(x-w)*(x-w*z)*(x-w*z^2)*...*(x-w*z^(2k-1))
=x^2k-w^2k=x^2k+1
なので(x^2k-1=0の根と係数の関係を応用)、x=±1のとき、
x^2k+1=2
となるので、(±1,0)とw^(2i+1)(i=0,1,...,2k-1)との距離の積は2となります。

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[2448] の DD++ さんによる問いかけについて
ぼんやりと想起したのが以下です。

複素関数論における最大値の原理(または最大値の定理)
《正則関数f(z)を、円の中心からある一定の距離までの範囲で定義されていて、この範囲で値がなめらかに変化する関数とします。このとき、f(z)の大きさを表す|f(z)|の最大値は、その範囲の端っこの部分、つまり円周上で必ず見つかります。》

このような f がみつかると嬉しいなと。

※でも、大数の記事中の問題に複素関数論使うのかと。近道があるのですかね。

引用して返信編集・削除(編集済: 2025年01月23日 11:02)

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