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スレッドNo.2741

「あの関係式」の一般化

以下、全ての文字は正であるとします。


(1)
a^2 + b^2 ≧ 2ab であることを(左辺から右辺を引く方法で)証明してください。


(2-1)
前問の結果を利用して、(a/b)(a/c) ≧ 2(a/c) - (b/c) であることを証明してください。

(2-2)
前問の結果を利用して、(a^3+b^3)/(abc) ≧ (a/c) + (b/c) であることを証明してください。

(2-3)
前問の結果の、右辺の分母がcではなくaやbであるものも同様に作り、それら3つを足し合わせることで「あの関係式」の3変数の場合を証明してください。


(3-1)
前問の結果を利用して、(a/b)(a/c)(a/d) ≧ 3(a/d) - (b/d) - (c/d) であることを証明してください。

(3-2)
前問の結果を利用して、(a^4+b^4+c^4)/(abcd) ≧ (a/d) + (b/d) + (c/d) であることを証明してください。

(3-3)
前問の結果の、右辺の分母がdではなくaやbやcであるものも同様に作り、それら4つを足し合わせることで「あの関係式」の4変数の場合を証明してください。


(4以降)
同様に、お好きなところまでどうぞ。
もしくは数学的帰納法で2以上の任意のnまでどうぞ。


ざっと検索した感じ、同様の方法で証明した例は見当たりませんでした。
先行例はあるでしょうか?

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数日経ちましたんで、解答を。
「あの関係式」とは相加平均と相乗平均の大小関係でした。


(1)
左辺 - 右辺 = (a^2+b^2) - 2ab = (a-b)^2 ≧ 0

(2-1)
(1) の結果で、a^2 を (a/b)(a/c) に、b^2 を (b/c) に書き換えると、
(a/b)(a/c)*(b/c) = (a/c)^2 となることから、
(a/b)(a/c) + (b/c) ≧ 2(a/c)
すなわち
(a/b)(a/c) ≧ 2(a/c) - (b/c)

(2-2)
(2-1) の結果でaとbを入れ替えたものを並べると
(a/b)(a/c) ≧ 2(a/c) - (b/c)
(b/a)(b/c) ≧ 2(b/c) - (a/c)
これらの両辺を足すと
(a^3+b^3)/(abc) ≧ (a/c) + (b/c)

(2-3)
(2-2) の結果で文字をサイクリックを入れ替えて
(a^3+b^3)/(abc) ≧ (a/c) + (b/c)
(b^3+c^3)/(abc) ≧ (b/a) + (c/a)
(c^3+a^3)/(abc) ≧ (c/b) + (a/b)
これらを全て加えて
2*(a^3+b^3+c^3)/(abc) ≧ (a/b+b/a) + (b/c+c/b) + (c/a+a/c)
右辺は (1) の関係式を使えば
(a/b+b/a) + (b/c+c/b) + (c/a+a/c) ≧ 2 + 2 + 2 = 6
となるので、
2*(a^3+b^3+c^3)/(abc) ≧ 6
すなわち
a^3+b^3+c^3 ≧ 3abc

(3) も同様。


任意のn個の変数に対する証明は、双方向に進む帰納法か、解析方面の知識を頼るか、大体そのどちらかです。
純粋な四則演算と累乗だけで1つずつ前進する帰納法は書けないもんなの?と長年思っていましたが、ふと解決したので投稿した次第でした。

簡単に思いつくものですかと言われると、えーと、うん、まあ……ね。

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