色々なアプローチ
と言うことは
P=sin(Pi/11)^2+sin(2*Pi/11)^2+sin(3*Pi/11)^2+sin(4*Pi/11)^2+sin(5*Pi/11)^2
Q=cos(Pi/11)^2+cos(2*Pi/11)^2+cos(3*Pi/11)^2+cos(4*Pi/11)^2+cos(5*Pi/11)^2
R=cot(Pi/11)^2+cot(2*Pi/11)^2+cot(3*Pi/11)^2+cot(4*Pi/11)^2+cot(5*Pi/11)^2
S=tan(Pi/11)^2+tan(2*Pi/11)^2+tan(3*Pi/11)^2+tan(4*Pi/11)^2+tan(5*Pi/11)^2
も簡単に求められるということかな?
各自のお手並みを見てみたい。
分母が7のときと比較して
Pは(3-A)/2が(5-A)/2に変わるので11/4
Qは(3+A)/2が(5+A)/2に変わるので9/4
Rは7C3/7C1が11C3/11C1に変わるので15
Sは7C2/7C0が11C2/11C0に変わるので55
となりますね。
7 や 11 と言わず、一般の奇数でやりましょう。
ということで、私から GAI さんに問題。
GAI さんのお手並み拝見です。
n を自然数とし、掲示板の見やすさのため N=2n+1 とします。
(1) {cot(π/N)}^2 + {cot(2π/N)}^2 + …… + {cot(nπ/N)}^2 を求めてください。
(n = 3 と n = 5 の場合は既に解答が出ていますので、検算をしたければどうぞ)
(2) {csc(π/N)}^2 + {csc(2π/N)}^2 + …… + {csc(nπ/N)}^2 を求めてください。
(csc と cot の間には csc^2 = 1 + cot^2 の関係があります)
(3) 突然ですが、x を 0 < x < π/2 の範囲の実数とするとき、0 < sin(x) < x < tan(x) であることを示してください。
(高校数学の sin(x)/x -> 1 (x->0) を示すときのアレです)
(4) (3) を用いて、1≦k≦n である任意の自然数 k について、(π/N)^2*{cot(kπ/N)}^2 < 1/k^2 < (π/N)^2*{csc(kπ/N)}^2 であることを示してください。
(5) 何か気がついたことがあればどうぞ。
(1) n*(2*n-1)/3
(2) 2*n*(n+1)/3
(3) 半径1,中心角x(0<x<π/2)の扇形OAP (Oは原点,Aはx軸上にとる。)
でAにおける接線とOPとの延長との交点をTとしたとき
面積を考えると
△OAP < 扇形OAP < △OAP
よって 1/2*sin(x) < 1/2*x < 1/2*tan(x)
これより不等式は成立する。
(4) 今任意の自然数nに対しn/(2*n+1)<1/2 なので
k=1,2,3,・・・,n なるkに対し
x=k*π/(2*n+1) と置くと0<x<π/2 が成立するので
(3)での不等式から
1/{tan(x)}^2 < 1/x^2 <1/{sin(x)}2
これに
x=k*π/(2*n+1)=k*π/Nを代入して
{cot(kπ/N)}^2 < N^2/(k*π)^2 < {csc(kπ/N)}^2
これから
(π/N)^2*{cot(kπ/N)}^2 < 1/k^2 < (π/N)^2*{csc(kπ/N)}^2
k=1,2,3,・・・,nとおいて和をとれば(1),(2)の結果から
π^2/(2*n+1)^2*n*(2*n-1)/3 < ∑[k=1~n]1/k^2 < π^2/(2*n+1)^2*2*n*(n+1)/3
π^2/3*(2*n^2-n)/(4*n^2+4*n+1)< ∑[k=1~n]1/k^2 < π^2/3*(2*n^2+2*n)/(4*n^2+4*n+1)
π^2/3*(2-1/n)/(4+4/n+1/n^2)< ∑[k=1~n]1/k^2 < π^2/3*(2+2/n)/(4+4/n+1/n^2)
n→∞ とすれば π^2/6 ≦ζ(2) ≦ π^2/6
したがって ζ(2)=π^2/6
(5) 何とバーセル問題の結論が出たではないか!
うんざりさん
納得できない部分は何処ですか?
n→∞ の時の1/n,1/n^2→0 が受け入れ出来ないんでしょうね~
確かにこの値までもっていくにはnは莫大な大きさまでの数が必要なことは分かります。
しかしこの値に限りなく近づいていくことは絶対に正しいと私は信じられます。
具体的には踏み込めない奥深さを持っているけど、その世界のあり様を思考力を使って探れることこそ
人類が持っている物凄い文化だと感じます。
(3) の途中の不等式、最右辺の △OAP は △OAT の誤記ですかね?
何にせよ、お見事でした。
さて、他人を煽り始めるくらい余裕な GAI さんなら (5) まではまだ浅瀬でチャプチャプしてただけだとお気づきのことと思います。
深淵に向かって続きをどうぞ。
(6) N-1 次の係数と N-3 次の係数の比は、{cot(kπ/N)}^2 の総和の -1 倍を意味しました。では、N-1 次の係数と N-5 次の係数の比は何を意味するでしょうか?
(7) {cot(π/N)}^4 + {cot(2π/N)}^4 + …… + {cot(nπ/N)}^4 を求めてください。
(8) {csc(π/N)}^4 + {csc(2π/N)}^4 + …… + {csc(nπ/N)}^4 を求めてください。
(9) 1≦k≦n である自然数 k について、1/k^4 の評価およびそれらの総和の評価をどうぞ。
(10) 同様にして、1/k^6 もどうぞ。
(11) さらに、1/k^8 もどうぞ。
(12) ところで、1/k^3 は?
GAI様、おはようございます。
>(5) 何とバーセル問題の結論が出たではないか!
なるほど。
DD++さんのどこか勘に障ったようですが、別に他人を煽り始めるくらい余裕でも、浅瀬でチャプチャプしているつもりもありませんが
(7),(8)のみ溺れかけながら考えてみました。
(7)1/45*n*(2*n-1)*(4*n^2+10*n-9)
(8) 8/45*n*(n+1)*(n^2+n+3)
これ以上は壁が高すぎて登る気力が湧きませんので、踵を返すことにします。
いえ、私の問題をダシにはちべえさんを煽り始めたなあ、と思いまして。
(7) と (8) が出たなら (9) はもう (4) と全く同じ方法ですよ。
(12) について、cot^3 や cot^5 のような奇数乗の場合のことを考えようとすると、+cot(kπ/N) を解に持つが -cot(kπ/N) は解に持たないような方程式を作る必要があって難しいんですよね。
等号は欲張りすぎにしても不等号で評価できたりすればなにか面白いことが起きそうなんですが、誰か何かいいアイデアはないものでしょうか。