二項定理の不思議 その3
> b≠0とする。a/b・・・
> は、どうなるんだろう?
言っている意味がよくわかりませんが、「どうなる」とはどういう意味でしょう?
この前の三角比と話のときもそうでしたが、はちべえさんが論点先取についてよくわかっていない、または勘違いしているようなので。
以下のように書いた人がいたとしましょう。
-------
フェルマーの最終定理の証明
n≧3 のとき、
フェルマーの最終定理より、
a^n + b^n = c^n
に自然数解は存在しない。
c^n を移項すると、
a^n + b^n - c^n = 0
も自然数解は存在しない。
よって、ここから c^n を移項した、
a^n + b^n = c^n
に自然数解は存在しない。
したがって、フェルマーの最終定理は示された。
-------
これが証明になっていないことはわかりますか?
この人はフェルマーの最終定理をこれから証明しようとしています。
なのに、「フェルマーの最終定理より」と既に証明が済んでいる前提で話が始まるのはおかしいですよね。
こういうのを論点先取と言って、その後どう話を展開しようが正しい証明になることは絶対にありません。
「結論をみんなが納得してくれるなら、結論をみんなが納得してくれる」と言ってるだけなわけですからね。
それを理解してもらえたら次を見てください。
--------
( a^n + b^n )^2 ≧ (a+b)^n の証明
(一部略)
以降、a≧2, b≧2 とする。
( a^n + b^n )^2 ≧ (a+b)^n より、
(以下しばらく略)
よって ( a^n + b^n )^2 ≧ (a+b)^n
-------
これ、どう思いますか?
それは、おかしいですよね。
でも、補題は、そうなっていません。ちゃんと読んでいただければ、わかるはずです。
以降a≧2,b≧2とする。
の下は、ちょっと表現はまずかったのですが、(a^n+b^n)^2-(a+b)^nとして、
(a^n+b^n)^2-(a+b)^n=a^2n+2a^nb^n+b^2n-(a+b)^n
と書くべきだったのです。(a^n+b^n)^2>(a+b)^nを利用している箇所はありません。
> b≠0とする。a/b・・・
> は、どうなるんだろう?
は、「b≠0とする。」は論点先取りに当たりませんか?
ん?
使ってないんですか?
じゃあ、そこの行が削除されたと思って読んでみます。
b≠0 の話は、もし証明したい内容が b≠0 やそれに類する内容なのであれば、論点先取問題があります。
あるいは、b=0 も想定しているはずの証明で b≠0 を勝手に付け加えたとかも問題です。
それ以外、つまり b=0 と b≠0 で場合分けしただけとか、b≠0 であることを証明した後なら問題ないと思いますよ。
補題を直しました。緑色のうんざりはちべえをクリックしてください。
>b≠0 の話は、もし証明したい内容が b≠0 やそれに類する内容なのであれば、論点先取問題があります。
あるいは、b=0 も想定しているはずの証明で b≠0 を勝手に付け加えたとかも問題です。
それ以外、つまり b=0 と b≠0 で場合分けしただけとか、b≠0 であることを証明した後なら問題ないと思いますよ。
証明に先立って、a/bが出てくるので、b≠0とするということはいいのですね。
では、背理法の場合は、論点先取りにはならないとしないとまずいですよね?
フェルマーの最終定理で、「a,b,cは互いに素な自然数とする」とか、
√2は無理数では、「a/bのa,bは互いに素である」として、「a/bは互いに素でない。矛盾」
となっています。
どう思います?
修正後のを読みました。
……なんで元のやつには全部を台無しにする一文を突っ込んであったんでしょうね。
気になった点を 2 つ。
1 つめ。
b = a + j で j≧0 としていますが、何か数値を新しい文字でおくときには、そういう条件を満たす数が存在する保証が必要です。
j に制限がなければそういう j が存在することは明らかですが、0 以上の範囲で存在する保証はありません。
最初の a≧2, b≧2 を b≧a≧2 にした上で、a>b≧2 の場合の証明を書き足す(同様にで十分でしょうけど)等の修正が必要だと思います。
2 つめ。
b≧a という条件も付け足した前提での話になります。
この証明って
b^2n = b^n*b^n ≧ 2^n*b^n = (2b)^n ≧ (a+b)^n
という一行を、わざわざ二項定理で展開したり間の不等式を増やしたりして話をややこしくしているだけに見えるんですが、その理解は間違っているでしょうか?
> 証明に先立って、a/bが出てくるので、b≠0とするということはいいのですね。
先立ってというか、そもそも命題が b≠0 を前提に書かれているかどうかですね。
・命題自体に b≠0 と明記されている
・b が辺の長さなど通常 0 になることがない量を表す文字である
・命題の中に b を分母にした分数が存在する
・命題の中に b を真数にする対数が存在する
などの場合は b≠0 としてしまって大丈夫です。
(b≠0 「とする」よりも b≠0 「である」と書く方が、自分が勝手に決めたと誤解されないので、より良いと思います)
> 背理法の話
背理法の場合は、論点先取にはなりません。
背理法は、命題 A を証明するのに「命題 A の反例の存在を仮定する」のです。
「命題 A を仮定する」わけじゃありません。
確かにぱっと見は論点先取っぽくも見える行為ではあるので、ややこしくはあるのですが。
なお、未証明のまま根拠に用いていいのは「命題 A の反例の存在を仮定する」とした部分のみであることに注意が必要です。
フェルマーの最終定理であれば、命題が「等式を満たす x, y, z は存在しない」です。
だから「等式を満たす x, y, z が存在したと仮定する」は根拠なく仮定して、他の内容の根拠に用いて大丈夫です。
でも、それ以外は根拠なく用いてはいけません。
その x, y, z が互いに素かどうかは、反例の存在を仮定しただけでは何も言えませんので、別途証明が必要です。
√2 の証明も、命題が「無理数である」なので、「有理数である」を根拠なく仮定し、他の内容の根拠に用いて構いません。
でも、それ以外は根拠なく用いてはいけません。
だから、
・有理数であるならば、互いに素な整数 a, b (ただし b≠0)を用いて、その数を a/b と書ける
・√2 は有理数である
・よって互いに素な整数 a, b (ただし b≠0)を用いて √2 = a/b と書ける
という話をするときに、1 つめの文が本当に正しいかどうかはきちんと確認しなければいけません。
1つめ
なるほど、a≧2, b≧2 と書いてあるからb=a+jだけで済みますね。
2つめ
なるほど。シンプルですね。
フェルマーの最終定理を初等的に証明しました。
ご迷惑おかけしますが、皆さんのご意見をお聞かせください。
*****************************************
二項定理より、{http://y-daisan.private.coocan.jp/html/felmer-7-2.pdfより 緑色のうんざりはちべえをクリックしてください。}
n
a^n-1=Σ nCi{1^(n-i)+2^(n-i)+3^(n-i)+・・・+(a-1)^(n-i)}----(a)
i=1
n
b^n-1=Σ nCi{1^(n-i)+2^(n-i)+3^(n-i)+・・・+(b-1)^(n-i)}----(b)
i=1
n
c^n-1=Σ nCi{1^(n-i)+2^(n-i)+3^(n-i)+・・・+(c-1)^(n-i)}----(c)
i=1
a^n+b^n=c^nとすると、{ただしa<b<cとする}
a^n-1+b^n-1+1=c^n-1
(a^n-1)+(b^n-1)+1=(c^n-1)
(a^n-1)+1=(c^n-1)-(b^n-1)
式(a),(b),(c)より、
n
Σ nCi{1^(n-i)+2^(n-i)+3^(n-i)+・・・+(a-1)^(n-i)}+1
i=1
n
=Σ nCi{1^(n-i)+2^(n-i)+3^(n-i)+・・・+(c-1)^(n-i)}
i=1
n
ーΣ nCi{1^(n-i)+2^(n-i)+3^(n-i)+・・・+(b-1)^(n-i)}
i=1
n
a^n-1+1=Σ nCi{b^(n-i)+(b+1)^(n-i)+(b+2)^(n-i)+・・・+(c-1)^(n-i)}
i=1
n
Σ [nCi{b^(n-i)+(b+1)^(n-i)+(b+2)^(n-i)+・・・+(c-1)^(n-i)}-(a)式のnCi{・・・}]-1----(d)
i=1
とすると、(d)式の
(c-1)^(n-i)-(a-1)^(n-i)
の大小関係を調べればよい。
公式、
x^n-y^n=(x-y){x^(n-1)+x^(n-2)y+x^(n-3)y^2+・・・+xy^(n-2)+y^(n-1)}
より、
x,yが自然数なら、{}の中は、正の自然数。したがって、(x-y)が正か負でx^nとy^nの大小関係がわかる。
1)
(c-1)^(n-i)-(a-1)^(n-i)
において、c>b>aより、c-1>a-1より、
c-bの項数とaの項数が問題となり、条件はc-b>aがつく。
(c-1)^(n-i)-(a-1)^(n-i)>0
となる。よって(d)式は>0----(g)
2)
また、
c-1)^(n-i)-(a-1)^(n-i)
において、c>b>aより、c-1>a-1より、
c-bの項数とaの項数が問題となり、条件はc-b<aがつく。
(c-1)^(n-i)-(a-1)^(n-i)<0
となる。よって(d)式は<0----(h)
これらを満足すれば、フェルマーの最終定理は証明できる。
3)
ただし、(d)式=0の場合を考えてみる。i=1〜nにおいて
(c-1)^(n-i)-(a-1)^(n-i)
c>b>aより、c-1>a-1より、(c-1)^(n-i)-(a-1)^(n-i)≧0----(f)
c-bの項数とaの項数が問題となり、条件はc-b=aがつく。
3−1)i=nのとき、
nCn{b^(n-n)+(b+1)^(n-n)+(b+2)^(n-n)+・・・+(c-1)^(n-n)}
-{nCn{1^(n-n)+2^(n-n)+3^(n-n)+・・・+(a-1)^(n-n)+1}
=c-b-a=0
3−2)i=n-1のとき、
nC1{b+(b+1)+(b+2)+・・・+(c-1)}-{nC1{1+2+3+・・・+(a-1)}
=n{(c-1)c/2-(b-1)b/2-(a-1)a/2}
=n{(c-1)c-(b-1)b-(a-1)a}/2
=n{c^2-c-b^2+b-a^2+a}/2
=n{c^2-b^2-a^2-(c-b-a)}/2
c-b=aより、
=n{(c-b)(c+b)-a^2}/2
=n{a(c+b)-a^2}/2
=n{a(a+2b)-a^2}/2
=n{a^2+2ab-a^2}/2
=abn
ここで、a,b,nは自然数より、
nC1{b+(b+1)+(b+2)+・・・+(c-1)}-{nC1{1+2+3+・・・+(a-1)}=abn>0----(e)
3−3)
(d)式=0であるには、(f)であるから、i=1〜nまで、
n
Σ [nCi{b^(n-i)+(b+1)^(n-i)+(b+2)^(n-i)+・・・+(c-1)^(n-i)}-(a)式のnCi{・・・}]-1----(d)
i=1
の[nCi{b^(n-i)+(b+1)^(n-i)+(b+2)^(n-i)+・・・+(c-1)^(n-i)}-(a)式のnCi{・・・}]=0でなければならない。
ところが、i=n-1で(e)式はabn>0であり、0でない。---(j)
したがって、(d)式=0にはならない。
ゆえに、(g)と(h)と(j)から(c)式ー(b)式 ー{(a)式+1}≠ 0
つまり、a^n+b^n≠c^n
よって、フェルマーの最終定理は初等的に証明された。
> 条件はc-b>aがつく
> 条件はc-b<aがつく
> 条件はc-b=aがつく
条件がつく、という言葉の意味がわからないんですが、
これはどういう主張でしょう?
DD++様、こんばんは。
>c-bの項数とaの項数が問題となる
ので、(d)式が>0あるいは、<0あるいは=0であるには、項数の大小関係という問題があるので、条件がつくということです。
そういうことではない問題があるとご指摘でしょうか?
純粋に条件が「つく」という日本語の意味がわかりませんという話です。
条件が「得られる」とか、条件が「与えられる」とか、条件が「必要になる」とかならわかります。
条件が「つく」とは一体?
なるほど、「必要になる」意味ですね。
では、必要になったその条件はどこで証明されているのでしょう?
1)
>c-1)^(n-i)-(a-1)^(n-i)----(ア)
において、c>b>aより、c-1>a-1より、
c-bの項数とaの項数が問題となり、条件はc-b>aがつく。
(c-1)^(n-i)-(a-1)^(n-i)>0
となる。よって(d)式は>0----(g)
(ア)とc>b>aと公式より、(c-1)^(n-i)-(a-1)^(n-i)>0
となるには、条件はc-b>aが必要になります。
どうように、2)3)も同様です。
論理の順序として不適切な表現だったかもしれません。
順番の問題じゃなく、「必要だ」と言っているものが、どこにも存在していないですよね?
>3)
ただし、(d)式=0の場合を考えてみる。i=1〜nにおいて
(c-1)^(n-i)-(a-1)^(n-i)
c>b>aより、c-1>a-1より、(c-1)^(n-i)-(a-1)^(n-i)≧0----(f)
c-bの項数とaの項数が問題となり、条件はc-b=aがつく。
ここの意味がよく分からないのですが。
n
Σ [nCi{b^(n-i)+(b+1)^(n-i)+(b+2)^(n-i)+・・・+(c-1)^(n-i)}-(a)式のnCi{・・・}]-1----(d)
i=1
c-bの項数とはb^(n-i)+(b+1)^(n-i)+(b+2)^(n-i)+・・・+(c-1)^(n-i)の項数でaの項数とは(a)式のnCi{・・・}の項数の事でしょうか。
そうだとすると、左はc-1-b+1=c-b個で右はa-1個でc-b=a-1なのではないでしょうか。
>3−3)
(d)式=0であるには、(f)であるから、i=1〜nまで、
n
Σ [nCi{b^(n-i)+(b+1)^(n-i)+(b+2)^(n-i)+・・・+(c-1)^(n-i)}-(a)式のnCi{・・・}]-1----(d)
i=1
の[nCi{b^(n-i)+(b+1)^(n-i)+(b+2)^(n-i)+・・・+(c-1)^(n-i)}-(a)式のnCi{・・・}]=0でなければならない。
これでは(d)式は-1ではないのでしょうか。
必要性でしかないのだから、c-b と a の大小関係が決まってもアの大小関係は決まりませんけど。
正直、必要性十分性がぐちゃぐちゃで、まともに「みなさんのご意見」が出せないくらいひどいです。
意見をするには「間違っているんだけど、何をしたかったのかはわかる」程度にはきちんと整理されていなければなりませんが、この文章はまずその推測すら不可能です。
KY様、おはようございます。
>c-bの項数とaの項数が問題となり、条件はc-b=aがつく。
n
b^n-1=Σ nCi{1^(n-i)+2^(n-i)+3^(n-i)+・・・+(b-1)^(n-i)}----(b)
i=1
n
c^n-1=Σ nCi{1^(n-i)+2^(n-i)+3^(n-i)+・・・+(c-1)^(n-i)}----(c)
i=1
より、c-n-1とb^n-1の差は、c>bなので、1〜b-1が引かれて、
n
Σ [nCi{b^(n-i)+(b+1)^(n-i)+(b+2)^(n-i)+・・・+(c-1)^(n-i)}
i=1
となりますので、b〜c-1項でb=10,c=20とすると、10〜19なので、10項ですよね。項数はc-bになりませんか?aも1からa-1なので、あれ、項数はa-1ですね。
>そうだとすると、左はc-1-b+1=c-b個で右はa-1個でc-b=a-1なのではないでしょうか。
まったく、そうですね。うっかりしてました。
>3−3)
>これでは(d)式は-1ではないのでしょうか。
>の[nCi{b^(n-i)+(b+1)^(n-i)+(b+2)^(n-i)+・・・+(c-1)^(n-i)}-(a)式のnCi{・・・}]=0でなければならない。
ここでは、項数が一致していると意味であったのですが、(d)式=0という前提があるとしても、おかしいですね。
ありがとうございます。
DD++様、おはようございます。
このKY様への回答から参考になるともいます。
なお、投稿制限のため、過去の投稿のうち2つ投稿を消しました。