2026・6月度みんなのネット俳句会 互選結果
金賞 37 【ちとせ 】 立ち漕ぎの生徒眩しや更衣 (11点)
銀賞 33 【ヨ ヨ】 新茶入れ朱泥急須の淡緑 (9点)
銅賞 17 【弥 生】 歓声はきっと缶蹴り夏木立 (7点)
々 23 【岩 宮】 子らの言ふじじ反抗期冷奴 (7点)
々 25 【ふうりん】 忍冬咲いて愁眉を開きけり (7点)
次点 39 【にゃんこ】 父の日に黒いクレヨン画の眼鏡 (6点)
々 73 【かをり 】 水無月や碁石をあらふ父の息 (6点)
々 84 【てつを 】 捩花や断ちきりたきは負の連鎖 (6点)
※銅賞の3句はそれぞれ特選1のため同点としました。
※参考
総合点
ヨヨ21点、かをり19点、ちとせ17点、弥生14点、アイビー12点
2026・6月度みんなのネット俳句会 互選結果一覧表
1 ✤ 1点 【岩宮】 明易し夢の続きは又今夜 ✤ 胴長おじさん
2 ✤ 2点 【あんのん】 鯵大漁釣果の報にうそ少し ✤ ダイアナ、アイビー
3 ✤ 0点 油虫探し求めて朝が来る
4 ✤ 2点 【ダイアナ】 ドアフォンの上に雨待つ雨蛙 ✤ にゃんこ、ふうりん
5 ✤ 1点 【ヨヨ】 行かないで心地よき風五月尽 ✤ ラガーシャツ
6 ✤ 3点 【和 談】 初孫の六月賞与初傲り ✤ ちとせ、◎ヨ ヨ
7 ✤ 5点 【かをり】 裏富士の雲ほどけたり桜桃忌 ✤ ちとせ、ヨシ、てつを、森野、アイビー
8 ✤ 3点 【アイビー】 えいやあと五句を投ぜり心太 ✤ ヨシ、弥生、コビトカバ
9 ✤ 1点 【コビトカバ】 お局の小言も交わす若葉風 ✤ ふうりん
10 ✤ 2点 【アイビー】 鬼平になつたつもりの鮎の飯 ✤ ラガーシャツ、岩宮
11 ✤ 0点 降りぐせの梅雨空罵りペダル踏む
12 ✤ 0点 カーテンの向こうに聞こゆ四十雀
13 ✤ 0点 燕子花あやめ菖蒲か紺光る
14 ✤ 0点 各駅の車窓に見つけ花柘榴
15 ✤ 1点 【てつを】 かはたれの雲の澱みて栗の花 ✤ ちとせ
16 ✤ 1点 【あんのん】 蚊遣香先を知りたし栞ぬく ✤ ダイアナ
17 ✤ 7点 【弥生】 歓声はきっと缶蹴り夏木立 ✤ ヨシ、◎てつを、にゃんこ、ナチーサン、ラガーシャツ、かをり
18 ✤ 1点 【茶々】 黄菖蒲の八重咲き揃ひ踊りかな ✤ ふうりん
19 ✤ 1点 【胴長おじさん】 貴婦人の頃が懐かしバナナかな ✤ ナチーサン
20 ✤ 0点 酷暑かな歳時記忘れた自然界
21 ✤ 1点 【ちとせ】 子育てらし威し鳴きすや夏烏 ✤ ふうりん
22 ✤ 0点 子燕の口犇めいて餌を求め
23 ✤ 7点 【岩宮】 子らの言ふじじ反抗期冷奴 ✤ ちとせ、にゃんこ、森野、ダイアナ、あんのん、◎ナチーサン
24 ✤ 3点 【ダイアナ】 彩雲の流れて初夏の十四夜 ✤ 森野、ヨ ヨ、岩宮
25 ✤ 7点 【ふうりん】 忍冬咲いて愁眉を開きけり ✤ 弥生、てつを、森野、ヨ ヨ、◎ダイアナ、岩宮
26 ✤ 1点 【てつを】 召集の命下りしかウリハムシ ✤ 和 談
27 ✤ 0点 焼酎瓶買物篭に鎮座して
28 ✤ 0点 樟脳の匂ふ押入れ衣更
29 ✤ 2点 【ラガーシャツ】 初夏晴れに熊鈴の鳴る遊歩道 ✤ ちとせ、ふうりん
30 ✤ 3点 【ちとせ】 白壁に青田広がる散居村 ✤ ヨ ヨ、岩宮、かをり
31 ✤ 0点 白南風や部下のデートを目撃す
32 ✤ 2点 【ちとせ】 新じゃがを束子で擦るつるり膚 ✤ ふうりん、岩宮
33 ✤ 9点 【ヨヨ】 新茶入れ朱泥急須の淡緑 ✤ 胴長おじさん、ヨシ、てつを、◎和 談、ナチーサン、ラガーシャツ、◎茶々
34 ✤ 2点 【ラガーシャツ】 素麺や喉ごしも良しその細さ ✤ 和 談、茶々
35 ✤ 2点 【森野 そぼつ降る泰山木の咲く寺苑 ✤ ヨシ、ヨ ヨ
36 ✤ 1点 【ふうりん】 ダービーを取つて競馬の二連勝 ✤ アイビー
37 ✤ 11点 【ちとせ】 立ち漕ぎの生徒眩しや更衣 ✤ 胴長おじさん、◎ヨシ、てつを、◎ふうりん、あんのん、◎アイビー、コビトカバ、ナチーサン
38 ✤ 4点 【ヨヨ】 頼りたき身内は遠く梅雨間近か ✤ 胴長おじさん、アイビー、和 談、ラガーシャツ
39 ✤ 6点 【にゃんこ】 父の日に黒いクレヨン画の眼鏡 ✤ 胴長おじさん、ヨシ、◎弥生、岩宮、茶々
40 ✤ 1点 【胴長おじさん】 父の日や空白の文字のみ占めて ✤ 森野
41 ✤ 0点 夫剪定羽抜鶏ごと羅漢槙
42 ✤ 1点 【にゃんこ】 梅雨曇ますます重き貨車の列 ✤ ちとせ
43 ✤ 0点 梅雨間近繙いてゐる闘病記
44 ✤ 5点 【かをり】 手鏡に映る水無月風過ぐる ✤ 弥生、にゃんこ、森野、ヨ ヨ、あんのん
45 ✤ 1点 【アイビー】 でで虫のオブジェの上の蝸牛 ✤ にゃんこ
46 ✤ 0点 でで虫を見らば口つくあの唱歌
47 ✤ 0点 てふてふに蕾のあらば柿の花
48 ✤ 1点 【森野】 天国と思へる一歩冷房車 ✤ 弥生
49 ✤ 4点 【ヨシ】 剥く手間も美味しさのうち夏蜜柑 ✤ アイビー、ナチーサン、かをり、茶々
50 ✤ 0点 搭乗の手続はスマホかたつむり
51 ✤ 2点 【ラガーシャツ】 登山帽ウェストン碑より動き出し ✤ ◎かをり
52 ✤ 2点 【ナチーサン】 樋伝ふ雫を染めて柿若葉 ✤ ふうりん、岩宮
53 ✤ 0点 夏風にだるだるせざるを得ない吾
54 ✤ 0点 夏蝶の色深まりて海賊旗
55 ✤ 1点 【和 談】 夏場所や土俵が命藤凌駕 ✤ 茶々
56 ✤ 0点 夏野菜紫小かぶカリカリと
57 ✤ 2点 【森野】 何にでも神宿りてか花は葉に ✤ ◎ラガーシャツ
58 ✤ 3点 【弥生】 なみなみと注ぐ地酒や江戸切子 ✤ あんのん、かをり、茶々
59 ✤ 3点 【ヨシ】 俳句本開いたまんま明易し ✤ コビトカバ、◎岩宮
60 ✤ 1点 【アイビー】 バイク見て柴犬吠ゆる夕薄暑 ✤ あんのん
61 ✤ 2点 【弥生】 博学なシニアガイドや街薄暑 ✤ アイビー、コビトカバ
62 ✤ 0点 初夏の藤無料ガイドの五稜郭
63 ✤ 3点 【かをり】 薔薇切るや呼ばれし気して振り向かず ✤ ◎あんのん、コビトカバ
64 ✤ 0点 昼下りエアコン洗い野球観る
65 ✤ 2点 【てつを】 壜に香を詰めて帰らむ花蜜柑 ✤ ◎にゃんこ
66 ✤ 1点 【弥生】 プードルがよく似合う場所薔薇の園 ✤ コビトカバ
67 ✤ 0点 深くまで木曽駒は碧夏の風
68 ✤ 1点 【岩宮】 襖戸の何やら重き梅雨入かな ✤ ヨ ヨ
69 ✤ 2点 【ヨシ】 故里の四方の山々新樹光 ✤ ◎ちとせ
70 ✤ 0点 細麺を食べて至福の涼夜かな
71 ✤ 1点 【ナチーサン】 またまたか横綱不在五月場所 ✤ 和 談、
72 ✤ 5点 【アイビー】 待つといふ揺るがぬ知略蟻地獄 ✤ ヨシ、てつを、あんのん、◎コビトカバ
73 ✤ 6点 【かをり】 水無月や碁石をあらふ父の息 ✤ 弥生、てつを、ダイアナ、あんのん、コビトカバ、ラガーシャツ
74 ✤ 3点 【あんのん】 満ち足りて留守居の夫に買ふ鰻 ✤ ヨ ヨ、ダイアナ、茶々
75 ✤ 2点 【森野】 耳遠き夫に老鶯届く今朝 ✤ 胴長おじさん、かをり
76 ✤ 1点 【ヨシ】 耳鳴のしては止まらぬ走り梅雨 ✤ 森野
77 ✤ 0点 ジメジメもめげぬ六月の花嫁は
78 ✤ 0点 山開き誰となく詠む俳句かな
79 ✤ 3点 【ヨヨ】 柔らかに万緑生みし大地かな ✤ 和 談、ラガーシャツ、岩宮
80 ✤ 1点 【茶々】 湯上りのあやめ紺染め浴衣かな ✤ 和 談
81 ✤ 0点 夕闇に皐月のあかり庭照らす
82 ✤ 1点 【コビトカバ】 幽霊海月毎日同じ事をして ✤ 弥生
83 ✤ 1点 【ヨシ】 よく見れば愛しき花よどくだみは ✤ 茶々、
84 ✤ 6点 【てつを】 捩花や断ちきりたきは負の連鎖 ✤ にゃんこ、◎森野、ダイアナ、アイビー、ナチーサン
85 ✤ 1点 【あんのん】 リズムごとつかず離れず夫婦生く ✤ 胴長おじさん、
86 ✤ 1点 【岩宮】 老鶯をしかと聞きたる木立かな ✤ かをり
87 ✤ 2点 【ナチーサン】 若葉風入れ墨の香の流れけり ✤ 弥生、にゃんこ
88 ✤ 1点 【弥生】 わんぱくの怖くて好きな蜥蜴かな ✤ ナチーサン
89 ✤ 2点 【胴長おじさん】 山滴る惚けないことは惚れること ✤ ダイアナ、アイビー
90 ✤ 4点 【ヨヨ】 数独を競ふ夫婦や走り梅雨 ✤ 胴長おじさん、てつを、和 談、かをり
91 ✤ 1点 【ダイアナ】 洞爺湖を見下ろすホテル五月晴 ✤ ちとせ、
煩雑を避けるため、二つの記事を一つに纏めました。文責アイビー。
前々回から参加の悦ちゃんあらさん、同じくてつをさん、また12月句会から参加予定の神林亮さん、ようこそお越しくださいました。これからも末永くお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
簡単に投稿手順を説明します。
① タイトル下の左から2番目の「新規投稿」をクリックします。
② 書き込み画面になったら お名前(ハンドルネーム)、タイトル(例、投句します)、メッセージを書き入れて下さい。この3項目は必須です。その他の項目は必須ではありませんから無視して構いません。
③ 画面下の「投稿する」をクリックすれば完了です。
④ 事前にプレビューで確認もできます。
別の人の投稿に対し意見や感想があれば、「返信」をクリックすればできます。要領は上記を準用して下さい。
またこんなことを聞いてみたい、ここが分らないというようなことがありましたら、遠慮なくお尋ねください。
管理人のアイビーのわかる範囲で対応させていただきます。また多士済々の常連投稿者がいますから、お知恵を拝借できると思います。
今月は無点句、いい感じでした。
35 恍惚と蟷螂雌に喰はれゆく
精神的あるいは肉体的な苦痛に快楽を感じる・・・人間界の倒錯は虫たちには本能でしょう。
とても面白かったですが、恍惚が生臭いので 無機的して
夕晴れや蟷螂雌に喰はれゆく
36 爪切りて爪のさみしき山茶花
寂寥感はわかりますし、山茶花の子季語とかにして下五が落ち着けば、とてもいい句だとおもいます。
あと、さみしき山茶花、山茶花が寂しいのではないのです。爪のさみしさかなあ。
42 人間界もしたい放題泡立草
環境問題、主張のある句です。多分セイタカアワダチソウの方ですよね。
53 幹に触れ銀杏落葉を振り仰ぐ
座五がもったいないです。一斉に散り落ちた銀杏の葉のことですもの。
私も幹に触れて何か詠みたいです。
生意気書いてすみません。
無点句に名乗りを上げるのは私自身、全然臆するところはございません。
岩座神さん、アイビーさんのお二方には敬意を抱いております。
逆に高得点句、何故とらなかったのか、こんな恐ろしいコメントはできませんよ。
あくまでも私の好みとなるゆえ・・・
恍惚と食はれゆくの句はアイビーの句です。カマキリは交尾のあと雌が雄を食う習性があります。共食いです。一般に弱肉強食の自然界では、強者が弱者を急襲し、弱者は逃れようと必死の抵抗を試みます。襲うものと襲われるものと命を懸けた攻防があります。ところがカマキリは交尾の最中に交尾の相手に食われてしまうのです。この様子はユーチューブでも見ることができます。恍惚としたのは表現上の修辞ですが、少なくとも弱肉強食の苛烈さはありません。強いて言うなら「従容」でしょうか。どちらにせよグロテスクの謗りを免れませんが。
幹に触れ銀杏落葉を振り仰ぐ そうなんです へまでした 幹に触れ銀杏散れるを振り仰ぐ が動詞三つに散れるが怪しい
まあ銀杏落葉をから、を、を取って銀杏落葉(いちょうらくよう)とごねる方がよかったか 大体掴らずに見上げるとよろけてひっくり返るのを幹に触れなどというのがおこがましい 妻の肩持ちて見上ぐる銀杏散る これを動詞三つなどというのはよほど上品な人の話で現実はもっと厳しい 妻の肩を持った瞬間、手を振り払われるのだ そうして失敗を逞しく笑いに変えて生きていくのだ
突っ込まれるのも悪いことばかりじゃない 恥ずかしくて顔が赤くなって70年の時空を超えて紅顔の美少年に戻るのだ
これくらいでかをりさん許してくれる?
アイビーの感想 その2
8 ありたけの日差しを集め冬野菜 (てつをさん)
38 大根引くひねくれものも混ざりゐて (てつをさん)
両句とも前々回から参加されたてつをさんの句で、句意については全く説明の必要が無い。互選トップの木の葉髪の句もそうだが、とても分かり易く句の情景にすんなり入って行ける。難渋な言葉を使わないで気負わず、それでいて言葉の選択の一つ一つが的確だ。この作句態度は大いに見習いたいものだ。
24 甘辛く夫の好きな芋を煮る (蓉子さん)
中年以上の男性の味の好みは、大雑把に言っておふくろの味に言い尽くされる。中でも里芋と烏賊を甘辛く醤油で煮れば、あとは何もいらない。飯の菜に、酒の肴にとよくぞ男に生まれけるとなる次第。おふくろの味はとりもなおさず古女房の味でもある。男の味覚はすべからく保守的なのだ。
56 出番待つ畑の四隅の糠袋
農業にも家庭菜園にも不案内なアイビーは糠袋の意味が分からなかったのだが、ネットで調べた結果発酵させて肥料にするとのこと、ようやく得心した。実際に農業体験の豊富な作者ならではの実感がこもった句で好感が持てるのだが、季語が見当たらない。そこで、上五に別の季語を立て取り合わせの句にすることを提案したい。一案として 冬晴れや畑の四隅に糠袋
23 温め酒一献受くる割烹着 (胡桃さん)
文人墨客や俳人のたまり場だった「卯波」の女将で、自らも俳人だった鈴木真砂女を彷彿とさせる。71番の句もそうだが凛とした風姿のよい俳句が胡桃さんの句風と見た。
71 木の葉髪鏡の中の幾山河 (胡桃さん)
特にご婦人は毎日鏡を覗くから体調の一寸した変化にも敏感なのだろう。それだけに身だしなみには細心の注意を払う。ある日、鏡に映る吾が姿に元気のない木の葉髪を見つけた。一本の木の葉髪から来し方のあれこれに思いを巡らす作者。この間の時間の経過に思いを経せる馳せる時、感慨ひとしおのものがある。
81 二枚目の考の笑顔や落ち葉焚く (悦ちゃんあらさん)
考は亡くなった父。読みは同じちちである。亡くなったお父さんは、落葉の降り積もる庭を掃くのが日課だったのだろうか、笑顔を浮かべて庭を掃く温厚な父の日常を回想する作者。中七で切れ字「や」を使っているので、回想シーンとは別に、現実の世界で作者自身が落葉を掃いているとも読める。そう解釈した方が句に深みが出ると思うがどうだろう。二枚目は少し判りにくいので「ハンサム」ぐらいにしたい。
87 湯豆腐や老老介護てふ課題 (ABCヒロさん)
長寿社会は目出度いことながら、一方で老老介護という問題が表面化している。評論家のきれいごとでは済まない事例が、それこそ枚挙に遑が無いほどだ。深刻な内容をはらんでおり、重苦しい句になりかねないところ、季語に湯豆腐を持ってきたあたりが手練れの手腕だ。私自身、大変参考になる季語の斡旋だ。
83 石垣に固まって居る枯蟷螂 (ちとせさん)
「蟷螂の斧」という諺があるように、カマキリは弱いくせにめっぽう威勢がよい。斧をかざして威嚇するパフォーマンスが恰好の句材になる。俳人に人気のある所以だ。そんな蟷螂も秋から冬にかけて枯葉色に変色し、枯草そのものの擬態を装う。微動だにしない。それをちとせさんは「固まって居る」と言い留めたが、言い得て妙だ。本当に、秋のあの威勢は何処へ行ってしまったのか。
以下次号 不定期掲載
すっかり体調もよくなりました。
観賞させてくださいませ。
★★落葉して眠るポプラとなってゐし(胡桃さん)
ポプラというと夏にそよぐ高木というイメージですが、ポプラを選ばれた、センスのよさが光ります。
落葉=休眠期=冬 全部一句で表現されています。
私の犬の散歩道にもポプラがありますが、いい句ができないかなあと、通る度に手に触れています。
★☆山門へ十六段の散紅葉(玉虫さん)
過不足のないお見事な写生句です。特選の句と迷った次第です。
山門、十六段、散紅葉を二つの助詞でつながれる、できそうでできないのです。
立石寺の山門までは、その数1000段?私なんて思いっきり盛ってしまう(すみません)
★塗香浴ぶ一番札所阿波小春 (撫子さん)
塗香(ずこう)とお読みするのですね。
塗香浴ぶ、上五の一発で四国の陽光、風光を手の内に納められた。鮮やかな一本勝ちです。
★月蝕の影戻しゐる月明かり (ナチ―サンさん)
まさにそのまんまです。タイムリーに巧者の即吟、どなたかしら・・・
ナチ―サンさんでしたか。納得です。
★石垣に固まって居る枯蟷螂(ちとせさん)
枯れた風味の写生句かとおもいきや、意外と石垣に熱量を感じました。
初冬の乾燥した空気感が格別ですね。
★潮騒や松色変へぬ御用邸(アイビーさん)
今月、格調の高さでは最高です。私もこういう句を読みたいなあ。朝帰りではなあ・・・
もう、アイビーさんと御用邸へお招きをあずかった気分で素敵。
★降り頻る木の葉の中の女人堂(胡桃さん)
頻る、読めなくて調べたら、 産気づくの意がありました。
そして高野山の女人堂で〆る、作者の意図を越えての深読みも楽しいのです。
座五の体言止め、今月はよい句が多くて、語彙もまた勉強にもなりました。
アイビーさんはじめ、皆様に感謝です。
★塗香浴ぶ一番札所阿波小春 (撫子さん)
かをりさんの解説でお遍路さんの三種の神器に塗香というものがあると知りました。毎回新しい知識を得て、有難いです。
★石垣に固まって居る枯蟷螂(ちとせ)
毎年この頃の庭に茶色に太った蟷螂が、今年は石垣で暖を取っていて最後の英気を振り絞っていました。
★潮騒や松色変へぬ御用邸(アイビーさん)
結婚前は江ノ島に居たので葉山を思い出し特選に頂きました。色変えぬ松の季語がさらっと使われていて際立ちました。
かをりさんの鑑賞の場をお借りして、有り難う御座いました。
一万回は私です。その場でなんか書こうとしたらパソコンが何やら動かなくなってしまった。
大たいそういう星のもとに生まれている。一万円宝くじが当たってその券を仕舞ったところがどうしてもわからず三年たって出てきた。
閑話休題、25,61,74と三句撫子さんのを選んだら玉虫さんが19,45,94と三句も私の句を選んで下さった。いろいろあります。玉虫さんが最後に選んで下さった 何故の長き祈りぞ霧の宮 霧の宮は苦し紛れで夕霧の社前を言いたかったが他に浮かばなかった。 スーツの男性がダムができてほとんど廃村の特に取柄もないお宮さんでひたすら首を垂れている。こちらはたまに少し寄り道をしてまいるくらいのところだから、ガラガラ、100円だまポイ、パンパン家内安全お願いしますさようなら、ものの一分もかからない。そんなのがお祈りの邪魔をするのも気が引けて大欅の蔭で見守っていたがなかなか終わらない、まるで人気のないお宮さんで夕霧も出てきて気味が悪い。じりじりしながら待っているとようやく終わった。欅の蔭を回りながら見つからないように見送って大急ぎでお参り。こんなお宮で何を必死に祈っていたのか第一スーツ姿なぞこの辺の人ではなさそうだしわからん。
1万人目のビジターは岩座神さんでしたか。おめでとうございます(なにがめでたいんだか)。景品は何も出ませんが、次は2万人目を目指して頑張って下さい。
岩座神さまは、どのような神様か存じませんが、神様が3句もとって下さり私はすっかり有頂天です。神様ありがとう!
四国八十八カ所お遍路の旅を始めたばかり、般若心経とともに俳句の上達を神頼み(お寺で神頼みいいのかわかりませんが)してきました。早速神様のご加護、ますます頑張ります。明日もお遍路に行って来まーす。
なるほど、神がついていますが単なる大字名です。 接待の門先たわわ蜜柑の木 門先に植えてあったりするのかな
札所の門前で、みかん5個250円で売っていましたが、車窓からは柿、柿、柿がとても綺麗でした。今の時期、鳥が食べに来ないというのは渋柿かなぁ?
蜂谷柿に似た細長い形の柿でしたよ!
アイビーの感想 その1
例によってアイビーの俳句鑑賞三原則に基づく感想です。異議申し立てを歓迎します。
2 日和誉め犬を話題に小六月 (撫子さん)
女の人のコミニケーション能力の高さは言を俟たない。初冬と言えど日差しは柔らかく風もない小春日和だ。良いお天気ですねえ、とかなんとか時候の挨拶から始まり、互いの愛犬の話、果ては物価が高くて困るとか女性同士の会話はどんどん広がり止め処が無い。かくて人間関係も丸くおさまる。到底、男の及ぶところではない。
6 テレビより視線は手元蜜柑むく (あいさん)
ドラマにしてもワイドショーにしても惰性で見ているテレビ。なに、真剣に見なくても予定調和というか、展開が予測できるのだ。だから蜜柑の皮をむきながらでも何ら支障が無い。むしろ目と耳の両方使えるテレビに対し、手と目を使う皮むきの方が高度な技術を要する。その辺りの機微を軽妙に詠んだ。
10 ぬくめ酒百薬の長とまた1本 (和談さん)
ぬくめ酒は秋の季語で人肌程度に燗をした酒、体を温めるためにうんと熱くした酒を熱燗と言い冬の季語。ちなみに冷し酒は夏に常温で飲む酒を言う。和談さんは酒がいける口と拝するが、好きな酒ならもう一本となるのは人情。何やかやと理屈をこねるから奥さんが呆れかえる。昔から酒は百薬の長という都合のよい格言もある。この至言を錦の御旗とし、もう一本を奥さんに強要するのだ。この手を使っても成功するかは定かでないが、酒飲みの嘘偽りのない心理だ。
1本は一本としたい。
11 七輪に秋刀魚焼く子と皿持つ子 (玉虫さん)
七輪で秋刀魚を焼く光景は最近見かけないので、作者の子ども時代を振り返って詠んだ句だろう。おそらく姉妹、姉が菜箸で秋刀魚を焼く、その傍らで妹が皿を持って待っているシークエンスを想像する。日本が貧しかった時代、それでも家族の絆があり、皆がひたむきに生きた時代の大衆魚、秋刀魚のある庶民の生活がありありと眼裏に甦る。
13 箒草日に恥じらふて朱に染まり (淑子さん)
箒草は箒木と同じ意。秋になり紅葉すると綺麗な朱色を帯びる。その様を作者の淑子さんは「日に恥じらふ」と捉えたのが非凡だ。ただ問題は箒草自体は夏の季語で、紅葉を言うのであればはっきり「紅葉」と言わなければおかしい。文法的には「恥じらふて」は「恥じらひて」が正しい。音便形なら「恥じらうて」となる。アイビー流に詠めば 箒草日に恥じらうて紅葉す
15 知恵の輪のなかなか解けず神迎
惜しくも無点句となったが小粋な味わいが面白いと私は思った。旧暦の10月は日本中の神が出雲に集まるので神無月という。しかし出雲からすれば神有月なのだ。神の留守、神の旅も同じ発想だ。だから神送りは出雲以外の諸国の場合で、逆に出雲の立場からすれば神迎となる。この点を踏まえてこの句を味わうとなかなかに面白い解釈が出来る。
51 大黒の走るを見たり初時雨 (かをりさん)
大黒はお寺の住職の妻のこと。住職夫人だから普段はあまり走ることはないが、にわかの時雨ともなるとそんなことも言っておれない。走ると言ってもお寺の中に限定されるから重労働でもないが、普段走らない大黒さんが走る、そのギャップが得も言われぬ可笑しみを催すのだ。
以下次号 不定期掲載
すみません、先週の月曜日にコロナワクチン、油断して一昨日にインフル打ったら、高熱が出て昨日今日と仕事を休みました。
まあ、よく寝れましたw
「大黒」は宗派によって呼び方が違いますので、私の至らぬところで、ごめんなさい。
明日は選句の感想を書きます。
今月は激戦で選ぶのは苦労しました。
おやすみなさいませ。
追記 知恵の輪、私です。
もと句は カルチャースクールで詠んだ 知恵の輪のなかなか解けぬ冬用意 です。
手抜きは無点句が相応と身に染みました。ごめんなさい。
同感です。アイビーさんの評で知り辞書で確認したところ大黒の②で僧の妻とありました。不勉強でした。作者、ご免なさいね。
追伸・・・16日の夜10時からNHKの「歴史探偵」で子規の特集がありました。子規はSNSの元祖だとか、子規が、芭蕉と蕪村の句を五月雨の句で対決させ、写生句の立場から蕪村の句に軍配をあげるなどユニークなものでした。有意義な45分間でした。
皆様の感想を楽しみに読ませていただいております。
51,かをりさんの初時雨の句 「大黒」は大きな袋を担いだ大黒天のことだとばかり思っていましたので、アイビーさんの感想で僧侶の妻であると知り、あーそうなのね・・・!と腑に落ちました。辞書に載ってたのに見落としていました。
身近なネット句会はとても勉強になります。これからもよろしくお願いします。
11 七輪に秋刀魚焼く子と皿持つ子 (玉虫) 4
良いですね。この楽しい雰囲気。七輪とありますから過去の思い出かな。姉弟、姉妹、兄弟、兄妹のどの組み合わせかな。それとも複数か。昔は子沢山でしたからね。それにしても秋刀魚も高級魚の仲間入りをしたようです。
13 箒草日に恥じらふて朱に染まり (淑子) 1
箒木、箒草、ははきぎ・・・「ユーラシア産、中国から草箒用として渡来した。晩夏淡緑色の小花を付ける。次第に小花まで赤みを帯びて美しい」と辞書にありました。季語は夏。絵を見るとまさに正に木だが見かけたことがあるような気がします。今が花時でしょうか。「日に恥じらふて」と言い止め一句に仕上げています。箒になった姿を見たいものです。
41 太陽も風も鋤き込み秋耕す (ヨシ) 6
「太陽も風も」大きいですね、句柄が。大自然を漉き込んでいる土塊。豊作を予感させます。多くの共感を得ました。特選を迷った句です。見習いたい句です。
50 母の目に光戻りぬ秋日和 (ふうりん) 4
4人の賛同を得ました。恐らく年老いた母でしょう。床の上で心配な状態なのでしょうか。その目に光が戻ったのだ。そのベットに秋の日差しが。希望の光です。一読切なくなります。特選に戴きました。
62 木葉髪この世に悔いも諦めも (てつを) 6
中7以降を上5に託した佳句と思いました。木の葉を辞書で見ると、本来の意味の他「小さいもの、取るに足りないもの、軽いもの」と出ています。木葉髪は辞書に出ていませんでしたが、枯れた、儚くなった髪と進み「深みを増した」に到達。人生を詠んだ深みのある句とやっと腑に落ちました。
64 晩秋の訃報に還る友との日々 (和談) 1
次々と訃報が続きます。例年10通は下りませんが今年はまだ5通、平均年齢は91歳。女性は皆無。殆どが顔も知らない元同僚の親です。同僚の多くが老老介護の生活を送っているようです。一方、中学生の折後にした田舎の友人もそろそろ欠け出しました。全員あだながあり本名が出てこないほど。ほとんどが漁師の子。ちなみに私は灯台守の孫。船に乗せてもらった思い出も多く訃報の度に句作に悩む次第。この句に出逢い目から鱗。字余りだが気になりません。
73 わが子には多く望まず新松子 (ABCヒロ) 4
撫子さんのコメントに思わず膝を打ちました。「この子は美人だし賢い、天才だ」と、 長女のことです。その後結婚し看護師の資格を取りましたが相手の浮気で離婚。その後鬱に。今手元にいて私達の世話をしてくれていますが中学生の孫娘も良くしてくれます。
子供は近くにいてくれるのが一番。この句新松子が切ない。