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このたびは「白い砂浜の絵」にご詩評くださりありがとうございました。
また返信が遅れてしまいすみませんでした。
ご指摘いただいた点、確かに染み入りました。
「あなた」と「わたし」がたびたび出てきて、読んでくださる方の視点が行ったり来たりさせてしまっています。
また表現的にも「あなた」「わたし」と都度書かなくても、伝えられる表現方法があるような気がしました。現時点では、具体的な解決策は見つかっていませんが、「出来ない」という感覚にはなれないので、推敲して力がついてきたら見えて来ると思います。そのときようやく詩の形になるとも。
やっぱり説明的な文が多かったですね。
出直してきたいと思います。
ご丁寧なご講評、どうもありがとうございました。
引き続き何卒よろしくお願い致します。
唐紅に染まったもみじ もみじ
ひっそり 静まり返った境内
燃えるような 赤なのに
漂うあの静謐さは 何だったのか
蒼色の天鵞絨
苔の吐息だけ響いていた
清らかな冷気に
伊達家の菩提寺 瑞巌寺
桃山様式の粋尽くし
政宗が 五年かけ完成した
都の典雅さとは異なる美
孤高な武骨さが刻まれていた
*
濃紅の落葉の如く
堆く重ねられてゆく 過ぎし月日
寺を訪ねた思い出も 薄れゆく
全ては 落葉の吹き溜まり
遠い潮路を渡る風にかき消される
音もなく心に散る もみじひとひら
赤く灯る 一つの記憶
栗鼠が一匹
複雑に絡まる 山葡萄の蔓
葉陰に身を潜め
たわわに実る葡萄を 見詰めていた
左甚五郎が彫り
欄間の中 閉じ込めた
葡萄に栗鼠 生の表象
武道に律す 伊達の魂
*
琥珀の中 姿そのままに生きる小さな虫のよう
心の底 黄昏ゆく紅葉
栗鼠は今も じっと息を潜ませている
葡萄の葉陰に
豊かな尾を 蔓と踊らせて
栗鼠は 何かを待っている……
否
心の中住む栗鼠は 絡まる蔓を器用に渡り
その小さな両手に しっかりと掴む
葡萄一粒
きっと
水玉模様
縞模様
好みに合った柄付き菜箸
キッチンを少し 華やかに
台所の主婦の 余裕
子どもの頃に
見慣れていたのは
昔ながらの木の菜箸
端から端まで
飾りは 無し
一日に一度は「塩ひとつまみ」
直接指でつまむのをためらう
指に塩が付いちゃうから
ものぐさの私の手は止まる
鍋を混ぜる
昔ながらの菜箸片手に考える
煮汁の箸で 塩は取れない
どうしようかと考える
鍋を混ぜる
昔ながらの菜箸片手に鍋を見てたら
ひらめいた
飾りのないこの木の菜箸は
反対側も菜箸になる
ひっくり返して塩壺に
すっと差し込み 塩ひとつまみ
指と同じに美味しくできて
壺にも馴染む その菜箸
端から端まで木の色の
昔ながらの菜箸は
飾りも気取りも 何もない
キッチンに華ももたらさない
端から端まで木の菜箸は
飾りも気取りも何もない
だけど代わりに
無駄もない
1993年10月17日
シカゴ、オヘア空港に降り立った
既に3回目のアメリカだった
語学学校のレセプショニスト
ベッキーさんが迎えに来てくれた
1年半の留学だったけど
沢山すぎる思い出が残った
みんなで食べたドミノ・ピザ、サブウェイ、マクドナルド
ビリヤードにボーリングに明け暮れたユニオン
夜遅くまで友達と勉強したクリストファー・センター図書館
ランニングにジムに水泳 汗を流したフィットネス・センター
発音をカセットテープで徹底的に練習したランゲージ・センター
留学生とアメリカ人学生と討論した思い出……
今 僕の第二の故郷として甦る
インディアナは ヴァルパライゾ大学
いつまでもとどまっていたかった
最低4年はいたかった
僕らは留学生 なので
絶対帰らなければならない家がある
断腸の思いで去った……
まだ僕の思いはかの地の
大学のキャンパスを彷徨っている
永劫に彷徨うことだろう
人生の旅人となって
ああ「※1幻影の人」よ
※2旅人かへらず
※1 西脇順三郎詩集「旅人かへらず」の序文より
※2 西脇順三郎詩集より
むらむらと、地中からわき上がる
熱気を感じて
地球の威力を感じて
ぼくはうれしくて、階段を
二段とばしで駆け下りた
日傘を差しているおねえさんたちが不思議だった
太陽が、地球のお産を手伝っている
地球の吐息が熱風
産婆の手が日ざし
地面があついのは、中で赤ちゃんが暴れているから
ぼくはここにいるんだ
みんな頑張っているんだから
ぼくもここに立っていなきゃ
ゆらゆらと、ぼやける路上
せみが鳴いている
とたん目の前が白くなり
つめたいやわらかい部屋にいた
「熱中症ですね」
白い部屋の看護師さんたちは笑っていた
「どうなったの?」
ぼくが聞いても
誰も答えなかった
雨がぽつぽつ降っていて
赤ちゃんは死んでしまったんだと思った
一粒の種がある
黒く硬い
種皮に包まれた種が
いま深く深く
眠っていた
眠る種は
種であると同時に
時間でもあった
硬い種皮に包まれた
結晶化された
時であった
それ故眠る種は
遠い記憶の海を
漂っていた
種がもし
人の言葉を解したならば
己が種という名で
呼ばれることを
頑なに拒んだであろう
何故なら
種は種であると同時に
芽であり
根であり
葉であり
茎であり
花であり
実でもあるから
それら全ての形相が
結晶化された
時の内に刻まれていて
黒く硬い種皮の
内側に湛えられた
遠い記憶の海を以て
種という名による限定を
超脱していた
だが種は
人の言葉を知らず
いまはただ深く深く
眠るのみであった
そして
その内に秘められた
時の深みが
無辺なる質料の世界へ
遥かなる無限の未来へと
投射される日を
寡黙に待ち続けている
「福岡堰の雨桜」に感想ありがとうございます。
この詩は初めて訪れた福岡堰の情景〜バス停から下車してから、雨桜を見ながら福岡堰を過ぎるまでを描いたものです。今年の四月初めの日曜も入れると、さらに良かったかも知れません。
桜を見た喜び〜甥っ子が生まれた喜びと絡めて、作品化したいと作りました。あまり感情的な表現を使わず、率直な写実的な表現に留めました。
季節の変わり目は
目薬が必要なくらい
視界がぼやけた
肩にカーディガンをかけて
chillyな夜明けを
一人で見つめ続けた 7年前
昔の男のことなんて
忘れてしまった方がいい
そう言って揶揄する友人達
あなたが悪戯に描いた
私の裸体の絵は
それでもなお憂いを帯びていた 5年前
新しい海にダイビングするように
真っ逆さまに落ちていった
若さだって思ってみたり
引きづる想いを無視しても
押し寄せる波があの頃の二人を
煌びやかに映しだした 3年前
紙切れのような恋だったと
燃やした振りをした 1年前
あなたとは確かに出逢って
そして恋をした
想い出に まだ
恋をし続けて いる
アルバイトでドラックストアの清掃の仕事をしていたのだが
今後は清掃の仕事はなくなるという
というわけで俺はレジ打ちとなった
パートのおばちゃんに付いて何時間か実習をした
横に付いてもらい実際にレジを通す
ポイントカードはお持ちですか
マイバックはお持ちですか
同じ商品はリピートを押せ
割引商品の場合は
野菜などを通す時は
豆腐、お肉、線香、化粧品は透明の袋に入れて
ビールは頭が4番のバーコードで読み取る
テープでいいですかの商品
商品券の処理の仕方
レジ袋に入れる時は固い物から柔らかい物へ
ありがとうございましたなにがしのお釣りになります
15番のアナウンスは釣銭切れの時に
クレジットカードの場合
ペイペイなど携帯決済の場合
焦ってパニックになる
なかなか声が出ない
いい歳とって(還暦過ぎだ)心のなかは泣きべそだ
パートのおばちゃんは親切丁寧に教えてくれる
自主レンがしたければ店長にいって
休みの日でも何時間か出てきてくれるそうだ
LINEの交換をした
妻にきょうあったことを話した
大変ですが何とかやってみます
夜、レジ打ちの夢をみた
三浦、横浜詩人会賞選考期間に入る為、下記の日程区間、いつもより評文が
少なくなる可能性があります。
7/1~7/4
7/15~7/18
7/29~8/1
ご賢察の上、よろしくお願い申し上げます。