◆ここは「MY DEAR掲示板」です。
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ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。
(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
あきらめてしまう前にMY DEARに来ませんか?
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本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。)
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一台のパソコン
左に私 右に後輩
特に急いではいないから
譲るね
退勤時刻
掃除を残せば誰かの仕事
一つだけでもして帰ろう
誰かのために が少し
性分だから が少し
後の残りは
いい人でいたい
帰り道は
ストレスいっぱい
皆みたいに帰りたかったな
掃除なんてしたくなかった
自分で進んでやったけど
根に持っていた 誰かのせい
今までたくさん
こんなこと
自分と自分のすれ違い
小さい頃に 少しだけ
手ほどきを受けた日本舞踊
毎年届く案内状
踊りに心はもう動かない
読むだけ読んで置いていた
何年も
何通も
もう出向かないと置いていた
今年も同じはずだったのに
心の舵は
予期せぬ方へ
チケットを買って 観に行こう
反射するようにそう決めた
お金は足りる
時間もある
呼ばれた
それなら行こう
来てほしい と投げられたボールを
はい と両手で受け止める心地よさ
私じゃない誰かの希望の叶うこと
見返りのためじゃなく
いい人でいるためじゃない
望みはひとつ 叶えてあげる
ごく稀に ふいに湧き出すこの気持ち
一歩私が下がったら
誰かにちょっといいことひとつ
折り重ねて積み上げるなら
知らず知らずに 毎日が豊かに
折り返し地点を過ぎた頃から
誰かが喜んでくれるのが
こんなに楽しいと 知った
好きになれない会社の掃除
晴れやかな気持ちで帰れるように
いつかはなれたら いいけど
雨音さま、この度は、「モンシロチョウを追いかけて」にご詩評くださり誠にありがとうございました。
また御礼が遅れて申し訳ございませんでした。
ご指摘により、より良いものができる感触がありまして、見直したものも一緒にアップしたいと思っていましたら遅れてしまいました。(もちろん、再ご詩評は無用でございます)
前半の4行はご指摘頂いた修正でとてもスッキリ致しました。
この詩の情景は、実際に見たことから発想を得ました。公園で幼児が長い長い虫取り網を振り回しチョウを追いかけいて、思わず笑ってしまうくらい印象深かったもので。
それが虫取り網の長さ表現にこだわってしまうことになり、リズムが悪くなっておりました。
連を塊にするのも、間ができて落ち着く感じになりました。
結果、全然違う詩になり見違えました。
どうもありがとうございます。
引き続き何卒よろしくお願い致します。
「モンシロチョウを追いかけて」(推考版)
麦わら帽に虫かご
せいの高さの虫取り網
あたりを見渡す幼子
菜の花畑でやっと見つけた
モンシロチョウ
そっと近づき網を振る
思いの網はチョウを捉えて
うつつの網は空を捉えて
チョウの行方を追いかける
思いの網と
うつつの網の
ふたつを持って
ジュワッと音のしそうな夕焼けを背に
彼は前を歩いていた
湿ったタオルで首筋の汗を拭きながら
少し丸くなった背中と
重い足取りの影が
もう若くはないんだと寂しく感じる
一杯やるか の言葉に
頷いて付いていく
今日もいつものように
最初のビールが一番美味いと言うだろう
二杯目からは少し余裕が出てきて
今日も暑かったな と笑顔になる
ビールを焼酎に変えて
何度も乾杯をして
心地良く酔いがまわった頃
俺 会社を辞める事にした
今月いっぱいでな
焼酎の入ったグラスを撫でながら
真っ直ぐに僕の目を見て
お前なら大丈夫
やっていける
俺の分まで頑張れ
彼は苦笑いして
ごめんな と言った
それが彼との最後になった
あの夕方の重い影
あれは病人の影だった
身体中が悲鳴をあげてゆっくりと
魂と分離していく恐怖と
彼は闘っていたのだろう
何も知らなかった僕は
何も出来なかった事を
悔やんでいる
もっと一緒に呑みたかった
彼の話をもっと聞きたかった
大切な事は後で思い知らされる
焼けそうな夕焼けの下に
彼はもういない
植木に水をまく女性がいた
麦わら帽子をかぶり
黒く長いワンピースを着て
あたりは蝉が鳴き
西日に照らされている
私の首筋には汗がつたっていた
なのに彼女のワンピースは涼やかで
銀色に光る水滴をふりまいている
恵みの雨に植木は潤う
緑が輝く
ああ その水を私も浴びたい
夏の日差しに弱った木々のように
私は疲れ果てていた
なんでもいい
命を与えてほしかった
どこかでヒグラシが鳴いている
けれど
夏はまだ終わらない
汗を拭きながら
坂道を歩く僕を
丁寧に追い越していく
赤い小さな車
久しぶりに
あなたを
思い出した
後ろ姿を
見送った
夏から
まもなく三年
忘れたい思い出が
懐かしい思い出に
変わってしまった
ことを知った
帰ろう
窓は開けたから
明かりもついたまま
温かいスープまである
帰ろう
足の折れたベンチと
錆びの落ちないすべり台
乗客のほとんどいないバスが走る
ひび割れたコンクリートの垂直の壁を
偉そうな名前の両生類がよじ登る
決まって同じ時刻に響き渡る金切り声
ピアノはソとラとシの間を行き来するばかり
覚えているだろうか
何もかもが優しくて
それでいて自分勝手で
帰ろう
心配事は尽きない
宛てのない旅は止められない
こうして「のようなもの」であり続けるしかない
だから帰ろう
この手を取って
眠る動物園
眠る草食動物
もう食べ切れないよと寝言を言うピューマと
落ち葉の匂いがする図書館
腰の折れ曲がった百科事典と
飛び方を忘れたヘリコプター
お弁当箱しか作れない工場
化粧の濃い占い師
風邪薬を飲まされてしょんぼりしてる子供
意外な返事を貰って思わず飛び上がってる若者も
帰ろう
帰り道はこの先
柿の木に覆われた縁側に
編みかけの帽子がそのままで
君はもうこの世界に住んではいない
だから帰ろう
同じフレーズを口ずさみ
同じ洗濯物をたたむ
誰一人君を知らない
誰にも必要とされない場所に
帰ろう
確かに愛された記憶の中に
帰ろう
まだ早い朝のような
青が少し多目のパレット
帰ろう
僕と一緒に
この手を取って
パーゴラの見えるあの坂道を
おはよう おはよう
ふあぁ ふあぁとはなびらひらく
あさがおがおきた
あかやむらさきのかおを
たいようにむけて
おはよう おはよう
よるどんなゆめをみたかな
よくねむれた?
たくさんのえがおで
あさからげんきだね
たいようはえがおを
あさがおにむけて
きょうもげんきだねって
よろこんだ
たいようママに
あさがおのこどもたち
げんきいっぱい
ふあぁ ふあぁ
青い作業服を着るわたしは
子どもの頃
鉄のにおいが苦手だった
鉄が暴力そのものであることを悟っていた
素手で鉄棒にぶら下がると
手のひら全体にこびりつく
金属の質感を恐れた
鉄工所の作業台にすわり
アーク溶接の激烈な閃光を受ける
AMラジオから
ピアノの演奏が聞こえる午後
太い鉄骨にふれる
単純な造形は見慣れていて
包丁のような危うさはない
いつしか鉄はわたしの友人のようになった
わたしが損得でものごとを考える
まともな人になったからだろう
現実を見つめた選択だ
必要だから使われるのだろう
それでも
鉄を好きだと言うことは
いつわりだと感じている
返却する制服をアイロンがけしました
採用時に支払った制服代3000円
もとは取れたかな
コーヒーの染み込んだ茶色
落ちたカップの割れる音
どうしようもなく嫌になったのです
仕事をやめて
社会をやめて
恋人をやめて
家族
をやめて
人
間
を
やめました
すぐにやめたくなる衝動
内出血の顔色をした自分が
耐える姿を想像できません
長
い
お
休
み
のあと
また始めたくなる気持ち
どうせすぐ霧散します
次は何をやめるのか
真っ白い天井は何も答えてくれません