◆ここは「MY DEAR掲示板」です。
詩をある程度の期間書いている方、詩に意欲的に取り組みたい方、詩人に向け成長を目指す方はこの掲示板をご利用下さい。
あなたの詩をしっかりと読み、評や感想を、しっかりと書かせて頂きます。
ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。
(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
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MY DEARは投稿された作品全部に評をお返しします。
本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。)
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穴の空いた紙コップ
いくら注いでも
何もたまらない
諦めて捨てるだけ
指で塞ぐことも
考えることも
諦めて
底の抜けた紙コップ
いくらすくっても
何も入らない
諦めて捨てるだけ
手をあてがうことも
考えることさえも
諦めて
君の乾きは癒されずに
幾つ捨ててきたのだろう
考えれば行動すれば
抜けた底を塞いで
すくえたのに
空いた穴は押さえて
ためれたのに
拾い上げるんだ
その捨てた
足元の紙コップを
考えるんだ
どうすれば捨てなくて済むかを
空いた穴が大きいのなら
指より手を
片手を両手に
諦めるな捨てるな
きっとためてゆけるから
少しずつでもいいから
何度も何度でも
すくってすくって
ためてためてゆけ
やがて紙コップは
形を無くしてゆく
だけど大丈夫なんだよ
もう君は
しっかりと両の手で
受け止めることができる
すくい上げることができる
もらさないように
こぼさないように
そして乾いた喉を潤すように
君の心を潤してゆく
力が湧いてくる
勇気も優しさも思いやりも
無くしていた笑顔も
そして力強く一歩を踏み出すんだ
もう捨てるものはないんだから
この度も評とコメントをいただきまして誠にありがとうございました。
島さんの言葉を読んで私も涙ぐみました。
必要な時に必要な人に必要な形で、
いつか届いてほしいと願っています。と同時に書くことで私自身がまた一歩救われています。
仰るように、その時々の心境に沿うような風景を描写するというのは、私自身、もう一歩、次の段階へ行ってみたい気持ちがあります。なんとなくですが、閉めきった部屋で一人考え事をする最中に、ふと少し窓を開けて遠くを見てみたいような、その先にはなにかあるような感覚がします。またいろいろな文章を読みながら、書きながら少しずつでもやってみようと思います。
いつも丁寧に読んで下さり、本当にありがとうございます。
またどうぞよろしくお願い申し上げます。
2022年7月26日から7月28日までのご投稿分の感想と評です 夏生
「おんがくかい」 じじいじじいさん
じじいじじいさん、はじめまして!
はじめての方は感想のみとさせていただきます。ご了承ください。
僭越ながら御作「おんがくかい」の感想を送らせて頂きます。
可愛らしいオノマトペ。
絵本のようなやさしいリズムはやわらかい色彩を見ているような
心地よさを感じます。ひらがなとカタカナのみの詩はなんだかわくわくします。
あめがあたるおとは一定のリズムではないから、面白いし楽しい。
寝ているときなど、雨音に耳をすませてその「おんがくかい」を楽しんだりして。
どこか懐かしくてあたたかいものを感じる一篇でした。
「悲しみの居場所」 紫陽花さん
紫陽花さん、はじめまして!
はじめての方は感想のみとさせていただきます。ご了承ください。
僭越ながら御作「悲しみの居場所」の感想を送らせて頂きます。
今のご時世、描かれたような状況に遭う人は多いと思います。
誰が悪いのでもない、と頭でわかっていても心は傷ついたり
嫌な塊が出来ることもあって。それを怒り、不愉快と感じるより
悲しいと感じるところに紫陽花さんのやさしさが出ていると思いました。
小さな悲しみをポケットに入れて持って帰る。洗濯機の中にうっかり入れてしまっても
洗浄されることなく洗濯物にくっついてしまう。
忘れてほしくない、分かってほしいという気持ちを見事に表現されていました。
読み進めていくと切なさがこみあげてきますが、この詩の主人公はやさしく扱います。
その行為や思いは紫陽花さんの心の扱い方そのもののように感じられて、切なさとあたたかさの残る一篇でした。
「慈雨」秋冬さん
秋冬さん、今回もご投稿くださりありがとうございます。
僭越ながら御作「慈雨」の評を送らせていただきます。
泣くことで心をデトックスさせることを涙活(るいかつ)というそうです。
何かに心が大きく動いたこと、動けたことの喜びがそこにあるような気がして。
この詩の主人公が「久しぶりに泣いた」ことを喜んでいる、泣く姿がみじめでも
うれし泣き、情けなくてもらい泣きする。慟哭や号泣とは違った
この「泣き」には爽快感があります。
涙もろかったことを 忘れるほど 砂漠の毎日だった、という最後の連で
心の深いところにじんわりと涙がにじむ感覚がありました。
心があること、感じ取ることが出来たことに歓喜した涙が印象的な一篇でした。
御作、佳作とさせていただきます。
「愛」 プラネタリウムさん
プラネタリウムさん、今回もご投稿くださりありがとうございます。
僭越ながら御作「愛」の評を送らせていただきます。
愛、とは…。あまりに壮大で人の数だけ捉え方、感じ方があるテーマですが
プラネタリウムさんの愛の解釈は興味深く、「ああ、そうかもしれない」と
頷く自分がいました。
なんでも大きく包み込むことが出来てしまうから、その本質に向かおうとしない。
愛=素晴らしいもの、で終わってしまう。そこを御作はもう一歩先に進んで
愛の正体、本質まで突き詰めようとします。
難しい定義ではなく、「愛とは如何にも恐ろしい呪いである」と「酔いしれ、溺れることこそ本性だ」と説きます。愛と呪いは真逆のようで、どちらかが行き過ぎた結果と捉えることもできます。面白いです。
愛と向き合って自分なりの思いを伝えて終わる。余韻が艶やかに残りました。
御作佳作とさせていただきます。
「おーい、しっぽ」 山雀詩人さん
山雀詩人さん、はじめまして!
はじめての方は感想のみとさせていただきます。ご了承ください。
僭越ながら御作「おーい、しっぽ」の感想を送らせていただきます。
「心」はどこにあるだろう という疑問から展開されていく流れ、
面白いですね。ユニークで「ああ確かに!」と気づく楽しさがあります。そこからどう着地するのか注目すると、心はとかげのしっぽのように切り捨てた、という衝撃的な展開。
クライマックスに近づくにつれて、こちらの「心」が大きく揺さぶられ
泣きたくなるような思いがこみあがってきました。
最終連、着地は見事でした。詩の面白さが詰まった一篇でした。
「軒下の燕達」 小林大鬼さん
小林大鬼さん、以前私が齋藤さんの代打で評を書かせていただきました。
今回、こちらでははじめてなので申し訳ございませんが、感想のみとさせていただきます。
ご了承ください。
僭越ながら御作「軒下の燕達」の感想を送らせていただきます。
子育てに懸命な親燕と生きるにことに力いっぱいなヒナたち。どうかヒナが元気に羽ばたけますようにと願わずにはいられません。
燕の巣がある家は良い運気が流れている、幸福が訪れるといわれています。
御作は燕の子育てを丁寧に観察して、その営みの余韻まで描かれています。その様子を共に観察しているような心地になって、想像するだけでも幸福な気分になれる一篇でした。
「EmoTIoN oF A MoMENT」 SUIZさん
SUIZさん、はじめまして!
はじめての方は感想のみとさせていただきます。ご了承ください。
僭越ながら御作「EmoTIoN oF A MoMENT」の感想を送らせていただきます。
言葉の乱れが指摘されるようになって何十年。
正しい意味を理解していないと揶揄される。近頃の者は日本語もろくに話せない、わかっていない、なんて言われたりして。
御作は「辞書は言葉の墓場だ」という言葉から展開されていきます。
大胆な発想。えらそうな学者たちの企みが「正しさ」の中で暗躍しています。
そこに対抗するのは「落雷を浴びたような一瞬の衝撃が放つ摂氏30000度の狂熱」
その熱、衝撃を言葉にするなら、雑多な言葉ではなく幼くとも生きている言葉があればいい。力強い筆致から伝わる言葉に対する情熱と抗いが大きく響く一篇でした。
「ファーストラヴ」 喜太郎さん
喜太郎さん。はじめまして!
はじめての方は感想のみとさせていただきます。ご了承ください。
御作「ファーストラヴ」の感想を送らせていただきます。
「誰かを演じていれば 恋愛は楽だと思った」
「本物の自分が嫌いだ」から「君」と出会ってから
予定通りにはいかない、思ったとおりにならない、なれない流れに
主人公の心が揺れていくのがわかります。切ないです。
どうなってしまうのか。このまま辛くて苦いままで終わってしまうのか
と、思ったら最終連で本当の恋愛って、と気づくところにこれから先の恋は
きっと良いものになるだろうな、と思ったら、「気づくのが遅くて」と
悔いで終わる。大丈夫、これからきっと素敵な恋ができるよ!と励ましたくなるような
一篇でした。
今回もご投稿くださりありがとうございます!拙い評で大変申し訳ございません。
皆様の作品から多くを学び、気づきをいただいております。
これからも何卒よろしくお願い申し上げます。
投稿者、選者皆様。酷暑とコロナで大変な状況が続いておりますが、元気に乗り切れますように心からお祈り申し上げます。
青々と繁る
木々の天蓋より
降りしきる
儚い命の蝉時雨
長い暗闇の生より
羽ばたき出でた蟲は
ただ今このときを
生きるため
己が生存のすべてを
自らの発する
声そのものと化し
聴くものすべての魂に
永遠の中のこの瞬間に
その存在を刻み込む
木々の天蓋より
降りしきる蝉時雨
時と命とを繋ぐ
忘れていた
永遠からの呼び声
儚さの内に宿る
大いなる流れ
完結する
久遠の円環
島秀生様、「市」に評をいただきありがとうございました。前半の七五調は、書いていて途中から意識し出したような感じです。雑多な感じを出したかったのでその対比として使ったのですが、ちょっとやり過ぎ感もあって今ひとつ締まり切れてなかったような気がします。ちなみに老夫婦の下りはそのまんまの実体験です。終了間際にまけろと言って来たと思ったら奥様に凄い勢いで叱られてました。あるあるです。
初連の後半と5連に関してはまさにご指摘の通り、当初書いた時は無かった部分です。投稿直前に何か物足りない気がして追加したのですが、余計なことしない方が良かったですね。楽しさをわかっていただけただけでも嬉しいです。もう伝えたいのはそれだけですので。秀作もありがとうございました。また次回よろしくお願いいたします。
今日、夏が来た
独り砂浜に寝転ぶと
空高く雲が湧いていた
見失った微笑みを探しに
ここに来た
波打ち際の砂に、埋もれていない?
白けた桜貝の間に、落ちているかもしれない
おかあさん、ありますよね
おかあさん
あなたが読んでくれた絵本が好きでした
向日葵は、太陽の涙
大きな空からこぼれて
花となりました
夜、空は雨
探し物はまだです
雨は音もなく皮膚に滲みこみ
喪服の少女達が遊ぶ
黒いベールの震えが、風を呼ぶ
風は夏だと云うのに、氷の粒の流れ
水銀灯に揺れる影は、黒い壁に閉じ込められた
一匹の蛾が、光の粒に戯れる
手ごたえのない戯れに疲れきり
朝日の昇る頃、燃え尽きた水銀灯の下に
ぼろぼろの死骸だけが
軟らかい陽の中で、朝露に濡れるでしょう
そして、私の中の琴線が切れた
ポロンとやけにまろやかな音と共に切れた
深い夜の闇にこだまして
ころころとこだまして
メフィストを呼んでいる
でも
私はまだ生きているよ
まだ生きているのだよ
島様。
忙しい中、丁寧な評を頂きありがとうございます。見直し、推敲、時間を置いてー。私の課題を的確に指摘して頂き、ありがとうございます。心掛けていきます。秀作を頂いたことも嬉しいです。作風を持っているとのお褒めの言葉も嬉しかったです。これからも頑張って書いて行きたいとおもいます。これからも指導をよろしくおねがいします。
朝焼けにたたずむ白楊の
天を突かんばかりに梢を張る
くり抜いたばかりの青が空を染めてゆく
木々の間から一点の朱が現れ
足踏みしながら悠然と登ってくる
どこまでも続いていく並木道を
薫風が一瞬に吹き抜け
草花のせせらぎや鳥のささやきを乗せ
高く宙に放り上げる
大いなる力を受けた雲たちも
幾百里 幾千里への
躍動を始める
この度は私の詩の「孤独な空」に丁寧な評をいただき、ありがとうございます。
名作との評をいただき、たいへん嬉しく思います。
最近、空の広さを忘れていたことに気づいて、この詩を書きました。
終連の「私は」を一行にするということは、「私」を強調して、視点を空から孤独を感じている私に再び戻すことで、締めとしてより効果的なのだなと思いました。
八木重吉や星野富弘にも、空を題材とした詩がありました。彼らもまた、強い孤独を感じていたのかもしれないと、おこがましいようですが、ふと、そんなことを思いました。
今後とも宜しくお願い致します。