清記&選句
6月句会の清記一覧を発表します。投句された方は速やかに選句に入って下さい。
6月の投句者はヨヨ、▼えっちゃんあら、ABCヒロ、▼ふうりん、▼森野、ヨシ、▼和談、▼ラガーシャツ、弥生、▼コビトカバ、▼にゃんこ、▼てつを、▼尾花、▼ダイアナ、▼ナチーサン、アイビー、▼ちとせ、▼玉虫、▼茶々、▼圓人、水尾の21名。ほかに選句参加・▼かをり (▼は選句済)
選句要領
1 選句期間 6月11日(水)~6月13日(金)
2 選句数 8句 うち1句を特選とする。特選は無しでも構わない。特選2点、並選1点で計算します。
3 選句方法 句番号を書き出すだけでもよい。
4 結果発表 6月14日(土)
5 投句に参加しない方も選句することも出来ます。投句者全員の選句が終わっても、スケジュールの前倒しは行いません。
6月度みんなのネット俳句会清記一覧
1 ナイターの我がナガシマや永久
2 群生を茅花流しや銀色に
3 家飲みに麦酒生き生き冷えてゐる
4 おはようと挨拶しそうアマリリス
5 五月雨にあやめの紫紺煌めいて
6 梅雨寒や九人目となる理髪店
7 本が好き白詰草の野に飽きず
8 うつ病のうつ捨てるため山登る
9 若葉風けふもご機嫌古農機
10 解体をぢつと待つ家夕薄暑
11 著莪咲きし一乗谷に置く思ひ
12 茄子植うる妻の白髪の目に余り
13 半夏生最後尾っに来て米を待つ
14 草引くや屈む背中に青時雨
15 白百合に埋め包まれし母眠る
16 夏場所や母のベッドの背を起こし
17 万緑や嬰赤くなり伸びをする
18 辻ひとつ入りて涼しき京の路地
19 河骨の咲いて荒蕪の湿地かな
20 夾竹桃白し聖職者の庭よ
21 病む父や遠くでニュース梅雨入りと
22 万緑や文武に長ず松代藩
23 梅雨寒やここも更地か古本屋
24 何回も振り向く別れ夏の空
25 新品種ひたち乙女は薔薇美人
26 亀の子の脱走癖の面白し
27 不機嫌な空地上には梅雨茸
28 ザーザーと洗車する夫半ズボン
29 若竹や母国知らずにパンダの子
30 夫偲ぶ友に鬼灯花数多
31 風過ぎて薔薇の香りやバスを待つ
32 今もなほ動かぬ時計梅雨晴れ間
33 庭中をわがもの顔に著莪咲けり
34 あれ食べてみたいと言ふの四葩かな
35 次の世は蝶に生れこよ火取り虫
36 蔓草や絡みて高く五月雨
37 ひと月の健診終へて早苗道
38 母の日に贈る絵入りの感謝状
39 烏飛ぶ宝珠のごとく枇杷咥え
40 空梅雨や己が道行く三男坊
41 薔薇園の少女も婆もプリンセス
42 一晩に一寸を伸ぶ夏野菜
43 同志寄り閉ざす旧会梅雨走り
44 叱られし事忘れたる螢かな
45 凛と立ち藍艶(あで)やかや花菖蒲
46 カセットを交換した日ソーダ水
47 活けられて高き品格百合匂う
48 梅雨入りやダメライフなもレットイットビー
49 若者に習ひを問はれ青嵐
50 入梅が夫婦げんかの今日の題
51 クレマチス咲いて老舗の若女将
52 更衣先延ばしする老夫婦
53 合歓の花長電話して夫の愚痴
54 赤き花髪に浴衣の城下町
55 山登る三度もこけてこりゃいかん
56 畦道は暮らしの道よ行々子
57 さくらんぼそわそわ妻のクラス会
58 田舎道蛙の合唱いま昔
59 空海も見し海原の卯浪かな
60 ほの蒼く街煙りゆく梅雨はじめ
61 合唱終へ師の誉め言葉代田風
62 蚊遣火や老いを受け入れ然を生く
63 曇天の水面とろりと梅雨の入り
64 シルバーのアクセ選べば夏来る
65 夏やさい自助自立への老いの鍬
66 蒼き葉に楚々と朱を置く花柘榴
67 尺取りや老の脳味噌掻き回す
68 五月雨に軒下で丸く猫も待つ
69 推敲の末は昼寝の大鼾
70 果と吾の夢を包みて袋掛け
71 白南風や補助輪外しこはごはと
72 逃げだした蛸捕らへられ元の箱
73 青二才おのれの翳や桜桃忌
74 朝ドラに犬見向きせず半夏雨
75 滴りて水子地蔵の貌濡らす
76 五月雨に濁る事なし清水川
77 廃屋の庭に南天花こぼれ
78 学生の眩しき街や更衣
79 ドクダミや風雨に耐ゆる十字花
80 次々と我抜くシニア登山杖
81 食欲は常に全開冷奴
82 いきさつを聞かむ古茶の葉開きけり
83 ジャスミンの紅茶召しませ夏座敷
84 突然にめだかは向きを変へりをり
85 拾ひたる桑の実フッと吹きて食ぶ
86 蛇口からじゃかじゃか水が立夏かな
87 夏旅や卓球台は洒落た黒
88 湯の町の路地は静もる夏隣り
89 短夜の夢の数々ただ悲し
90 緑蔭や洪鐘(おおがね)までのをとこ坂
91 あの頃のわれに逢ひたし夏柳
92 特売のチラシわんさか入梅前
93 鎮魂の碑を巡りゐる田植歌
94 父の日にうな丼囲ひ絆かな
95 気象図の斜め線引き梅雨に入る
96 海底に数多の遺骨沖縄忌
97 糖尿のぎりぎりライン走り梅雨
98 川に沿ひ沢蟹崖を上り下り
99 エルビスの曲の流るる五月かな
100 近づきてキミガヨランの葉がチクリ
101 高速路茅花流しの銀の波
102 表札の擦れし名前姫女苑
103 相撲道語るも楽し泥鰌鍋
104 雨纏いここぞとばかり四葩起つ
105 梅雨寒のラジオ抑揚無きニュース
間違い等、不都合な点をご連絡下さい。
11城址へと続く片陰拾いゆく (森野) 6
先ず季語の確認、片陰は夏の午後と。「拾いゆく」に感銘を受ける。ゆっくり目標に向けて歩を進める状況が目に見えるよ
う。城跡にたどり着き感慨にふける作者の姿も。
12 川泳ぎふりちん子らは皆老いし (和談) 3
私は海育ち。年少時代は男女を問わずふりちん。突堤から突堤の100mほどが遊び場。漁船が行き来するので先輩が見張る。あ
る時巻き込まれそうになったことも。皆ガキ大将の洗礼を受け自然に泳ぎを覚える。年長になるとふんどし姿に。セピア色の写
真など見ながら感慨にふけっているのだろう。中には鬼籍に入った子も。ふりちんは辞書に無かった。
27 素のままの私で行かう菊挿芽 (ヨシ) 6
「素のままの私」に惹かれたが下五の菊挿芽でストンと落ち戴いた。素直な句だが「私で行かう」に意志の強さが垣間見え
る。味わえば味わうほど味の出る深みのある句と思う。
41 手放せば子は噴水へ走り出す (ABCヒロ) 9
特選と迷った句。実に素直な句だ。情景そのままの句と思うが、親と子の心の繋がりが見事に生かされている。目に見えるよう
だ。「手放せば」が心憎い。肉親だろうか。
44 子守唄小さく聞かす団扇風 (杏) 3
「小さく聞かす」が団扇の柔らかい風と相応して生かされている。母親でないと作れない句だろう。何度つぶやいても胸に響く
句だ。
70 口紅を奪ひしコロナ半夏生 (淑子) 5
特選に戴いた。強い口調の中七が命。コロナに対する憤りが伝わってくる。女の象徴でもある唇、それを色採る口紅。全てマ
スクが奪い取った。季語をみると「田植えの終期で梅雨の末期、豪雨を警戒する。」とある。不安な気持ち、適切ではない
か。
82 逞しき生き様まざと姫女苑 (淑子) 1
季語姫女苑は別名「犬よめ(女編に取る)菜」。とにかく名前に似合わず繁殖が強いと聞く。実景を詠んだものと思われるが「逞
しき生き様」にその美しさとは別の強さがよく出ている。
※
6 1 向日葵や出来るまでする逆上がり(玉虫)4
最後まで候補に残った句。何度読んでも良い句だ、元気が出る。孫のことが思い出された。こちらは自転車だったが。
かをりさんから感想をいただきました。有難うございます。ABCヒロさんが2句、森野さんが2句、玉虫さんが2句。
今回の句会で好成績を収められた方と完全に一致します。ここはどうしてもお三方からコメントをいただかないことには、おさまりがつきません。名前の出なかったヨシさんも。
皆様、今晩は。
そして引越し、おめでとうございます。
なにげに寡黙にアイビーさんは成し遂げられましたが、その若きエネルギーに感謝申し上げます。
では、選句に一言、添えさせてくださいませ。
◎11城址へと続く片陰拾いゆく(森野)
拾うがいいですねえ。片蔭に沿ってゆっくりと歩く作者の姿を描き出してくれます。
城下町の盛夏の風情の秀句です。
そうそう、城址での一句も知りたくなりましたよ。
35 だちかんがビールが冷えてをらんがや (アイビー)
だちかん、この方言がばっちり。「が」もまた引き立ちます。
押しの強さ、エナジーが目立ちますが、実は丁寧に作られているのですね。
うーん、見習いたいです。
41 手放せば子は噴水へ走り出す (ABCヒロ)
幼子の元気と噴水の勢いがよく合いますねえ。
可愛さが甘くなっていないくて、幼子を詠む句のお手本です。(私は甘い句も好きです)
52 仏壇の中へ涼風入れておく (ABCヒロ)
”おもいやり”と”大切”が感じられて、すぐにいただきました。
ご先祖様はさぞ喜んでおられるとおもいます。
ABCヒロさん、好調ですね、ご先祖様のご加護あれ。
61 向日葵や出来るまでする逆上がり (玉虫)
これは頑張る子供さん、熱い。今は自堕落な自分もそうでした。
出来るまでならひまわり、出来てしまえば鰯雲、季語は動きません。
今回は投稿されたみなさまのお人柄を間接的に句で知ることができました。
65 どの道も我が家へ青田風のあり (森野)
私は青田風という季語が大好き。日本の田園風景ですもん。
私、どの道より、いっそ、(あの道も)この道も我が~ とした方がもが眼前に出てく生きるような気がします。
「も」と「に」にうるさいかをりですが、大好きな季語の句、ありがとうございます。
76 綿羊の草食む大地雲の峰 (玉虫)
綿羊がいいのよ、玉虫さん、メリーさんの羊ですもん、メリヤスですもん←ここは酔ってます。
さてさて、北海道でしょうか、純な羊、北の大地の雲の峰、読み終わってみれば玉虫さんの堂々とした大景の句となり。
はい、この句に搔きたてられて夏の旅の計画を立てたく、ここで選句の観賞を終えさせていただきます。
ますます、みんなのネット句会が盛会となりますように。
私の句を取り上げていただき光栄です。某家の主の某氏の台詞をそのまま俳句にしました。少しデフォルメはしてありますが。
下記の句6点では
27 素のままの私で行かう菊挿芽 (ヨシ) 5 萩、蓉子、ナチーサン、アイビー、◎杏
ご指摘、有難うございます。さっそく訂正しました。
7月句会の互選結果をを発表します。トップはABCヒロさんの噴水の句で9点を集めました。ついで森野さんの片陰の句、ヨシさんの菊挿芽の句、玉虫さんの雲の峰の句が同点で、ともに6点でした。
9点句 41 手放せば子は噴水へ走り出す (ABCヒロ)
6点句 11 城址へと続く片陰拾いゆく (森野)
6点句 27 素のままの私で行かう菊挿芽 (ヨシ)
6点句 76 綿羊の草食む大地雲の峰 (玉虫)
個人別総合ではABCヒロさんの14点、次いで森野さんの12点、アイビーの11点でした。
7月度みんなのネット俳句会 互選結果一覧 ◎特選2点、並選1点で計算
1 開け閉めの度に音立つビール瓶
2 もてなしの麦茶あわてて冷やしけり
3 御城下の屋並の軒に夏燕 (ちとせ) 2 ◎ふうりん、
4 炎天へスクランブルの戦闘機 (束束子) 3 あい、ABCヒロ、杏
5 夕立雲路上ライブのトランペット (ふうりん) 4 ヨシ、◎萩、ABCヒロ、
6 ひと匙のスウプ眩しき桜桃忌
7 怠惰なる心を叱るはたた神 (蓉子) 2 ◎あい、
8 四日目となれば喜雨とは言へざりき
9 鳥数多餌場失ふ青田風
10 稼ぎたる石工の吼えて月見草
11城址へと続く片陰拾いゆく (森野) 6 ◎かをり、◎蓉子、ナチーサン、アイビー、
12 川泳ぎふりちん子らは皆老いし (和談) 3 ちとせ、あい、ナチーサン、
13 ものおけば鬱増してくる夏座敷 (ABCヒロ) 1 萩、
14 熊野古道尖る鳥語と山百合と (萩) 2 ◎アイビー、
15 炎昼の犬にもありや痴呆症 (アイビー) 1 蓉子、
16ほうたるの灯や怨霊の見え隠れ (ナチーサン) 2 束束子、淑子、
17 夕端居ちと贅沢か膝枕 (轟) 1 玉虫、
18 あぢさゐを見てゐる母の目に濁り
19 退院の知らせ届きて飲むビール (あい) 3 和談、森野、杏
20 青蛙鳴き声届け銀の笛
21 トマト煮る庫裡は味覚の修行場
22 胡瓜揉み労せず夫に喜ばれ
23 鳴きたくて鳴けぬ悲しみ啞の蝉 (杏) 4 束束子、ヨシ、あい、ABCヒロ、
24 桑の実や文化伝ふる合掌屋 (ちとせ) 1 蓉子、
25 夏草や夢幻の義元碑 (和談) 1 ふうりん、
26 蓮の葉や史実少なき寺縁起 (ABCヒロ) 2 玉虫、杏
27 素のままの私で行かう菊挿芽 (ヨシ) 6 萩、蓉子、ナチーサン、アイビー、◎杏
28 端居して妻の繰り言聞き流す (轟) 3 森野、アイビー、杏
29 堀川にうねりの立つや梅雨出水 (萩) 2 ふうりん、轟、
30 笹百合やケーブルカーのアナウンス
31 友臥すや無口に問ひぬ梅雨の鳥
32 雲海に富士の頂見惚れをり (森野) 1 萩、
33 佛にも神にも依らず額の花 (ナチーサン) 2 和談、淑子、
34 草むしり癒しの一献酒を汲む
35 だちかんがビールが冷えてをらんがや (アイビー) 3 ちとせ、玉虫、かをり、
36 緑陰や鞄の中に文庫本 (ふうりん) 2 森野、轟、
37 短命の蝉よ鳴け鳴け増福寺 (束束子) 1 ふうりん、
38 百合の香の仄かにありし今朝の弥撒 (玉虫) 1 轟、
39 心太黒蜜かけて好きになる
40 匂い立つ木々に近づき芒種かな (淑子) 1 和談、
41 手放せば子は噴水へ走り出す (ABCヒロ) 9 束束子、◎ヨシ、萩、ふうりん、玉虫、かをり、ナチーサン、
アイビー、
42 カードなど使へぬ店の冷奴 (アイビー) 5 淑子、◎森野、ABCヒロ、轟、
43 涼しさや大放水の黒部ダム (束束子) 3 ちとせ、和談、あい、
44 子守唄小さく聞かす団扇風 (杏) 3 萩、ふうりん、ナチーサン、
45 パレットへ筆たつぷりと青山河
46 早々と梅雨明け報ず気象庁
47 暮れなずむ河原に灯る月見草 (森野) 2 束束子、和談、
48 あれは誰ギタートレモロ夕端居 (轟) 1 あい、
49 主なき庵に夕菅咲き初めし (萩) 1 森野、
50 次の世は蝶に生れこよ火取り虫 (ナチーサン) 1 ヨシ、
51 楊梅の顔を見合わす舌触り (ヨシ) 1 淑子、
52 仏壇の中へ涼風入れておく (ABCヒロ) 2 玉虫、かをり、
53 夏座敷北前船に富みし店(たな) (ちとせ) 1 森野、
54 傘差して見に来てをりぬ喜雨の畑 (杏) 2 ちとせ、轟、
55 中元を贈る相手の数細り
56 花梯梧別離(わかれ)はいつも唐突に (アイビー) 2 萩、ABCヒロ、
57 西日射す浚渫船の曳かれ行く (萩) 2 玉虫、蓉子、
58 何やかや主婦忙しなき麦の秋
59 蛇を呑む鶏舎の横に卵売機
60 あぢさゐの藍深ければ妻を呼ぶ (轟) 1 杏
61 向日葵や出来るまでする逆上がり (玉虫) 4 ふうりん、かをり、アイビー、杏
62 黙す老風鈴独り話しをり (和談) 2 ◎淑子、
63 南風吹く阪神ファンのボルテージ
64 築山から滝と溪流見せくれて
65 どの道も我が家へ青田風のあり (森野) 3 ◎ちとせ、かをり、
66 刺青の袂を夜目に貸浴衣 (かをり) 2 束束子、ヨシ、
67 避難民受け入れし街梅雨に入る (ナチーサン) 1 淑子、
68 氷砂糖陽炎めきて梅酒かな
69 ががんぼと対面をして後ずさり
70 口紅を奪ひしコロナ半夏生 (淑子) 5 ◎和談、ヨシ、◎ナチーサン、
71 寝苦しや物価の上がる熱帯夜
72 夏霧や眼前過るもの二匹
73 二階宿悩殺水着海の花
74 磯野家の塀に凌霄かづらかな
75 栗の花しだれ厩舎の影崩れ
76 綿羊の草食む大地雲の峰 (玉虫) 6 束束子、ちとせ、森野、かをり、◎ABCヒロ、
77 自由にと添えて七夕竹積まれ
78 非番には薬味たっぷり冷やっこ (ふうりん) 3 蓉子、ABCヒロ、アイビー、
79 絹の糸吐く運命なり蛾になれず (ナチーサン) 1 和談、
80 夏服に風はらませて立つ浜辺 (杏) 3 ◎玉虫、轟、
81 与太郎のごとく胡瓜の寝そべりて (轟) 1 あい、
82 逞しき生き様まざと姫女苑 (淑子) 1 ナチーサン、
83梅花藻や澄める流れに浮き沈み (ちとせ) 4 ◎束束子、淑子、ヨシ、
84 国道を連なるバイク熱帯夜 (ABCヒロ) 1 ちとせ、
85 殺虫剤ものともせずに蜈蚣来る (ヨシ) 3 蓉子、◎轟、
投句者は束束子、ABCヒロ、あい、森野、萩、杏、ナチーサン、淑子、和談、玉虫、ちとせ、蓉子、かをり、アイビー、ふうりん、ヨシ、轟の17名
皆様に心配やらご迷惑をおかけしアドバイス等いただきましたが、お蔭様で無事に引っ越すことが出来ました。
詳細は、ティーカップの談話室へ掲載いたしました。
7月句会の清記一覧を発表します。投句された方は速やかに選句に入って下さい。
今回の投句者は、▼束束子、▼ABCヒロ、▼あい、▼森野、▼萩、▼杏、▼ナチーサン、▼淑子、▼和談、▼玉虫、▼ちとせ、▼蓉子、▼かをり、▼アイビー、▼ふうりん、▼ヨシ、▼轟さんの17名。(▼のついている人は選句済み。)
選句要領
1 選句期間 7月11日(月)~7月13日(水)
2 選句数 7句 うち1句を特選とする。特選は無しでも構わない。特選2点、並選1点で計算します。
3 選句方法 句番号を書き出すだけでもよい。
4 結果発表 7月14日 ただし進捗状況により早まることもあります。
5 その他 投句された方は全員、選句をして下さい。投句してない方も選句に参加できます。ただし、投句者全員の選句が終わった時点で締め切ります。
新旧どちらの掲示板で選句しても有効とします。
7月度みんなのネット俳句会 清記一覧
1 開け閉めの度に音立つビール瓶
2 もてなしの麦茶あわてて冷やしけり
3 御城下の屋並の軒に夏燕
4 炎天へスクランブルの戦闘機
5 夕立雲路上ライブのトランペット
6 ひと匙のスウプ眩しき桜桃忌
7 怠惰なる心を叱るはたた神
8 四日目となれば喜雨とは言へざりき
9 鳥数多餌場失ふ青田風
10 稼ぎたる石工の吼えて月見草
11城址へと続く片陰拾いゆく
12 川泳ぎふりちん子らは皆老いし
13 ものおけば鬱増してくる夏座敷
14 熊野古道尖る鳥語と山百合と
15 炎昼の犬にもありや痴呆症
16ほうたるの灯や怨霊の見え隠れ
17 夕端居ちと贅沢か膝枕
18 あぢさゐを見てゐる母の目に濁り
19 退院の知らせ届きて飲むビール
20 青蛙鳴き声届け銀の笛
21 トマト煮る庫裡は味覚の修行場
22 胡瓜揉み労せず夫に喜ばれ
23 鳴きたくて鳴けぬ悲しみ啞の蝉
24 桑の実や文化伝ふる合掌屋
25 夏草や夢幻の義元碑
26 蓮の葉や史実少なき寺縁起
27 素のままの私で行かう菊挿芽
28 端居して妻の繰り言聞き流す
29 堀川にうねりの立つや梅雨出水
30 笹百合やケーブルカーのアナウンス
31 友臥すや無口に問ひぬ梅雨の鳥
32 雲海に富士の頂見惚れをり
33 佛にも神にも依らず額の花
34 草むしり癒しの一献酒を汲む
35 だちかんがビールが冷えてをらんがや
36 緑陰や鞄の中に文庫本
37 短命の蝉よ鳴け鳴け増福寺
38 百合の香の仄かにありし今朝の弥撒
39 心太黒蜜かけて好きになる
40 匂い立つ木々に近づき芒種かな
41 手放せば子は噴水へ走り出す
42 カードなど使へぬ店の冷奴
43 涼しさや大放水の黒部ダム
44 子守唄小さく聞かす団扇風
45 パレットへ筆たつぷりと青山河
46 早々と梅雨明け報ず気象庁
47 暮れなずむ河原に灯る月見草
48 あれは誰ギタートレモロ夕端居
49 主なき庵に夕菅咲き初めし
50 次の世は蝶に生れこよ火取り虫
51 楊梅の顔を見合わす舌触り
52 仏壇の中へ涼風入れておく
53 夏座敷北前船に富みし店(たな)
54 傘差して見に来てをりぬ喜雨の畑
55 中元を贈る相手の数細り
56 梯梧咲く別離(わかれ)はいつも唐突に
57 西日射す浚渫船の曳かれ行く
58 何やかや主婦忙しなき麦の秋
59 蛇を呑む鶏舎の横に卵売機
60 あぢさゐの藍深ければ妻を呼ぶ
61 向日葵や出来るまでする逆上がり
62 黙す老風鈴独り話しをり
63 南風吹く阪神ファンのボルテージ
64 築山から滝と溪流見せくれて
65 どの道も我が家へ青田風のあり
66 刺青の袂を夜目に貸浴衣
67 避難民受け入れし街梅雨に入る
68 氷砂糖陽炎めきて梅酒かな
69 ががんぼと対面をして後ずさり
70 口紅を奪ひしコロナ半夏生
71 寝苦しや物価の上がる熱帯夜
72 夏霧や眼前過るもの二匹
73 二階宿悩殺水着海の花
74 磯野家の塀に凌霄かづらかな
75 栗の花しだれ厩舎の影崩れ
76 綿羊の草食む大地雲の峰
77 自由にと添えて七夕竹積まれ
78 非番には薬味たっぷり冷やっこ
79 絹の糸吐く運命なり蛾になれず
80 夏服に風はらませて立つ浜辺
81 与太郎のごとく胡瓜の寝そべりて
82 逞しき生き様まざと姫女苑
83梅花藻や澄める流れに浮き沈み
84 国道を連なるバイク熱帯夜
85 殺虫剤ものともせずに蜈蚣来る