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互選結果

2026・6月度みんなのネット俳句会 互選結果

金賞 37 【ちとせ 】 立ち漕ぎの生徒眩しや更衣 (11点)
銀賞 33 【ヨ ヨ】 新茶入れ朱泥急須の淡緑 (9点)
銅賞 17 【弥 生】 歓声はきっと缶蹴り夏木立 (7点)
 々 23 【岩 宮】 子らの言ふじじ反抗期冷奴 (7点)
 々 25 【ふうりん】 忍冬咲いて愁眉を開きけり (7点)
次点 39 【にゃんこ】 父の日に黒いクレヨン画の眼鏡 (6点)
 々 73 【かをり 】 水無月や碁石をあらふ父の息 (6点)
 々 84 【てつを 】 捩花や断ちきりたきは負の連鎖 (6点)

※銅賞の3句はそれぞれ特選1のため同点としました。
※参考
 総合点
ヨヨ21点、かをり19点、ちとせ17点、弥生14点、アイビー12点

2026・6月度みんなのネット俳句会 互選結果一覧表
1 ✤ 1点 【岩宮】 明易し夢の続きは又今夜 ✤ 胴長おじさん
2 ✤ 2点 【あんのん】 鯵大漁釣果の報にうそ少し ✤ ダイアナ、アイビー
3 ✤ 0点 油虫探し求めて朝が来る
4 ✤ 2点 【ダイアナ】 ドアフォンの上に雨待つ雨蛙 ✤ にゃんこ、ふうりん
5 ✤ 1点 【ヨヨ】 行かないで心地よき風五月尽 ✤ ラガーシャツ
6 ✤ 3点 【和 談】 初孫の六月賞与初傲り ✤ ちとせ、◎ヨ ヨ
7 ✤ 5点 【かをり】 裏富士の雲ほどけたり桜桃忌 ✤ ちとせ、ヨシ、てつを、森野、アイビー
8 ✤ 3点 【アイビー】 えいやあと五句を投ぜり心太 ✤ ヨシ、弥生、コビトカバ
9 ✤ 1点 【コビトカバ】 お局の小言も交わす若葉風 ✤ ふうりん
10 ✤ 2点 【アイビー】 鬼平になつたつもりの鮎の飯 ✤ ラガーシャツ、岩宮
11 ✤ 0点 降りぐせの梅雨空罵りペダル踏む
12 ✤ 0点 カーテンの向こうに聞こゆ四十雀
13 ✤ 0点 燕子花あやめ菖蒲か紺光る
14 ✤ 0点 各駅の車窓に見つけ花柘榴
15 ✤ 1点 【てつを】 かはたれの雲の澱みて栗の花 ✤ ちとせ
16 ✤ 1点 【あんのん】 蚊遣香先を知りたし栞ぬく ✤ ダイアナ
17 ✤ 7点 【弥生】 歓声はきっと缶蹴り夏木立 ✤ ヨシ、◎てつを、にゃんこ、ナチーサン、ラガーシャツ、かをり
18 ✤ 1点 【茶々】 黄菖蒲の八重咲き揃ひ踊りかな ✤ ふうりん
19 ✤ 1点 【胴長おじさん】 貴婦人の頃が懐かしバナナかな ✤ ナチーサン
20 ✤ 0点 酷暑かな歳時記忘れた自然界
21 ✤ 1点 【ちとせ】 子育てらし威し鳴きすや夏烏 ✤ ふうりん
22 ✤ 0点 子燕の口犇めいて餌を求め
23 ✤ 7点 【岩宮】 子らの言ふじじ反抗期冷奴 ✤ ちとせ、にゃんこ、森野、ダイアナ、あんのん、◎ナチーサン
24 ✤ 3点 【ダイアナ】 彩雲の流れて初夏の十四夜 ✤ 森野、ヨ ヨ、岩宮
25 ✤ 7点 【ふうりん】 忍冬咲いて愁眉を開きけり ✤ 弥生、てつを、森野、ヨ ヨ、◎ダイアナ、岩宮
26 ✤ 1点 【てつを】 召集の命下りしかウリハムシ ✤ 和 談
27 ✤ 0点 焼酎瓶買物篭に鎮座して
28 ✤ 0点 樟脳の匂ふ押入れ衣更
29 ✤ 2点 【ラガーシャツ】 初夏晴れに熊鈴の鳴る遊歩道 ✤ ちとせ、ふうりん
30 ✤ 3点 【ちとせ】 白壁に青田広がる散居村 ✤ ヨ ヨ、岩宮、かをり
31 ✤ 0点 白南風や部下のデートを目撃す
32 ✤ 2点 【ちとせ】 新じゃがを束子で擦るつるり膚 ✤ ふうりん、岩宮
33 ✤ 9点 【ヨヨ】 新茶入れ朱泥急須の淡緑 ✤ 胴長おじさん、ヨシ、てつを、◎和 談、ナチーサン、ラガーシャツ、◎茶々
34 ✤ 2点 【ラガーシャツ】 素麺や喉ごしも良しその細さ ✤ 和 談、茶々
35 ✤ 2点 【森野 そぼつ降る泰山木の咲く寺苑 ✤ ヨシ、ヨ ヨ
36 ✤ 1点 【ふうりん】 ダービーを取つて競馬の二連勝 ✤ アイビー
37 ✤ 11点 【ちとせ】 立ち漕ぎの生徒眩しや更衣 ✤ 胴長おじさん、◎ヨシ、てつを、◎ふうりん、あんのん、◎アイビー、コビトカバ、ナチーサン
38 ✤ 4点 【ヨヨ】 頼りたき身内は遠く梅雨間近か ✤ 胴長おじさん、アイビー、和 談、ラガーシャツ
39 ✤ 6点 【にゃんこ】 父の日に黒いクレヨン画の眼鏡 ✤ 胴長おじさん、ヨシ、◎弥生、岩宮、茶々
40 ✤ 1点 【胴長おじさん】 父の日や空白の文字のみ占めて ✤ 森野
41 ✤ 0点 夫剪定羽抜鶏ごと羅漢槙
42 ✤ 1点 【にゃんこ】 梅雨曇ますます重き貨車の列 ✤ ちとせ
43 ✤ 0点 梅雨間近繙いてゐる闘病記
44 ✤ 5点 【かをり】 手鏡に映る水無月風過ぐる ✤ 弥生、にゃんこ、森野、ヨ ヨ、あんのん
45 ✤ 1点 【アイビー】 でで虫のオブジェの上の蝸牛 ✤ にゃんこ
46 ✤ 0点 でで虫を見らば口つくあの唱歌
47 ✤ 0点 てふてふに蕾のあらば柿の花
48 ✤ 1点 【森野】 天国と思へる一歩冷房車 ✤ 弥生
49 ✤ 4点 【ヨシ】 剥く手間も美味しさのうち夏蜜柑  ✤ アイビー、ナチーサン、かをり、茶々
50 ✤ 0点 搭乗の手続はスマホかたつむり
51 ✤ 2点 【ラガーシャツ】 登山帽ウェストン碑より動き出し ✤ ◎かをり
52 ✤ 2点 【ナチーサン】 樋伝ふ雫を染めて柿若葉 ✤ ふうりん、岩宮
53 ✤ 0点 夏風にだるだるせざるを得ない吾
54 ✤ 0点 夏蝶の色深まりて海賊旗
55 ✤ 1点 【和 談】 夏場所や土俵が命藤凌駕 ✤ 茶々
56 ✤ 0点 夏野菜紫小かぶカリカリと
57 ✤ 2点 【森野】 何にでも神宿りてか花は葉に ✤ ◎ラガーシャツ
58 ✤ 3点 【弥生】 なみなみと注ぐ地酒や江戸切子 ✤ あんのん、かをり、茶々
59 ✤ 3点 【ヨシ】 俳句本開いたまんま明易し ✤ コビトカバ、◎岩宮
60 ✤ 1点 【アイビー】 バイク見て柴犬吠ゆる夕薄暑 ✤ あんのん
61 ✤ 2点 【弥生】 博学なシニアガイドや街薄暑 ✤ アイビー、コビトカバ
62 ✤ 0点 初夏の藤無料ガイドの五稜郭
63 ✤ 3点 【かをり】 薔薇切るや呼ばれし気して振り向かず ✤ ◎あんのん、コビトカバ
64 ✤ 0点 昼下りエアコン洗い野球観る
65 ✤ 2点 【てつを】 壜に香を詰めて帰らむ花蜜柑 ✤ ◎にゃんこ
66 ✤ 1点 【弥生】 プードルがよく似合う場所薔薇の園 ✤ コビトカバ
67 ✤ 0点 深くまで木曽駒は碧夏の風
68 ✤ 1点 【岩宮】 襖戸の何やら重き梅雨入かな ✤ ヨ ヨ
69 ✤ 2点 【ヨシ】 故里の四方の山々新樹光 ✤ ◎ちとせ
70 ✤ 0点 細麺を食べて至福の涼夜かな
71 ✤ 1点 【ナチーサン】 またまたか横綱不在五月場所 ✤ 和 談、
72 ✤ 5点 【アイビー】 待つといふ揺るがぬ知略蟻地獄 ✤ ヨシ、てつを、あんのん、◎コビトカバ
73 ✤ 6点 【かをり】 水無月や碁石をあらふ父の息 ✤ 弥生、てつを、ダイアナ、あんのん、コビトカバ、ラガーシャツ
74 ✤ 3点 【あんのん】 満ち足りて留守居の夫に買ふ鰻 ✤ ヨ ヨ、ダイアナ、茶々
75 ✤ 2点 【森野】 耳遠き夫に老鶯届く今朝 ✤ 胴長おじさん、かをり
76 ✤ 1点 【ヨシ】 耳鳴のしては止まらぬ走り梅雨 ✤ 森野
77 ✤ 0点 ジメジメもめげぬ六月の花嫁は
78 ✤ 0点 山開き誰となく詠む俳句かな
79 ✤ 3点 【ヨヨ】 柔らかに万緑生みし大地かな ✤ 和 談、ラガーシャツ、岩宮
80 ✤ 1点 【茶々】 湯上りのあやめ紺染め浴衣かな ✤ 和 談
81 ✤ 0点 夕闇に皐月のあかり庭照らす
82 ✤ 1点 【コビトカバ】 幽霊海月毎日同じ事をして ✤ 弥生
83 ✤ 1点 【ヨシ】 よく見れば愛しき花よどくだみは ✤ 茶々、
84 ✤ 6点 【てつを】 捩花や断ちきりたきは負の連鎖 ✤ にゃんこ、◎森野、ダイアナ、アイビー、ナチーサン
85 ✤ 1点 【あんのん】 リズムごとつかず離れず夫婦生く ✤ 胴長おじさん、
86 ✤ 1点 【岩宮】 老鶯をしかと聞きたる木立かな ✤ かをり
87 ✤ 2点 【ナチーサン】 若葉風入れ墨の香の流れけり ✤ 弥生、にゃんこ
88 ✤ 1点 【弥生】 わんぱくの怖くて好きな蜥蜴かな ✤ ナチーサン
89 ✤ 2点 【胴長おじさん】 山滴る惚けないことは惚れること ✤ ダイアナ、アイビー
90 ✤ 4点 【ヨヨ】 数独を競ふ夫婦や走り梅雨 ✤ 胴長おじさん、てつを、和 談、かをり
91 ✤ 1点 【ダイアナ】 洞爺湖を見下ろすホテル五月晴 ✤ ちとせ、

煩雑を避けるため、二つの記事を一つに纏めました。文責アイビー。

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鑑賞ありがとうございました

感情のなきAIや亀鳴きて

この句の鑑賞ありがとうございます
今の時代、人生の岐路に立った時や
悩める時など人ではなくAIに答えを求める人が増えているとか耳にします
それは私には何か割り切れないものがあり考えかたは一つではなくある意味柔軟な考え方を期待する自分がいます
そんな時この句が浮かびました 
亀鳴きて の使い方をすごく悩みましたがアイビーさんの鑑賞により
この季語を使っても良かったのだと思え心がスッとひらけました
ありがとうございました

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エラソウナことを言ってますが、内心は薄氷を踏む思いでやってます。俳句は、おっかなびっくりしながら句会に出しても、皆さんの評判が良ければ結果オーライです。逆に十分な自信があって満を持して発表してもボロクソの評価に泣くこともあります。そこが俳句の醍醐味と、割り切って臨んだ方が精神衛生上、好ましいようです。

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四月の余話

桜が多く詠われていた、4月度のみんなのネット俳句会も一段落。
桜前線も北上し、現在は北海道当りが花見とか。
とこで花見の起源とは?
  稲穂の実る様子が、桜の咲く様子に似ていることから、桜の木を穀物の神が宿る木とされ、豊作を祈る事が、花見の起源だと言われている。
 元々宗教的儀式だったと考えられる花見は、平安初期には宮廷貴族の遊びとなり、鎌倉時代以降は武士の間でもはやりだした。
 江戸時代になると、庶民の間でも盛んに行なわれるようになり、これが現代の花見につながっている。
 特に、江戸などの大都市では、女達はきれいに着飾り金持ちも貧乏人も夫々集団を作って弁当をもって出かけ、飲んだり大騒ぎをして楽しんだらしい。

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貴重なご教示、ありがとうございます。やはり、農耕民族ですから豊作を願う宗教的なものから始まったというのは卓見です。庶民が花見を楽しむようになったのは、徳川吉宗の頃と聞いたことがあります。上野の山に桜を植えたのだとか。もっとも豊臣秀吉の醍醐の花見というのもありましたっけ。

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アイビーの俳句鑑賞 その4

アイビーの俳句鑑賞 その4

惜しくも今月も少なからぬ無点句が出た。選句8句の制限があり、止むを得ないことではあるが、少し手直しをすれば入点が期待できる作品が数多くあった。どこを直せばよかったか、一緒に考えてみたい。ここに取り上げた句は全くのアイビーの独断で、アイビー流に詠めばこうなるという例を示したに過ぎない。当然、異論や反駁もあると思われる。忌憚のない意見を期待します。

笑み絶へぬ友のお持たせ桜餅 
「笑み絶へぬ」とあり、温厚な人柄であることは分かる。しかし、ありきたりの表現に留まるので、具体的な人物像が欲しい気もする。人柄でなくても、例えば遠方の友とか、色んなバリエーションが考えられる。「遠来の友に持たせる桜餅」

人の世にプラマイのあり春愁ふ
その時は損したとか得したとかあるが、トータルで見ればプラスマイナスが拮抗している、と私は解釈した。人生の機微を鋭くついた一句だが、季語はもっとよい季語がありそう。「人の世にプラスマイナス鳥雲に」

入学式やたら張り付くコンタクト
なぜコンタクトレンズが張り付くのか、普通に解釈すれば、もろもろの思いが交錯し、思わず目頭が熱くなった。不覚にも涙ぐんでしまった。照れくさいから、コンタクトのせいにした。こんな解釈をしたが、複雑すぎて読み手に伝わらないうらみがある。題材は面白いので、思い切ってデフォルメしてみる手はありそうだ。

参道の脇の小家や踊子草
上品な句だが入点が無かった。上品ではあるけれど、俳句に動きが無いのが、強いて言えば弱点かなあと思う。一句の中に動詞が沢山入るとゴチャゴチャするので戒めたいが、この句は動詞が一つもない。何かを光らせるとか、音がしたとか、動詞(用言)を使って動きを出してみてはどうか。
 
熱の花咲いて治まる春の風邪
「熱の花」という言葉がどれだけ定着しているのか、私のような旧式人間にはよく分からない。要は「熱の花」に、詠み手が共感したかどうかである。もし、共感できなければ、残念だがあきらめるしかないだろう。

山切れて見はるかす海うららけし 
一見して沢山の要素を盛り込み過ぎた感がある。欲張りすぎの句になってしまった。一番言いたいことに焦点を当て、ほかを切り捨てることは勇気のいることだが。俳句は所詮17音しかないのだから。

春うらら百花百草陣屋跡 
春の麗らかな雰囲気は出ているが三段切れの句。三段切れは句に纏まりがなくなり俳句では禁忌とされる。三段切れを解消するため、一工夫してみたい。「うららけし百草萌ゆる陣屋跡」

友よりのラインに満開の桜
SNSの発達は社会現象で、私たちの生活もSNS抜きには考えられない。この句もラインを取り入れて生活実感のある俳句に仕上がった。無点句となってしまったのは不運としか言いようがない。「満開の花の画像もラインから」

アイビーの俳句鑑賞:完

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からたちの花

アイビーさん、かをりさん、からたちの花の鑑賞、ありがとう御座いました❢  愛知こどもの国の中にからたちの花咲く一角がありまして三河湾よりの風にひと時を置く事が出来ました。柑橘類にはトゲのあるものが多々有りますが身を守る為のものでしょうか? 花は可愛く愛しさいっぱいなのですが❢

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枳殻も蜜柑も、一体に柑橘系の植物と海はよく似あいますね。名曲『みかんの花咲く丘』は伊豆の伊東がモデルのようですが、伊東に限らず全国の蜜柑の産地は海が近くにあります。森野さんの句は幡豆の「愛知子どもの国」でつくられたようですが、やはり柑橘類に海は相性が良いのでしょう。

みかんの花咲く丘 作詞加藤省吾、作曲海沼實、歌川田正子
みかんの花が 咲いている
思い出の道 丘の道
はるかに望む 青い海
お船が遠く かすんでる

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アイビーの俳句鑑賞 その3

アイビーの俳句鑑賞 その3

廃業を告げ来る電話冴返る (犬伏)
新派の舞台を見るような一句。電話で廃業を言ってくるほどだから、作者の友達か、よほど関係の深い間柄なのだろう。寄る年波からある程度、作者も予想していたかも知れない。「やっぱりなあ」と得心したことではある。止むを得ないながら、一抹の寂しさを覚える作者。折から、寒さがぶり返した。「今年はいつまでも寒いなあ」と一人ごつ作者なのであった。

揚雲雀ひこうき雲は描き足し中 (尾花)
高点を得た一句。揚雲雀を目で追っていくと、同じ高さに飛行機雲を見つけた。その飛行機雲をよく見ると先頭に機影らしきものが、雲を吐きながら進んでいる。そこを見逃さなかった作者の慧眼、観察力に敬意を表したい。かくして雲雀を詠んだものが、途中から飛行機雲に主役が変わったのである。面白いものを見つけたら、臨機応変に対処する柔軟さに拍手。座五に推敲の余地はありそう。「揚雲雀雲吐き進む機影あり」とか。

句会終へ神社に満つる夕桜 (ダイアナ)
句会は曜日を決めて月1回、稀に2回開催されることが多い。開催日が予め分かっているから、開催日までに自信作が出来ればよし、出来ていなければ焦る。さて句会当日、思いのほか点数が入り、やれやれと安堵の胸を撫でおろした。折しも桜が見事だ。帰りに見事な桜なら、往路も見事だった筈で、桜のことは眼中になかったのだ。余裕が無かったのだ。その辺の心理を「満つる夕桜」で表現した。特に時間的経過も分かるように「夕桜」としたところが上手い。

感情のなきAIや亀鳴けり (うらら)
「感情」、ひっくり返して「情感」。どちらもAIには解せない。人間の領域は機械ごときが冒してはならないのだ。この句の主題に「亀鳴けり」を持ってくる発想が出色だ。なんとなく響きあうのだ。この「なんとなく」は俳句のミソで、理路整然と説明できないことが俳句には多いのだ。要は、分かるか分からないかである。身も蓋もない結論になってしまった。ところで「AI一茶」なる俳人が出現して久しいが、評判はどうであろうか。

整へし髪あらあらと桜東風 (ふうりん)
穏やかな日ばかりでなく、春は風の強い季節でもある。この作品は桜の頃の東風ということで、せっかく整えたヘアスタイルが、一陣の風で台無しになってしまったと嘆くユーモラスな句になった。特に私のように髪の毛が潤沢でない場合は悲惨なことになる。と言っても、髪の毛は髪の毛、命にかかわる話ではなく、その場限りの話題に過ぎない。「あらあら」に宛てる漢字によってニュアンスがガラッと変わる。

姿勢よく改札通る受験の子 (ヨシ)
少し前に受験シーズンも終わったが、悲喜こもごものドラマが展開されたことだろう。この句の場合、改札口を通る時でさえ姿勢が良いと言う。一事が万事、すべての挙措が自信に満ち、堂々としているのであろう。きっとこの受験生は見事に合格したに違いない。読み手に結果まで確信させるほど、場面の切り取りが上手かった。とりも直さず作者の手柄だ。

春雷や放浪愛猫怯えさせ (茶々)
愛猫家の茶々さんらしい一句。犬にしても猫にしても雷には弱い。普段は元気にしていても、遠くでピカッと光った途端、一目散に寝床へ逃げ込む。きっと犬猫の祖先も雷に弱かったのであろう。いわば太古からの種の記憶とでも言おうか。そんな猫の生態を句にしたが、欲を言えば怯えるにしても、寝床でブルブル震えていたとか具体的な描写があればなお良かったと思う。

以下次号、不定期掲載

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35  春雷や放浪愛猫怯えさせの句
アイビー主幹さん、ふうりさん、有難うございました。
ソファーに腰掛けてテレビを見ていた春雷の夜のこと。雷の速度は時速約40分だから、まだ良いかと思っていたら急に
ドドンと我が家か、ピカッとしたのは前のアパート、落ちたのかと思った。雷が来るときは大概我が家に轟く。高圧線が近くを通っているので落雷するのかな。雷鳴で愛猫は私の足元へ、私は怖かったです。猫ちゃんを充分に見ていなかったので、アイビーさんのご指摘のとうり描写が不十分でした。現実度の高い句つくりを。有難うございました。

。 

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入選おめでとう

水あらば覗きこむ性燕来る 武豊町 鳴海浅葱
中日俳壇(7.4.20) 高田正子選 一席特選

武豊町の鳴海浅葱さんは当ネット句会の常連投句者です。ハンドルネームで投句されますので、一応匿名扱いですが、分かってる人は分かっていることと思います。浅葱さん、おめでとうございます。

高柳克弘選で成田乱泊さんが入選されていますが、この人も筆者の知合いです。ちなみに乱泊さんは女性です。

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 浅葱さん中日俳壇トップ当選おめでとうございます。ト何方は特定出来ずもどかしいですが句友として嬉しい限り。年間賞に期待大。
成田乱泊さんのこと
 この方大府大福会の句友です。デザイナーのプロで毎年俳句入りのカレンダーを頂きます。白桃の誌友でもあり複数の句会にも入っており最近句集2冊目を刊行しました。張り切りガールです。

 

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ありがとうございます。
実は随分前に武豊町の堀川(海に繋がっていて海に近い所)にかかる橋から川を見ていると、「えい」が泳いでいて目を奪われました。
深い川ではなく干潮のときなどは川底が見えるくらいなのですが、そんな所に「えい」がいたのが驚きで、それ以来川、海、田んぼ、沼など水の中を覗くのが習慣になってしまいました。「何かいないかなー?」と思って。

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嚶鳴庵俳句教室は23日です

 御世話になります。
 嚶鳴庵俳句教室今月は23日(水)、13時からです。
 兼題は、春の雲、スイートピー    または当季雑詠
 組み合わせは自由ですが合計5句を12時50分までに提出してください。
 用紙については規定のものがありますのでない人には当日配ります。

 当俳句教室は会費はその都度徴収、お菓子お抹茶付きで550円です。
 誰でも参加でき、肩肘の張らない句会です。
 名鉄常滑線聚楽園下車、しあわせ村の中の嚶鳴庵という茶室で月に一度開催しています。
 足の悪い方には椅子も用意されています。
 万障繰り合わせの上、お出かけください。

 管理人さん、お邪魔いたしました。

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アイビーの俳句鑑賞 その2

アイビーの俳句鑑賞 その2

春雷や鼻につうんと辛子和え (青麦)
上五で切れ字「や」を使って二物取合わせの句にした。辛子和は、酒の肴に飯の菜にと日本の家庭には欠かすことが出来ない。辛子特有のつーんとくる辛さが、好きな人には堪らない。特に、分葱や浅蜊など貝類を使う料理は、いかにも春らしい。日常的な一コマを描写して、配するに春雷を持ってきたのは妥当だ。

囀りや八ヶ岳ブルーてふ空に (ちとせ)
一物仕立ての句。意味の上では「囀り」は中七、座五の意味は繋がるので、上五で切れてはいるが一物仕立てと見なしてよい。倒置法を駆使して、主語を最初に持ってきたのが新鮮。なんと言っても「八ヶ岳ブルー」という措辞には感心した。抜けるような青空、つまり快晴の天候と、八ヶ岳に旅行した時のことが一度に分かるのだ。

たおやかに行きつ戻りつ花筏 (ラガーシャツ)
花筏をじっと観察した折の句と見受けた。一本調子で一定の方角に流されて行くのでなく、それこそ「行きつ戻りつ」しているようにも見える。それでいて決して一か所に留まらない。どこかへ流れ着いて、最後には消える。人生も同じことが言えないだろうか。来し行く末に花筏を重ね合わせ、ふとそんな感慨を催した。そんな様子を「たおやか」と作者は表現した。まことに意味深長である。

幹叩き機嫌伺ふ桜守 (ナチーサン)
私が特選にいただいた句。桜守は桜の木の木肌を叩き調子を見る。もし変調があればいつもと違う音がするのであろう。長年の職業的な経験で分かるのだ。中七の「機嫌伺ふ」の軽い調子が、また良い。AI万能の世の中、人間の領域にどんどん進出している時代に、職人芸、名人気質がなお健在な分野があるのが嬉しい。

新社員黒革靴の音硬し (にゃんこ)
靴音が硬いのではなく、新社員が初出社で緊張し硬くなっているのだ。それをしらっと「靴の音硬し」と言い切るのが俳句の呼吸というもの。このように俳句には「決めつけ」も必要だと思う。ここまで言っては言い過ぎじゃないかと自己抑制する必要はない。言葉は悪いが「いったもん勝ち」だ。

石蹴りのケンパの丸や花吹雪 (玉虫)
次から次に降ってくる花吹雪。地面に書いた丸が花吹雪で埋まりそうだ。幼かった作者自身と花吹雪、回想と現実の自分が混然一体となって幻想の世界へと誘う。無限に続くものでもあるかのような花吹雪。その中にいると、誰でも詩心が生ずるのである。読み手の側に、得も言われぬ懐かしさを催す一句。

ふららこの揺れは心の共鏡 (てつを)
共鏡は合わせ鏡のことで鏡を二つ合わせて物を見るときに使う。その共鏡を作者は比喩として使った。ブランコは誰も乗っていなくても微風でも揺れる。その様を人間の心の弱さに喩えた。一旦決めたことでも、外的な要因で挫けるのが人間だ。あるいは誘惑に揺れるかもしれない。私はそうした脆さがあってこそ人間なのだと思うが、作者は肯定も否定もしない。読み手の側に解釈を委ねた。

以下次号、不定期掲載

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拙句鑑賞ありがとうございます。

緊張ぎみの新社員への応援の気持ちを込めての句でした。
川柳の癖があって、どうも対象に踏み込み過ぎるようです。
「いったもん勝ち」に勇気をいただきました。
ありがとうございました。

引用して返信編集・削除(未編集)

花筏の拙句鑑賞ありがとうございます。
  私の自宅は名古屋市昭和区の山崎川沿いにありまして桜の季節は
  毎年楽しませていただいてます。
  三階のべランから川面がよく見えて俳句をするようになり花筏
  などと言うものも覚えてよりいっそう花見が楽しみになりました。
  ありがとうございました。

引用して返信編集・削除(未編集)

幹叩き機嫌伺ふ桜守 (ナチーサン)
 一昨年でしたか大府市が市制50周年を記念して市の木に桜が花にはつつじが追加指定されました。クロガネモチとクチナシを合わせて賑やかになりました。よそ者の私も今年で63年目を迎え、骨を埋めるべきこの地も一昔前の桃の木は現在地名で残っているのみ。
最近とみに増えてきた桜にも愛着が湧き毎年桜巡りをして写真に収めています。
特選に選んでいただきまして有り難うございました。光栄です。

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アイビーさんに感謝

「一畝を打ちて・・・」の句は、今迄寒い日が多く畑にしばらく行かなかったが、久し振りの春の陽気に誘われ、畑へに向かった。
体がなまっているのか一畝でヒイヒイ。でも今から夏物の植え付け等で弛んではおれんぞと、自分の気持ちに気合を入れた時の句です。
アイビーさんに、私の気持ちを理解してもらえた事がうれしい。

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早速のリプライありがとうございます。私もやってみたいのですが、農作業をするにも宿痾の腰痛あり、それ以前に農地がありません。
その点、和談さんは農作業を通して折々の四季の移ろいが感じられて羨ましいですね。酒については一家言をお持ちで、農作業と酒をテーマにした俳句を期待しています。

引用して返信編集・削除(未編集)

選句鑑賞

皆様、こんばんは。
アイビーさん、お纏めありがとうございます。

16 朧月許されてゐるつまみ食ひ (コビトカバ)
全く正反対の趣ですが、紺絣春月重く出でしかな 龍太 をおもいました。秀句ですね。
しかし投句も負けてはおりませぬよ。
五感のうち四感を読み込まれた朧の視覚、あとは想像ですが、巻き寿司の落とされたしっぽの部分をつまみ食いの感触。
でんぶやかんぴょうの香り、甘さ。
大成功です。

21 リュックには入山届け春炬燵  (えっちゃんあら)
春浅き入山前夜の自宅、いやふもとの基地的山荘の趣。
静かな句ですが、登山の喜びが充分に伝わってきます。
そのうれしさに付けます  連山我をきつと待ちなん  かをり

24 入学や回転寿司の予約席 (ヨシ)
回転寿司、回る方ばかりに目がいきやすいですが、席に目をやったのは新しい。
ええ、子供は豪華なレストランよりも回転寿司の方がずっとうれしいとおもいます。
季語の入学は喜びの季語。形容詞や副詞をべたべた貼り付けなくても、予約席、華やいでいますよ。
リュックの句や、後の石蹴りの句にしても季語、具体的な名詞と助詞しか用いていません。
これが言葉の掛け算になり、ありありと目に浮かべることができます。

42 石蹴りのケンパの丸や花吹雪 (玉虫)
ケンケンパリングなんていうのがあるのですね。
子供のころは地面に線を書いて、石などの目印になる物をのマスに投げ入れた記憶が。
いずれにせよ、花吹雪と言う季語が生きて、子供の声が聞こえてきます。
「や」で切るのも型ではありますが、状況により「に」「へ」「を」でも面白いとおもいます。

★54 からたちの花へ湾より風抜けし  (森野)
これはもう、だって「THE・俳句」ですね。
俳句に風味があるとしたら、風味爽快にして・・・ただただ、気持ちよくなれる句です。
暖流はかなた、湾より風抜けし、もさわやかですが、季語の斡旋が秀逸です。
からたちの花の白い色と香気が、清新な抒情をかきたてます。
特選でいただきます。

63 耕人の仕舞煙草の点滅す (犬伏)
時は鍬を置いて薄暮のころとすぐにわかります。
とってもダンディやなあ。
さて、この句の投げかけてくる耕人の姿はどのように感じたでしょうか。
達成感、疲労感、開放感。。。
多分皆様の感じた気持ちが、ご自分の気分に近いかもしれません。

65 整へし髪あらあらと桜東風(さくらこち) (ふうりん)
あらあらとは「荒荒」でよろしいでしょうか。整へしがやや説明調なのが惜しいです。
しかし、古語「あらあら」、まだ寒さの抜けきらぬ「桜東風(さくらこち)」 言葉の選びが深く美しいですね。

79 花筏動かすものの尾の見えて (尾花)
わたしなぞは格好つけて、下五を見えざりぬ とやり七七つけますが、俳句なら尾の見えてと具象化するのが達人ですね。
閑に動きあり、尾はあまごのような渓流魚と見えました。
竿先にある昼の眉月 かをり  勝手に読み手は太公望として。

今回は構えがしっかりとされた力作が多かったです。
点盛り上位作品をご覧ください。安易な形容詞、副詞がありません。
後は自分の好む句の”風味”をひろう楽しさで選句した次第です。

追記 37 菜の花と和して児童の黄帽子 (ABCヒロ)
この和すは足し算と言う趣向かしら。ちと選句で抜けましたが、多くの方が選んでおられるので、ほっとしました。
あと黄帽子はきのぼうし、きぃぼうしか。知りたいです。

引用して返信編集・削除(編集済: 2025年04月16日 16:45)

お忙しいのに書き込みをいただきありがとうございます。やはりかをりさんのコメントがないと、掲示板が締まりません。今後もよろしく。あ、それと54番のからたちの句、作者は森野さんです。

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かをりさんへ

朧月の句の鑑賞ありがとうございます。
色んな感覚が句に入っているとの評価、とても嬉しいです!
私のつまみ食いの真骨頂は天麩羅です(o^^o)
揚げたてをそろっと。
朧月は優しく見守ってくれます^ ^

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かをりさん、花筏の句の鑑賞をありがとうございました。
すみません。太公望ではなくて(笑)
豊田市のある古刹の門前にある池。近くを通ると鯉が集まって来るのがわかります。餌を持ってないのが申し訳ないという気持ちになり、看板にあった餌売り場で一袋買ってきました。四方八方から鯉が寄ってきて、花筏はいつしか鯉の尾で遠くに押しやられていました。
七七を付けて頂き、渓流であまご釣りをしているのですね? 若葉の美しい美味しい空気をいただき、日常を忘れられるひと時、憧れです。 ありがとうございました。

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