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優越の位置・劣等の位置が変わるのは

Q 
 ライフスタイルを変えてうまく制御してまわりの人々と仲良く暮らしていても、優越の位置や劣等の位置は変わらないのでしょうか?

A
 「変わる」というのはどういうことかというと、洗脳なんて極端なことじゃなくて、僕たちが普通に出くわす変わり方、カウンセリング受けたりして変わる変わり方というのは、それまで白黒だったものがカラーになる、中間色がいっぱいできるんです。極端じゃなくなることだから、位置そのものは変わりません。そんなに変わったら困るしね。ライフスタイル分析を受けたらすっかり違う人になったりすると、みんな困りますよ。劣等コンプレックスは、劣等感を口実にして自分の目標達成しようとしない、上手な言い訳を言って動かないこと。自己欺瞞は、ほんとは能力があるのに何かのせいにして動かないこと。劣等コンプレックスは誰かを騙しているんです。「私は劣等だ、だから~ができない」ってね。誰が一番騙されているかというと、本人が一番騙されている。だから「自己欺瞞」と言う。「鬱、憂鬱で体が動かない」と言うと、家族がみんな冷たいんです。「そんなこと言ってさぼるの」と言う。これは結構当たっている。ご本人が一番「私は鬱だ、病気だ」と言っている。だから自己欺瞞です。劣等コンプレックスで一番騙されているのが本人です。「私のつらさなんか誰にもわからない」。わからないさ、あなたが作っているんだから。そのへんはアドラーの治療者はわりとクールです。作らなきゃいけない事情があるのはわかる。鬱であれ神経症であれ、事情があるのはわかるけど、みんなあなたが作っている。他の誰かがあなたの感情とか気分とか症状とかを作ることはできないので、あなた自身が目標追求のために作り出した手段なんだってまあ思います。だから気の毒だとはあまり思わない。工夫すればそんな方法を使わなくても目標追求はできるだろうと思う。(回答・野田俊作先生)

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質疑応答「優越の位置、劣等の位置は変化するか?」

 今日はこちらでお読みください。↓

http://www2.oninet.ne.jp/kaidaiji/dai1keiji-10-3.html

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アドラー心理学は意志の強い人のため?

Q
 「アドラー心理学は意志の強い人のための心理学ですか?」と言われることがあります。私もそう思いますが、どのようにお答えしたらいいでしょうか?

A
 実は全員意志が強いんですよ、人間は。意志が弱いふりをするんです。そのほうが便利だから。本当は、すべての人は人間の行動を完全に主体的に、つまり個人が心身を動かす。「私が全部決めている」と言うといろいろ具合が悪い。何かに決めさせられているとか、感情に流されているとか、環境の被害者だとか言うほうが便利じゃないですか。だからそんなふうに酔っているんですよ。ライフスタイルそのものがそういうふりをする。「私は被害者だ」というのを全面的に押し出している人がいます。僕らはそんなことはないけど、ある程度は被害者でいたほうがいい。何がいいか?責任を取らなくていいから。全部自分が決めいたら全部自分の責任じゃない。だからアドラー心理学は意志の強い人のための心理学ではありません。アドラー心理学は普通の人間のための心理学なんですが、気に入らない人がいっぱいいるんです。なんで気に入らないか?アドラー心理学を認めると責任を取って生きなきゃならないから。「アドラー心理学はなぜ流行らないのですか?」と時々聞かれるんですが、流行らないと思うわ、これ。だって何も人のせいにできなくなるもの。(回答・野田俊作先生)

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愛は死語

Q 
 少し混乱しているので教えてください。夫婦が互いに欲のために暮らすことと協力して暮らすことの違いについて。

A
 協力して暮らすのは欲のためですよ。僕たちは結局「愛」は得られない。その「愛」という言葉をアドラー心理学が使わなかったのは、愛は今のままでは絶対に不可能だから。愛というのはもう死語なんです。いや、そもそも初めからなかったんです。僕たちが「愛」という夢を見ていただけで、「欲」に「愛」という名前をつけて、「これは欲とは違うよ」と言っていたんですよ。(浩→そういえば「愛欲」という言葉があります)だからほんとは愛なんかないんです。全然ないんです。今後もないんです。永久にない、いや、あるかもしれないけど、今はない。僕たちにあるのは「共同体感覚」だけなんです。共同体感覚って何かというと、「自分の欲のために共存共栄を図ること」ね。お商売してお客さんに良い品物を差し上げないといけませんと思うことね。だから奥さんがお客さんに良い品物を差し上げないといけませんねと思って、旦那とつきあうことね。旦那がお客さんに良い品物を差し上げないといけませんねと思って奥さんとつきあうことね。そこでアドラーが共同体「感覚」という情緒的な言葉を使ったのは、実はそこで「ある感じ」が生まれるからだと思うわけです。良い人間関係があって良い協力関係ができると、そこに「チーム意識」というか何か深いもの、普通その何か別の意味で「愛」と呼ばれているもの、「濃い仲間意識」ができてくると思うんです。それは夫婦でなくてもできるんです。例えば、登山の仲間、山仲間ってできるんですよ。生死を共にするから。垂直な崖にロープを掛けて登っている人たちがいるじゃないですか。もしも誰かが遭難して死にかかると誰かが助けるんです。みんなお互い同士が命の恩人なんですよ。岩を踏み外してワーッと落ちたとき、上からバーンとロープで支えてくれた人がいて、「君がいなければ僕は今ごろ死んでいた」と、みんながお互いどうし言い合っているから、無茶苦茶強い絆で結ばれるんです。それから戦争の戦友ね。今でもおじいちゃんたちは昔の「何とか連隊」の同窓会をやるじゃないですか。あれ、なんでやるかというと、やっぱり生死を共にして、「あのとき死んでいたのにお互いよく生き残ってきたな」というほんとに協力した体験があるからです。夫婦もそれと同じように、難しいお姑さんに対して、夫婦共同で相談し、いろいろ一致してやっていったとか、子育てで協力したとか、会社をクビにされたけど、2人で何とか生き残ったとかいうような、生死を共にする体験ね、苦楽を共にする体験があると、みんなが思っていたのと違うレベルの信じ合いとかいうものができてくるだろうと思うんです。それがアドラーが共同体感覚と言ったもんなんですよ。でもアドラーが「感覚」の側から話をしたのは間違いだと僕らは思うんです。アドラーがそういう言葉を使ったからしょうがないから使っているけど。だから僕たちは「協力関係を作るんだ。苦楽を共にする協力関係をどうやって作っていくか」、「関係」が先にあってから「感じ」があとからなんです。ディンクメイヤーという人が「愛は良い人間関係の副産物だ」と言いました。先に関係があるんです。憎しみ合ったままでもいいから良い人間関係を作ってくださいと。「私たちは愛がないから結婚生活を続けられません」と言うが、愛は初めからなかったし今後もないです。あなた方が作れるのは愛ではなくて関係です。関係は随意運動です。愛は不随意運動です。不随意運動は僕らの意志の力で作ることはできませんが、関係は随意運動で、旦那が帰ってきたときににこやかに「お帰りなさい」と言う程度です。夫の嫌いな椎茸を無理やり食べさせようとしないことです。そういうことを良い関係と言うんです。良い関係を作るというのは、理解と訓練で、努力で作れることです。それを作っていくと、こちらが良い関係を作り始めると向こうも作ってくれるでしょう。もちろん向こうもアドラー心理学を学んで理解と訓練をしてくれれば、良い関係を作る努力をしてくれるでしょう。そうして良い関係が継続していくと、ものの見方が変わっていって夫婦についての感じ方、毎日の暮らしの実感が変わっていくときが来るでしょう。それを愛と言えるかどうかというのは、それはわからん。何しろ「愛」という言葉が無茶苦茶曖昧に使われているので、何のことかわからないから、それを愛と言えるかどうかわからないけど、それは共同体感覚なんです。共同体感覚というのはそういうふうなもんだと思う。(回答・野田俊作先生)

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夫が単身赴任で一緒に遊べない話し合えない

Q
 何らかの事情で、例えば夫の単身赴任などで長い間離ればなれで暮らさないといけない夫婦の場合は、遊んだり一緒に働いたり話し合ったりできず、どのように受け止めたらいいでしょうか?

A
 どこへ単身赴任しているんでしょうかね?アラビアかね。帰ってこないの?普通いくら単身赴任といっても電話もすりゃメールもすりゃ、ひょっとしたら手紙も書きゃあ、このごろテレビ電話もありますしね、何でもあるわけで、いくらでもコミュニケーションできるわけじゃないですか。普通、いくら離れていると言っても、月に1回くらいは帰ってくるでしょ。週1回だって帰ってくるかもしれない。だからこの質問はあまり適切ではなかろうと思うんですが、どうですか?アラビアの奥に石油を掘りに行っているのならしょうがない。そんな場合は、ついて行きなよ、どっちかというと。どんなことになってても、時々は一緒に遊べるし、たくさんのコミュニケーションはできると思うんですよ。むしろ離れていても、例えばメールとかひょっとしたら紙に書いた手紙とかいうのは、毎日顔を合わせてお話しているよりもコミュニケーションの形としては濃厚になるかもしれない。それは工夫次第ね。「今更手紙でもないでしょ」と言うかもしれないけど、ロマンティックよ、手紙は。そのへんちょっと工夫してみてください。(回答・野田俊作先生)

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