猫髭さまはジャズでしたか、夜空とジャズの組み合わせがいいですね♪
お吟さんは三味線でした。もう何年も前、三味線の師匠をしているお客を待っていたら、門を入ってくる人がいた。首に大風呂敷を結び、両手にも大風呂敷をぶらさげている。「あら、尾道からいりこを売りに来たのかしら?珍しいなあ」とドアを開けると、三味線の師匠その人だった。「大荷物を二度に分けて運ぶのが面倒だなあと思っていたら、妙案が浮かんで」その姿になったのだ。「風呂敷って、優れものですね」と話に花が咲いたのだった。
「三味線の生演奏が聴きたい。うちで演奏してくれたら、友人知人を呼ぶから」とのお願いもコロナなどもあって実現できずにいたが、本日やっと、聴かせてもらえた。お寺の書院にて、師匠主催の50名限定の演奏会。しばし隅田川の屋形船にゆられているような情緒を味わった。
帯合せ一度で決まる菊日和 北原智香
唯一の俳句弟子であるをさみ婆さんから仲間と一緒に荻窪の「古橋亭」という老舗のカフェがリニューアルの記念にギターとベースの「JAZZ DUO」をやるので見に行かないかと誘われ、ドリンク一杯付きで1300円だと安いし、付き合うことにした。顔見知りの蕎麦屋の夫婦も来ていたが、お客全員と顔見知りかというほどをさみ婆さんはほとんどの人と知り合いでその顔の広さには驚いた。ライヴを見るのは動物句会でジャズのライヴを吟行して以来だから随分前になるがジャズも即興だし俳句もそうだから、久しぶりに聴きながら俳句を詠んだ。タイトル句は、コーディネーターもをさみさんの知り合いでパリに長らく住んでいた人で画家のサルバトール・ダリ髭を生やしていたので詠んでみた。
残念ながら携帯写真は、新しいスマホは画素数が多く転送容量を越えているので遅れなかった。スマホがカメラ並みの性能を持ち始めたせいでこういう不便さも出て来るというわけだ。
音楽と星の流れて軽井沢 *ギタリストのオリジナルが「軽井沢」だったので
夜光虫(ノクテリコ)の群れ打ち寄する無月かな
ひとりぼつちふたりぼつちのカシオペア
流星のタッチしてゐる楽譜かな *なんと譜面台には楽譜ではなくiPADが置かれていた!
ラスカルさん、ありがとう。お吟さんも小筆を持つので書けるのだけれど、師匠の方がかすれやら切れやらが断然シャープなので、墨書は師匠なり。ところがこの師匠、師匠のくせに、余白というものをまったく考えず、目いっぱいに字を書いてしまう。お吟さんはいつも、「右上は余白!」「字が大きすぎる!」と監視しているしまつ。でも、落款を押す位置決めは巧い。二人で一人前ですな(笑)。
今日のお客さん、パソコン業務の務めを定年まで続ける自信が無いと、着付け師の勉強中。衣装持ちだったお母さんの着物を三枚、仕立て直してさしあげた。
身に合ふは縞よ絣よ菊の頃 鈴木真砂女
小筆遊びの日。俳句の種まきおばさんのお吟さんとしては、着物好きさんが生まれて初めての句を詠んでくれると、嬉しくてしょうがない。俳画にしてさしあげるだけでなく、そういうお客さんの着物は、他の人の反物をうっちゃってでも優先的に縫ってあげる(笑)。
午の雨椿の実などぬれにけり 松瀬青々
大蜘蛛柄のもんぺに初めて目を留めてくれたマダムが、蜘蛛の巣のようなものを羽織っていらっしゃったとは、傑作!
猫髭さんほどの仕事師はめったにいないでしょうから、日本一作務衣の似合う男といえます、ほんと♪
近所の、旧家を守っているお方、ぼつぼつ箪笥の整理をされています。50年前、皇居の前のホテルで催された、お兄さんの結婚式に着ていった着物を大切に取っていましたが、誰か着てくれるのならと手放すことに。由緒正しいちりめんなのですが、色柄が洋風。青紫に青緑、、、というより、プルシャンブルーにピーコックグリーンをぼかした表地にバーミリオンの八掛と言いたい。友禅染めではなく、洋花が油絵のタッチで手描きされています。我らがお茶人の17歳のお弟子さんが貰い受けることになったので、裄をいっぱいいっぱいに出しました。
箱に咲く朝顔銀座裏通 松尾隆信
