倉敷の茶房にて句会。麦酒好きの俳号麦子さんが先生として来てくれた。80歳近いのに、容姿もファッションもとても都会的で、見惚れてしまう。お吟さんも一発食らったけれど、「ダサイ」とか「クドイ」とか、はっきり物を言われるので、選評が面白い。
婦人会にが手梨の皮ざらり 麦子
婦人会嫌いのお吟さんとしては、大うけの句だが、手法が見え見えすぎて特選には頂けなかった(笑)。
山国や星のなかなる吊し柿 木内彰志
百年前の着物は直したりしますが、二百年前の裳裾の柄のユニークさには驚かされます。昨日のお写真、竹に白糸のような花は何だろうとよく見ると、蕾が菊ですね。よい状態で保存されて、素晴らしいです。
今日のお客さん、おはぎをこさえて来てくれた。独身の理科の先生だが、五十の大台に乗ったころから、退職後の仕事を考えるようになったとか。組み紐を本格的に習っていらっしゃる。素材は絹で、帯締めとして使う。収入はほんの少しにしかならないだろうけれど、手に職があるという自信を持ちたいと。
風炉名残紬の帯を低く締め 谷口みちる
そういえば府中の大國魂神社に監視カメラが設置されていたので神様も電子機器に頼るとは面白いなあと詠んだら面白いと点が取れたことを思い出した。お吟さん、グッドアドバイス。(*^▽^*)ゞ
先月の「ににん」の荻窪句会でも、
秋風のラジオ体操始まりぬ 猫
で特選をいただいた。ラジオ体操は夏休みの町内会のイメージが強いが一年中やっているので「秋風の」が音楽が秋風に乗って聴こえると言われた。NHKでは老人のために座ってやるラジオ体操が毎日2時過ぎに流れているのでお客にベッドで足踏みしてみてと仕事で促している。
昔子どもにサンディエゴのお土産でメキシコに近いので結構ハロウィンの時はわたくしもフランケンシュタインのお面をかぶっせられて商談していたので魔女の玩具を買っていったが、吊るしてスイッチ入れると気味悪く笑うので怖くて泣き出されたが、メキシコ近郊では骸骨の看板がレストランの前で光っていたなあ。日本のお盆のようなものだが、サルマネ馬鹿者どもが渋谷に繰り出す騒ぎになっているとか。ほかにやることねえのかよ。
猫髭様、吟行は、ときに四阿、ときに軒先のベンチなどでするのが楽しいのに残念でしたね。
得点なしも残念。もっと佳くしてくださいな。
例えば、お吟さんなら、
フラッシュは禁止萩文字白綸子
鬱金繻子菊紋様は撮影可
縮緬に菊と流水博物館
伊部手の烏帽子水差し秋の燈に
ごめんあそばせ(笑)。
ところで、「萩文字」って、「清少納言の父、清原元輔(908~990)の和歌「秋の野の萩の錦をふるさとに鹿の音ながらうつしてしがな」(『元輔集』)を文字散らしで意匠化」とあります。興味深いです。ご紹介ありがとうございます♪
>猫髭さんのお写真のアンティークの着物は、不思議な柄ゆきですねえ。
あれは「ににん」養老吟行句会で訪問した上野国立博物館の安土桃山時代から江戸時代にかけての衣装のうちのひとつで、フラッシュを焚かなければ撮影自由というので撮りまくった一枚で、「秋袷」が今年の十一月まで続く暑さで絶滅季語になるのではと言っていたので、
秋袷小袖萩文字白綸子(しろりんず) 猫
と詠んだのですが、無選でした。とほほ。
西洋近代美術館のモネの水連展でもと企画したら入場料が2380円とバカ高い。そしたら、裏手の国立博物館が七十歳以上は無料で国宝が見られるというので、
国宝を只で拝んで生身魂 猫
と三連休で凄い人出とは知らずに出かけたのですが、まあ円安のせいか外人さんの多いこと多いこと。
しかも俳句さえ詠めればそれでいいやんけという適当頭取に対して、青空句会では清記がしづらいとか藪蚊がうんかの如く押し寄せるとかレストランは高いから弁当がいいとか、俳句以外のどうでもいいことばかりこだわる爺婆が言い出す始末で14680歩も場所確保で一人歩き回る始末で俳句どころではなくなり、結局自宅で選句してメールで披講するというバカげた吟行になり、上野の森で句会場を決めずに来たのが悪かったという結果だったが、動物句会の時は青空句会が楽しめたのに世知辛い心組みの年寄りが多くなったものよ。
金秋の金繻子(きんしゅす)地菊咲き乱れ
秋風や萌黄縮緬水模様
伊部手(いんべで)の烏帽子水差し涼新た *伊部手(備前焼)
そういうわけで、わたくしも詠む時間も推敲する時間もなく無選の山で、わずかに、
あつぱれな空の下なる秋渇 猫
一句が入選の最悪吟行でした。とはいえ、上野駅公園口の構内の駅弁コーナーの天ぷら屋の秋の行楽特製弁当は海老二本に秋の野菜がたっぷりで1200円は安くて旨かったから良しとしよう。帰りに二次会で飲んだエビスビールの生は旨かったなあ。いつも第三のビールばかりだったからやっぱ恵比寿は旨かった。
蔵路地の瓦屋根からぼんやり月があがって、演奏会が終った。美魔女さんたち三人衆が、祇園小唄から始まり、粋な着物姿で五曲ほど奏でてくれた。途中、紅若さんの三味線の糸が切れたりしたけれど、張りなおす間、美魔女さんがうまく話をつないでくれる。三味線の糸は、絹糸千本からなるそうな、、、。
おにぎり弁当を食べ終わると、お客であるジャズの先生が、月夜だけに、「私を月へ連れてって」など歌ってくれる。右手に握った玉子大のマラカスがいい仕事をしていた。
三味線のう~さぎうさぎ月今宵
紅若の三味の糸切れ十三夜
三味弾いて片身変はりの秋袷
マラカスに「私を月へ連れてつて」
ジャズピアノ洩れくるけふの月の路地
シェフさつとジャズボーカルに月の夜
一曲終るごとに俳画こさえて手渡して、皆を驚かせてしまった(笑)。
