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仮説 くろしお鉄道によって運ばれたかな?カンサイタンポポ

 前回四万十川後川堤防のカンサイタンポポを確認することができ感激の話しをしました。
 この場所のカンサイタンポポ生育地の拡がり方を興味深く思いました。堤防上面の線路すぐ脇に沿って生え、それから堤防南側の法面左右に扇状に生育しています。線路北側には発見できませんでした。ということは、この場所のカンサイタンポポは、線路南側から生え徐々に拡がっていったと考えられます。
 なぜ南側なのか。タンポポが実を付ける4月あたりまで、この場所は北西からの強い風が吹きます。このことからタンポポの種は、南側に飛ばされるはずです。
 では人の手ではなく、なぜくろしお鉄道なのか。前提要件として、どの場所かで飛んできたタンポポの種がたまたま車両と車両の間にひっかかったとします。走っている時は、車両と車両の間は、風が直接当たらず、くっついた場所にそのままある確率が高いでしょう。
 さて、四万十川後川堤防です。線路は川に垂直に走っています。そしてカンサイタンポポの生えている堤防に高知方面から来ると右にほぼ直角に曲がることと、中村駅が間近なので徐行運転になります。右に曲がる時、車両と車両の間は、北側が狭く南側がハの字のように開きます。風の物理法則によって強い風が北側から南側に吹きます。さらに強い北西の風が吹いていたら車両と車両の間は、強風になるでしょう。しかも汽車のスピードは最徐行です。これだけの条件が揃えば、ここまで頑張って付いていた種も南側に落ちるのではないでしょうか。それではまた、前田さんの苦笑する顔が。

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列車によるタンポポの移動、楽しいですが証明が難しいですね。
カンサイタンポポを含め、高知県にもともと自生しないタンポポが生育している場所は造園や植栽工事がされたところが多く、これに伴って非意図的に持ち込まれたと考えるとすっきりすると思います。
面白いのは、大名のお国替えに伴うタンポポの移動で、大名が樹木などを移し替えるときに意図せずまぎれここんだ可能性があると考えられています。
2012年の朝日新聞の記事を画像で紹介します。

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異郷の地で分布を広げるカンサイタンポポ

土佐市高岡町の仁淀川右岸堤防に咲くカンサイタンポポです。タンポポ調査2010の時に、高知大学の学生さんが見つけました。
仁淀川の堤防のうち、カンサイタンポポが見られる区間(右岸河口から5k~5k600m)が築かれたのは、昭和51年から昭和57年で、築堤工事において筋芝工(すじしばこう:盛土のり面の土羽打ちのとき、芝を水平の筋状に挿入する工法。)が行われています。その際、芝に混じってカンサイタンポポの種子あるいは株が移入された可能性が高いと考えています。
出身地が分かるかも?と考えて国土交通省芝の入手先を尋ねましたが、築堤から20年以上が経過しており、分かりませんでした。
異郷の地に根を下ろしたカンサイタンポポは、堤防の環境があったのか徐々に分布域を広げているように見えます。

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仁淀川堤防に咲くカンサイタンポポの総苞のバリエーションです。
仁淀川の場合、左端のほっそりしたものが多いですが、まれに中や右のものが見られます。

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在来タンポポの中でも、最もかわいい姿をしています。

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広報によど川

4月1日発行の仁淀川町広報誌に、遅ればせながらタンポポ調査について掲載されています
あたたかくなってきました。ポットに紅茶でもつめて、ピクニック気分でいきたいと思います

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タンポポブースin仁淀川町久喜

仁淀川町各所、桜満開
久喜のハナモモは八分咲きとのこと
30日31日と、仁淀川町役場近くの旧吾川中学校グラウンドから、久喜、上久喜をピストン輸送する「ハナモモぐるぐるバス」が運行
タンポポパネルを牧野植物園に貸し出しいただき、久喜の乗り換え地点にタンポポブースを設置させていただきました
ブースの様子とぶーすからの眺めです

親子連れには興味深かったようでした。ノドがカラカラです。

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あら、写真は一枚絵でした

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やっと出会えました。黄花在来種カンサイタンポポ

 やっと出会えました。在来種の黄花タンポポ、カンサイタンポポ。
 黄色の在来種に逢えたのは、3月11日の黒潮町植物調査以来。あれはキバナタンポポ?カンサイタンポポ。
 そして、ここ数日ミリ以下を削る作業から逃れるように、噂の四万十川堤防のカンサイタンポポを探しに行ってみました。ありましたねぇ、在来種の黄花が沢山あって感激しました。一株だけなぜか総苞が反りかえったセイヨウタンポポがあって不思議でした。
 また、堤防上のカンサイは、総苞が細いタイプが多いのに下の道路のカンサイタンポポの総苞はやや大きいタイプでした。
 さらに、カンサイタンポポの群落の中にシロバナタンポポがあるのもオモシロイですねぇ。

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