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シロバナタンポポ総苞の多型

シロバナタンポポは高知県ではごく普通にみられるタンポポです。
無融合生殖をおこない、単一のクローンとされていますが、「本当にクローン?」と疑いたくなるほど、総苞は多型です。
写真左の端の3本のものは、総苞外片はやや開出し、一部は反り返る、よく見かけるタイプです。ただ、詳細に観察すると、3本のうちの左の端のものは総苞外片の一部が葉状に大きくなっています。
写真左から2番目のものは、総苞外片の長さが内片の3/4ほどあり、大きくて、厚みのあるタイプです。土佐市積善寺の果樹園で見かけました。
写真左から3番目のものは、外片の長さは内片の1/2程度で、角状突起が大きいタイプです。高知市朝倉の草地で、春の早い時期に見かけました。
この2番目と3番目のものはケイリンシロタンポポではないかと疑い、専門家の方にサンプルを送りDNA解析をしていただきましたが、結果はシロバナタンポポでした。
写真右の端のものは、外片が内辺に圧着し、内片の1/3程度で、角状突起はほとんどありません。こちらの方はキビシロタンポポではないかと疑い、調べましたがキビシロタンポポではありませんでした。高知市鏡で広く見受けられます。
単一クローンと言われながら場所や開花期によってこんなに違います。シロバナタンポポも詳しく観察してみると面白いです。

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環境から取り残されるタンポポの生存戦略?

先週咲いていたタンポポの総苞が雨が上がり晴れた6日の日に伸び始め7日には35cmまで伸びました。そして7日午後には種が開花?しました。イメージでは風に乗って遠くまで飛んで行くと思いました。が、部屋でふっと吹いて実験したところ、強く吹いても50cm飛びません。

 ありゃ?と思いましたが、タンポポの生育場所は、今回探していて非常に条件が限られていました。つまりより遠くに飛ばすより親の近くに落ちた方が発芽率が高いことが予測されます。
 多くの田畑が放棄
される現代。コンスタントに草刈りを行ってくれる道路脇が発芽の好条件なのでしょう。

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2012年に土佐市でキバナシロタンポポの小さな集団の調査結果を報告します。直接痩果の散布範囲を調べたものではなく、開花株(成個体)と実生個体の分布を調べたものです。
調査の結果実生個体は、そのほとんどが成個体の分布の範囲内に分布していました。散布された後発芽に至らない痩果もありますので、実生株の位置=散布域にはなりませんが、考えられているほど広範囲には散布されていないことが分かりました。タンポポは風散布の代表のようにとらえられており、綿毛で遠くへ飛んでいくようなイメージがありますが、実際は多くの次世代が親のすぐ近くで育っています(成個体と実生個体の分布図の一つを画像で添付しました。黄色が成個体の位置を、緑が実生個体の位置を示します)。
ただ、地域全体を見た場合、集団から離れた場所で開花している株もあります。例えば、強い風によって痩果が遠くへ運ばれ、その場所が発芽に適した条件を備えていた、というようにいくつかの条件がうまく重なった場合には、親から遠く離れたで次の世代が育つというような事例も当然あると考えます。
このように着実な親の近くでの個体数の増加(親が育っている場所は、タンポポの生育にとっての適地)と、偶然が重なった新しい場所での実生の発生というシナリオで、タンポポが集団を維持し分布域を拡大していると考えています。

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引用して返信編集・削除(編集済: 2024年02月07日 14:01)
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