11月句会を始めます。下記開催要領に従い奮って投句願います。
現在までの投句者は、えっちゃんあら、ヨヨ、ABCヒロ、コビトカバ、ちとせ、和談、弥生、ラガーシャツ、の皆さんの8名です。
11月度みんなのネット俳句会・開催要領
1・投句期間 11月5日(水)~11月10日(月)
2・投句 当季雑詠 5句まで
3・清記発表 11月11日(火)
4・選句 8句選句 11月11日(火)~11月13日(木)
5・成績発表 11月14日(金)
6・その他 投句代行可、投句後の訂正、差し替えも可
投句内容は幹事が確認次第、非表示にします。
句会開催中であっても一般の書き込みは制限はしません。
投句後の訂正依頼のやりかた
(誤) 古池や海豚飛び込む水の音 バショウ
(正) 古池や蛙飛び込む水の音 バショウ
29日の正解 ①―B ②―C ③―B ④―A 初日からお二人ともパーフェクト。ヒントを厳しくせねば。
第1問 玉の如き小春日和を授かりし 松本たかし
第2問 冬めくや正倉院展終へし奈良 斉藤小夜
第3問 短日や一駅で窓暗くなり 波多野惇子
第4問 いそがしく時計の動く師走かな 正岡子規
今日の俳句三択クイズ
お遊びの俳句三択クイズです。下の句の伏字のところに入る言葉を三つの候補の中から選んで下さい。推理とカンで正解を導きましょう。どうしても分からなければヒントを参考に。正解は明日の掲示板。
第1問 【①】の如き小春日和を授かりし 松本たかし
A玻璃 B玉 C猫
第2問 冬めくや【②】終へし奈良 斉藤小夜
A鹿の角切り B県知事選挙 C正倉院展
第3問 短日や【③】窓暗くなり 波多野惇子
A役場の B一駅で C休憩室の
第4問 いそがしく【④】の動く師走かな 正岡子規
A時計 B吏員 C丁稚
ヒント①赤ちゃんを褒める時も ②泥棒に入られたことが無い ③僅かの距離 ④いつも同じペースですが
検索すれば簡単に答は分ります。検索で正解しても面白くもなんともありません。推理とカンで正解を導きましょう。
1.B
2.C
3.B
4.A
いつもの通りヒントを頼りに。
アイビーの俳句鑑賞 その4
例によってアイビーの俳句鑑賞3原則に則ての感想です。お気に障ったら平にご容赦。
ブギウギはズキズキ楽し夜長かな (茶々)
NHKの朝ドラで笠置シヅ子が主人公になった。正直なところ、笠置シヅ子は大阪弁を使う庶民的なおばはんの役どころでドラマに出ていた記憶しかない。が、それ以前の占領下、作曲家の服部良一氏とコンビを組み、東京ブギや買い物ブギで一世を風靡したという。この句は「ブギウギはズキズキ楽し」と、歌詞の一節をそのまま使い、擬音化した。言葉自体に意味があるわけではなく、リズミカルなリフレイン効果で、なにやらこちらまで楽しくなってくるようだ。季語の「夜長」はしんみりした状況で使われることが多いが、この句のように楽しい場面は珍しい。
懐手犬に説教してるらし (玉虫)
面白い。犬に説教したところで、犬にしてみれば訳が分からんのだが、当の本人は大まじめに説教を垂れている。ユーモアたっぷりに俳味のある一句となった。季語の「懐手」の使い方はとても参考になった。懐手は和服で、しかも男性に限るため、現代の生活では滅多に見られない。生活様式の変化から、今では生活実感のない季語が多い。だから使ってはいかんということでなく、この句のように象徴的な使い方をすれば実に重宝な季語となる。
腹立ちを鎮めるように落葉焚く (茜ヶ丘)
よほど腹の立つことがあったのか。気を鎮めるように落葉を焚くと言うのが可笑しい。落葉焚きの句は結構あるが、こういう視点の句は珍しいと思う。類想に堕すことなく自分のオリジナルを追求する作句態度を見習いたい。
柿落葉手に見てあれば愚図といふ (茜ヶ丘)
金子兜太の「夏の山国母いてわれを与太と言う」を彷彿とさせる。自分が言ったか母が言ったかの違いはあるが、自虐の言葉を自分自身に投げかけていることに変わりない。だからといって別に人生を悲観しているわけでもなく、第一悲観するほど若くはない。老境に差しかかった作者の辿りついた境地と理解すべきだ。得も言われぬ味があり、魅かれる一句だ。
冬浅し猫と目の合う硝子窓 (にゃんこ)
硝子窓のこちらと向こうで猫と目が合った。こういうことはよくあることで、誰しも経験がある。日常の些末な一瞬を見逃さず句にしたところが非凡。考えれば、身ほとりにいくらでも句材はあるわけで、事実、初投句ながらにゃんこさんは恰好のお手本を示してくれた。季語の斡旋も先ずは妥当なところ。次回は是非、フルエントリーされたい。
小春日やふとんは雲のやわらかさ (にゃんこ)
小春日は色んな場面で使い勝手のよい季語だが、中七、座五の「ふとんは雲のやわらかさ」はとてもユニークな捉え方ながら読み手も「なるほど」と納得できる。独りよがりからの脱却は俳句を志す人なら誰しも思うが、実際には言うほど簡単ではない。にゃんこさんは俳句ビギナーと仰ってみえたが、ビギナーならばこそ対象物に素直に向き合えるのかも知れない。私自身、「壁にぶち当たったら初心に帰れ」を肝に銘じたい。
海見える場所を選んで蜜柑狩り (無点)
この句に点が入らなっかたのが不思議だ。大人しすぎるのかなあ。具体的な地名を入れたらよかったかも知れない。
「伊勢湾の見ゆる山にて蜜柑狩り」とか。
金色の甘薯バターと炊き込んで (無点)
金色と色も豪華に視覚に訴え、バターと焚きこむなど舞台装置も趣向が凝らしてある。だからこの句が無点の理由が分からない、少なくとも女性の支持は期待できるのに。男性票は期待できない。
アイビーの俳句鑑賞・完
アイビーさん
俳句鑑賞3原則を教えてくださり、ありがとうございました。
作品に対するリスペクトをはじめとしてどれも大切なことばかりですね。
これからも皆さまの句に心を寄せながら読ませていただき、選をさせていただきたいと思います。
私個人の決め事ですが、アイビーの俳句鑑賞3原則を掲げます。
① 個々の作品に対するリスペクトの気持ちを忘れずに
② 必ずしも入点の多い作品でなくとも、入点が少なくても取り上げるべきは取り上げる
③ いわゆる「仲間褒め」はしない
拙句を鑑賞していただき、ありがとうございました。
俳句ビギナーには、季語は高いハードルの1つです。
今回、季語の斡旋は妥当ということで安堵しております。
今後ともご教授よろしくお願いいたします。
ところで、アイビーさんの俳句鑑賞3原則の内容を教えていただけませんか。
今回あまりよくわからないままに選もさせていただきましたが、
今後のためにも俳句の読みについて勉強させていただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
俳句三択クイズを明日の29日から始めます。
11月句会の結果の記事のピン留めを解除しました。ご覧になりたい方はno.2677の記事までスクロールして下さい。
32 親指を骨に沿はせて鰯裂く (ふうりんさん) 5
私は鰯のぬたが大の好物だった。帰省する度に亡き母が作ってくれた。晩年は緑内障を患い不自由な目で腕を振るっ
てくれた。「親指を骨にに沿はせて」と微細な表現、これは親指でなくてはならないのだ。この力加減で身がきれいに
骨から削がれていく。そう言えばとんとご無沙汰の「鰯のぬた」、この都会で新鮮な鰯が手に入るか。
52 小春日や歳の離れた友出来て (コビトカバさん) 4
今日のサロン8(年寄りの居場所づくり)の頭の体操で、「18歳と81歳の違い」を披露した。恋に溺れるのが
18歳、風呂で溺れるのが81歳で始まり、自分探しをしているのが18歳、皆が自分を探しているのが81歳で笑い納め。
この会は同年代の集いだがこの句の場合は年の離れた友が出来たのだ。子供同士の年の差は大きいが年寄りは小さい。
その2人が友達になった。例えば18歳と81歳とするとどうなるか。何てナンセンス。兎も角新鮮な出逢いだ。小春日が
これからの進展を予想しているようで微笑ましい。このような出逢いが増えると世の中が明るくなり活性化するのだ。
61 ままごとの大人の会話秋日和 (きんつばさん) 3
気がつかぬ間に孫娘も大きくなってしまった。中三だ。先日受験生の孫が靴を処分した。ふと合わせてみると何とぴ
ったり。「冬萌えや孫より下がるスニーカー」と1句を得た。二足の靴は今も私のお供をしている。
さてこの句、昔々の我が家にも繰り広げられた。女の子はおませだ。ままごとの世界にも無意識か意識してか母親の
口調が混じる。うっかりしているとお客に仕立てられてしまう。秋は具材が豊富だ。ごちそうが並ぶ。秋日和が心地よ
い。
69 ゴッホなら今日の紅葉をどう描く (森野さん) 2
ゴッホと聞くと未だに納得いかないことがある。自画像である。ゴッホは自決の前に耳を切り落としている。左耳と
言うことだがどの肖像画を見ても左の耳は健在で右耳に包帯を巻いているか描かれていない。そこで気づいたのが鏡文
字だ。自画像には鏡を使うはず。それで実験、左耳を押さえて鏡を見ると右耳を押さえているのだ。当たり前のようだ
がこの事実と肖像画を前に今ひとつしっくりこない。
この句耳切事件以上に悩ましいですね。でも彼は日本びいき、桜も紅葉も徹底的に追求するのでは。その変化を追い求
めて。あぢさゐと勝負させれば面白いかも。
115 燃え尽きるまでの仔細や秋夕焼 (きんつばさん) 5
この句も悩ましい。上五、中七で読者を突き放し下五で秋夕焼と纏めすまし顔。読者の想像力を期待しての作か。
それとも腰を据えて夕焼けの燃え尽きる様を見極めんと腹をくくっているのか。私は後者を取るがきっとこの数時間
で多くの句をモノにしたに違いない。
2 飴色に古りし荒櫛木の葉髪 (きんつばさん) 5◎
飴色という古式豊かな色に荒櫛、さらに木の葉髪と畳みかける手法。句の雰囲気に呑まれてしまいました。
結局最後まで残り特選に戴きました。
19 富士山を揺らして零余子蔓を引く (束束子さん) 6
大きな句ですね。後で自解を見て納得するんですが雰囲気として何となく納得させるものがこの句にはありますね。
自信をもって選びました。
22 冬耕の父の猪首は湯気荒し (かをりさん) 1
何も説明は要りません。ぐんぐん迫りくる乱暴なほどの中七、下五。これも冬耕ならではの現象。生活感溢れる句柄に
惹かれました。
35 御雉子山てふ狩場のなごり虚栗 (ちとせさん) 1
御雉子山の存在を自解で知りました。何となく雰囲気で採りましたが、現存の過去の「狩場のなごり」を下五の季語
虚栗がしっかり受け止めています。行ってみたいですね。
67 鶏頭の紅は謀叛の旗印 (アイビーさん) 6
この句アイビーさんでしたか。かをりさんかと思ったんですが。まず発想の展開が私には真似できません。言われてみ
ると全く反論の余地はありません。鶏頭の紅ね、曼珠沙華ではいけませんか、何ていちゃもんを付けたくなりました。
81 自然薯の長さほどなり悔やみごと (かをりさん) 5
こちらはかをりさん。自然薯掘ったことありますが根気が要りますね。養殖物はまっすぐで素直。この句のは自然のも
のできっと曲がりくねっているんでしょうね。味のある句ですね。
118 立冬の厨に捜す蒸し茶碗 (玉虫さん) 1
生活の中での一句。しばらく眠っていた蒸し茶碗、時を得ていざ出番。さて何処に。ユーモアも垣間見える親しめる句
ですね。
ブギウギはズキズキ楽し秋夜長
未熟な小生が俳句を投句いたしますのが毎回気恥ずかしさがあります。でも今回アイビーさん選句頂き感無量です。ラジオは戦中から聞いていましたので、戦後の進駐軍の慰安での笠置シズ子さんの歌うブギウギは絶品でした。少年時代の私の脳裏に焼き付いています。毎日放送を鶴首して待ち望んでいます。
ある夜遅くなり、パソコンを開くとブギウギの見出しがあり、ブギウギの意味を調べましたら,1小節に
ピアノで8音符打つ曲らしいですね。ピアノなどの楽器は不得手ですので、ナニコレ。ところがパソコンのどこを操作したのか気が付かなかったですが、5人の女性ブギウギの名演奏者画面が出ました。
試しに一人の演奏をクリックしましたら,曲は早い、ステージには紳士淑女のクイック風のダンスステップ、それを見ているうちに自分も足ふみをしたくなり、トントンカタカタ。チョット気分高揚してきて、手を振りたくなり、その手に和漢健康球を握て手のひらを刺激したら、顔がほてってきました。とうとう5人の名演奏者全員のブギウギ画面に付き合っていたら、午前2時半になってしまった。この後、記憶力が・・・長々と経過を記したのも、このことをちょっと触れて。
茶々さんより私の方が数年若いと存じますが、この数年で世代記憶の断絶があるのですね。笠置シヅ子は大阪弁を喋るおばはんの役で出るドラマでしか見たことがありません。YouTubeで歌手時代の笠置シヅ子を見るのですが、ドラマの笠置シヅ子と同一人物とは到底思えません。小柄でエネルギッシュな人ですね。
アイビーの俳句鑑賞 その3
例によってアイビーの俳句鑑賞3原則に則ての感想です。お気に障ったら平にご容赦。
猪を見つ芦屋の坂のレストラン (ヨシ)
人間の領域に野生の動物が出没したニュースをよく聞く。芦屋市といえば京阪神地区でもモダンな高級住宅街のイメージだが、なんとレストランに猪を見たという。もとより人間の領域は人間の都合であって、動物の側はあずかり知らぬことだ。秋田県知事が熊の駆除を明言したところ、囂々たる批判が寄せられたと言う。動物の側に罪はないが、さりとて被害を受けた住民の立場も。掲句は事実を淡々と叙しただけのようでもあるが、その実、極めて今日的な問題提起している。
郷里より特Aランクの今年米 (ふうりん)
私が特選に頂いた句。ふうりんさんの郷里はいわゆる米どころなのか、今年も郷里から新米を送ってきた。しかも特Aランクの米だ。郷里のみんなも恙なく、例年通り今年も豊作なのだろう。「特Aランク」と具体的に示したことで、豊穣の秋を寿ぐ作者の気持ちが前面に出てるように思う。
鈴鳴りて茶房の戸風冬隣 (ダイアナ)
鈴は玄関ドアにつけられたドアベルのこと。人の出入りの時に鳴るが、洒落たインテリア感覚で取りつけることも多い。茶房に人が出入りする度に鳴るが、一緒に入って来る僅かな風に冬の気配を感じ取った作者。鋭敏な詩人の感性が宿る。推敲の行き届いた俳句と見受けた。
寄り添いて雨月の道を傘一つ (ダイアナ)
雨月は秋の季語で、折角の名月なのにあいにくの雨。しかし、隠れている月を思う情緒もまた風情だ。傘が一つと来れば恋人同士と見るのが常識だろう。恋人なら「寄り添いて」は当然で、省けるように思うがどうだろう。しかし私は、珍しい季語に敢然と挑戦した作者の意気込みを買うべきと思う。
献体に馳せるを思ひや冬始め (ナチーサン)
亡くなられた方が生前、献体の意思表示をしていた。その遺志通り、大学の医学部に献体された。献体と軽くは言うが、そこに至るまでには計り知れない葛藤があったに違いない。送る遺族もまた困惑と葛藤があったに違いない。故人とその家族の尊い決断に、私たちは思いを馳せなければならない。
自然薯の長さほどなり悔やみごと (かをり)
自然薯は、天然物の場合5年で1メートルを越す。おまけに土質によっては随分と屈折したものもある。それを作者は「悔やみごと」に擬えた。どういう事情かは知る由もないが、「悔やみごと」とは、とりもなおさず「悩みごと」と置き換えられるのではないか。昔から「山より大きな猪は出ない」という。時間が解決するものだ。
大蕪の総身に甘み詰まりたる (てつを)
これから寒さが募って来ると冬野菜がおいしい。中でも蕪だ。総身に甘み詰まっていると言い切ったところが、いかにも俳句らしい表現で小気味よい。強く断定することが、読み手に有無を言わせぬ説得力を持つのだ。
まだまだよ足りない補強竜の冬 (無点)
東海地方とすれば、竜とあるから最下位に終わった中日ドラゴンズの補強ぶりが、まだまだ足りないと切歯扼腕するファン心理を俳句にしたのだろう。ユーモアに包んだのはよいが、口惜しさが先に立って、季語の冬が「竜の冬」と取ってつけたようになってしまったのが残念。まあ、気休めを言えば3年続けて最下位はないでしょう。
以下次号、不定期掲載
まだまだよ足りない補強竜の冬 (無点)
五年度の日本一は虎年でタイガーズ、七年度は竜年でドラゴンズ。このサイクルで如何?
では干支の無い球団はって、毎年変えるか。来年は卯年、兎はラット?これ鼠か、ミッキーマウスも。
それにしても彼の国はユニークだ。ジャイアンツやタイガーズもあるが一方、レットソックスにホワイトソックス、
ダイヤモンド何とか大谷所属のエンゼルスもユニークだ。が、だ、アレを目指すには岡田の言う、守備の強化(エラーーの減少)、若手の育成(新陳代謝)、打順の固定。投手力の強化(四球の減少)。パの王者オリックスの目指す二軍との緻密な連携などごく基本的なことだ。補強やトレードに頼る老舗巨人の轍を踏んではならない。落合時代が懐かしい。