11月句会を始めます。下記開催要領に従い奮って投句願います。
現在までの投句者は、えっちゃんあら、ヨヨ、ABCヒロ、コビトカバ、の皆さんの4名です。
11月度みんなのネット俳句会・開催要領
1・投句期間 11月5日(水)~11月10日(月)
2・投句 当季雑詠 5句まで
3・清記発表 11月11日(火)
4・選句 8句選句 11月11日(火)~11月13日(木)
5・成績発表 11月14日(金)
6・その他 投句代行可、投句後の訂正、差し替えも可
投句内容は幹事が確認次第、非表示にします。
句会開催中であっても一般の書き込みは制限はしません。
投句後の訂正依頼のやりかた
(誤) 古池や海豚飛び込む水の音 バショウ
(正) 古池や蛙飛び込む水の音 バショウ
アイビーの俳句鑑賞 その3
例によってアイビーの俳句鑑賞三原則に則っての駄文。お気に障る向きには平にご容赦。
海峡に潤む漁火冬銀河 (弥生)
何処の海峡かは分からないが、冬の澄み切った夜空の冬銀河と、それに呼応するかのように水平線の下に瞬く無数の漁火。陸地の黒い塊が両側から迫る中、銀河と漁火とが光のページェントとして私たちの目に映る。作者は漁火を「潤む」と把握したが、このあたりの詩的感性はまことに鋭い。読み手を幻想の世界に誘って、しばしの冬景色を満喫させる。
里の義姉に毛糸選びてベスト編む (ちとせ)
里の義姉というからには作者の兄嫁であろうか。年老いた両親の面倒を見て貰い、実家を継いだ兄を助けて献身する兄嫁。一方ならぬ義姉への感謝と作者の思いがひしひしと伝わる。義姉によく似合う毛糸のベストはもう完成したであろうか。
冬紅葉香嵐渓の朱き橋 (ちとせ)
紅葉の名所、奥三河の香嵐渓のシンボルとも言える待月橋を詠んだ句。見事に色づいた香嵐渓に朱色に塗った待月橋が映える。ただ、作者は季語を冬紅葉としたが私は紅葉で構わないと思う。南北に長い日本列島、紅葉の季節もまた長いのだから、秋の季語の紅葉でよいのではないか。冬紅葉には華麗なイメージのほかに一抹の哀歓を含んでしまう。おそらく作者の本意ではあるまい。
木の葉髪労多かりし母の肩 (ダイアナ)
「母の肩」と具体的に身体の部位を示したところに作者のダイアナさんの工夫が見て取れる。単純に木の葉髪と苦労多かった母と取り合わせたのでは、予定調和の弊を免れないが、それを救った。実際に木の葉髪が抜け落ちるのは肩の部分だろうから、母の木の葉髪を見つけた作者が、母の苦労を思い遣ることは自然だ。ぎりぎりまで言葉を吟味し、説得力のある句に仕立てた。
生くるとは忘るることよ木の葉髪 (てつを)
老境に達したてつをさんが到達した境地。忘れるということに二通り考えられる。ひとつは記憶からすっぽり抜け落ちた忘却、もう一つは忘れようという意思があっての忘却だ。いずれにせよ、畢竟、人生とは忘れることに他ならない。これは人生経験が言わせるアフォリズムで、噛みしめて味わい深い。季語の木の葉髪を随分離して使ったが、見事に感応し上五、中七と季語とが響きあっている。
喉が鳴る釜揚げ泳ぐうどんかな (ラガーシャツ)
季語は釜揚げうどんで冬。上五でまず「喉が鳴る」と切り出し、一体、何事が始まるのかと読み手を引きつけた。いわゆる〝ツカミ〟というやつである。次に「泳ぐ」とカウンターパンチを見舞った。これで読み手を、まんまと作者のペースに乗せてしまった。
好物や汁だくさんの大根焚 (ふうりん)
ふうりんさんは食べ物に関する句を多く出される。私はひそかにグルメ俳句と名付けて、今月はどんな趣向だろうかと楽しみにしている。今回はぐっと庶民的な煮大根で来た。汁(つゆ)だくさんの大根焚、中年以上の男性には母親の味だろう。長年連れ添った妻の味かも知れない。母の味、とりもなおさず妻の味である。
年満つや終のお骨の喉仏 (無点)
惜しくも無点句となったが、厳粛な気持ちになる句だ。人間の喉仏の骨は仏が座禅を組んだ形に似ていることから、特に丁重に扱われる。大事な人が亡くなって葬儀も終わり、遺体が焼かれて戻って来た際の最後の別れを告げる場面だろうか、胸を打つものがある。季語の「年満つ」はもっとよい季語がありそうな気がする。例えば、冬菊とか。
以下次号、不定期掲載
アイビーさん、句を深く掘り下げての鑑賞ありがとうございました。
アイビーさんの鑑賞のおかげて句の世界がより美しく拡がった気がします。
アイビーさん2句も鑑賞頂き有り難う御座います。
里の義姉に毛糸選びてベスト編む
深読みに感激しました。八ヶ岳に住む義姉が何時も歓待してくれるので感謝の意でモヘヤの赤の余り毛糸に青、緑、茶を交えベスト編みました。今日渡せるので、喜んでくれるかしら。
選句下さった茶々さん、朱き橋の句でてつをさん、和談さん有り難う御座いました。
10年に一度級の大寒波がやってきたとかで、今朝は金魚の水槽に薄氷が張ってました。 室内の温度は7度。
散歩に出たところ、顔面 特に鼻先や耳たぶが特に冷えましたが、●●さんチの前を通りがかったところ、フロ
ントガラスの凍結を溶かすのに、ご主人がヤカンの熱湯をガラスへ流してました。
え? れれれ? これ ありなの? 大丈夫なのかなあ? どう思いますか?
大型特殊車両5台、①営業車2台、②業務用車2台、大型バイク2台、原付バイク3台を職場で持ってましたが、積雪でフロントガラスが凍結することがよくあって、上司からは「寒くても水道水で洗え!」と指導されてました。 スチームの上に置いた鉄製の容器には何時も温かい湯がありましたけど、凍えた手を温めるのに使うだけでした。 ①、②は常に外に駐車していたので、凍結するのは4台。 寒い朝などは洗車で「ヒーヒー」言ってましたよ。
私も勤め人だった頃、よくやってました。
束束子様、ちとせ様、ありがとう御座いました❢ 雪ばんば、知りませんでした。私は団体さんにびっくりしてその虫自体、見る余裕もありませんでした❢ お二人の俳句で綿虫から卒業出来ました❢ ありがとう御座いました❢
ちとせ様、雪虫の句、ありがとう御座いました❢ 知床より下り来てその日の夜を楽しみましょうと話が進み飲み物とおつまみを買いに斜里のコンビニに入ろうとした時、頭上に畳1畳では言い足りない程の団体さんが飛んでいました❢ 思わず、ガイドさんに綿虫ですか!?と尋ねましたらこちらでは雪虫とも言うんですよとの答えをいただきました❢ 初めての事でしたので興奮しました❢ その後オホーツクを染める夕日に感激しながらもスマホに残す事さえ忘れてしまいました❢ あの綿虫たちを見てから私の中では綿虫の句をと思いながら未だ出来ていません❢ どうにか一句、当たって砕けろ感じで出した句でした❢ ありがとう御座いました❢
嘗て兼題で綿虫が出て困り果て夕方庭に出た所多分綿虫が1匹?ふわふわと、そこで生まれました。
夕暮れは人恋しくて雪ばんば
もう一句 知床の海原青く雪ばんば
雪虫、綿虫はこのあたりでも時々見ることがありますよ。 沢山ではありませんが、空中に白い物がフワフワと漂っているような場合、風に流されずに留まっているようならこの虫です。 手の平に乗せてよく見ると動くので綿虫だとわかります。 小さくて、頭の部分に細くて黒い触覚があるのですが、脚部分は細くてよく見えません。翅はほぼ透明 「雪虫 画像」で検索すると拡大で見ることができますから試してみて下さい。
フワフワと軒端の下の雪ばんば 「雪ばんば」は雪虫のことです。
テレビドラマ『北の国から』で冬到来の頃雪虫が舞うと、見てみたいな〜とずっと思ってました。北海道に幾度も行きましたがその時期には中々。そんな思いから選句しました。実際に見られたとの事良かったですね。ドラマでは雪降る様に舞っていましたが。光とか暖かい場所に押し寄せたのかしら。良い出会いでしたね。羨ましい限りです。
ナチ―サンさんへ
1先ず、みんなのネット俳句会のサイトを呼び出す
2上部やや右よりの☆印をクリック
3フォルダーのところのvの印をクリック
4お気に入りバーをクリック
験してみて下さい
アイビーさんへ
パソコンの故障でピンチに、困っていたところを上記のアドバイスをいただき有り難うございました。
お陰様で「みんなのネット俳句会」を画面に表示することが出来ました。「お気に入り」の使い方を初めて知りました。
今後ともよろしくお願いいたします。
アイビーの俳句鑑賞 その2
例によってアイビーの俳句鑑賞三原則に則っての駄文。お気に障る向きには平にご容赦。
幸せや鼻まで浸る冬至の湯 (あい)
月日が経つ早さをしみじみ感じる昨今。今年も色々な出来事があったが、今日は12月、気がつけば冬至も間近だ。様々な事どもを振り返り、うたた感慨に耽る作者。わが家に関しては、家族が健康で大過なく過ごしえたこの一年。湯に浸かりながらしみじみ感謝する作者。上五の「幸せや」にすべてが言い尽くされている。
冬芽今静かに力溜めてをり (わかめ)
すっかり葉を落とした枯木。しかし、一陽来復の言葉通り自然の摂理は厳粛だ。来たるべき季節に備え、枝枝にしっかり冬芽が出ている。そのことを「静かに力溜めてをり」と捉えた作者の感性は鋭い。ただ一つ私の提案だが、上五の「今」をかな表記の「いま」にしてはどうだろうか。漢字が4つ続いて若干、読みづらさがあるので。冬芽いま静かに力溜めてをり
三日分買ふ食料や寒波来る (玉虫)
私もいただいた句。災害時やこの句のように寒波の襲来が予想されると、差し当たって困るのが食糧の確保だろう。昔のように各町内に八百屋があった時代と違って、最寄のスーパーでも数キロ離れている現代、特に高齢者には切実な問題だ。夫婦ともにいわゆる後期高齢者、子どもはそれぞれに独立、という家族形態が進行すればなおさらだ。せめて食料を三日分買うぐらいしか対策がない。
どちらかと云ふとパパ好き浮寝鳥 (束束子)
パパが好きかママが好きかと幼子に問えば、答えに窮するに違いない。概して、男の子はママが好き、女の子はパパが好きという人、いやそんなことはない、逆だ、いや設問自体がナンセンスと喧しい。ところで掲句の場合は浮寝鳥ときた。正直なところ、頭を抱えざるを得ない。質問したところで、我関知せずとばかり寝たふりを決め込むに違いないからだ。作者が「パパ好き」と言っているから、読み手も納得するしかない。少々強引でも、言い切ってしまえば説得力を持つのが俳句だ。
近松忌一か八かのプロポーズ (ABCヒロ)
近松門左衛門の忌日は旧暦11月22日、太陽暦に直せば丁度今ぐらいに時期になろうか。男女の情念を描いた。封建時代の事とて、道ならぬ恋を成就させようとすれば、手に手をとっての心中ということになる。それを太棹の調子に乗せての名文句のオンパレードで大衆の喝采を浴びた。翻って現代、男女の愛情表現も直截ならプロポーズも大胆だ。ダメ元で「一か八か」プロポーズしてみる。嫋々たる近松の世界とは大違いだ。現代風俗をカリカチュアして近松忌と対比させたところに味がある。
ブレーキ音ヘアピンカーブ冬紅葉 (無点)
惜しくも無点となったが、言わんとするところはよく分かる。欲を言えばカタカナ語が多すぎて見た目が煩わしいことか。季語に冬紅葉を持ってきたのは、冬の句会という意味合いもあるだろうが、私個人の考えは、目の前に紅葉があるのならば、秋の季語でも紅葉を使って構わないと思う。紅葉は華麗なイメージ、対して冬紅葉は一抹の淋しさと、ニュアンスの違いがあるので無理に冬紅葉とすることはない。
日もすがら菊のほか見るものなくて (無点)
これも惜しくも無点となった句。俳句は、見たもの全部を描写する必要はないが、さりとて必要最低限度の情報は読み手に与えたいものだ。この句は恐らく菊花展かなにかの催しに出かけた時の情景かと思われる。それを菊花展を省略しては読み手は戸惑う。再考されたい。
以下次号、不定期掲載
えっちゃんあらさん、私のとんだ解釈違いでえらい失礼なことを申し上げました。気になさらんで下さい。
日もすがら菊のほかに見るものなくて。。を詠んで頂きありがとうございます。これは1日位家の庭の勝手に咲いてる野菊だけを見ている朝から夕方まで出かけることもなく。こんな1日も野菊でなんか俳句にならないかな🎵と。
アイビーの俳句鑑賞 その1
例によってアイビーの俳句鑑賞三原則に則っての駄文。お気に障る向きには平にご容赦。
セーターの毛糸ほどきて母との日 (えっちゃんあら)
失礼ながら回想風の句であるところから、お母さんは既に亡くなっておられるのかと想像する。毛糸を解いてほかの衣類に編み直すことは、少し前の時代にはごくありふれたことだった。母と過ごした濃密な日々のことどもが、毛糸を解くという作業を通じ思い起こされる。作者の、お母さんへの追慕の心が切ない。佳句。
冬の日を集めし丘や鳥語降る (森野)
今月の巻頭句。「冬の日を集めし」という楚辞も素晴らしければ「鳥語降る」はさらに素晴らしい。鳥が盛んに囀っていると言うより「鳥語降る」とした方が俳句らしい表現だろう。これが仮に「冬の日の照りをる丘に鳥が鳴く」という句であれば、ただごと俳句の謗りを免れない。ただごと俳句のすぐ隣に傑作俳句があるんだなあと再認識した次第。
仲直りしたくてケーキ買う小春 (コビトカバ)
微笑ましい後味のよい句になった。普段は仲の良い夫婦でもたまには喧嘩もする。喧嘩の原因は些細な事で、そろそろ仲直りを、と思ってもきっかけが掴めない。そんな夫婦の機微を上手く捉えたと思う。小道具のケーキがよくきいている。季語の小春も妥当。
寒暁や遠き電車の音ぞ疾し (にゃんこ)
まだ暗さの残る冬の暁。静寂が朝を支配し、電車の音にも神韻を感ずるほどだ。そのあたりの雰囲気がよく出ている。かをりさんの評にもあったが、係り結びの法則に則れば「音ぞ疾し」は「音ぞ疾き」となる。中七に使うなら「音こそ疾けれ」となろうか。そうなると上五で「寒暁や」と切るのは疑問。強い切れが一句の中に二つ出来るからだ。「寒暁の遠き電車の音ぞ疾き」あたりかなあ。
電飾の街や師走の献血車 (にゃんこ)
私が特選に頂いた句。動詞や形容詞を使わないで、師走の町の雑踏、雰囲気を活写した。一般的に動詞や形容詞を多用するのは良くないとされるが、一句の中に動きや、人間の五感に訴えるものが欲しい時、どうしても用言に頼ることになる。言うは易く、行うに難しだ。その点、この句は見事にクリアした。
笹鳴や少女にも見ゆ阿修羅像 (尾花)
面白いところに目をつけたものだ。たしかに阿修羅像は少女に見える。見えるどころではなく、少女そのものと言ってもよい。また、季語に笹鳴を持ってきたところが非凡だ。ただ瑕瑾があるとすれば「見ゆ」だろう。連体形を使うべきところを終止形で代用した。代用自体は止むを得ない場合の特例で使うことはあるが、この句の場合は若干気になる。「笹鳴や少女に見ゆる阿修羅像」だったら、私は特選にいただいたところ。
雑炊の豊かな香り啜りつつ (無点)
季語は雑炊。惜しくも無点となったが雰囲気のある句だと思う。無点になった理由は、少し表現が穏当すぎるというか、おとなしすぎたのかも知れない。特に中七の「豊かな香り」はそんな気がする。ありきたりで少し気が引けるが、例えば故郷への思いとか、家族への思いとかを絡めたら印象がガラッと変わりそうだ。「雑炊を妣偲びつつ啜りけり」とか。
以下次号、不定期掲載
なるほど。ありがとうございます。
感覚的には、まだよくわからないのですが、詠み読みしていくうちにわかってくるのかな、と思います。
寒暁や遠き電車の音の疾し
良いと思いますよ。ただ、私がつくるとしたら、
寒暁や遠き電車の音の疾く
と、軽く流す手もあるかなあ。切れ字の「や」「かな」「けり」は強く切れますからね。そこへいくと、体言止めなら万能です。
アイビーさん
鑑賞していただき、ありがとうございます。
お聞きしたかったのは、まさにこの点、文語と切れ、です。
>係り結びの法則に則れば「音ぞ疾し」は「音ぞ疾き」となる。中七に使うなら「音こそ疾けれ」となろうか。
「係り結びの法則」、一つ覚えました。
>強い切れが一句の中に二つ出来るからだ。
短い詩形の中に感嘆する部分が2カ所もあっては、読者が戸惑いますね。欲張り過ぎました。上五で一呼吸置きたいので、「寒暁や」の方を生かしたいと思います。
寒暁や遠き電車の音の疾し
いかがでしょうか。
アイビーさん、阿修羅像の句の選句と鑑賞をありがとうございました。
興福寺の阿修羅像は、三つの顔と六本の腕を持つ異形な立像で、その正面の顔は眉を少し寄せ遠くに視線を送る眼差しが、少年のようにも少女のようにも見え純粋で美しい若者を思い浮かべます。各所にある阿修羅像の中でも、私は興福寺のそれに強く心を惹かれます。 中七の切れが気になっていたのですが、「少年のようにも少女のようにも・・・」の曖昧さを「少女に見ゆる・・・」とはっきりさせた方がいいですね。ありがとうございました。
アイビーさん鑑賞ありがとうございます!
心穏やかでない状態から、小春のように心がわーい!となる私の気持ちをそのまま句にしました。
選んで頂いた方々ありがとうございます(^ ^)
アイビーさん、お纏めお疲れ様です。
★23 隠れんぼ見つけたし子の冬帽子 (えっちゃんあら)
親御さんになられてからの、または子供の頃の思い出か。独自の解釈、失礼をお許しください。
私は後者なら楽しいなあ。初めて知る恋心なんて。。。どちらも口元がほころぶ冬の一風景ですね。
★56 手のひらの上の暮らしや賀状書く (にゃんこ)
日常をいつくしむ、そんな作者の姿勢にに感動です。
素直に生きてみたい、素直な歌を詠みたいとおもいます。歳末の毎日残業の日々、心に響く得選句です。
★73 歌ふやうに絵筆が動く紅葉山 (ヨシ)
sing like talk と言う言葉がありますが、それを地にいくような、軽快な句ですね。
この句で心は、秋のやわらかな日差しと空気でいっぱいに満たされていきます。
★102 冬帝や寝癖頑固な親子です (コビトカバ)
冬帝の斡旋がよかったです。そのあとのユーモラスな口語が生きるのですね。
一家の主が額の皺で冬の蝿を捉えた、そんなエッセイを思い出しました。尾崎一雄 『 虫のいろいろ』
家族愛あふれる一句。
★107 くつさめの谺を返す山眠る (門柳)
「白髪三千丈」ええ、このくらい大きく詠んでもいいとおもいます。
冗談が通じないということが息苦しいと感じる世の中ですもの。
★114 少子化の世に薩摩藷の子沢山 (茶々)
アイロニーを昇華した、いい句ですねえ。少子化、世俗の言葉をさっと薩摩藷という花鳥風月に昇華されたのですね。
社会的な句はこうありたい、詩なんですというお手本です。
今月はバラエティに富んで、とても選句が楽しかったです。勝手な解釈等はお許しください。
自分の境涯、はたまた社会性の句、意外と多いですが、季語や物に託す、あえて喜怒哀楽を隠すと言うことを学びました。
ありがとうございました。
幹事のアイビーさんはじめ、皆様のよき年越しをお祈り申し上げます。
かをりさん114の薩摩芋の子沢山を鑑賞していただきありがとうございました。私は無点句が多いのでホットしています。紅東か、紅はるかの苗を舟底状に植えましたら、適度の大きさの芋が4つぐらい弦についていました。今年の収穫は上出来で喜び一入でした。
少子化の世、という部分は私の句の中核をなす部分ですが、国にチョットという感じがありました。そこを
かをりさんはアイロニという言葉を使って、ソフトに味わい深く句の良さを取り上げてくださいました。
幹事のアイビーさんの見識も深く浸透して来ていて、よい句会になりそうですね。
かをりさん
鑑賞していただき、ありがとうございます。
丁寧な暮らしをしたいと思うものの、忙しさに紛れて流されていく日々です。
そんな日々に、川柳や俳句が潤いを与えてくれます。
皺で蝿を捕えるんですか!すごい面白いですね!
私の句を選んで頂いてありがとうございます!
冬帝という季語がとっても好きです。
冬の帝王だと勝手に思っています。帝王なのに寝癖!!って作句をしていて一人で楽しくなってました。
アイビー様・冬の日の鑑賞、ありがとう御座いました❢ 丘には私の中ではトトロの木だと勝手に思って居るのですが大きな大きな椎の木が有りまて小鳥たちの憩いの場になっております❢ 又、栴檀の大木も一本ありまして11月には金鈴子が遠目からでも輝いて見えます❢ 金鈴子は丘に集う鳥たちのご馳走でもあるんじゃあないかナ〜と思っています❢
<特選句>92 我が家宝千両万両競いたる (ヨヨ) 2 ◎束束子
1000000・・・ 数字の桁を数える時、いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、じゅうまん、ひゃくまん・・・
このうち、下から5つが植物の名に冠せられている。1両、十両、百両、千両、万両。 どれも
小さな赤い実を付けて正月の飾り物となっている。山野で多く見かけるのは千両だが、最も実の
数が多いために名前が付いたのが万両である。
縁起物なので庭に家宝として沢山育てていることを羨ましく感じて特選に頂いた。
<選句2席>83 屑籠に師走の芥放り込む (ナチーサン) 3 束束子、えっちゃんあら、和談
防熱効果が全く無いガラス窓。近寄るとぞくぞくするような外気を感じる。 そこで先週、防熱シートを
貼り付けました。 梱包材に使われていて「押すとプチプチとパンクする」あの物です。 どれほどの防熱
効果があるのか分かりませんが、切って出た端材は屑籠へ。 そうなのです。これも「師走の芥」
9月ぐらいから断捨離を進めていて、俳句雑誌や句集、余分な俳句関連誌だけで冷蔵庫2個分ぐ
らいも捨てたでしょうか。考えて見れば趣味としてのめり込んできた俳句そのものも、死んでしまえば子供
達には不用品。 これからは句帳と歳時記だけで、それ以外の参考書類は全部捨てるつもりです。
「屑籠をはみ出す芥・・・・・・」
<選句3席>17 三日分買ふ食料や寒波来る (玉虫) 2 束束子、アイビー
スーパーなどに毎日行くと、どうしても無駄な物を買ってしまう。何が起こるか分からない時世なので、非常食
も含めて必需品をストックしておくことは大事ですね。義弟が魚釣りが好きで大きな魚を沢山呉れるので今
年 収容力の大きな冷凍庫を買いました。 業務用スーパーなどへ行くと安くて沢山買うことが出来るので
時々出かけてくるので、もう冷凍庫は満杯の状態です。 寒波が来ると出不精になるので、生鮮野菜を主
にして買い溜めしたのでしょう。 素直に作られている句ですね。
かおりさん アイビーさん 観賞して頂きありがとう😆💕✨ございます。天にも昇る気持ちです。俳句の説明も恥ずかしい事で皆さんの自由な観賞で満足しています。ありがとうございます