アイビーの俳句鑑賞 その1
例によって、アイビーの俳句鑑賞3原則に則り感想を述べます。4回に分けて掲載しますが、皆さんも忖度は一切無用、内容がかぶっても結構ですので遠慮なく書き込んで下さい。
ちゃん付けで呼び合ふ老や水見舞 (子燕)
水見舞とは珍しい季語だ。夏の出水に対する見舞で、電話や直接出向いて見舞を述べる。ちゃん付けで呼び合うのだから幼な馴染か、よほど気のおけない間柄なのだろう。そういう両者の関係をまず念頭に置きたい。水見舞とは言いながら、それほどひどい被害ではなかったのだろうか、軽口混じりの世間話に熱が入り、いつしか水見舞は何処かへ行ってしまった。要するに老人二人、水見舞にかこつけて、話し相手が欲しかったのだろう。季語はこれぐらい離して使いたいものだ。
柿若葉ケタケタ笑ふ乳歯の子 (えっちゃんあら)
ケタケタ笑う子とはまたユニークな子だ。きっとよく笑う子なのだろう、それも声を出して。この子と作者の続柄が分からないが、よく懐き、また可愛がっている好ましい関係が窺える。それを示しているのが季語の「柿若葉」だ。ただ欲を言えば、この子の行動なり、外見の特徴を示す一言があればよかったと思う。たとえば、味噌っ歯とか。乳歯だけでは印象が薄いように思う。
草取女腰をなだめて又しゃがむ (いちご)
夏の庭仕事というのは、つまるところ雑草との戦いに他ならない。中七の「腰をなだめて」の楚辞が秀逸でよく気分を表している。この句は上五に「草取女」と置いたため、草を取っているのは別の誰かという設定になる。作者自身のことに置き換えても面白いと思う。アイビー流に詠めば
しゃがんではまた腰なだめ草を取る とか。
みずすましスパイダーマンめく軽さ (虎魚)
直喩の句。俳句の比喩は常識的な比喩では面白くない。と言って奇抜過ぎると読み手が共感しない。そこに難しさがある。この句は、なんとスパイダーマンを持ってきた。これが、例えば忍者かなにかだったら平凡な句になったろうが、よくスパイダーマンを思いついたものだ。最後の「軽さ」の代わりに、気の利いた一言があれば私は特選にしたのだが。
父の日に珈琲豆の挽き立てを (コビトカバ)
私にも娘が一人いるが、おそらく作者も娘さんがいるのだろう。父の日と言うことで娘さんから挽き立ての珈琲豆をプレゼントして貰ったのだろうか。少し照れくさいような、嬉しいような気分の父親の気持ちがよく表れている。息子ではそんな気配りもセンスも無い。息子のいない私でも、自分自身が男だからそのくらいは分かる。コビトカバさんはコーヒー党なのであろうか。そうだとすれば一層味わい深い句だ。
名人に一手一手せまる夏衣 (ラガーシャツ)
藤井聡太六冠がとうとう名人になった。まだ二十歳の青年が頂点を極めた。どうも野球の大谷にしてもそうだが、俗なことに一切興味が無く、将棋一筋、野球一筋のようだ。と言って偏屈な変わり者でもない。間違っても酒と女に溺れる心配は無さそうである。将棋といえば和服、特に名人戦ともなるとスーツというわけにはいかない。そこで夏衣だが、夏衣だと和装か洋装か判らない憾みがある。羅(うすもの)、夏(絽,紗)羽織、夏袴など和装を示す季語を使いたい。あるいは扇子などの小物でもよい。
十薬や嫉妬蔓延る我が職場 (無点)
惜しくも無点句となったが、職場に蔓延する悪しき風潮を憂える作者。真面目な人ならなおのこと悩みは深い。ただ俳句でこのようなことを詠むと、読み手が引いてしまうことがある。救いのない気分になってしまうからだ。同じ内容にしても個人の体験ではなく、一般論にすれば共感も得られる。アイビー流に詠めば
埒もなき噂捨ておけどくだみ草
以下次号、不定期掲載
No.1805アイビー2023年6月14日 13:29
珈琲豆の句の鑑賞ありがとうございます!
挽き立ての珈琲豆のあの香りの芳しさには本当に癒されます(^^)
No.1808コビトカバ2023年6月14日 19:00
珈琲豆の句、私はお父さんに向ける娘さんの気持ちと解釈しました。
母の日と違い父の日のプレゼントは悩ましいもの。
挽きたてと珈琲とは何とも気の利いたプレゼントではありませんか。
句もオシャレですし、父の日のプレゼントとして良いアイディアを頂きました。
No.1807弥生2023年6月14日 18:47
空梅雨のダムの湖底の暮らし跡
この句ありがとうございました。流石に五月雨とは言ってはいられない昨今、空梅雨とはおかしいですよネッ! 随分前の話になるのですが、ひるがの高原の分水嶺に行きました時は、宿の女将(小学生の頃ミルク飲み人形で遊んだ同級生)に白川郷へ連れて行ってもらいました。
途中、荘川桜の所で少し休憩をとりダムを除いたところ、あの御母衣ダムが空っぽでした。 生活の跡がはっきり残っていました! 特に厨跡やトイレ跡が残酷な程しっかり残っていました! 元の住民の方々が見られたらと思い切ない思いを致しました!
後に、此処に関西電力の建物が有ったよネッと聞きましたら、その後の大雨でダムに流されたと聞きました。 ビルの中にはちょっとしたお土産物も有ったように記憶しています。
雨の有りと無しでは・・・、日本の田畑が喜ぶ程度に、そして我家の小さな庭の草木が喜ぶ程度に適当に降ってくれれば・・・。
余談、夏うぐいすが聞こえて来ます。 1
No.1803森野2023年6月13日 20:23
出句された句のどれもが高点でした。おめでとうございます。荘川から御母衣ダム、あの辺りは私もたびたび車で通りましたがよいところですね。季節は違いますが私の旧作を披露させてもらいます。
冬ざれやダムの底より木の象(かたち)
No.1804アイビー2023年6月14日 11:43
一日に一つの予定草を引く(玉虫さん)
小生の日課は 三度の食器洗い、洗濯物を干して畳むこと、風呂掃除、金魚・目高の世話の四つ。 これは日常行っていることなので予定とは言えない。
予定となるとこれ以外の作業や買い物、人との交流や、会合、句会などになるが、小生の場合、殆ど毎日何かしらの予定が詰まっているから、予定とは異なることとして常に心がけているのは「一日一善」です。簡単そうに見えて意外と一善というのは難しいですね。
そこで小生は近くにある柊山公園の清掃ボランティアを半田市に登録して、除草、草刈り、木々の剪定、階段掃除を毎日行っております。これならば毎日が一善を達成することが出来ます。 転がっている石ころを路端へ移すことのような小さなことでも、自転車や歩行者の交通安全に寄与するという立派な一善になります。
小さな一善だけじゃなく、時々大きな一善になることもありまして、過去には 魚釣りに行っていて、目の前で子供三人が寄せ波に攫われたのを三人とも救助したことがあったし、老人が転倒して顔面や両手から血を吹いているのを介護、119番通報したこともありました(二回)。 交通事故現場で臨機応変の交通整理をしたのは五回ほど、路上の犬・猫・イタチ・鴉などの死骸除去は数知れず、ある時などは農具小屋の不審火を消したこと、団地の枯れ草火災を発見して消火ホースを展張して消火作業(これは間に合わなくて大きな火災になった)を行ったりもしました。
今回の玉虫さんの句を特選で拾いましたが、日頃心がけていることに繋がるため迷うことなく頂きました。自分で予定を立てて日日を過ごすようにすると、心が豊かになります。 生きる目標も定まってきますよ。
No.1801束束子(今回は子燕)2023年6月13日 15:11
締め切りを前倒しして投句者全員の選句が完了しました。ただ今をもって選句を締め切ります。集計作業の間、暫時お待ちください。明日の早朝には結果が発表できるかと思います。
No.1796アイビー2023年6月12日 18:29
ちとせさんからご指摘あるまで気がつきませんでした。もう一度調べ直したところご指摘の通りでした。申し訳ありません。6点句に「空梅雨のダムの湖底の暮らし跡 森野」を追加し、個人別総合の森野さんの入点を21点に訂正します。
No.1800アイビー2023年6月13日 12:51
ただ今帰環。
7点句 蛍火の向うに父の大工小屋 (ヨシ)
6点句 一日に一つの予定草を引く (玉虫)
どちらを特選にしても、素晴らしい句ですね。また感想書きますね。
No.1798かをり2023年6月12日 23:01
互選結果発表
6月句会の互選結果を発表します。今月のトップはヨシさんの蛍火の句で7点を集めました。ついで玉虫さんの草引くの句と森野さんの南天の花の句がともに6点でした。5点句にはなんと8句が同点で並ぶ激戦でした。
7点句 蛍火の向うに父の大工小屋 (ヨシ)
6点句 一日に一つの予定草を引く (玉虫)
6点句 花南天暮しの名残り在りし庭 (森野)
6点句 空梅雨のダムの湖底の暮らし跡 (森野)
個人別総合では森野さんが21点でトップ、次いでヨシさんが17点、玉虫さんが15点で続きました。
6月度みんなのネット俳句会 互選結果一覧 ( )は作者。◎は特選、特選は2点、並選1点で計算。
1たらればの人生行路夏来る
2 草取女腰をなだめて又しゃがむ (いちご) 1 森野、
3 みずすましスパイダーマンめく軽さ (虎魚) 1 アイビー
4 信玄と夏の甲府に飲み明かす (かをり) 1 アイビー、
5 月曜の足どり重し走り梅雨 (ふうりん) 3 いちご、てつを、鎮岩、
6 名人に一手一手せまる夏衣 (ラガーシャツ) 1 えっちゃんあら、
7 草いきれ漏れ出ぬやうに固結び (ヨシ) 1 玉虫、
8 夏つばめ音のし止める車椅子
9 クチナシや幸せ届く香り持ち (ヨヨ) 2 茶々、和談、
10 丸刈りの野球少年いよよ夏 (ABCヒロ) 1 森野、
11 十薬や嫉妬蔓延る我が職場
12 電車窓雨の滴り鬼ごっこ
13 山襞に雲湧き継げり不如帰 (子燕) 3 ちとせ、ヨヨ、鎮岩、
14 紫陽花の百種繚乱崖沿ひに (ちとせ) 1 ふうりん、
15 そよと吹く曽爾に波立つ青すすき (森野) 3 ふうりん、玉虫、ヨヨ、
16 収穫の園児等想ひ甘藷植うる (尾花) 1 茶々、
17 お喋りな庭師三人若葉風 (弥生) 3 いちご、ラガーシャツ、てつを、
18 一日に一つの予定草を引く (玉虫) 6 かをり、弥生、◎子燕、ラガーシャツ、ヨシ、
19 買つてまで苦労するなよ今年竹
20 獅子と化し富士を嚙むなり夏の雲 (鎮岩) 5 弥生、ふうりん、玉虫、◎てつを、
21 夏草や美田潰れて廃家増ゆ (てつを) 2 尾花、ヨヨ、
22 愛猫もちゅーる欲しやこの暑さ (茶々) 1 ふうりん、
23 少年は泣き顔見せず今年竹 (ナチーサン) 1 ABCヒロ、
24 出番待つ夏の花園箱娘
25 五月雨といふよりむしろ土砂降りに
26 桑の実や十五歳まで木に登り (玉虫) 5 かをり、えっちゃんあら、ナチーサン、鎮岩、アイビー、
27 牡丹咲く君が舞うよなあでやかさ (ラガーシャツ) 2 茶々、えっちゃんあら
28 樹木花白色多し更衣
29 蛍火の向うに父の大工小屋 (ヨシ) 7 ◎かをり、虎魚、弥生、尾花、ABCヒロ、ナチーサン
30 父の日に珈琲豆の挽き立てを (コビトカバ) 2 ◎弥生、
31 倒木の命繋ぐや苔の花 (いちご) 3 ラガーシャツ、森野、ヨシ、
32 顔顰め下ろしにせよと夏大根
33 若葉青葉申す儀ありし候うの
34 筒鳥や母の小言のリフレイン (かをり) 2 てつを、ナチーサン
35 短夜に語る姉妹や妣のこと (尾花) 1 森野、
36 十薬の匂い纏はる庭手入れ (森野) 5 いちご、コビトカバ、子燕、ふうりん、ヨシ、
37 選りすぐる一果一果に袋掛く (てつを) 4 ◎ちとせ、弥生、えっちゃんあら
38 岡寺に万の紫陽花咲きそむる (ふうりん) 3 ちとせ、ヨシ、アイビー、
39 犬を引く爺の手婆が美女柳
40 壜中のカティサークに夏来たる
41 軽鳬の子はうしろが好きでママが好き (ABCヒロ) 4 子燕、◎尾花、茶々、
42 車間距離多めに取りぬ梅雨はじめ
43 揺れやうのまだぎこちなき今年竹
44 ちゃん付けで呼び合ふ老や水見舞 (子燕) 5 ちとせ、ラガーシャツ、森野、玉虫、ナチーサン
45 舞姫よジャガイモの花今盛り
46 うす緑焼けしそら豆酒談議 (ヨヨ) 2 ◎和談、
47 花南天暮しの名残り在りし庭 (森野) 6 弥生、尾花、◎ヨシ、ヨヨ、和談、
48 青嵐や仁王在す登り口
49 通夜の座を外して白き花卯木 (ナチーサン) 4 ちとせ、◎虎魚、鎮岩、
50 ポンパッと翅を広げし天道虫 (ヨシ) 2 虎魚、ふうりん、
51 出水川全ての家を呑み込んで
52 携帯を置く朝禅の衣替 (かをり) 1 尾花、
53 柿若葉ケタケタ笑ふ乳歯の子 (えっちゃんあら) 1 てつを、
54 薫風や陸前高田に松育つ (てつを) 2 えっちゃんあら、アイビー、
55 秘め事の露呈次々梅雨きのこ (ABCヒロ) 2 虎魚、いちご、
56 梅雨晴間戸を開け放て風よ吹け (いちご) 1 コビトカバ、
57 花石榴活けて難儀な手紙書く (尾花) 3 かをり、弥生、森野、
58 豊穣の茶色眩しき麦の秋 (ふうりん) 2 ラガーシャツ、茶々、
59 振り飛車に駒音高く競う夏 (ラガーシャツ) 1 和談、
60 空梅雨のダムの湖底の暮らし跡 (森野) 6 ちとせ、コビトカバ、ABCヒロ、てつを、ナチーサン、鎮岩、
61 沙羅の木や兄の法会に白き花 (和談) 4 ◎えっちゃんあら、◎ヨヨ、
62 夏帽子確(し)かと押さえてロカ岬
63 ガラガラと竹響動めけり青嵐
64 見得を切る歌舞伎役者の夏袴 (子燕) 2 ◎ふうりん、
65 初夏の宵前脚揃え猫が待つ
66 母の日や夫婦互ひの肩ほぐし (ふうりん) 1 茶々、
67 でで虫の葉裏にありて深眠り (ナチーサン) 3 かをり、尾花、和談、
68 半夏生季語さぐれども作句かな
69 つる草よ何を求むや雨季近し (ヨヨ) 1 ラガーシャツ、
70 次の色悩む姿は七変化
71 投げやりに喋る自販機梅雨湿り (アイビー) 2 虎魚、子燕、
72 ばさと今一枚皮を脱ぎし竹
73 白靴やこの世すべてがうさん臭い (ABCヒロ) 5 かをり、虎魚、◎コビトカバ、えっちゃんあら、
74 懇ろに囲はれてあり余り苗 (鎮岩) 1 虎魚、
75 青嵐社を包む深き木々 (弥生) 1 子燕、
76 車前草も雑草として刈りにけり
77 梅雨湿り軋む雨戸を蹴つてをり (尾花) 5 ◎いちご、ABCヒロ、ヨシ、玉虫、
78 万緑に息合わさざる胎児かな
79 満月や俺を写して闇深し (ラガーシャツ) 1 ヨヨ、
80 夏帽子すぐ腹の減る五年生 (ヨシ) 3 ナチーサン、◎鎮岩、
81 夕焼けや名手品師か茜色 (茶々) 1 和談、
82 牡丹崩ゆ先頃会ひし人逝きぬ (てつを) 1 いちご、
83 木道にしきらる菖蒲凛として
84 買ひもせぬ金がだうとか生ビール (アイビー) 2 ABCヒロ、鎮岩、
85 梅雨寒や五右衛門風呂に薪を継ぐ (玉虫) 2 尾花、アイビー、
86 紫陽花やピンクが青に色変わり
87 ファスナーの噛みて動かず梅雨の雷 (子燕) 2 コビトカバ、ABCヒロ、
88 括れども尚も相寄る胡瓜かな (鎮岩) 1 いちご、
89 十一の顔持つ仏滴れる
90 草引きに心を残す夕まぐれ
91 自画像のゴッホの髭や北斎忌
92 ラベンダー丘むらさきの風となり (森野) 1 ちとせ、
93 夏木立響く空手の朝稽古
94 雨上がり来訪ありてかたつぶり
95 鱗粉を美しくちりばめ夏の蝶
96 白雲や青梅採りて赤色に
97 ギラギラの昭和を醸す夾竹桃 (ちとせ) 2 ◎ABCヒロ、
98 アイリスを短めに切る夫の供花 (いちご) 2 ◎ナチーサン、
99 滴りや山の匂ひの濃き所 (ヨシ) 4 子燕、◎森野、てつを、
100 死に難き現代であり桜桃忌 (ABCヒロ) 1 アイビー、
101 誇らしく馬穴の目高見てといふ (尾花) 1 玉虫、
102 広島に平和を誓ふ鯉のぼり (ふうりん) 3 ◎茶々、和談、
103 昼ふかし茅の輪くぐりの息遣い (かをり) 2 ◎玉虫、
104 大関へ一日一番玉の汗 (ラガーシャツ)
105 存分に娘の捨てし更衣 (鎮岩)
106 今はもう思い出ばかり更衣 (てつを) 5 コビトカバ、子燕、◎ラガーシャツ、ヨシ、
107 六月や実に分厚き三国志 (玉虫) 2 かをり、コビトカバ、
108 雨蛙豪雨呼び込み泣きべそぞ (茶々) 1 ヨヨ、
109 向日葵や犬の企み知らぬまま
110 鳥交る水面にカメラ美しき老
投句者は子燕、えっちゃんあら、いちご、虎魚、コビトカバ、ラガーシャツ、玉虫、森野、ABCヒロ、ふうりん、弥生、てつを、ヨシ、かをり、ちとせ、鎮岩、和談、アイビー、ヨヨ、尾花、茶々、ナチ―サンの22名。
間違い等不都合な点をご連絡下さい。
No.1797アイビー2023年6月12日 21:19
清記&選句
6月句会の清記一覧を発表します。投句された方は速やかに選句に入って下さい。
今回の投句者は、▼子燕、▼えっちゃんあら、▼いちご、▼虎魚、▼コビトカバ、▼ラガーシャツ、▼玉虫、▼森野、▼ABCヒロ、▼ふうりん、▼弥生、▼てつを、▼ヨシ、▼かをり、▼ちとせ、▼鎮岩、▼和談、▼アイビー、▼ヨヨ、▼尾花、▼茶々、▼ナチ―サンの22名。(▼は選句済み)
選句要領
1 選句期間 6月11日(日)~6月13日(火)
2 選句数 7句 うち1句を特選とする。特選は無しでも構わない。特選2点、並選1点で計算します。
3 選句方法 句番号を書き出すだけでもよい。
4 結果発表 6月14日(水) ただし進捗状況により早まることもあります。
5 その他 投句された方は全員、選句をして下さい。投句してない方も選句に参加できます。ただし、投句者全員の選句が終わった時点で締め切ります。
6月度みんなのネット俳句会 清記一覧
1 たらればの人生行路夏来る
2 草取女腰をなだめて又しゃがむ
3 みずすましスパイダーマンめく軽さ
4 信玄と夏の甲府に飲み明かす
5 月曜の足どり重し走り梅雨
6 名人に一手一手せまる夏衣
7 草いきれ漏れ出ぬやうに固結び
8 夏つばめ音のし止める車椅子
9 クチナシや幸せ届く香り持ち
10 丸刈りの野球少年いよよ夏
11 十薬や嫉妬蔓延る我が職場
12 電車窓雨の滴り鬼ごっこ
13 山襞に雲湧き継げり不如帰
14 紫陽花の百種繚乱崖沿ひに
15 そよと吹く曽爾に波立つ青すすき
16 収穫の園児等想ひ甘藷植うる
17 お喋りな庭師三人若葉風
18 一日に一つの予定草を引く
19 買つてまで苦労するなよ今年竹
20 獅子と化し富士を嚙むなり夏の雲
21 夏草や美田潰れて廃家増ゆ
22 愛猫もちゅーる欲しやこの暑さ
23 少年は泣き顔見せず今年竹
24 出番待つ夏の花園箱娘
25 五月雨といふよりむしろ土砂降りに
26 桑の実や十五歳まで木に登り
27 牡丹咲く君が舞うよなあでやかさ
28 樹木花白色多し更衣
29 蛍火の向うに父の大工小屋
30 父の日に珈琲豆の挽き立てを
31 倒木の命繋ぐや苔の花
32 顔顰め下ろしにせよと夏大根
33 若葉青葉申す儀ありし候うの
34 筒鳥や母の小言のリフレイン
35 短夜に語る姉妹や妣のこと
36 十薬の匂い纏はる庭手入れ
37 選りすぐる一果一果に袋掛く
38 岡寺に万の紫陽花咲きそむる
39 犬を引く爺の手婆が美女柳
40 壜中のカティサークに夏来たる
41 軽鳬の子はうしろが好きでママが好き
42 車間距離多めに取りぬ梅雨はじめ
43 揺れやうのまだぎこちなき今年竹
44 ちゃん付けで呼び合ふ老や水見舞
45 舞姫よジャガイモの花今盛り
46 うす緑焼けしそら豆酒談議
47 花南天暮しの名残り在りし庭
48 青嵐や仁王在す登り口
49 通夜の座を外して白き花卯木
50 ポンパッと翅を広げし天道虫
51 出水川全ての家を呑み込んで
52 携帯を置く朝禅の衣替
53 柿若葉ケタケタ笑ふ乳歯の子
54 薫風や陸前高田に松育つ
55 秘め事の露呈次々梅雨きのこ
56 梅雨晴間戸を開け放て風よ吹け
57 花石榴活けて難儀な手紙書く
58 豊穣の茶色眩しき麦の秋
59 振り飛車に駒音高く競う夏
60 空梅雨のダムの湖底の暮らし跡
61 沙羅の木や兄の法会に白き花
62 夏帽子確(し)かと押さえてロカ岬
63 ガラガラと竹響動めけり青嵐
64 見得を切る歌舞伎役者の夏袴
65 初夏の宵前脚揃え猫が待つ
66 母の日や夫婦互ひの肩ほぐし
67 でで虫の葉裏にありて深眠り
68 半夏生季語さぐれども作句かな
69 つる草よ何を求むや雨季近し
70 次の色悩む姿は七変化
71 投げやりに喋る自販機梅雨湿り
72 ばさと今一枚皮を脱ぎし竹
73 白靴やこの世すべてがうさん臭い
74 懇ろに囲はれてあり余り苗
75 青嵐社を包む深き木々
76 車前草も雑草として刈りにけり
77 梅雨湿り軋む雨戸を蹴つてをり
78 万緑に息合わさざる胎児かな
79 満月や俺を写して闇深し
80 夏帽子すぐ腹の減る五年生
81 夕焼けや名手品師か茜色
82 牡丹崩ゆ先頃会ひし人逝きぬ
83 木道にしきらる菖蒲凛として
84 買ひもせぬ金がだうとか生ビール
85 梅雨寒や五右衛門風呂に薪を継ぐ
86 紫陽花やピンクが青に色変わり
87 ファスナーの噛みて動かず梅雨の雷
88 括れども尚も相寄る胡瓜かな
89 十一の顔持つ仏滴れる
90 草引きに心を残す夕まぐれ
91 自画像のゴッホの髭や北斎忌
92 ラベンダー丘むらさきの風となり
93 夏木立響く空手の朝稽古
94 雨上がり来訪ありてかたつぶり
95 鱗粉を美しくちりばめ夏の蝶
96 白雲や青梅採りて赤色に
97 ギラギラの昭和を醸す夾竹桃
98 アイリスを短めに切る夫の供花
99 滴りや山の匂ひの濃き所
100 死に難き現代であり桜桃忌
101 誇らしく馬穴の目高見てといふ
102 広島に平和を誓ふ鯉のぼり
103 昼ふかし茅の輪くぐりの息遣い
104 大関へ一日一番玉の汗
105 存分に娘の捨てし更衣
106 今はもう思い出ばかり更衣
107 六月や実に分厚き三国志
108 雨蛙豪雨呼び込み泣きべそぞ
109 向日葵や犬の企み知らぬまま
110 鳥交(さか)る水面にカメラ美(は)しき老
間違い等、お気づきの点をお知らせください
No.1771アイビー2023年6月11日 06:30
3日の正解 ①―C ②―A ③―C ④―A ヨシさん、玉虫さん全問正解。今シリーズ、玉虫さんはMVP級の絶好調。
第1問 おおかみに蛍が一つ付いていた 金子兜太
第2問 地下鉄にかすかな峠ありて夏至 正木ゆう子
第3問 押さへてもふくらむ封書風薫る 八染藍子
第4問 滝の前だんだんわれの居なくなる 奥坂まや
No.1744アイビー2023年6月4日 12:01
MVPもどきとはご謙遜。全6日のうち4日がパーフェクトとは立派です。アイビーのヒントのおかげと言われますが、ヒントがあるために間違えた、却って邪魔だという話もあるようです。
No.1761アイビー2023年6月7日 20:52
ナチーサン
MVP擬きだったんですよ~
毎回確信の持てる句は一つか二つ。
アイビーさんの絶妙なヒントのおかげでした。
最近は褒められる事が無くて・・・
どうぞ、褒めて下さい。
書き込みが苦手ですが。
皆さんの書き込み、楽しく拝見しています。
将棋も全く解らないのですが、千日手を学びました。
名人戦で藤井君が二回もでしたよね?
では、六月の句会を頑張ります。
No.1755玉虫2023年6月6日 21:20
玉虫さんへ
MVP 初めての全問正解おめでとうございます。
良く茨の道を切り開かれましたね。船旅での世界旅行券でも差し上げたいほどです。
No.1747ナチーサン2023年6月4日 21:41
好成績は、アイビーさんのヒントのおかげでした。
感謝!
No.1746玉虫2023年6月4日 20:40
6月度みんなのネット俳句会を開催します。下記要領に従い奮って投句願います。
現在までの投句者は、子燕、えっちゃんあら、いちご、虎魚、コビトカバ、ラガーシャツ、玉虫、森野、ABCヒロ、ふうりん、弥生、てつを、ヨシ、かをり、ちとせ、鎮岩、和談、アイビー、ヨヨ、尾花、茶々、ナチ―サン、の皆さんの22人です。
6月度みんなのネット俳句会開催要領
1 投句期間 6月5日(月)~6月10日(土)
2 投句数 当季雑詠 5句
3 清記及び選句 6月11日(日)~6月13日(火) 7句選句
4 成績発表 6月14日(水)
5 その他 投句代行 可。投句後の訂正、差し替えも可。
進行状況によってはスケジュールが早まることもあります。
投句内容は幹事が確認次第、非表示にします。
句会開催中であっても一般の書き込は制限はしません。
No.1745アイビー2023年6月4日 12:06
5日から6月句会が始まりますので、今日が最後の出題です。
お遊びの俳句三択クイズです。下の句の伏字のところに入る言葉を三つの候補の中から選んで下さい。推理とカンで正解を導きましょう。どうしても分からなければヒントを参考に。正解は明日の掲示板。
第1問 【①】に蛍が一つ付いていた 金子兜太
A死神 Bてふてふ Cおおかみ
第2問 地下鉄にかすかな【②】ありて夏至 正木ゆう子
A峠 B奈落 Cカーブ
第3問 押さへてもふくらむ【③】風薫る 八染藍子
A財布 B蒲団 C封書
第4問 【④】だんだんわれの居なくなる 奥坂まや
A滝の前 B夕焼に C万緑に
ヒント①厳密には冬の季語 ②和製漢字 ③ぺらぺらに見えても ④圧倒的迫力
No.1737アイビー2023年6月3日 11:27
1.C 2.B 3.C 4.C
今日、出かけたら木々の緑が力強く車が包まれるかと思いました。
今も頭に残っているので万緑!
No.1743ふうりん2023年6月4日 00:04
1-C
2-A
3-C
4-A
三番で・・・・
No.1742玉虫2023年6月4日 00:02
1.C
2.B 歌舞伎好きなので。東西線はきしむカーブがあります。
3.C 今日封書出しました。台風一過、青嵐ですねえ。
4.A ステレオを大音量で聴くとこのような境地です。
No.1741かをり2023年6月3日 20:59
1番C 2番C 3番A 4番A 宜しくお願いします。クイズ全部やりました。全部ハズレいますが今回もかな。
No.1740えっちゃんあらです2023年6月3日 12:23
1.C
2.A
3.C
4.A
今日もヒントを頼りに、、。
ちょっとヒントに惑わされている気がするから直感で!
No.1738ヨシ2023年6月3日 11:47
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