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互選結果発表

互選結果発表
8月句会の結果を発表します。8月のトップはダイアナさんの「広島忌」の句で10点を集めました。続いて尾花さんの「風鈴」の句で7点、にゃんこさんの「原爆忌」の句、アイビーの「端居」の句、弥生さんの「新涼」の句が6点で並びました。以下、5点句には7句が並ぶ激戦でした。
10点句 10 小六の語り部ガイド広島忌 (ダイアナ)
 7点句 87 風鈴にふれてにこにこ抱つこの子 (尾花)
 6点句  4 サイレンへ風止まる街原爆忌 (にゃんこ)
 6点句 42 端居して世の喧騒と距離を置く (アイビー)
 6点句 64 新涼や新作パンの並ぶ店 (弥生)
個人別総合ではにゃんこさんが20点でトップでした。

8月度みんなのネット俳句会・清記一覧  特選2点、並選1点で計算。     7・8・14
1 止まらないポテトチップス秋涼し 
2 八十路来て良き汗かける幸せを (てつを) 2 ラガー、茶々、
3 迎え火の吠え出す犬と男の子 
4 サイレンへ風止まる街原爆忌 (にゃんこ) 6 ◎えっちゃ、◎ちとせ、かをり、アイビ、
5 鷺の首白き紋様青田原 (和談) 2 ◎ヨヨ、
6 しんがりの船鉾雨に悠悠と (尾花) 2 ちとせ、和談、
7 緑蔭へ漢孤独な翳を曳く (ナチーサン)
8 腹当は明日の元気を約束す (コビトカバ) 1 弥生、
9 夫運転私助手席雲の峰 
10 小六の語り部ガイド広島忌 (ダイアナ) 10 ふうり、えっちゃ、尾花、ちとせ、コビト、◎ヨシ、森野、茶々、ナチー、
11 好きな夢選べる未来水中花 (ヨシ)      1 玉虫、
12 平幕は元気はつらつ名古屋場所 (ラガーシャツ) 3 ◎ふうり、比延、
13 流星や幾人残る同級生 (玉虫) 2 ちとせ、ABC、
14 鉢植えに灯る夕菅ひと夜花  (森野) 1 みにょ、
15 しかけたりしかけられたり水鉄砲 (ABCヒロ) 1 比延、
16 極暑日に線香燻り香り立つ 
17 つかの間の生とも知らで蝉鳴けり (みにょん) 4 ふうり、えっちゃ、茶々、ヨヨ、
18 水の日に記録的雨皮肉かな 
19 鶏も卵を産まぬ極暑かな  (ふうりん) 2 ちとせ、ヨシ、
20 更衣逢ひたき奴は何処やら 
21 青芦の風を呼びたりあひびきし (かをり) 1 えっちゃ、
22 向日葵や凛と老人寄せ付けず (和談) 1 ヨヨ、
23
24 ほおずきやほの口をして吹き鳴らす (弥生) 2 ◎にゃん、
25 夕菅や湖に暮れゆく比良比叡 (てつを) 3 みにょ、森野、比延、
26 向日葵や人と違ふと吸えぬ息 (コビトカバ) 1 玉虫、
27 夕暮れへ秋は密かに紛れ込む (にゃんこ) 5 ◎てつを、森野、和談、弥生、
28 水着着て昭和モダンの砂スキー (アイビー) 1 和談、
29 鉾の輪に噛ませたる梃子木屑とぶ (尾花) 2 ダイア、アイビ、
30 立つ秋や季節は歪み飛来せず 
31 暑くなる予感小石に躓けり (ナチーサン) 4 尾花、ヨシ、玉虫、アイビ、
32 闇深き夫の故郷や天の川 (玉虫) 2 ラガー、ダイア、
33 今朝の秋雨は田畑を潤さず 
34 夏草は胸の丈までここ空き家 (ABCヒロ) 3 みにょ、てつを、ラガー、
35 運転は夫におまかせ雲の峰 
36 夢心地推しコンサート夏の夜 (みにょん) 1 えっちゃ、
37 玄関を出れば秋津の群るる空  (森野) 2 てつを、にやん、
38 熱風浴ぶ木々も疲るる40度 (ヨヨ) 5 ちとせ、◎みにょ、ヨシ、和談、
39 新盆の供物の礼の昔めく (比延) 1 森野、
40 長崎の鐘の復元盆供養 (茶々) 5 ふうり、えっちゃ、ABC、◎ナチー、
41 みんみんやとく眼帯のもどかしさ (かをり) 5 ちとせ、コビト、てつを、ヨシ、にゃん、
42 端居して世の喧騒と距離を置く (アイビー) 6 ダイア、◎ABC、◎比延、弥生、
43 蝉時雨背に一刀浴びにけり (和談) 2 玉虫、ヨヨ、
44 目を剥いて暑いと言ふや仁王像 (尾花) 3 ラガー、和談、比延、
45 今朝の秋ひこうき雲は茜色 
46 八月の悼みごころの靴並ぶ (えっちゃんあら)  3 コビト、かをり、ナチー、
47 句集編む時の流れや梅雨湿り 
48 炎天や悲鳴を上げる室外機 (てつを) 1 ヨヨ、
49 炎暑果てほっと一息夕日観る 
50 無人駅風は青田を渡り来る (にゃんこ) 5 ふうり、みにょ、てつを、森野、比延、
51 炎暑なり荒れに荒れてる名古屋場所 (ラガーシャツ) 1 茶々、
52 寝室に蟷螂全身に寒気 
53 老犬の座り込みたる秋暑し
54
55 語り部の白髪三千丈原爆忌 
56 このセット取れば優勝蝉時雨 (ヨシ) 2 コビト、ダイア、
57 猛暑日も牌で鍛える古き脳 (みにょん) 3 えっちゃ、尾花、コビト、
58 迷い道して出会いたる花鬱金  (森野) 1 尾花、
59 母と見るプレバト俳句蚊遣香  
60 師の病快癒願ひて笹飾る 
61 原爆忌さらけ伝えよ世界中 
62 踏み上る崩れ石段花は葉に 
63 初めての町に既視感百日紅 (アイビー) 4 みにょ、ヨシ、ABC、玉虫、
64 新涼や新作パンの並ぶ店 (弥生) 6 てつを、ラガー、ダイア、◎アイビ、
65 すれ違ひざまに見上ぐる百日紅  
66 向日葵は今太陽に挑みたり 
67 雨の京都地につくほどに夏柳 (尾花) 3 ◎茶々、玉虫、
68 冷奴何も吸収したくない 
69 ペン胼胝の名残かすかに桜桃忌 (てつを) 2 ヨシ、弥生、
70 孫を待つアロハで変身米寿なり (和談) 1 ヨヨ、
71 蚊遣香持ちつつ移動庭仕事 
72 夢に入ることもできずに明易し 
73 憧れて届かぬ遠さ夏茜 (ヨシ) 3 にゃん、◎玉虫、
74 面痩せの何処に立ちても夕立かな (かをり) 1 ナチー、
75 溜息を繰り返しつつ夜の秋 
76 美しく儚きものに揚花火 
77
78 森更けてなほ蜩の鳴き止まず  (森野) 1 にゃん、
79 みちをしへ遥か先行く父の背ナ (玉虫) 4 ◎尾花、てつを、アイビ、
80 あれこれと歳時記片手に熱帯夜 (みにょん) 1 ラガー、
81 昼日向ビール三昧蝉時雨 
82 マスカット一房囲む甘さかな  (ふうりん)   3 かをり、茶々、弥生、
83 愛猫も興奮夏の甲子園 (茶々) 1 ABC、
84 手花火のじじと弾けてみな終る (かをり) 2 にゃん、玉虫、
85
86 表札はローマ字表記秋の薔薇 (弥生) 2 かをり、比延、
87 風鈴にふれてにこにこ抱つこの子 (尾花) 7 ちとせ、コビト、ヨシ、茶々、和談、◎弥生、
88 太陽のコロナ閉じ込めスイカ玉 (てつを) 4 コビト、かをり、ナチー、和談、
89 生き過ぎたといふ義父逝きし初の盆 (えっちゃ) 3 みにょ、◎コビト、
90 日を浴びて畑に向日葵凛と立つ 
91 なまくらなこの身を嗤へ蝉時雨 (にゃんこ) 4 ◎ラガー、ダイア、ABC、
92 寝室を出たらあちらに蝉王国 
93 蛍の点滅闇を争はず (ナチーサン) 2 にゃん、茶々、
94 御所東膳を揃えて生身魂 (ラガーシャツ) 1 かをり、
95 豊漁の鰯クレーンの網開く (ダイアナ) 5 えっちゃ、尾花、ABC、アイビ、弥生、
96 秋簾昭和の会話聞こえそう (ABCヒロ) 2 てつを、ナチー、
97 今の子に貧乏話終戦日 (アイビー) 1 弥生、
98 名は名古屋朝顔とあり江戸の鉢  (森野) 1 ふうり、
99 旅先で席譲られし冷房車 
100 盆唄や炭坑節を繰り返し 
101 熱波の水桶で伸びてる蛙の子 
102 古本の書き込み侘し夜の秋 (比延) 3 ◎森野、アイビ、
103 茄子馬で迎え火求め先祖来る (ヨヨ) 2 ◎和談、
104 ひまわりも俳句も好き麻雀も (みにょん) 1 ラガー、
105 万博リングそぞろ歩めば風涼し  (ふうりん) 2 尾花、ダイア、
106 夏場所や光る土俵に巨人舞ふ (和談) 1 ヨヨ、
107 ちはやぶる一生懸命蝉の声 (ラガーシャツ) 1 ふうり、
108 初穂の田雨渇望す地割れかな (ダイアナ) 2 ふうり、みにょ、
109 朝戸開く外に暑熱が横たふる (ちとせ) 2 ◎ダイア、
110
111 やわらかき野に膝をりて今朝の秋 (かをり) 3 尾花、森野、ヨヨ、
112 奪衣婆の乳房あらはに黴の堂 (アイビー) 3 かをり、ABC、ナチー、
113 唖蝉の不意に翔ちたる翅音かな 
114 藍浴衣男嫌ひをとほすかな (えっちゃんあら)  5 かをり、にゃん、ナチー、比延、アイビ、
115 雷鳴に居間を離れて長電話  

投句者は、ヨヨ、和談、コビトカバ、えっちゃんあら、ラガーシャツ、弥生、にゃんこ、ABCヒロ、尾花、森野、ふうりん、ヨシ、ダイアナ、ちとせ、みにょん、てつを、ナチーサン、アイビー、玉虫、茶々、比延、かをりの22名。

間違いその他不都合をご連絡下さい。
                                               

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まったく御気にせずに

アイビーさん、おまとめお暑いなかありがとうございます。

9点句 露草や係累絶えし兵の墓 (アイビー)
自家であればアイビーさんという係累生きてますし、係累絶えしとは他家のことでしょうか。
何で係累いないのでしょう。
残暑の夜些事はいろいろあうら掻く  かをり

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アイビーさん、お答えありがとうございます。
わたしは つわものどもの夢のあと を想像していました。
太平洋戦争の鎮魂の句であったのですね。
詳しい事情がわからなかったので、採れずにすみませんでした。
独り身ゆえに。私も早めに終活しなければです。
墓洗ふわが身の終をおもふべく  かをり

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村から戦死者が出たとなると、世間的には名誉の戦死ということで、村役の肝入で立派なお墓を建てたのだろうと想像できます。実際、お寺や共同墓地の一番目立つ場所に、故陸軍歩兵兵長誰某の墓とあるのをよく見ます。赫赫たる戦功も記され、おそらく家格以上であろう、立派な塔婆が建っています。戦死者が世帯持ちであれば妻と遺児が、独身者であれば両親が、両親亡きあとは兄弟が墓を守ります。しかし.戦後78年、親はもとより、兄弟すらも鬼籍に入ったケースも珍しくはありません。時代は既に甥、姪の時代になっています。甥、姪、更に次の世代となると、もはや戦死者は遠い親戚の誰かぐらいの認識しかありません。それすら途絶え、無縁仏になってしまったお墓もあります。墓地の管理者から、「この墓の縁者は何月何日までに申し出て下さい」との公告が事務的に張り付けられたお墓をよく見かけます。

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将棋王位戦第4局始まる!

 お盆に日本列島を台風が襲い思わぬ混乱が。15日には各地に警報が出される心配も。公民館等も休館となり高校野球も順延になった。今日、月曜日のサロン活動の例会を無事済ませほっとしたところで手帳を見て王位戦が明日と確認した。
八冠を目指す藤井七冠が3連勝、後一勝としている佐々木大地7段との王位戦第4局が15~16日にかけて佐賀県嬉野市で行われる。こちらは台風の影響は無いかも。

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原爆投下の日

73 この先も伝え行かねば原爆忌 
アイビーさん、この句の感想をありがとうございました。
少しおしゃべりさせて頂きたいのですが、昭和20年8月6日の事、俳句の先輩で名古屋に暮らして居られた方がお産のために広島のご実家に帰られたそうです。 予定日は8月6日近くだったそうです。 原爆投下のその日、お産間近なお腹を抱え、残酷過ぎる町の中をひたすらお産でお世話になるお宅まで、お母様に励まされながら歩いたそうです。
予定日よりショックで出産は随分遅れたそうです。
爆心地から1.3キロ離れた、逓信局の中庭にあった青桐が被爆し、幹半分が熱線と熱風で焼けてえぐられたそうですが、そんな傷を抱えながら翌年の春には芽吹いたそうです。
その方は「青桐に祈る」という一冊の原爆体験記を出されました。 その後テレビ局からドラマ化したいとの話があったそうですが、どなたかにNOと言われたっておっしゃっていました。
本の中にはとても悲惨な事が書かれていました。
住んでいた名古屋のお家は、空襲で焼け野原になって命拾いしたんだそうです。

8月が来るとその方のことが思い出されます。

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そういう事情があったのですか。半田市役所の前庭に、広島の被爆二世樹の青桐と長崎の被爆二世樹の楠が植えられ、ともに立派に根づいています。

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7句選

(こう稿はかをりさんが11日の朝7時44分に投稿があったものです。非表示になっていましたものを、そのまま再掲載します。)

アイビーさん、皆様、おはようございます。
おまとめ、お疲れ様でした。
時間がないので選句と短いコメントを添えます。

★ 7 蚊遺火や地球儀回し祖父語る 
戦地の思い出か、海外旅行の思い出か。亡き祖父に会いたくなりました。
 
★15 石けんの匂ひする手や秋初め 
地味な句ですが、際立つこの清潔感、暑い日々の心身に染みます。

★★24 植木屋のごつそり暑さ剪り落とし 
ごっそりが肝。枝打ちで庭の風通しがよくなった清涼感が伝わってまいります。
季語は「暑さ」ですが、「涼」を意図された特選の「涼」の句です。

★53 線香が一本きりの盂蘭盆会
さびしい感じですが、心のこもったお線香。私もこの句に手を合わせます。

★56 絽の小紋紅あしらひし傘寿かな 
紅あしらひが傘寿をを引き立てます。よき挨拶句、傘寿、おめでとうございます。

★60 あれもこれも忘れ爪切る夜の秋 
爪切りと秋の夜を取り合わせ、いい感じの夜の風情。上五は調べを整え「あれこれを」でいいかなあ。
であれば特選でした。もだと微妙に理屈が入るような。

★99 夕菅やゆふべを遠い過去として 
儚くも涼やかな花。若き日への郷愁に誘われます。下五がちょっともったいないです。
No.2095かをり8月11日 07:44…

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えっちゃんあらですさん、ありがとうございます。
蚊遺火や//地球儀回し/祖父語る 

やで強く切って、回しで弱く切ってますけど、地球儀回す祖父語る  でまとまりますし、地球儀を回してるのはおじい様というも伝わりやすいです。

祖父回す地球儀見てはおもひます 水に生まれて水に生きてる
えっちゃんあらですさんのおかげで一首できたました。これは会に持っていきます。
私も地球儀回す祖父からいろいろ地球儀の見方とを学びました。

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年08月14日 00:11)

祖父ほ大正13年6月8日生まれです。戦争の事は今話しませんが孫の使っていた地球儀を見ていましたので。。多分心の中で色々と。

引用して返信編集・削除(未編集)

アイビーさん俳句取りまとめありがとうございます。そして8月最高点おめでとうございます。中日新聞にも文芸サロンでおめでとうございます。かおりさん詠んで頂きありがとうございます。  蚊遺火や地球儀回し祖父語る。  

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ネット句会雑感

アイビ-さん、句会のお世話をいただきありがとうございます。また、8月句会の最高得点おめでとうございます。
小生、仲間に入れていただいて未だ日が浅いのですが、大変楽しみにしています。
と言うのも、これまで参加していた句会がコロナ禍を契機に二つとも解散してしまいました。それまでから会員、
選者の高齢化と言った問題を抱えていましたが・・・。
この「みんなのネット俳句会」は、毎月開催されること、その上、何よりも投句、清記、選句、結果発表が極め
て短期間に行われるのが大変魅力的です。その分、担当していただいているアイビ-さんのご尽力は並大抵のも
のではないと思います。
WEB上の句会だけに、句仲間の顔が見えないこと、投句者や選句者の名前が時々明らかになるなどと言った難点
はあると思いますが、掲示板を使っての句会だけに止むをえないのかなあと思ったりしてます。
小生が、参加してから何人か増えたようで、毎月20人余の句会運営の作業は大変なことと思いますが、これから
もよろしくお願いいたします。
楽しみにしています。

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てつをさんの年期の入った俳句、毎月楽しみにしています。コロナ禍で句会が二つも解散してしまったとのこと。時世とはいえ、残念なことです。もし、よろしければお仲間にもネット俳句会のことをご紹介ください。投句者の顔は見えませんが、それが却ってよい場合もあります。今後ともよろしくお願いいたします。

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アイビーの俳句鑑賞 その1

アイビーの俳句鑑賞 その1
例によってアイビーの俳句鑑賞3原則に則っての俳句鑑賞です。もとより私は権威でも俳句巧者でもなんでもありません。ここに述べることは私個人の感想に過ぎません。従って、異論や反論も当然あることでしょうし、またそうなることを期待してもいます。皆さんの意見交換の呼び水になればと存じます。

アイビーの俳句鑑賞3原則
・作者作品へのリスペクトの気持ちを忘れず
・入点の少ない作品あるいは無点句でも取り上げるべきは取り上げる
・いわゆる仲間褒めに堕すことを戒める

73 この先も伝え行かねば終戦日 (森野)
私もそうだが、気がつけば周囲に年長者がいなくなってきた。戦争体験を話そうにも、体験そのものがないのだ。しかし、私たちの世代は何かと不如意な戦後の時代を経て、様々な戦争体験を聞く機会があった。この見聞は次の代に伝える義務はある。戦争をパーチャルなゲームのように捉えたり、人命の重さに実感のない昨今の風潮であるだけにその念は強い。

39 パパが来て蝉捕隊の指揮を執る (束束子)
59 ママにつき手真似する子や盆踊 (束束子)
両句ともパパとママが登場する。健康で明朗な家庭の一コマを巧みに詠んだ。特に39のパパの句は、子どもの遊びにつき合ったのはよいが、だんだん熱を帯び、自分自身が蝉捕り夢中になってしまった、比較的若い父親像をユーモラスに描写した。

9 じゃんけんで秋刀魚尻尾かはらわたか (ラガーシャツ)
近年は不漁の年が多く大衆魚の王座が危うい秋刀魚だが、かつては庶民の味方として食卓を賑わせたものだ。それでも兄弟の数が多かった時代、一人に一匹づつという訳にはいかない。そこで秋刀魚の頭か尻尾かを決めるのにじゃんけんで決めた。特に秋刀魚の腸となると、子どもには苦いだけで美味くもなんともないから切実だ。古き良き時代の家庭の一コマをユーモラスに描写した。

104 口中に秋風の吹くミントテイー (青胡桃)
季語の秋風にこういう使い方もあるんだと目を洗われる思いだ。ミントテイーを一口含んで秋風、なるほどすんなりと入って来る。という訳で、感嘆しきり。やはり常日頃から、何か俳句の材料が無いかと注意深く身辺を観察してきた成果だろう。

7 蚊遺火や地球儀回し祖父語る (えっちゃんあら)
作者のえっちゃんあらさんは、言葉の使い方がとても大胆新鮮で、発想が自由なことにいつも感心している。この句もそう。おそらく実際の体験に基づいた句であろうが、なかなかに蚊遺火と地球儀の取り合わせは思いつかないものだ。地球儀を教材にして孫たちに教えるおじいさんの息づかいまで分かるようだ。

3 猛暑日や娘(こ)らよりメ-ル外に出るな (無点)
惜しくも無点句になったが味のある句。老齢の親を案ずればこそメールを寄越したのだが、「無理するな」とか「こまめに水分補給を」と言うなら分らんでもない。それがなんと、外に出るそのこと自体を止めろと言ってきた。親としては苦笑するしかない。「外に出るな」は「とにでるな」と読めば定型におさまる。

以下次号 不定期掲載

引用して返信編集・削除(未編集)

アイビーさんが確認するまでは表示状態

指摘 ごもっともです。
  アイビーさんに直接届けるには一番早い方法はメールでしょうね。
 メールを公表して、各人がそこへ7句を届ける方法ならば解決する。しかし、公表すると迷惑メールが仰山押しかける
 という難点があります。20名の投句を受け付ける、その何倍もの迷惑メールが毎日届くことになるでしょう。
  数十年のパソコン歴を経て、現在私はメールアドレスの設定をしていないのですが、理由は迷惑メールといじわるメ
 ールの猛攻撃、加えてウイルス感染などにバンザイしたことにあります。 メール消去が追いつかないほどでした。
 ただ、掲示板も難しいものがありましてね・・・  
 となると、現状のままで我慢するか、特別な掲示板を作るしかないでしょうかね。
        私は現状のままに賛成します。   

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年08月13日 13:52)

束様へ メールについて 
 私もメールの被害を受けているものの一人です。日に10件を超える迷惑メールが入ります。その消去が仕事始めです。
最近はアマゾンなど大手のメールが顕著です。そうかといってコミュニティの事務局を担当しているので解約も出来ません。今、セキュリティの設定は「中」にしてあります。「高」も考えましたが影響を思い自粛しています。
追伸・・・掲示板に対するご指摘有難うございました。お蔭様で事情が理解できました。(この掲示板間もなく訪問者が8万人になりますがこの数字は単に喜んでいいものでしょうか。最近疑問に思い出しました。)

引用して返信編集・削除(未編集)

御礼

8月度みんなのネット俳句会は無事終了出来ました。皆様のご協力に深甚なる感謝の意を表します。今回は真夏の夜の珍事というか怪奇現象というか、私アイビーがトップの栄に浴しました。多くのご支持をいただき、併せて御礼申し上げます。また何時ものように感想、自句自解など活発な書き込みをお願いします。

引用して返信編集・削除(未編集)

互選結果発表

互選結果発表
8月句会の互選結果を発表します。今月のトップはアイビーの露草の句で9点でした。続いて7点句が3句、6点句が2句並びました。
9点句 露草や係累絶えし兵の墓 (アイビー)
7点句 植木屋のごつそり暑さ剪り落とし (てつを)
7点句 嫌としか言わぬ二歳児秋暑し (弥生)
7点句 夕菅やゆふべを遠い過去として (アイビー)
6点句 絽の小紋紅あしらひし傘寿かな (ヨシ)
6点句 あれもこれも忘れ爪切る夜の秋 (あかね坂)
個人別総合ではアイビーが20点でトップ、次いであかね坂さんとヨシさんが14点、青胡桃さんが13点で続きました。

8月度みんなのネット俳句会 互選結果一覧 ( )は作者名。◎は特選、特選2点、並選1点で計算。R5・8・14
 1 棚経の順番を待つ堂混めり         
 2 雷鳥や見知らぬ人の指の先 (森野) 2 ABCヒロ、あかね坂、
 3 猛暑日や娘(こ)らよりメ-ル外に出るな
 4 誰よりも露出度多き水着買ふ (束束子) 2 ラガーシャツ、コビトカバ、
 5 干梅を一つ所望と我が夫
 6 垣ありて隣は隣百日紅 
 7 蚊遺火や地球儀回し祖父語る (えっちゃんあら) 2 かをり、あい、
 8 大あくび極暑の日をも呑込まむ (あかね坂) 3 茶々、ふうりん、青胡桃、
 9 じゃんけんで秋刀魚尻尾かはらわたか (ラガーシャツ) 1 ちとせ、
10 水兵の夢に故里ハンモック (玉虫) 1 ちとせ、
11 出汁汁を潜れば白き鱧の花 
12 帰省の子正論ばかり巧くなる (ABCヒロ) 1 弥生、
13 天の川娘の彼氏登場す (コビトカバ) 5 ナチーサン、ヨシ、あい、玉虫、弥生、
14 掻き寄する熱砂敗者の甲子園 (ナチーサン) 3 茶々、あかね坂、和談、
15 石けんの匂ひする手や秋初め (青胡桃) 5 かをり、ナチーサン、あかね坂、◎ヨヨ、
16 骨切や鱧の湯引きを大皿に 
17 岸壁に魚釣る人も遠花火 (尾花) 2 束束子、弥生、
18 縁側で仏具お磨き蝉時雨 (和談) 1 ふうりん、
19 平和待つ国の瞬き星月夜 (弥生) 1 ヨヨ、
20 鳥は木に魚は水に避暑の宿 (茶々) 3 ナチーサン、森野、弥生、
21 露草や係累絶えし兵の墓 (アイビー) 9 ABCヒロ、束束子、ヨシ、青胡桃、◎あかね坂、◎てつを、玉虫
22 吾父の西瓜投げたる力瘤 (あい) 1 ◎ヨシ、
23 夏休み駅にリュックの子のあふれ (ちとせ) 2 茶々、青胡桃、
24 植木屋のごつそり暑さ剪り落とし (てつを) 7 ◎かをり、◎ラガーシャツ、ナチーサン、あい、アイビー、
25 葦の間を縫って漕ぎゆく秋の水 
26 太鼓音裸電球盆踊
27 蝉時雨輝き終えし天仰ぐ 
28 夫昼げ残し総菜夕に食ふ 
29 トッポキのタレも真つ赤や大暑の日 (ヨシ) 5 ラガーシャツ、ふうりん、尾花、弥生、アイビー、
30 花火師の三尺玉を語りけり 
31 噴水のテレビ塔より高く吹き (玉虫) 2 ◎アイビー、
32 湯のような水を使いて墓洗う (ABCヒロ) 1 てつを、
33 子に残す言葉探すや銀河燦 (尾花) 1 青胡桃、
34 茗荷の子袋きついと我を呼ぶ 
35 嫌としか言わぬ二歳児秋暑し (弥生) 7 束束子、ナチーサン、茶々、ヨシ、えっちゃんあら、あい、尾花、
36 予約券持ち鰻屋へ土用丑
37 緑陰に生あるものの集ひけり (茶々) 3 コビトカバ、森野、和談、
38 利尻富士はるか惜しみつ窓の秋 (森野) 3 ◎ふうりん、ヨヨ、
39 パパが来て蝉捕隊の指揮を執る (束束子) 4 ナチーサン、玉虫、アイビー、和談、
40 夏が去る海の夕日に手を振りて (あかね坂) 1 ラガーシャツ、
41 高き峰遥か昔の登山靴 (ラガーシャツ) 2 ◎森野、
42 片陰や路地の向かひも溜り蔵 (アイビー) 3 ◎青胡桃、玉虫、
43 駅前を車両封じて盆踊 
44 夏草のまた会えたねと肘つきし 
45 台風迷走偏頭痛増幅 (てつを) 1 コビトカバ、
46 大き花垂らし窯場の芭蕉林 
47 桐一葉ちぢれしままに吹かれ来る (青胡桃)  2 森野、てつを、
48 携帯を翳して果つる大花火 (茶々) 1 ヨヨ、
49 おもひでの中に水着の我遊ぶ (あい) 2 コビトカバ、和談、
50 おしろいや天気占う下駄飛ばす (玉虫) 2 ◎ナチーサン、
51 ガイドする桶狭間史に法師蝉 (和談) 2 茶々、えっちゃんあら、
52 日焼して反骨精神まだ消えず (ABCヒロ) 3 ラガーシャツ、ヨシ、あい、
53 線香が一本きりの盂蘭盆会 (ラガーシャツ) 2 かをり、ABCヒロ、
54 盆供養妣追ひ越せぬちらし寿司 (ヨヨ) 2 青胡桃、あかね坂、
55 半生の豚汁馳走登山小屋 (森野) 1 尾花、
56 絽の小紋紅あしらひし傘寿かな (ヨシ) 6 かをり、コビトカバ、尾花、てつを、◎ちとせ、
57 和太鼓や昭和の響きここにあり (ナチーサン) 2 ふうりん、てつを、
58 海の家焼きそばに足す唐辛子 (ふうりん) 1 ヨシ、
59 ママにつき手真似する子や盆踊 (束束子) 3 ラガーシャツ、茶々、ふうりん、
60 あれもこれも忘れ爪切る夜の秋 (あかね坂) 6 かをり、ABCヒロ、束束子、尾花、◎玉虫、
61 大ぶりのコップの雫麦茶汲む (青胡桃) 1 コビトカバ、
62 放牧の牛点々と雲の峰 (ちとせ) 2 ◎束束子、
63 炎帝は鎮まれプーチン兵を引け 
64 青薄夢はと問ふて風過ぎぬ (えっちゃんあら)  1 ちとせ、
65 雲の峰人其々の子育て論 (コビトカバ) 1 玉虫、
66 折鶴に野の花添へて原爆忌 (玉虫) 4 森野、えっちゃんあら、あい、尾花、
67 執行を待つ悪党も生身魂 (束束子) 1 ABCヒロ、
68 朝顔の紺の引き立つ白さかな 
69 路地を出て祇園祭の人の波 (ヨシ) 1 えっちゃんあら、
70 天空に昇竜長岡大花火 (茶々) 3 ちとせ、◎和談、
71 寄り添ふて祭団扇の風送る 
72 自転車に二人乗りせし星月夜 (尾花) 2 あかね坂、ちとせ、
73 この先も伝え行かねば終戦日 (森野) 1 アイビー、
74 十代のものわずかなり土用干 (ABCヒロ) 2 弥生、ヨヨ、
75 蚊を払ふ手踊りめける仕種かな 
76 音に見る華やぐ夏の空の花 (和談) 2 ◎えっちゃんあら、
77 新しき人のもてなし避暑の宿 
78 お醬油はほんの数滴新豆腐 (弥生) 3 ラガーシャツ、ふうりん、てつを、
79 夕立やウインブルドン傘の花
80 甚平を着たあの人が創業者 (アイビー) 1 ABCヒロ、
81 千屈菜や彩り添ふる先祖墓 (ヨヨ) 2 ちとせ、和談、
82 瓜の馬息子一人の新幹線 
83 二人して八十路歩むも生身魂 
84 風立ちて頬を打ち来る乱れ萩 (あかね坂) 1 玉虫、
85 墓掃除念入りにして客を待つ 
86 夜店にはちゅるちゅるプリンなるものが 
87 白南風や二番打者待つトランペット 
88 髷結へぬ子らも戦う名古屋場所 
89 吾包む如くに開く花火かな 
90 別腹と言ひつつ梨の皮を剥く
91 法師蝉すぐに学校始まれり 
92 満月の霞む長岡大花火 (茶々) 1 えっちゃんあら、
93 青春はなかったと言う生身魂 
94 焼鮎は凛々しき姿態我が口に (ヨヨ) 1 和談、
95 揚げ茄子を添へてわが家のカレーかな 
96 声揃へ和を乞ふ学徒原爆忌 
97 アンカーの跣足で駆ける砂けむり (ヨシ) 2 束束子、森野、
98 原爆忌蝉の鳴き声鎮魂歌 (和談) 3 ◎茶々、ヨヨ、
99 夕菅やゆふべを遠い過去として (アイビー) 7 かをり、森野、えっちゃんあら、◎尾花、青胡桃、てつを、
100 起き抜けの外気好もし今朝の秋 (尾花) 2 あかね坂、ヨヨ、
101 城址へは一本道と野路の秋 (森野) 1 束束子、
102 星月夜社宅ぐるりとポプラの木 
103 この星の燃え尽きるかもこの炎暑 (てつを) 3 ◎あい、アイビー、
104 口中に秋風の吹くミントテイー (青胡桃) 5 ◎ABCヒロ、◎弥生、アイビー、
105 怖々と座るベンチの灼け加減 (あかね坂) 3 ヨシ、◎コビトカバ、

投句者は、森野、束束子、ラガーシャツ、青胡桃、えっちゃんあら、あい、コビトカバ、ふうりん、ヨシ、ABCヒロ、玉虫、ヨヨ、てつを、和談、弥生、ちとせ、尾花、アイビー、ナチ―サン、茶々、あかね坂、以上21名(選句参加かをり)

間違い等、不都合な点をご連絡ください。

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年08月14日 13:10)

選句終了

8月句会は投句者全員の選句が揃いましたので、ただ今の時刻をもって選句受付を締め切ります。結果発表まで暫時お待ちください。

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合計4278件 (投稿2111, 返信2167)

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