いくら猫髭さんでも、そんなに能にお詳しくないでしょうに、歯に衣着せぬアドバイスが絶妙で、勢いで「一閃」へ推敲が出来ました♪
旅かばん忘れ出発冬うらら お吟
10分走ったところで「鞄入れたか?」「ないよ!」と家に戻ったところから旅は始まる。連れ合いが仰々しいカメラ鞄に気を取られたのだ。今日は怒らない。すましている。娘一家と合流して高速を西に。また10分ほど走ったところで、ご機嫌だったはずの7歳が突然派手に吐いてしまう。こんなことは初めてだ。パーキングへ入って、タオルやなんやかんや買って始末する。「今注文している新車じゃなくてよかった。レンタカーでよかった。掃除のプロが綺麗にしてくれるわ」と勝手なことを言い合う。朝食はパンと柿とお手製ジュースだけだったのであんまり臭くないが、妹の6歳がマスクをした上、窓を閉めてくれない。高速を窓開けて走るものだから、真後ろのお吟さんはいろんなものをひっぱり出して顔を身体を守る。
宮島へ船で渡るのに、シーズンなので駐車場が恐ろしく遠い。すでに1日分歩いている。島へ着いてからも、お吟さんたちを若いと思っているのか、回廊をどんどん歩く。厳島神社の回廊はなんて迷路のように長いんだ。小さな島なのに、山も結構高い。だからロープウェイがあるのだけれど、その乗り場までがまるで登山。やっと着いたらシーズンなので予約のみと言う。
いいんですよ、お吟さんの人生もそんなものだった。運動不足解消と思えば腹も立たない。3時だ一番風呂に入ろう。さてかけ湯をしようと床を見ると、畳ではないか!!畳みに湯は掛けられない。裸のお吟さん一人しかいないので、誰にも聞けない。いやまてよ、ここは絶対洗い場なんだ、洗い場なんだから湯を掛けよう。知らないよ叱られても。
よかったことが一つだけあって、それはチェックアウトの時、6歳が「帰りたくない」としゃっくりあげて泣いたこと。来た甲斐があったというもの(笑)。
六歳の帰りたくなき炭の宿 お吟
猫髭さん、皆さん、こんにちは♪
「お」繋ぎで失礼します。
長女がもうすぐ修学旅行です。この間入学したと思ったのに、なんてこったの早さです。
お吟さんは確か家族旅行でお休みか。
わたくしは旅客機が乱気流に飲み込まれたが無事着陸すると五年半行方不明だったことが判明し、乗客は年を取らず親は死んだり婚約者が死んだと思って友人と結婚していたりという集団浦島太郎SFサスペンスドラマ「Manifest」という米NBCのシーズン4まで1時間枠で60話の長編タイムトラベルを徹夜で見続けていたのでふらふら。(*^▽^*)ゞ。
ぴのこさん、ラスカルさん、ありがとうございます。
猫髭さん、ジャストアドバイスありがとうございます。
偶然美しい和服姿のお吟さんのお客さんたちに会ったこともあり、思い出深い能鑑賞となりましたのでね、推敲その一。
「一閃」
前列は秋の袷が占めて能
能楽師へインタビュアーも秋袷
秋灯や酔うてななめの太郎冠者
錦秋の能モノクロの囃子衆
横笛の一閃秋を鬼女となる
明日は珍しく旅館に一泊です。ふだんの子守のお礼にと婿が小さな旅に連れていってくれます。老舗旅館のようなので、「いびきの連れ合いと同室は無理だからシングル二つ取って」とは頼めませんので、さて、不眠症のお吟さんどうしましょ。「俳句は呼吸と一緒なんだから、百句詠んで徹夜で推敲したら?」なんて、誰です?百句ここに載せますわよ(笑)。
凄い、短時間でここまで推敲できるとはお見事。文句なしの連作五句!根っからの俳人ですねえ、お吟さまは。
横笛の一閃秋を鬼女となる
最高の〆句、「一閃」が効いてます。武満徹の「November Steps」の枇杷の撥の一閃がぴしっと響きます。(*^▽^*)ゞ。
水鳥の水→川でつなぎました。百合の木の葉は半纏の形をしているので半纏木(はんてんぼく)と呼ばれ、善福寺川緑地では桂の木に継いで黄葉が始まる大木で葉が大きいので落葉は道を埋め、善福寺川の水面を黄色と茶褐色の筏を組んで流れ、堰では流れ落ちる葉が水を潜ってまた筏を組み直すのが十一月の善福寺川の風物詩です。銀杏並木の黄葉は11月の22日頃が逆光に黄金色で空を覆い道を覆う見事な黄葉と落葉の一面の光景となります。また日毎に飛来する水鳥が川に和田堀の池に増えて行き、昨日は金黒羽白が和田堀を櫨紅葉の水鏡の中を群れていました。わたくしの新しい車椅子歩行介助のお客は荒川区に住んでいたので杉並区の自然に囲まれた環境には目を見張り、昨日は和田堀公園の翡翠が澄んだ鈴の音のような鳴き声を響かせながら飛んでいる姿を見て、飛んでいる翡翠を見るのは初めてと感激していました。帰りの道でも翡翠が川沿いの小枝に止って魚を狙う姿を見て車椅子から立ち上がってフェンスに掴まりながら翡翠の狩を見下ろしていました。今年の翡翠は下嘴も黒いので雄でしょう。雌に対して雄は小柄なので幼鳥だと雄か雌か嘴の色がまだ変化していないのかわかりませんが、魚を獲り逃がしていたので下手な狩人なのは間違いない。(*^▽^*)ゞ。
秋の能の連作はタイトルが「深秋の能舞台」なので秋と能が連作に出てくると重複になりくどいという印象をわたくしは受けました。一句目は切れが最後で面白いのですが、「能楽師へ」の二句目とかぶるので「聞き手も」が一句目の説明になっており、くどい。
秋逝くや酔うてななめの太郎冠者
が狂言の仕草が見える句で気に入りましたが「秋逝くや」が「秋深し」といった他の季語でもいいように思えるのが気になります。中七と下五が見事なので、「秋逝くや」が時間経過に詠嘆が入るので切れが動くように感じます。
「横笛の一閃秋の能佳境」は「秋の能佳境」を「酔うてななめの」といった狂言の佳境のシーンが見えるような描写にした方がいいと思います。「鬼となる美女深秋の能舞台」の「鬼となる美女」がそれに値するので、横笛の一閃で鬼となる秋から冬へ入る姿が描ければ「能佳境」という説明はいらなくなりますし、連作ですから狂言付きの能というのはわかるので、太郎冠者だけで狂言だと判るように能で鬼になるのは「葵上」における六条御息所や「道成寺」の白拍子といった女ですから能と女も省けます。タイトルを能の演題にすれば「能佳境」もはぶけるのでは。厳しいようですが、「能」は省略と象徴の「滅びと鎮魂の美学」ですから、説明が入ると締まりません。能が始まる前の観客から始める流れはいいので推敲すれば良い連作になると思います。
>「November Steps」
琵琶の撥に魅了されました。なんてカッコイイ形なんでしょう。弦と琵琶本体を鳴らしているように見えるし聴こえるんですが、どうなんでしょう。雅楽器には年々惹かれてゆきます。先日の能では、美女が鬼に変わる瞬間、舞台を切り裂くような横笛のピィーーーという高音が印象的だったのですが、今November Stepsを聴いていて、五連作がまとまっちゃいました。
「深秋の能舞台」
前列は秋の袷が占めて能 お吟
能楽師へ聞き手も秋の袷かな
秋逝くや酔うてななめの太郎冠者
横笛の一閃秋の能佳境
鬼となる美女深秋の能舞台
おそまつでございました(笑)。
