菩提寺にて母の一周忌をする。親戚は呼ばずに、娘たち三名でする予定が、うっかり釣りをしたい5年生を泊まらせていたので、一人留守番させるわけにもいかないので、五年生も連れてゆく。建立したばかりの本堂は、読経する僧侶の前にマイクが置かれている。紫の着物に黄色の袈裟という派手な法衣で、木魚を叩きながら大音量の美声で読経する若くにこやかな僧侶に、目を白黒させていた五年生、退屈せずに親族代表を務めてくれた(笑)。
午後からは、隣町の月見茶会へ。お供えは、月見団子・芒・里芋や色目のよい野菜など。お道具は秋尽しである。茶菓子の上用饅頭には、直径4㎝ほどなのに、「こよいは十五夜なり」の焼印が押され、十二単の紫式部の砂糖菓子がちょこんと乗っている。で、紫式部がでてくると、石山寺にちなんで(以前、猫髭様が異論を唱えていらっしゃった?)、近江八景の染付がなされた水差しが選ばれている。
お点前は、我らがお茶人の昔からのお弟子さん。ピンクの色無地に、かなり日焼けしたお顔はミスマッチなのだけれど、彼女、フルマラソン走者なのでご愛嬌♪
一杓に湯気の白さよ風炉名残 井沢正江
倉敷の茶房をお借りして、衣あそびの会二回目。六人とも着物好きなれど、約二名は、ふだん着が着物という強者。一名は、かすみ草の柄の洋服地から、独学で単衣を縫っておられたので、大拍手。話は尽きないが、約二名は幼子を預けて来ているので、3時でお開き。お吟が「姉御」と慕っている話し上手さんは、いつも講談師然としているが、珍しく娘を連れて来た今日は、漫才師の呆け役であった(笑)。
小鳥来と母の着物を解きをる 大木あまり
雨続きでやっと晴れて乾いたもんぺ、「いいないいなこんなの欲しいな」と褒めてくれた木工職人のかつみさんに発送する。お尻の下に大きなポケットの付いた、ちょっとお洒落なもんぺ。金蠅が自分のために縫ったのだけれど、似合わないからとお吟にくれたもの。こういうのは、お嬢さん育ちが穿くと、浮くのよね(笑)。
そば餅や浜田庄司の紬もんぺ 細見綾子
かのんさんの「よべの月」、始まってますよ♪
https://ameblo.jp/chez-kanon/
ぴのこさん、ラスカルさん、ありがとうございます。ぴのこさん、私も時々はオリーブオイルで磨いて、育ててゆきたいと思います。
風が吹くと桶屋がもうかる、、、じゃないですが、りんさんと倉敷の茶房で劇的な出会いが出来たのも、木工職人のかつみさんが刺子の半纏を着ていたからなのです。初めてお会いしたにこにこ顔のかつみさんに、とてもよく刺子の半纏が似合っており、思わず「よくお似合いですね」と声を掛けたら、「仕事で東北に長期滞在していたとき、農家のおばあさんと仲良くなって、丁寧に刺子された半纏をもらった。気に入って、冬じゅう着ているんだ」とおっしゃる。
それからずっとお吟の頭の中に刺子の半纏があった。一昨年の元旦に瑠璃蠅と、神社の能舞台で鼓を打つ知り合いを見届けたのち、倉敷の茶房へぜんざいを食べに行こうと歩いていると、ギャラリーのウインドに赤いバッグがあるのを瑠璃蠅が見つけ、二人して店に入った。しかし、10万円もするので、瑠璃蠅は迷いに迷っている。お吟はふらふらと店内を歩いていると、ふと↓の刺子のコートが目に入った。かつみさんの半纏に似ている♪しかも長い事売れなかったみたいで、手の込んだ仕立にしては、気の毒なくらい安い。瑠璃蠅は結局あきらめたけれど、お吟がいい初買をしたので、すぐ立ち直った。
で、予定より遅れて茶房に行き、ぜんざいを食べていた。そこへ、りん夫妻が入って見える、、、
刺子のコートを買っていなかったら、お吟たちはもっと早く茶房へ行き、りん夫妻が見える前に店を後にしている筈(笑)。
彫り美しき木椅子置きたり秋桜 柴田白葉女
おはようございます😃
お吟さん、理想の長椅子と出会えてよかったですね。運命的出会い。かつみゆきおさんも素敵な方。
私は今から30年前にホワイトオークの木の長椅子(ベンチ)と出会ってふたつ購入しました。それに合う同じ素材の長方形の大きなテーブルも。元々はウイスキーの樽だった木を利用して作ったものです。若い頃にしては高い買い物でしたが、無理して買ってよかったといまだに思います。引越しの先々に一緒に旅をしてきて、今も滋賀の我が家に。飴色になり、あちこち傷だらけですが、思わず撫でてしまうくらい。とても愛おしい長椅子です。
吉備団子のお店のギャラリーへ、「かつみゆきお木の仕事と写真展」を観にゆく。登山家にして木工職人の85歳のかつみさんは、小学生中学生の頃、朝晩新聞配達をしていた。家計を助けるためではなく、飼っていた犬猫鳩その他大勢の餌代を稼ぐためだったと言う(笑)。15歳で木工の仕事に就く。初めて倉敷に来たとき、一番先に出会ったのが、大原美術館の前で似顔絵を描いていた千本さんで(現在は道端での商いは禁止されている)、千本さんに気に入られて一晩泊めてもらったそうな。
若い頃は、前人未到の山へも登り、木工職人にとって大切な右手の指五本を、凍傷で失いはしなかったけれど、変形させて不自由である。昨年の夏には、コロナから肺炎になり救急車で運ばれて50日間入院している。それでも退院後、ぼつぼつ仕事を再開しているうちに元気になり、今年の春には、イスタンブールを起点にギリシャイタリアを歩き、スイスのアイガー北壁に眠る岳友に会いに行っている。
かつみさんは、自分でつくった椅子に、人懐っこい顔で座っておられた。最近ソファーで居眠りをすると腰が痛くなるので、木の長椅子が欲しかったお吟は、出会うことが運命であったかのような、↓くるみの木でできた長椅子を見つけて、買いたいと思った。耳が遠いかつみさんに筆談で伝えると、持って帰っていいと言う。お吟の財布と免許証に挟んだ予備のお金と夫の財布からかき集めて、現金が好きなので現金で払って帰った。
帰りしな、かつみさんが、お吟の久留米絣のもんぺを褒めるので、脱いで差し上げるわけにはいかないので、後日洗濯して郵送してあげる約束をした。すると、かつみさんの新著『遊びが仕事で 仕事が遊び』をプレゼントしてくださる♪
秋の夜の一つの椅子とバレリーナ 石田波郷
