夏のミニ句会を開催します。下記の開催要領に従い奮って投句して下さい。
2025夏のミニ句会・開催要領
1・投句期間 5月10日(土)~5月20日(火) 兼題句1句を含め当季雑詠4句
2・兼題 麦の秋 または「海」を詠みこんで
3・清記&選句 5月11日(水)~5月30日(金) 選句要領は後報
4・結果発表 5月31日(土)
アイビ-さん、お世話いただきありがとうございました。
小生の特選句の選評です。
8、凩や片意地張りて歩きをり
老いの一徹か?年を取るとともに丸くなるどころか何事にも片意地を張る
人がいます。作者自身のことを詠んだのかどうかはわかりませんが、わが身に
置き換え思わず苦笑しました。
毎日の日課とは言え、何も凩の中を行かなくとも良いのにと・・・。
16、八十路てふ未踏の一歩年明くる
以前、俳句の先生が「60才を還暦、70才を古稀、80才を傘寿と言って
お祝いをするが、これには深い意味があるように思う。不思議なものでその年
齢を境にして体調に変化が生じやすいように思う。人生80年時代と言われる
ようになったが、やはり80才を越えると大きな変化がある」とおっしゃって
たことを思い出しました。
私自身、八十路の半ばを越えましたが、まさしく未踏の坂道を歩いています。
作者は、新年に傘寿を迎えいよいよ八十路に踏み入ることになるのでしょうか。
「年明くる・・・」には、大いなる決意のようなものを感じ取りました。ます
ますのご健勝そしてご健吟をお祈りいたします。
29、鳥の目で見たる世間の去年今年
昔から「鳥目」と言って鳥は夜間は見えず人間よりも視力が劣ると言われてい
ますが、専門家の話ではそれは全く逆で鳥は人間の見えない紫外線が見え、視界
も広いうえに、何よりも遠いところと近いところを同時に見ることが出来るそう
です。作者はそこに着目して、鳥たちには今の人間の世界がどのように見えるの
だろうと想像したのでしょう。
世界では果てしなく続く悍ましい戦争、日本では金にまみれた政界そして元日
早々の能登半島地震など。鳥たちに感想を聞いてみたいですね。
大変面白い句だと思いました。
以上
新之助です。
アイビーさん、本句会の幹事ご苦労様でした。
今回の句会で抜群の成績の野の風さん、てつをさん、おめでとうございます。
では、小生の選句感想を思いのまま述べさせて頂きます。
もし、読み違えがあったら、遠慮なくご指摘下さい。
1.当季雑詠の部
☆初景色この明るさにある余生(泉也)
初景色の明るさを今年1年の歩み(余生)と結んだ表現が良いと感じました。
どうぞ、楽しい1年になりますように。
☆天職と思えばぬくし蓮根堀(アイビー)
普通の人は、寒い時期に泥にまみれて行う「蓮根堀り」を嫌うものですが、作者はそ
の作業を天職と感じてされ、見事な蓮根のほか、労働の成果として体が暖かくなられたことを楽しく詠われている点が面白いと感じました。
☆方言でそっと囁き雪女郎(野の風)
雪女郎から津軽弁で囁かれた作者は天から奥様が舞い降りたかの気持ちで心が躍ったのではないでしょうか、上5の「方言で」の選択が成功した句と思いました。
☆老ゆるとも耄にはならじ初日記(てつを)
最近、図書館から有吉佐和子の「恍惚の人」を借りて読んだばかりですが、その本に出てくる83歳の老人の老いぼれぶりを見事に描いています。
本作者が、今年も一つ年をとっても、自分は耄(老いぼれ)にはならないぞとの堅い決意を初日記に
書かれた気持ちはよくわかります。
そういう意味では、俳句はボケ防止に最適と言われていますので、お互い、本句会で切磋琢磨しましょう。
2.兼題句の部
☆去年今年いのち一つに何望む(野の風)
あれこれでなく、人間にとって、一番大切なものは命です。そのことは、去る1月二日の飛行機事故で
持ち物は捨てて30秒で地上に脱出できた出来事が見事に物語っています。
本句もこの点を踏まえての句でしょうか。
☆余生とは余りにあらず青木の実(てつを)
「青木の実」の写真を検索で拝見し、とても綺麗な紅色で若さを感じる姿を見て、作者の願いが
良くわかります。また、本句を通じて、「青木の実」という素晴らしい季語があることを知りました。
☆晩歳やあるがまま是と去年今年(泉也)
いつも等身大の句を出される作者ならではの句を感じました。
今年も、本句会の最長老として、お元気な句を期待しています。
☆鳥の目で見たる世間の去年今年(アイビー)
作者は、鳥が空から見下ろして見ているような見地でこの世の実情を見ると
昨年に比べて、今年はどのように生きたら良いかと思考されているということでしょうか。
作者ならではの、難解な句と思いました。
特選で本句を選ばれたてつをさんの本句に対する感想を是非お聞かせ下さい。
以上
2024年冬の句会 互選結果
俳名 雑詠 兼題 総合
野の風 15 6 21
てつを 13 6 19
新之助 13 5 18
泉也 9 6 15
アイビー 8 6 14
① 当季雑詠の部
【Aブロック】泉也 9点
1 暁闇に身を引き締めて初日待つ 3 野の風、てつを、アイビー、
2 初景色この明るさにある余生 3 野の風、アイビー、新之助、
3 初鏡齢重ねし顔なるや 2 アイビー、新之助、
4 東雲に威を正し啼く初鴉 1 てつを、
【Bブロック】新之助 13点
5 元旦の夜空仰ぎて能登悼む 4 泉也、◎野の風、てつを、
6 天空に雲一つなき二日かな 3 泉也、野の風、てつを、
7 成長を願い三年日記買ふ 2 野の風、アイビー、
8 凩や片意地張りて歩きをり 4 泉也、◎てつを、アイビー、
【Cブロック】アイビー 8点
9 お降りのそれと知りたる道の色
10 制服に着替へ社長の初詣 1 新之助、
11 天職と思へばぬくし蓮根掘 4 泉也、野の風、てつを、新之助、
12 冬菊の色扱き混ぜて一括り 3 泉也、野の風、てつを、
【Ⅾブロック】野の風 15点
13 米量るこつを覚えて冬籠もり
14 方言でそっと囁き雪女郎 5 泉也、◎アイビー、◎新之助、
15 地吹雪の白の世界の殺気かな 5 ◎泉也、てつを、アイビー、新之助、
16 八十路てふ未踏の一歩年明くる 5 泉也、◎てつを、アイビー、新之助、
【Eブロック】てつを 13点
17 棒切れを離さぬ子ども落葉焚 3 泉也、野の風、新之助、
18 老ゆるとも耄にはならじ初日記 4 ◎野の風、◎新之助、
19 美(は)しきもの汚きものも冬の川 5 ◎泉也、野の風、アイビー、新之助、
20 ふた組の鴛鴦舞ひてをり宮の池 1 アイビー、
②兼題句の部
【Fブロック】野の風 6点
21 去年今年いのち一つに何望む 3 泉也、アイビー、新之助、
22 来し方を思い出しては去年今年 3 泉也、てつを、新之助、
【Gブロック】てつを 6点
23 去年今年幕下り幕の上ぐるごと
24 余生とは余りにあらず青木の実 6 ◎泉也、野の風、◎アイビー、新之助、
【Hブロック】新之助 5点
25 八十路をば楽しく生きん去年今年 3 泉也、◎野の風、
26 除夜の鐘煩悩残し眠りをり 2 野の風、てつを、
【Ⅰブロック】泉也 6点
27晩歳やあるがまま是と去年今年 3 アイビー、◎新之助、
28お屠蘇酌み今年も目指す生一本 3 野の風、◎アイビー、
【Kブロック】アイビー 6点
29 鳥の目で見たる世間の去年今年 4 野の風、◎てつを、新之助、
30 尼寺に女の生活(たづき)蒲団干す 2 泉也、てつを、
間違いその他不都合な点連絡下さい。
新之助さんの選句をいただきました。これでアイビーも含め投句者全員の選句が揃いましたので、スケジュールを前倒しして明日21日の正午を期して結果を発表したいと思います。
新之助です。
次のように選句します。
アイビーさん、よろしく、お願いします。
記
1. 当季雑詠の部
2,3、10,11,◎14,15,16、17,◎18,19
2. 兼題の部
21,22,24,◎27,29
以上
アイビ-さん、お世話になります。
以下の通り選句いたしました。よろしくお願いいたします。
○当季雑詠の部
1,4 5、6、◎8 11,12 14,15、◎16
○兼題の部
22,26、28、◎29、30
以上
野の風です。
アイビーさん、お世話になります。
選句しました。
当季雑詠
1,2,◎5,6,7,11,12,17,◎18,19
兼題
24,◎25,26,28,29
野の風さん
俳句ステーションむの泉也の駄句、披露いただき恐縮です。私も二か月連続に驚き喜んでいます。
アイビーさん
句会お世話でした。
泉也の選です。よろしく
雑詠の部
5, 6, 8, 11, 12. 14,◎15, 16, 17, ◎19
兼題の部
21,22 ◎24, 25, 30
泉也さんの選句をいただきました。選句は投句と違いますので、非表示にはしません。ご了解願います。