◆ここは「MY DEAR掲示板」です。
詩をある程度の期間書いている方、詩に意欲的に取り組みたい方、詩人に向け成長を目指す方はこの掲示板をご利用下さい。
あなたの詩をしっかりと読み、評や感想を、しっかりと書かせて頂きます。
ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。
(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
あきらめてしまう前にMY DEARに来ませんか?
MY DEARは投稿された作品全部に評をお返しします。
本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。)
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・月下
お酒は飲めますか?
いえ、ちっとも。一口飲んだだけで顔が赤くなってしまいます。
そうですか。それは残念です。
飲めない私からすると美味しさが分からないんですよね。お酒。
そうですね。楽しみ方はそれぞれだとは思いますが……私の場合は酔うために飲んでいますね。
酔うため、ですか?
ええ。色々と忘れて……いい気持ちになるのです。
酔うと気持ちいいのですか?
ええ。とても。酔うだけなら酒なんて飲めなくても酔えますがね。
真っ暗な夜の中
真っ赤な月だけが二人の男の会話を聞いていた。
・そう快期
数々の難事件を
わずかな手がかりからトリックを暴き
自白にて事件を明らかにしてきたことを
三百以上ほど表彰された
名刑事がいた。
彼の名前は紅林麻雄といった。
もっとも
その誕生の経緯には
警察の手で解決したという
筋書きが必要だったという説がある。
・ほろ酔い期
酒以外にも酔えるとは?
色々ですよ。ありふれた表現ですが「自分に酔う」と言うでしょう。
あぁ。言いますね。
でしょう? 酒で酔う時も、自分に酔っている時も同じです。いい気持ちで、自分が大きく見えて、酔っていることに自覚はない。
なるほど。でも、私は人様に自慢できるほど大層な実績はありません。
酒はその点いいですよ。酔うのに実績なんて要りませんからね。
男は一旦言葉を切って、繰り返す。
酔うのに実績なんてものは要りません。
・酩酊
捏造、拷問、冤罪。
言葉に並べれば、簡単で
おぞましい言葉が並ぶ。
その言葉たちが紅林麻雄の実態だった。
その彼の精神は
部下にまで及び
負の歴史が確実に刻まれた。
・泥酔
例えば
どんな言いがかりでもいい。
その言い分が
何かを動かす。
自分の言葉の影響力。
それに酔う。
例えば
どんなくだらない言い分でもいい。
その言い分は
誰かしらには
正しいとされる。
自分は正しい側なのだ。
立場なんて
目に見えないもの。
正しいなんて
目には見えないもの。
気持ちよくなっている様子は
酔っているようなものだ。
そう……
実績なんていらないのだ。
・昏睡
紅林麻雄は二階級降格し
刑事の立場からおろされた。
やがて、依頼退職して
その年、脳出血に至る。
数々の人生を奪ってきた者の末路は
あっけないものだった。
・闇夜
充分に
充分に
その悪魔を生む種は
人の中に植え付けられている。
自分が追い詰められることで芽吹く。
誰かを追い詰めることで芽吹く。
大義、立場、快感という
栄養素を注いでやることで
花が咲く。
花が咲けば
美味しく酔える。
甘い
甘い
天獄の味。
その味は誰もが
獄楽と思えるもので
誰をも誘惑して
酔いへと沈めて行く。
夜が明け初めるころ
未だ街々が夢の残り香に
囚われているとき
すでに、おまえは
たぐいまれな工芸品の
創作に余念がない
クチナシの木陰の
清浄な大気の中を
空中ブランコの乗り手よろしく
あちらへ行ったり、こちらへ来たり…
せっせと仕事を続けている
―きっと、知っているのだろう
今日は晴れて
雨の心配のないことを
おまえは
小さな身体で
いそがしく
身軽に動き回りながら
自分の身体の
何十倍もの大きさの
タペストリーを編み上げていく
やがて
張り巡らされた糸の模様が
夏の朝日を浴びて
くっきりと浮かび上がり、
キラキラと輝き始める
―もうすでに
光の芸術だ
だが
ここで、わたしは
ふと疑問に行き当たる
こうして
丹精込めて
いささかの手抜きをすることもなく
仕上げられ
あたかも美の女神に
ささげられたような
この作品は
なぜ、ただひたすらに
鑑賞するためのものではないのか?
なぜ、この繊細な織物が
同時に
巧緻を極めた残酷な
狩猟の道具であり得るのか?
やがて
アゲハチョウやトンボが
不注意にも
この透明な繊維に
羽や脚をとられ
ひきはがそうと
必死にもがく、そのとき
それまで
ただじっと
タペストリーの中で
修行僧のように
穏やかに待ち構えていたおまえは
突如として
その雰囲気を豹変させて
凄腕の殺し屋の本性を
剥き出しにして
不運な獲物に襲いかかるのだ
おまえが創り出した作品だけではなく
おまえ自身が持つ
この解き難い矛盾は
わたしを悩ませる
果たして
おまえは芸術家なのか?
それとも無慈悲なハンター?
あるいは
自然の理の全てをわきまえた
賢者なのか?
そうして
わたしは
美しい罠にかかった
犠牲者たちの遺骸を
あらためて振り返り
このように
悟らずにはいられない―
自然の産み出すものに
意味のないものはない
いかなるものも
残酷なまでに実用的で
無駄がなく
それゆえにこそ美しい、と
本作「不穏」を読んで下さりありがとうございます。以前からご指摘頂いている、読み手に伝わる詩を書くために、唐突な表現や散漫になる思考をまとめる推敲が課題でした。本作でも、飛躍してしまう思考の橋渡しする言葉を考えるうちに、どんどんテーマを広げてしまいました。今回、滝本様のご指摘のお陰で、詩の中にいろんなものを詰め込みたい衝動に任せて書くことは、自分の力不足を直視しない為の対処になっていることに気づきました。まずはご助言通り、一つの詩には一つのことを書き、シンプルな作品を書くことで、言葉のチョイスや内部から湧き上がる感情を表現する訓練をしたいと思います。
かみなりが轟く夜、どこかで神様が泣いている。だから僕も泣く。
みんな鳴いている、にわとりも、こおろぎも、あまがえるも。
そんな日は決まって嵐の日で、空も鳴いているということだ。
幸せに手が届きそうで届かなくて、歯がゆい想いをするのはみな同じだ。
だけどオレンジジュースの橙の甘さはそんなことを笑い飛ばしてくれる。
黒いライオンが眼の前にあらわれて、僕のことを威嚇する。
僕はジャングルの王者に怯えながらも尋ねた。君も? 君も何かを探しているのかい?
黒いライオンはたてがみをぶるぶる降って僕の声援に応えた。
制服を着た応援団が何もつけていない旗を一心不乱に降る。何をつければいいのかまだわかっていない。
未来の君の何を応援できるのかまだわかっていない。
そのときカピバラが眼の前を通り過ぎようとしていた。みんな固まってカピバラのお尻に眼を奪われた。
雷の力で蛍光灯が何十本も光って回る。いよいよ本番がやってきたのだ。
いったいなんのことかわからないが、それはこの際問題じゃない。
黒いライオンが踊る。僕が怯える。カピバラがお尻を振る。
いつのまにかキリンが無数に乱立していてぴんぴんに伸ばした首をすこしでも空高くまで届けようとしている。
やっぱり応援団なんだね、何を応援しているのだろう。ここは学園の柔道室だ。
生まれる。
生まれる命がある。
この瞬間にも生まれる命がある。
亡くなる。
失われる。
この瞬間にも失われる命がある。
全ては命のために、泣くのも、踊るのも全て。
さあ、答えは明かされた。饗宴を始めようじゃないか。料理もたくさん用意しなければならない。
だからうさぎも豚も牛もやってきている。自ら進んでその身体を差し出す。料理人もやってきた。
食べる人も動物もたくさんやってきた。この狭い部屋では足りない。外へ出よう。
広い運動場にはたくさんの生き物が祝っている。
僕も、僕も宴に参加しよう。
僕は傍にあったなんだかわからない肉の塊にかぶりついて
国旗を振ってビールをがぶがぶ飲んだ。
やがて朝がやってくる、朝にはこの饗宴も終わる。
神様が流す大粒の涙がオーケストラになって僕たちを動かす。
終わらない終わらないよいつまでも。だってずっとなんだから。
ずっと命は始まり終わりを繰り返すのだから。そっか終わらないんだ。
じゃあ終わりに向けて盛り上げることも無意味なんだね、みんな、いったん落ち着こう。
静寂がやってきた。みな、お祭りの異様な熱気に心奪われていた。
これも神様の導きだ。今は静かに次の宴を始めるための後片付けをしなきゃならない。
僕は疲れた。ずっと騒いでいたから当たり前だ。この紙コップを片付けたらいったん眠ろう。
黒ライオンがおおきなあくびをした。
僕も大きなあくびをした。
ばたん。
僕が背中から布団に倒れ込むのと道場の扉が閉じるのと同じだった。
僕はしばらく泥のように眠る。宴はおわらない。他の道場ではまっさかりのところもあるのだ。
だって神様もたくさんいるんだから。
百貨店の袋にいっぱいの
単語帳の束
O文具店で毎週買い
単語を書きつけて
電車の中で記憶した
単語帳をよく買う大人は
めずらしいらしく
わたしが行くと
学習の進捗を聞いてくれた
新しい商品が入ると
おまけしてくれて
次からは
それを買うことになった…
そうして
紙袋には地層ができた
下層にブルー
中層にグレーとブラウン
上層には表紙ツルツルのグリーン
わたしの学習も
固着して一段落し
便利なアプリが登場し
単語帳を買う必要は
なくなった
それでも
O文具店で
単語帳を買っていた
空白の単語帳が
紙袋の上の方に
すまなそうに
交じっているのは
そういうわけだ
アプリもいいけど
やっぱり
単語帳だよ
手を動かさなきゃ
なかなか覚えられないよ
モノにした人は
皆 そうだったよ…
ほんとうだ
紙袋一杯の単語帳とともに
わたしは転居した
きたないわね!
もう いらないでしょ!
と妻に言われたとき
思わず
袋を手で抱えた
久しぶりに立ち寄った商店街
O文具店は閉店していた
創業77年の貼り紙
「ここで買うのが習慣だった」と
言ってくださるお客様との出会いの
一つ一つが
私たちの大切な宝です
ここで買うのが習慣でしたよ……
わたしは
単語帳をここで
また
ずうっと買おうと思って
やってきたのだ
それは
アプリなどない言語の
気に入った言葉を
好きなときに
好きなように
自分で選んで書きつける
そんな特別な
単語帳をつくるためだ
紙袋に一杯になるまで
O文具店のシャッターに
ざらっと触れる
いったい
何年かかるか分からないのに
同伴者の励ましの声は
もう 聞こえてこない
ひまわりのえがかいてあるゆかた
わたしのバアバがつくってくれた おきにいり
ひまわりのゆかたをきて おまつりにいった
かぞくぜんいん ゆかたをきてあるいた
しらないひとから「きれい」「かわいい」と
こえをかけられてうれしかった
かきごおりをたべて キンギョすくいして
だいすきなイカやきをもってあるいているとき
めのまえからタッくんがかぞくであるいてきた
「こんばんは」「こんばんは」
あいさつとえがお だいすきなタッくん
あえてうれしい
タッくんママもわたしのゆかたほめてくれた
でもでもね タッくんがわたしにいったんだ
「くいしんぼうだなあ イカやき あるきながらたべるの」とニコニコとわたしをからかった
わたしははずかしくて なきそうになった
「わたしのじゃないもん!パパのだよ!」
とイカやきをパパにおしつけてなきだした
「おとうさんのじゃないだろ!おまえのだろ!」
タッくんはもっとからかった
わたしはないてはしりだした
じんじゃのはじっこにすわっていると
タッくんがきた
「ごめん」といってとなりにすわった
タッくんはそのあと「おまえのことすき」って
いってきた
わたしはうれしくてなきだした でもへんなんだ
イカやきのなみだはしょっぱいかんじ
いまのなみだは なんかあじがちがう
なんでさっきとなみだのあじがちがうんだろう?
そんなとき よるのそらにドン!ドン!
ヒュー ドン!はなびがあがった
タッくんとわたしはたちあがって そらをみた
タッくんがてをつないでくれた
はなびはキレイだったけど いろやおおきさを
おぼえていない
おぼえているのは タッくんとてをつないで
ふたりきりになれたことだけ
このまま じかんがとまってほしい
ずっとずっと タッくんとふたりでいれるから
SAX奏者・作曲家OLIVER・NELSONに「MISS FINE」という曲がある。
比較的地味だが、知る人ぞ知る。私は名曲と思っている。
一説によると、これは彼の姉さんか、妹さんをイメージして作曲したとされているが―。
「OLIVERさん、そうじゃないでしょ?あなたのかつての恋人KARENさんのことでしょ?」
*
なあ フィル
昨日は不思議な日だったよ
君も知ってるだろ?
僕が昔付き合ってたKARENのことさ
“ロデオ・ドライブ”を歩いていてね
偶然 彼女を見かけたのさ
僕はびっくりして
彼女に気取られないように
とあるカフェの物陰で彼女を見てたんだ
*
Walkin’
歩く 歩く
歩いてゆく
足許SHINY STOCKINGSの
KAREN
ブロンド髪を風に流して
心持ち あごを上げ
来るべきものに向かって
歩いてゆくようなしぐさ
そこに爽やかな意志がある
実は彼女
OLIVERがいるのを知っていた
近づいて声をかけてもよかった
が そうするには
すでに何かが失われていた
気づかないふりをした
よそ行き顔
よくあることだ
ただ
心の中で呟いてはいる
OLIVER ごめんなさい わたし もしかすると
あなたとは違う世界に生きていたのかもしれない
*
KARENは颯爽と歩いていく感じだったな
おそらく 今も順調で
幸せなんだろう
もう 僕は何も言うことはないさ
ただ
彼女の愛称として
「MISS FINE」と言ってあげたい
過去も今も未来さえ―
それだけさ
いろいろあったけど
今は
懐かしい想い出だけが残っている
笑顔で後ろ姿を見送ったんだ
*
OLIVER・NELSONはJAZZの世界で充分成功した。
彼女KARENも違う世界で成功したことだろう。
そして今は、
「MISS FINE」として、
満たされているに違いない。
滝本様、今回も丁寧な評と感想をありがとうございます。
ホラー味があるお話が好きで、よく頭の片隅で考えています。考えていたネタと民話や伝承の雰囲気が合わさってこの詩が形になりました。
この詩のテーマは恐怖のベクトルを「ずらす」ことでした。謎のしゃれこうべが嗤った時、死という災厄が己や家族ではなく身の回りに「ずれて」訪れる。お決まりのレールからあえて脱線してみるということにも挑戦しています。色々と手を出して経験を積んでいきたいです。
ご指摘のように、恐怖だけでなく少しユーモアも感じて頂ける詩になっていて良かったです。
次回の投稿もどうぞよろしくお願いします!
夏が過ぎ去ろうとしていることを感じつつ
それでも
夏が終わりを告げない
いや
告げたくないのだろうか
仕事で汗だくになりながら
麦茶で一息つく
一息つきながら週末の予定を立ててみる
山や川を見に行こうか
カフェでまったりしたり
映画を観ようか
色々と行きたい所が次から次と出てくる
たまには
自分にご褒美をあげてもいいんじゃないかと思う
自分を大切にしてから貴方の事を考える
この感情はわがままなのだろうか
自問自答を繰り返しながら
日帰りでもいいからどこかへ行こうよと
貴方を誘ってみよう
どこかへ行きたそうだったし
私もどこかに行きたい気分なのと
計画するだけでもワクワクする
仕事に身が入る午後の一時
手を握る、握られる
父母の
大きな手に包まれる
手を握る、握られる
恋人、やがて妻の
たおやかな手を優しく包む
手を握る、握られる
子の
幼き手の求めるままに
刹那に感じる、手のひらの温かさ
重ねた手から伝わる思い
手が手を求めている、お互いに
それでも、手は離れていく
手を握ることの気恥かしさ
続く日常に、思いは薄れていく
気づく
もう、あと少ししか握れない
小さくなって、しわだらけの父母の手
大きくなって、瑞々しい子の手
そうして、つなぐ妻の手の温かさ
ともに時を過ごす、過ごした記憶
手を携えて、二人で歩んできた人生
手を握る、握られる
老いた父母に、いたわりと感謝を込めて
最期のお別れに手を握る
もう、応えない
ありがとう
さようなら