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★★ << 2つの掲示板のご案内 >> ★★

◆ここは「MY DEAR投稿掲示板」です。
詩に意欲的に取り組みたい方や、詩をある程度の期間書いておられる方、
また、詩人に向け成長を目指したいという方もこの掲示板をご利用下さい。
あなたの詩をしっかりと読み、評や感想を、しっかりと書かせて頂きます。
ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。
自分の大切な表現としての「詩」に、どうぞ、ここで磨きをかけていって下さい。

「MY DEAR投稿掲示板」は、投稿された作品全部に評をお返しします。
本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。

なお「MY DEAR投稿掲示板」では、新規ご参加の際に、ペンネームとメルアドの届け出が必ず必要です。
これは掲示板内の安全を守るために、管理人に限って把握させて頂くものです(他へは一切出しません)

 ★★新規ご参加の際は、★★
 HP(掲示板上の「ホーム」ボタン)の、トップページ右側にある管理人リンクから、必ず届け出をお願い致します。
 これは参加者全員にお願いしております。
 
<お詫び>
 今年に入ってから、お問い合わせフォームが故障していて、私の方に連絡が届かない事象が発生していたことが判明しました。
 もしお問い合わせフォームからご連絡頂いていた方がありましたら、ご迷惑をおかけしました点、お詫び申し上げます。
 ご連絡方法につきましては、上記のHP管理人リンクからご連絡頂く方法に統一させて頂きますので、あらためてよろしくお願い申し上げます


◆初めて詩を書く方や、おっかなびっくり詩を書いてみようかなあーという方、
「MY DEAR投稿掲示板」ではハードルが高すぎるよと感じる方には、別途、

   <<初心者向け詩の投稿掲示板>>
https://www3.rocketbbs.com/13/bbs.cgi?id=mydear

をご用意しております。(上記リンクから飛んで下さい)
こちらは、「メルアド届け出不要・いきなり書き込みOK・出入り自由」ですので、
なんら気にするところなく、いつでも詩を書き込んで頂けます。
誰でも、どんな人でも、気軽に詩に親しんでもらうための掲示板です。学生さん、小中学生の方も歓迎です。
投稿された詩については、詩を読んだ感想を、レギュラーメンバーの誰かが、手短なコメント(5行程度)で返してくれます。

どうぞご希望に応じて、各掲示板をご利用下さい!!!

編集・削除(編集済: 2026年05月30日 02:08)

いつか  May

遮光カーテンの隙間から漏れる光が
私を目覚めさせる
晴れでもない
雨でもない
鈍い銀色の朝
頭の上をパタパタ小さな足音が歩き廻ってる
いけない起きなきゃ
老いたあの子が漏らしてしまう
飛び込むダイニングキッチン
嫌いだこの部屋
ごちゃごちゃ狹い
あの子がいない
不意に姿を消してしまう老猫は
出窓のカーテンの向こうで眠っていた
私、左側が見えないんだよ
心配するじゃないか
キミのせいじゃないけど

横たわるゴツゴツの背中を撫でる
若い頃からの白いお髭
子猫が毛づくろいしてあげてる
キッド
まだ大丈夫だよね
大丈夫

赤ちゃんの頃から抱っこが嫌いで
肩によじ登って来たこと
ちょこんと肩に留まる写真が一枚
近ごろ私の指をペロペロ舐めるのは何故
以前はしなかったのに何故
ママ此処にいるよ

大丈夫だよ
大丈夫

編集・削除(未編集)

泉  aristotles200

遠い遠い昔
砂漠の彼方にある
黒い泉の水を飲み
不死と化してしまった

望まぬままに
世の中に生き続ける

ある日、古い文献に
不死を解く泉があると知る

死ぬための旅が始まる

   ✳

千年をかけて
様々な国を訪れ
泉を見つけては飲む

何も変わらない
未だに生きている

方法を変えよう

巨万の富を築き
大邸宅に籠もり
世界中の泉の水を
取り寄せる

最近は
衛星画像で確認できる
どんな秘境でも
探検隊を送り、取り寄せた

高価なシャンパングラスに
秘境の水が注がれる

今度こそ、と
一息に飲み干す

沈黙ののち
ナイフを腕に当てる
傷一つつかない

深いため息をつく

世界中の国を旅して
幾多の戦場を渡り歩き
虐げられる民の姿と
王侯貴族の興亡を目にする

巨万の富を得て
今や世界を支配している
それでも
叶えられないことが
いくつもある

睡眠だ

泉の水を飲んでから
数千年
一度も眠ったことがない

酒を飲んでも
酔うことはなく

どんな美食も
味はしない
あの砂漠の
砂を噛むような感覚

不老ではない
泉の黒い水を飲んだとき
私は死んだのだ

   ✳

今、ここは
いや、きっと未来
終末戦争で世界が滅んでも
たった独り
荒野を彷徨い続ける

駄目だ

戦争は許さない
核兵器は全て廃絶した
差別のない
恒久的な平和と共生社会

三つの高層ビルを土台に
巨大な神殿が建てられ
神として祀られている

最奥にある
豪奢な部屋に住んでいる
高い、天井まで届く
書架に囲まれている

毎日、人々の悩みを聴いては
解決する
世の中を正しく導いていく

独りになって
たまるものか

いつかは
不死を解く泉の水が届き
この仕事から
解放される時がくるはず

太陽が
赤く大きく膨らみ
赤色巨星になる前に
死ななければ
独り、宇宙を彷徨うのか

冗談じゃない

   ✳

地球を
惑星ごと宇宙船に改造して
人間たちを連れて
外宇宙に旅立たねばならない

泉は
地球にあるとは
限らない

編集・削除(編集済: 2026年08月14日 10:19)

水無川 渉様  御礼  三津山破依

丁寧に読んでいただき、ありがとうございます。

基本的に、説明語を省き、雰囲気から伝わるよう練っているつもりです。
「細部まで丁寧に作り込まれた」と言っていただけたことが、何より救いになります。

ありがとうございました。

編集・削除(未編集)

ふうりん  じじいじじい

チリーン チリーン ふうりんのおと
ベランダにつるした ちいさいふうりん

かぜがふくと おとがなる
あついひは すずしくかんじる
きもちがいいおと

たいようにあたってあつくなっているのに
どうしてすずしくかんじるのかな?

でもふしぎなんだ
ふゆにふうりんのおときいても
さむいだけでかわらない
どうして あったかくならないのかな?
ふゆはあったかくなればいいのに

編集・削除(未編集)

補足  島 秀生

ドメイン名とは「poemーmydear.com」のことです。

ホームボタンの元の設定は「http://poem-mydear.com」なのですが、
これが「https://」でないために、スマホのアップデート後に、引っ掛かる事象が発生しております。

(昔からあるサイトや、個人のサイトのほとんどは「S」なんかついてないのね。
 それでフツウなのに、ご無体なスマホ側のアップデート対応であります)

編集・削除(編集済: 2026年08月13日 21:38)

★★ MY DEARのHPアドレスについてのお知らせ ★★  島 秀生

今回のスマホのアップデートで、
サイトアドレスのアタマが「https://」(最後にsが付く SSL認証あり)でないものは、
すぐにサイトに飛ばないで、

 「この接続は安全ではありません → 続けるor戻る?」の画面が、まず表示される形となりました。

ここで「続ける」を押さないと、MY DEARのサイトに飛ばない形となりましたので、

ホームボタンの設定を、ドメイン名から、
本当のサイトアドレス「https://poem-mydear.art.coocan.jp/」に変更しております。

(皆さんに覚えてもらいやすいように、ドメイン名で飛ぶように、読み替え設定をしていただけで、
 本当のアドレスは、もともとこれなのです。)

「 s 付き」でないと接続しにくくなる現行の流れにおいては、
ドメインより、本当のサイトアドレスで、「お気に入り」や「ブックマーク」を登録しなおして頂いたほう良いと思われますので
すみませんが、登録変更方、よろしくお願い申し上げます。

(一度、ホームボタンで飛んで、表示されるアドレスをコピペして頂いても可)

編集・削除(編集済: 2026年08月14日 02:08)

水無川 渉様 お礼  ゆづは

この度も、拙作『星を食む鳥』への丁寧なご講評をありがとうございます。
作品の世界観、イメージの連鎖や孤独感の広がりを掬い取っていただけたこと、とても嬉しく思っております。
また、「珠玉の掌篇」とのお言葉も、大きな励みとなりました。
今回いただいたお言葉を胸に、これからも自分なりの視点とイメージを大切にしながら、創作を続けてまいります。

編集・削除(未編集)

御礼 水無川 渉様  aristotles200

水無川 渉様
拙作「点呼」にご講評とご感想をいただき、ありがとうございます。
佳作半歩前とのこと、精進します。

本作、内容に関してはご指摘の通りです。
一つだけ補足があり、この詩の情景は、詩人としての私が視る、日常の通勤風景の心象そのものです。
大戦が終わり、この国は民主主義社会となりましたが、実はしていることは変わらない、世の中も、世界も、戦争は続いている。
絆ですら、家族との思いやりの関係を周囲に広げていくのではなく、全体主義を賛美します。
人間とは、いつまでも苦しみ続ける、そんなイメージです。

最後のシーン、これは現実です。私たちは会社に向かいます。故に物足りなく終わります。
私たちは社会に奉仕=労働する為にばらばらに散るのです。

とはいえ、作品として読者様を想定すれば、確かに捻りが足りません。ご指導の通りに、最後を書き直してみます。
本当は、心が悲鳴を上げている描写を入れたかったのですが、世界観が崩れてしまい、上手く行きませんでした。

今回も、作品を深く読み解いていただき感謝します。
次回も宜しくお願いいたします。

編集・削除(編集済: 2026年08月13日 08:21)

感想と評 7/28~30ご投稿分  水無川 渉

お待たせいたしました。7/28~30ご投稿分の感想と評です。コメントで提示している解釈やアドバイスはあくまでも私の個人的意見ですので、作者の意図とは食い違っていることがあるかもしれません。そもそも詩の解釈に「正解」はありませんので、参考程度に受け止めていただけたらと思います。
 なお私は詩を読む時には作品中の一人称(語り手)と作者ご本人とは区別して、たとえ作者の実体験に基づいた詩であっても、あくまでも独立した文学作品として読んでいますので、作品中の語り手については、「私」のように鉤括弧を付けて表記しています。

●ゆづはさん「星を食む鳥」
 ゆづはさん、こんにちは。結論から言いますが、これは文句なしに佳作です。まずタイトルで興味を引かれ、そこから最終行まで続いていく美しいイメージの連鎖に酔いしれました。ファンタジー的な舞台設定ではありませんが、現実の世界を描いていても、ゆづはさんの持ち味であるやや暗めの幻想的な雰囲気は十分伝わってきました。
 これは推測ですが、この詩は夜の庭に落ちている黒い傘を作者が目にしたことから着想したのではないかと思います。「黒い傘=鳥」のイメージはそれほど突飛なものではありませんが、その鳥が宇宙の果てにある星の最後の輝きを食べて墜ちてきたものだというイメージの飛躍は素晴らしいです。これは部屋の中に横たわる名付けられない登場人物の心情を表していると思いますが、鳥と星のイメージによって、その孤独感や哀しみが宇宙大の広がりを持つようになっています。
 まさに珠玉の掌篇というにふさわしい作品だと思いました。ありがとうございました。

●aristotles200さん「点呼」
 aristotles200さん、こんにちは。これは以前ご投稿いただいた「笛」に通じるような、全体主義的ディストピアをテーマとした作品と言えるでしょう。雑多な人々が満員電車に詰め込まれ、会話もなく同じところに運ばれていくという通勤ラッシュの状況はそれ自体ディストピア的と言えますが、この詩ではそこにさらにひねりが加えられています。
 沈黙ではなく号令と点呼、かけ声があり、動いているはずの車内でさらに行進する、といった描写は通常の通勤電車の状況とは正反対です。ここで作者はラッシュの持つ非人間性をグロテスクに戯画化しているのだと思いました。そこにはブラックユーモアさえ感じられます。そんな中で、乗客たちが目に涙を浮かべて「ご一緒できて、光栄でした」と言う場面は、そんな抑圧的な状況にともに身を置いた者同士の絆のようなものを表しているようで、心に沁みるものがありました。
 駅構内と電車内の情景は素晴らしかったのですが、最終連の終わり方にはやや物足りなさを感じました。ひととき電車の中でともに過ごした人々は、駅を出たとたんにそれぞれの服装に戻り、ばらばらに仕事に向かう、というところでこの詩は終わっています。しかし評者としては、これは決して全体主義から解放されたハッピーエンドなどではなく、それぞれの職場ではまた別の種類の非人間的なシステムが彼らを待ち受けているのではないか、と思ってしまうのです。つまり、この詩の終わり方は本体部分のディストピア感を薄めてしまうような書き方になっているのが少し残念に思いました。
 あくまで参考意見として申し上げますが、駅を出た人々の行く手にも新たなディストピアが待ち受けているような不吉な予感を匂わせて終わる、あるいはそれに続いて、そんな中でも電車内で感じたあの「絆」は続いている、といった余韻を持たせた終わり方にした方が、より効果的な気がしました。ご一考ください。評価は佳作半歩前になります。

●三津山破依さん「捨てるもの」
 三津山さん、こんにちは。この作品は前回の「夏の記憶」と同じく二部構成になっていますね。
 第一部「わたしが捨てるもの」では、一人では食べきれない量の食事を作ってしまった「わたし」が、残り物を捨ててしまおうかと考えています。料理の手順なども写実的に描かれていて、一人暮らしの生活のリアリスティックな描写と言うことができるでしょう。
 これに対して第二部「あなたが捨てるもの」では内容がぐっと抽象化します。「あなた」が誰なのか、「あなた」が捨てるものとは何なのか、一切説明されません。しかし、第一部の内容からして、かつて「わたし」が一緒に暮らしていた、親しい関係にあった相手ではないかと推測できます。第一部の「手料理」(これは誰か作ってあげる相手がいる場合に使うことばですね)や「どうぞ」という表現、一人では食べきれない量を作ってしまったという描写からも、かつて二人で暮らしていた頃に「わたし」が「あなた」によく料理を作って食べさせていたのだろうということが分かります。一人になった今も無意識のうちに二人分の料理を作ってしまうわびしさがよく描かれています。人生に大事な要素が欠けているという感覚が、「肉の入っていない、カレーライス」という表現に象徴されていると思いました。
 では、「あなた」が捨てたものとは何か。これは「わたし」の人生そのものなのかと思いました。それは自分でも受け止めきれないほどの大きなものなのでしょう。そして、「わたし」は現在、生きているという実感を失ったまま、空虚な生活を送っているということなのかもしれません。第二部第二連の

あなたが捨てたものを
わたしが拾って誰かに贈ろう。
代わりに使ってくれないかしら。

は、他の誰かと一緒に生きていく可能性を語っているように思えますし、最終連の

あなたが捨てたものを
わたしは憶えている。
あなたが捨てたものを
わたしは 使えない。

の着地もいいですね。「あなた」と分かれた今、自分の人生をどう生きていったら良いのか分からずにいる語り手の心境がよく現れていると思います。特に最終行「わたしは 使えない。」の中央に置かれたスペースには万感の思いが込められていると感じました。
 一点だけコメントさせていただきます。上記の解釈が正しければ、この詩全体の中心的主題は「あなた」が捨てた(過去形)もの(すなわち「わたし」の人生)ということになりますので、第二部のタイトルは「あなたが捨てたもの」、全体のタイトルも「捨てたもの」にした方が良いのではないかと思いました。ご一考ください。けれども全体としてはとても心に残る、細部まで丁寧に作り込まれた素敵な作品でした。評価は佳作です。

●飯干猟作さん《詩書き》
 飯干さん、こんにちは。初めての方なので、感想を書かせていただきます。
 これは詩について書いた詩、いわゆる「メタ詩」ですね。特に詩を書く<人間>について書かれていますが、ここでは「詩書き」と「詩人」という二つの表現が区別されています。後者はより形式的で堅苦しい表現であり、語り手はむしろ「詩書き」の方を好んでいるようです。(これは評者も共感します)
 詩とは、詩人とは何かという議論はよくなされますが、人によって詩への向き合い方が違う中ですれ違いが起こることも珍しくありません。評者はそうした議論はどれが正しいと言うよりは、各人の詩観や詩人観を明確化するために役立てば、それでいいのではないかと考えています。
 ご投稿ありがとうございました。また「詩書き」としての飯干さんの作品を拝読するのを楽しみにしています。 

●竹中ゆうすけさん「じゃがいも」
 竹中さん、こんにちは。格調高い文体で書かれたじゃがいもの詩、とても興味深く拝読しました。畑に埋もれていたじゃがいもの視点から、それが人間によって掘り出され、調理され、食べられて人間の身体の一部になっていく様子が細やかに描かれていきます。その中で、じゃがいもが当初自らの生に介入してくる疎ましい存在と思っていた「手等」になっていく、という展開に、いのちの大いなる循環を感じました。
 最終部の、畑に降り注ぐ春の日差しはすべてのいのちに対する慈しみを表しているのかもしれないと思いました。(細かい点ですが、最後の「春の立つ、この日に」だけ末尾に句点がありませんが、これは意図的なものでしょうか。もし特定の意図がなければ、つけた方が統一が取れると思います。)
 前回の「放蕩」とは行分け詩と散文詩の違いはありますが、どちらも落ち着いた文体の中にスピリチュアルな深みを感じる作品で、読んでいて心に響いてくるものがありました。ありがとうございます。評価は佳作です。

●トキ・ケッコウさん「蝉と薔薇と彼の耳」
 トキさん、こんにちは。蝉の声を描いた詩歌は特に日本では古来数多くあると思いますが、この作品ではそれに呼応して薔薇が歌うという、新鮮な視点が見られました。しかもそれは「生きとし生けるものの交流」などというロマンティックなものではなく、お互いに真の意味でわかり合うこともないままそれぞれ死に向かっていくという、抑制された叙情を感じることができました。ここはとても良かったです。
 部屋の外でかしましく鳴く蝉と部屋の中で音もなく歌う薔薇。後半ではこれに「彼の耳」が加わります。ただ、この第三の視点を導入した効果がどこまであったのか、評者としては掴みきれないものがありました。おそらく部屋の中にいるであろう「彼」の耳には物理的にそれらの音は入ってくるけれども、その意味を理解することができない。そのような「理解しない聴き手」として「彼」は登場するわけですが、そのことがこの作品全体においてどのような役割を果たしているのか明確でないまま、ふたたび蝉と薔薇の描写に戻って終わっています。
 個人的にはこの作品は蝉と薔薇だけでも十分成立しているように思いますが、そこに「彼の耳」を重ねる意義がもう少し分かるように補足していただくと、より作品にまとまりが出てくるように思いました。ご一考ください。評価は佳作一歩前です。



以上6篇でした。猛暑が続きますが、熊本で被災された方々の苦しみが一日も早く軽減されますよう、願っています。

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永遠の時間  小林大鬼

帰宅したあなたは
私に軽く挨拶した後
駆け寄る子供達を
言葉少なに諭し

食卓では皆で祈りを捧げ
あなたは食事を分かち合う

さん付けで妻から
呼ばれていたあなたは
潔癖で頑固で実直で
あなたの言うことには
家の誰もが従った

あなたは子供達に
言われるままに鬼になり
豆まきして遊んだ後

夜遅い時間になり
あなたは鹿島神宮駅まで
車で私を送ってくれた

クラシックピアノの曲が
静かに流れる車内で
昔の自分も似たような音楽を
聴いていたこともあなたに語った

純粋なクリスチャンで
英語教師の八木重吉のことも
あなたは前から知っていた

生前誰一人として
詩人と知られることなく
儚く短い人生を終えた
殉教者の後を追うかのように

あなたの訃報を人づてに聞いて
奥さんとの連絡が急に途絶えた理由も知った

神と聖書を愛した八木重吉は
早く天に召されたいと望んでいたが
家族を残して逝くあなたは
何を思って旅立つのだろう…

夜の洗面台で子供達と
歯磨きする合間に
あなたが飲んでいた粉薬も
今では妙に気にかかる

最初で最後の他愛ない会話
あなたの断片が私に降る

明るく静かな節分の夜
眩い月が夜空を照らす…

優しく微笑む天使のように
物静かにあなたは
いつも家族を見守っていた

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