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(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
あきらめてしまう前にMY DEARに来ませんか?
MY DEARは投稿された作品全部に評をお返しします。
本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。)
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お使いのソフト、アプリから、掲示板にコピペする際に
文字配置がズレて困る、という方は、
一度メモ帳などのTEXT.データにコピーした上で調整し、そこから再度コピペすると
かなり解消されますので、お試し下さい。
なお、いずれにせよ、行替えする時に改行マークを打つ習慣を持たれないと、
改行マークのないものは、異なるデータ形式の間を移動をする際に
必ず行分けがぶっ飛びます。
それは、そのアプリの画面上だけで見えているダミーで、
データとしての改行が、そもそも行なわれていないせいです。
それが他のソフトに持っていった時に露見してるだけのことなんです。
改行マークのないデータで持つと、
印刷所で本に載せる場合をはじめ、他のソフトとの互換がありませんので、
使い回しがきかず、あとで絶対困ってきますから、
そうした形で作品保管されないことをオススメします。
全然関係のない話をしてたら、ゴメンナサイ。
水無川渉様、今回も詩を読んでいただきありがとうございます。
佳作との評価、嬉しいです。
今回の詩作は自分の言いたい事が難解で説明を多くしようとしたのですが、
そうすると冗長になりすぎて(自分が長く書くのが下手というのもありますが)
鮮烈さが損なわれるのが難しかったです。
ですが、ゲームオーバーという言葉に捨象する事で
新しい物に変わるという点をお伝えする事ができたみたいで良かったです。
いいテーマだと言っていただけるとありがたいです。
今後も評価の程よろしくお願いします。
海鮮パスタを作っていたら
故郷の妹から電話がきた。
母が認知症になった、と。
妹のマシンガントークの向こうに
昔の母と
他人に変わった母とを
行き来しながら整理する。
ケンカしながら妹に頼り、
一人で生きる母の気配に耳を澄ませる。
妹を労い、電話を切った。
生きがい
死にがい
ムール貝
死骸の山に
生きがいの山
海鮮パスタが出来上がる。
食べながら
生と死のことを思う。
父なき空
母なる海はエーゲ海。
オリーブオイルの緑がひかり
窓を開ければ潮風が入り込む。
愛について考えてみる。
食べ終えて
母に電話をかけた。
白内障の手術で
目が見えるようになったという。
母は「妹にボケたと言われた。もう来なくていいと言ってやった」
—— 「一人で生きていかなあかんねん」
「この前作った携帯、使わんのやったら、
こんど一緒に解約しようや」
「そうして。頼むわ」
母を労い、電話を切った。
僕は潮風を頼りにして
母と妹を愛する。
水無川様、拙作「白く濁った眼球」を読んでくださりありがとうございます。佳作の評をいただき励みになります。私の課題は散らかる感情やイメージを繋げて詩にしていくことです。使用する言葉の意味を正しく理解していないと噛み合わなくなるのですね。言葉選びはもう少し丁寧にしていく必要があります。ありがとうございました。
青島様、拙作「生」を読んでくださりありがとうございました。青島様が一連と二連を繋いで下さったおかげで、当初は最終連で夕焼け空しかイメージできなかったのですが、沈みゆく夕陽の中で悩みつつも前に進もうとする人影をイメージすることができました。
こんなにも生き生きとした作品に生まれ変わるものなのかと驚いております。
また一つ詩の面白さを学びました。感謝です。今後ともどうぞよろしくお願い致します。
原始時代
洞窟に暮らす
父と母に鍛えられ
力は強く、獲物には困らない
常に、焚き木を絶やさない
力の象徴
生きるとは炎と等しい
妻と出会い、子が生まれた
父と母は弱り、火の番をしている
私は強い
強き獲物を打ち倒し
その肉を、骨を持ち帰る
洞窟を照らす焚き火の前で
家族を支える喜びを噛み締める
ある日、目覚めると
年老いた父と母が
焚き火の前で冷たくなっていた
大きくなった子と妻の三人で
土に埋めた
その日は
一日中、焚き火を見つめ続けた
私は強い
それでも髪は白く、筋肉は衰える
若者となった子と狩りに向かう
持てる知恵、経験を伝える
逞しき最愛の子よ
ある日、強敵の一本角の虎に
子は右腹を貫かれた
血まみれの息子を洞窟に連れ帰り
焚き火の前で見守る
苦しむ子
何もできない
ただ、炎を見ている
子が命を取り留めた
だが、もう動けない
問題ない、私は強い
狩りにて鹿や猪を打ち倒し、持ち帰る
妻と子に渡す
それでも
最近、身体が動かない
問題ない、私が二人を生かすのだ
ある日、因縁の一本角の虎に出会う
逃げようとしたが右腿を貫かれた
這って洞窟に戻る
心配そうに見守る妻と子
大丈夫だと、なんとか笑顔で返す
干した肉も尽きた
空腹
妻は野草を取りに出かける
その日は戻らない
翌日も
傷ついた私の為に
子は焚き火を絶やさない
這いながら、枯れ木と枯れ草を集め
炎を守り続ける
翌朝、子は焚き火の前で力尽きていた
まだ炎は残っている
消えるまで炎を見守り
やがて洞窟は暗闇に包まれた
子の亡骸を抱えて
二人、外に出る
父母を埋めた横に
指を血まみれにしながら穴を掘り
子を埋めた
そうして一人、暗闇の洞窟に戻る
子が、死ぬまで守った炎は消えている
過去の炎を思い返すように
かつての炎を見つめ続けた
もはや身体は冷たくなり感覚がない
夜なのに
洞窟の出口がいやに明るい
妻と子の声が聞こえる
なんて言おうか
考えている
最後に笑みを浮かべ
独り、暗闇の洞窟で力尽きた
炎の記憶
炎とともに甦り
煙とともに消えていく
恐竜が好きだったね
無邪気な瞳が煌めいて
「トイケラ」と言う
あの小さな声が愛おしかった
大きな恐竜の背に
君の声が重なり
何度も、何度も
「トイケラ」と
空に向かって叫んでいた
月日が流れ
君の声も少しずつ変わり
いつしか
「トリケラトプス」と
美しく言えるようになった
けれど──
恐竜たちは姿を消し
君の世界は光る画面の中に広がり
カラフルな夢が
指先を惹き寄せた
成長の果てに
ささやかに失われたもの
それは今も
どこかに眠っているだろうか
それとも
遠い記憶の地層で
化石となり埋もれていくのだろうか
大人になった君はすっかり
恐竜たちの名を呼べるけれど
あの不器用で愛おしい響きは
私の胸の奥で
琥珀のように
輝き続けている
三浦志郎様、今回も詩を読んでいただきありがとうございます。
甘めですが佳作という評価をいただけて嬉しいです。
詩に少しずつニュアンスが出てきたというお言葉、ありがたいです。
最近は詩に陰影をつける事を意識して制作していたので、
それがしっかり出せているようで安心しました。
今後とも、詩の評価の程よろしくお願いします。
6時、アラームを止めて
朝食 身支度 電気 鍵
人 人 人を通り過ぎて
駅に着いて電車に乗る
張り巡らされた路線図が血管ならば
度を超えた心拍数の電車が走る
ネズミのように早く死ぬ
8時、景色を眺める訳もなく
我々が眺めるはパソコンか書類か時針か
手に持つ物を変えながら
10時 12時 17時 20時
帰路は立ち止まらず
星も見えぬ道を抜けて自宅に戻る
飯を詰め体濯いで情報を詰め
余白の無い夢を見る
繰り返し日は巡る
暖かき日が過ぎ
寒き日が過ぎ
また巡り
6時前、アラームを解除して
カーテンの向こうを見つめた
雀の鳴き声は
懐かしかった
窓の向こう
いつの日かの緑が見えた
チョコとピーナッツのトースト
冷蔵から取り出した蜜柑のヨーグルト
昨晩残ったおかずを並べる
回転椅子を回したら
いただきますを唱えて
朝ごはんを食べる
その優美な殻の中身は、
空虚な窒素の集合体に過ぎない。
錆を切り捨てた金色に塗り固められたあの城、
その中に居るのは乱視に取り憑かれた人たち。
彼らの目からは腐敗臭がする。
とどまるべきは、この汚濁の地ではない。
終わりのない認識の連鎖を超えるべき場所だ。
真理にのみ価値があると誰が定めたのか。
虚偽には価値がないと誰が命令を下したのか。
僕たちは迷妄の世界を迷妄のまま肯定しよう。
殻の中の窒素を甘美な果実に変えることができるのは、
ただ僕たちのはかない願望だけだ。
この手の中には成熟した赤い実がある。
これはただの錯視なのか?
それならそれでよい!
それでこそ、
君も、
僕も、
幻の存在ではないことを確信できるのだから。