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編集・削除(編集済: 2026年05月30日 02:08)

感想と評 10/16~10/19 ご投稿分 三浦志郎

1 上原有栖さん 「薫風」 10/16

上原さんも詩のレンジの広いかたなんです。今回は辺りの風景、風の佇まいを端正な文体で描写しています。少し大人しいですが、詩は大人しいくらいがちょうど良いのです。それよりも静かで抒情性のあるもの。非常に良心的な書き方をされています。それがこの詩でしょう。「天空公園」「生き返ってゆく街並み」や、とりわけ2連はいいですねー。「ドリーマーズ・ハイ」は曲名もさることながら、”夢見ることへの高揚感“といった感覚で僕は見ています。終連もフィナーレに相応しい出来栄え。終わり2連が最も美しい。さて、読み終わってみると、冒頭書いた標語「大人しい」は少し修正が加えられそうな気になってきました。そういったニュアンスもあるのですが、「清新の気」。そういった総評のほうが相応しく思われるのです。その方が早朝の風感覚に似あうでしょう。もちろん佳作です。


2 Mayさん 「残像」 10/16

意識不明というより、眠りから醒めた、と解したほうが、事態は良好な気がします。そこで聴いた音楽「FLY Me to the moon」(良い趣味です)、見た夢・「人類を守る自分」、以降、キラキラ、キラキラ……。それ以降「息をして」とカテーテル。「顔を覗く医師」「戻って来た」。点滴か何かの一場面と思われます。さて、タイトル言うところの「残像」ですが、これが何に当たるか、多少謎で、多分に興味あるところです。まずは夢の中の映像、現実に戻ってからの医師の顔、そして最後の「平らな心電図」でしょうか。これを調べると、「T波平低」というそうです。あまり良い症状ではなさそうです。重篤というのではないですが、経過観察といったところでしょうか?どうぞ、お大事にしてください。詩自体で言うと、前回よりもテンションや緊張感があると感じました。ただし、もう少し状況や場面がわかる書き方をしてくれると助かりますね。佳作半歩前です。


3 詩詠犬さん 「夢想する石塊」 10/16

初連は石塊の夢想する事柄なのですが、人間的な記憶が多く入っているのを見ると、この石塊は人間の隠喩であるかもしれない。ただし、それ以降の連を読むと、石塊オンリーの文脈で、これはなかなか良く書けています。「路傍の石」という古い小説があるのですが、その言葉の意味するもの、すなわち「目立たず、居ても居なくてもいいような存在ながら、困難に耐え価値を見出してゆく、そんな存在」だそうです。まさにこの詩の2連以降終わりまでの事と重なるのです。そこを見ておきたい。初連の夢想部分には(人間記憶と読める部分が)少し違和感を感じてしまうのでした。
ここは(2連以降のように) “石塊オンリーの文脈上の夢想”場面で展開されたほうが、統一感もあり、スムーズに読める、そんな気はしたわけです。この詩に課題があるとすれば、初連部分を主要部分の足並みに合わせたい、そういったところです。 佳作一歩前で。


4  月のサカナさん 「廃墟」 10/17

前回は、後半フレーズの伸び切りを指摘したのですが、今回はバッチリこれで良いです。僕はこの人の書き方、フィーリングが好きです。

「閉ざされたまま
祈りは届かない」

廃墟化した教会の心に、悲しいほど鋭く切り込んでゆきます。

「風を追い越して羽ばたく鳥」―これも良いじゃありませんか!今度は逆に終句「眼差しで追いかけた」。ここは「眼差し」だけでは、あまり用をなさない。この言葉は、「〇〇の」といった形容詞が付いて初めて威力を発揮するものです。あと、この詩で総評的に感じるのは(ちょっと無欲、淡白?)といった感触ですね。ちょっと損してる?せっかく良いものをお持ちなのですから、”もう少し書いていい“。”それを充分に活かす構成力・発話性“といったところでしょうか。評価始めですので、佳作二歩前で。やりようによって、すぐ良いところまで行くと思います。


5 相野零次さん 「サイン」 10/17

しっかり読ませて頂きました。僕なりですが、結論から書かせて頂きます。
「誰が悪いわけでもない。これは男と女の性別にみる本来的な違いである」―と、こうなります。
これは実話?あるいはそれに近いフィクション。男って幾つになっても子供のところがあって、自分で主義主張を作って、それの虜に自らなってしまいます。子供が気に入ったおもちゃを放さないようなものです。それが日常ルーティーンになると、この詩のように「仕事から帰る~シャワー~ご飯~いただきます~ごちそうさま」。この流れは崩れません。ひとつの主義の発現形態です。女性はこの鉄壁になかなか入り込めない。本心は「たまには私を見て、気にして、気づいて、話を聞いて」。この詩では女性はドラマを見て悲しくなって泣いた。このことはルーティーンを破るに足る非日常的エピソードです。そういったことを持ち出したかった。出来れば(日本人大好きの)「察して欲しかった」なんです。男は予知者じゃないから、そこまでは読めない。女もその求めには無理がある。誰が悪いわけでもない。ところで、男の子供っぽい主義・主張が趣味に向かえば、さあ、たいへん!「休日は車飛ばして草野球」「会社の人とゴルフ三昧」「隙あらば、バンド、バンド!」「いつもPCに向かって評や、わけわかんない詩書いてる!」etc……。女性、置いてきぼり状態です。直接は書いてないですが、こんな要素もこの詩の背景にはありそうです。「あなたの生き方、別に反対じゃないけど、たまには私を振り返って……」。これが家庭人としての夫婦としての女性のありようと思われます。このタイトル「サイン」は言い得て妙です。そして結論も相手を気づかったステキなものです。やさしいです。これ、評なしにしようと思っていたけど、サインを察して甘め佳作とします。

アフターアワーズ。
当家の場合もー、
このケースとは違いますが、似たような心理背景で、ささいなすれ違いはあるのでした。


6 夏目兼緒さん 「手紙」 10/17

三大構成(連)+結論。そういったフレームで進行します。
まず、青の時代。若かった頃ですね、その功罪。2行目~5行目あたりがポイントになるでしょう。
次に、花の時代。前時代と比べて、少し穏やかで順調。二人の雰囲気にある種のニュアンスが出ているようです。
最後に、常春のような時代、と終連。此処が僕は一番好きですね。詩行が穏やか、優しい、美しい。
おそらく、それは森と猫の功だと思います。自分を猫に比喩したのもいい。ところで、前の2つの時代が「あなた」ですが、終わりの時代は「貴方」となります。おそらく下記のようなことだと推察します。
「あなた」=過去のお相手
「貴方」=現在のお相手

こういった区別は想像されます。もし、そうならば、う~ん、別に構わない気もしますが、
ただし“初見読みや軽く読み”の人は多くの場合、気にするでしょうね。万一の為に、これ、、何とかしときたいんですがねー。ちょっと苦しいんだけど……
「過去 私といてくれたあなた」
「今 私といてくれるあなた」

―みたいな? ここを考慮条件の佳作と致します。 他の理由があればお聞かせください。


7 虹乃衣里絵さん 「ライブハウスへようこそ」 10/17

評者も若い頃、かなりの程度でロックミュージックと関っていました。60年~70年代です。
そんな経験から言うと、演奏者も聴衆も巻き込むライブハウスとはこの詩の通りなんです。
ましてやロックンロール。シンプル・アンド・ヘヴィーがお約束。理屈など無い世界に成立する別世界なんです。(もちろん、常識はわきまえて)。マニアな世界なので一般の人は入りづらい、というか、来ません。だから余計コアな塊り感、共通感、連帯感が生まれます。だから励まされ癒されハイになって、明日を迎えることができるのです。そういったパワーからすると、僕はこの音楽を、ライブハウスという場所を、容認することができます。パワーとシンプル属性がより徹底するほど、この音楽は価値が高い。そう思っています。ところで、詩に戻ります。
それでですねー、「ロック~ライブハウス」を詩にすると、どうしてもこういった傾向になります。自然なことなんです。ただし純粋な詩作のありよう・テクニックとは少し違うと僕は思うのです。従って、本作は「番外篇」ということで、評価は見送りたいと存じます。失礼をー……。

アフターアワーズ。
客観としての「辛気臭い音楽」というのは無いと思いますねー。詩と同様、音楽はあくまで主観世界なので、単に好き嫌いでしょう。むしろそれは自然です。そういったレベルでの表現かと思います。具体的に書いてくれなくて良かったです。僕にも嫌いな音楽はあります。これまた具体的には書きませんがね。


8 蔵さん 「朝が来る。」 10/19 初めてのかたなので、今回は感想のみ書かせて頂きます。

この詩は内容と同様、文字や詩行のポジション、言葉のデザイニングが良いのです。詩が小説と差別化できる点は、ひとつにかかって、このデザイニングにある、とさえ思っています。
「長→短、長→短」で作り出すビート感、造形感です。聴覚であり映像感です。音楽に似ています。
長フレーズもすぐれて詩的です。それと「ああ、朝が来る」のシンプルさが噛み合っています。
ピンポイントで当たると「白さ」ではなく「白み」としたセンス。「わたし」ではなく「わたくし」としたことによって得られた格調。この一作を見る限り、書ける人のようです。また書いてみてください。


9 ベルさん 「夢とゆめ」 10/19

ベルさんにはお詫びしなければならない事がございます。ずっとバックナンバーを辿っていたのですが、結構投稿があったにも拘わらず、何故か途中で「初めてのかたなので~」といったコメントを入れていました。謹んでお詫び申し上げます。  さて、今回です。

日常的文体の中で、時の流れや来歴を語ります。最近、こういった懐古調というか、しみじみしたものが少なくなって寂しく思っている層もいるでしょう(いわんや、年配をおいておや)。もちろん、若い方がこういった風情をかいてくれるのも大歓迎なわけです。
「父ちゃん、母ちゃん」「団地」の呼び名、「おでん屋」が庶民性を呼び込んでいます。特におでん屋をエピソードの主軸にしたのが良かった気がします。けれど、父ちゃん、お酒呑めないのに、おでん屋にこだわっていたのはおもしろいな。人情があったのでしょう。

「昭和は歴史になっていた」―その通りですよねえ(しみじみ涙)。

昭和平成令和と時は繋がれていきますが、そんな中にあっても、この詩の締めくくりは父ちゃんと母ちゃんへの思いですね。人情があったのでしょう。 甘い佳作を。ところで、「ゆめ」と「夢」で書き分けた理由がよくわかりませんでした。


評のおわりに。

最近、やっぱり寒くなってきました。
10月もあと1週間で終わり。
さて、インフルエンザ予防接種をしておきましょうかね。
では、また。

編集・削除(編集済: 2026年10月24日 16:27)

島様 評のお礼です  石川ぼうず

丁寧な講評をいただき、ありがとうございます。

「穴を掘って、また埋める」という人間の営みから、欲望や生きることの徒労感まで読み取っていただき、とても興味深く拝読しました。

自分の欲望は良い名前で呼び、他人の欲望は欲深いと見る。そんな人間の身勝手さを描きたかったのですが、さらに「人は生きているかぎり、なんらかの穴を掘り続ける」という視点を示していただき、考えさせられました。穴を掘ること自体が問題なのではなく、その行為がどこへ向かうのかが大切なのかもしれませんね。

論理展開や連分けについても評価していただき、励みになりました。作品を深く読み解いてくださり、本当にありがとうございました。

編集・削除(未編集)

評、10/9~10/12、ご投稿分、残り。  島 秀生

●TICOさん「小指」

TICOさん、本領発揮の一作です。感性表現がスバラシイ。
やっぱり、凄いな。「これぞTICOさん!!」という作です。
名作&代表作入りを。

待ち合わせの約束を破ったから、指切りげんまんの、小指が気になるわけです。
小指をどんなふうにしておけば良かったのか、内面的な葛藤が始まります。
場面は、待ち合わせが実現しなかった(すっぽかされた)一人の帰り道。
デートはなくなったから、まだ明るい空の帰り道です。その空の叙景もいいし、とびきりは、飛び石を五線譜の楽譜に見立て、アルペジオだと表現したとこです。
終連は、「君」の良くない面を予想させますが、詩はそれよりも自分を責めているようです。
ステキな詩ですね。センスもいいし、抒情性も豊かです。文句なしです。


●相野零次さん「永遠の海」

ロマンチックがいいですね。
人によって想像するユートピアの姿は違いますけど、ともあれ、世情を離れ、なんの憂いもない世界で、愛し合える二人で暮らせるならいい。理想型です。
1~8行目まではステキにロマンチックなので、おまけ秀作プラスを。

えーーと、細かいこと言うとね、

A 死んで魂だけになっても、ここへは戻ってこれる。
  君も戻ってきてくれるならうれしい。

B 実はここにいるのは僕と君だけじゃなくて(略)
  僕も君も最初から死んでいる。

Aはまだ死んでいなくて、君はそばにはいない
Bは二人とも死んでいて、二人ともそばにいる

なんか両者、背反して見えますよ。
さらに言えば、
Aでは「海」は、生でも死でもないユートピアかサンクチュアリみたいな別世界で
Bでは「海」は、死後の世界における、特別な場所といった感じだ。

なんか、またしても、途中で設定が変わってきてると思える。
たぶん9行目「というよりも」の行から、設定が変わってきてるんだと思う。

話が次に展開して、発展的に、設定が変化していく、といったストーリー上の意図したものなら、途中で変わっていってもいいんですよ。でも、これ、ストーリー上の脈絡なく、変わってるやつ。自分で気づかずにズレていってるやつなので、ちとマズイです。

まずもって、自分で気づいて下さい。(推敲段階で絵を書いて見るのも良し)
気づいた上で、前後とも生かすなら、前後をつなぐ脈絡を考え、追加することです。
一例を示します(いっそ場面を変えてしまうことで、両者間の脈絡を作る例)


  永遠の海

どこかに永遠と呼べる場所があるなら、
僕はその海で永遠に泳いでいたい。
君とおそろいの指輪をつくって、
それをつけている間は、いつでもここへ戻ってこれる。
君の誓いの言葉は永遠に海の中を漂う。
僕は泳ぐたびにその言葉の欠片を拾い集める。
死んで魂だけになっても、ここへは戻ってこれる。
君も戻ってきてくれるならうれしい。

   *

君と僕がここにいる
実はここにいるのは僕と君だけじゃなくて、
他にも救われた魂の居場所だ。
僕も君も死んでいる。
でもここにいるとそのことを忘れさせてくれるから、
生きていることと変わりない。
おだやかな波 永遠の海
ここは死後の世界だけど、誰でもがこれるわけじゃない。
僕と、君と、ここは選ばれた世界


まず推敲段階でズレに気づき、
ズレに気づいたら、前後が繋がって見えるべく、なんとか工夫を凝らす、ということです。

相野さんのズレぐせは根が深そうなので、ズレぐせを直すことより、ズレの間をなんとかつなぐ、ということを考えた方がいい。


●ベルさん「エレクトーン」

1~6連まで、バツグンにいいですね。
7連も、まあいいかな。

そのあとですね、問題は。

話が本題に入ったところで、なんか急にラフになってきます。

あのね、私の読み方ではね、
エレクトーンの音は冒頭からすでに鳴っていると読めたのです。風の音も、時の音も、エレクトーンが奏でる音の比喩で、メロディは宇宙の通り道のように流れて、蜃気楼もブランコも、弾いている曲想が描いたものと、読めたのです。そう読んだ方がずっとすばらしい。
だから、この読み方なら、後ろの3連はいらないと思う。
7連で、弾いている少女の顔のきみが、ちらっと見えて、それで終わってしまったらいいと思う。
7連は最後だけ、「少女の頃のきみのままだね」に変えたら、それでこの詩は収まると思います。

そんな案で一考してみて下さい。
でも途中まで、ステキな詩行の連続でした。秀作を。


●aristotles200さん「シンク」

登場人物の特殊性から、不条理を描いた一作というべきですね。
構図として理解できますが、一個いうと、リアルと想像を重ねられるものがないことかな。

洗っても洗っても追いつかない、ならありそうで、皿の中に埋もれて、皿になってしまう、なら、リアルと重ねられるものがあるんですが、この話は、関係なく1枚を洗い続けていますから、登場から不条理満載のキャラです。

渦の中心から、らせん状に全部の皿が割れていくところは爽快ですね。
そこを、ある日、革命的に爆発した、と取ってもいいでしょうけど。

ただ、ラストの「することがない」、あるいは「ヒマだ/することがない」としてもいいでしょうけど、そのセリフのカッコ良さからいうと、やっぱり不条理系のお話でしょうね。シーシュポスから、転がしてる岩を取り上げたみたいな空虚感でしょうか。

してみると、やっぱり序盤が謎ですね。
お皿を洗え、と言われて、どのお皿を洗え、とは言われてないので、同じ皿を洗い続けるというのは、ユーモア的なおもしろさはありますが、これの意味がやっぱりわかりにくいです。
洗い物のお皿を全部キレイにすることが目的ではなく、ただ「洗う」という行為自体が主人公の目的と化していることはわかるんですが(だからこそ皿が全部割れたあとで、「することがない」になるわけですが)、それを象徴的に1枚の皿にしてみせた、ということで、そこはいいんでしょうかね。

まあ、私が感じたことは以上です。やっている構図はわかるんですが、それに重なるリアルが浮かばなくて、比喩性に欠けるというか、理論のための閉鎖空間的な感があるのが、やっぱりちょい気になったかな。
いちおう名作を。


●八月野 蝉さん「古戦場跡」

 かつて旗指物が蹂躙されたその地に
 今、建売り住宅の旗が立つ

と、旗を重ねたところは、とてもおもしろいですね。

古戦場の跡は、正確なこと言うと、近畿圏は特にあちこちにあるので(昔は都が京都でしたからね、戦もその周辺地域に多いのです)、
宅地に変わってるところも、実際ままあると思います。

そこはいいんですが、
この詩って、創作入ってますか?
首塚を壊すのはさすがにマズイでしょう?
それ、本当?
それ、本当だったら、それ、あとで住民に知れたら、絶対トラブルになるやつです。
ちゃんと仏さんの魂ぬいて、移設したあとのものならいいんですが。

いちおう、そこはたぶん創作なんだろう、で読ませてもらうことにしました。
シマトネリコは今どきの木なので、シマトネリコを植えたのは、本当でしょう。

なかなかおもしろい着眼の詩でした。冒頭述べたところが一番良いです。
また書いて下さい。私は八月野さんは初回なので、今回は感想のみ。

─── * ─── * ─── * ───

※評の終わりに

あれは、中学生の時だったと思うんですが、聖徳太子のことを習った時に、
聖徳太子が活躍したのは、推古天皇の時で、推古天皇は聖徳太子の伯母だと習いました。

そんなぐあいですから、推古天皇が女性天皇だというのは、学校で習ってる人も多いと思うんですが、
なんでか今は、天皇は男系男子でないといけないという話になってて、
それは明治時代にできた法律による、というんですが、
これが何度聞いても、理屈がよくわからない。

私が言うことでもないんですが、なんで女性がダメなのか、いまだにスッキリしないです。
たぶん推古天皇が女性だって知ってる人は、みんなスッキリしてないんじゃないかな。

編集・削除(未編集)

評、10/9~10/12、ご投稿分、その1。  島 秀生

●上原有栖さん「棺」

うーーーん、想像するに、その家族席に座ってないのに、ひどく泣いている女性は、深い仲があった人なんでしょうね。現在進行形か、過去形かはわかりませんが。作者もそれを察知して書かれてますが・・・。

まあ、しかし、その場で泣いてくれる人と、泣かないけど、ずっと覚えててくれる人と、そこはいろいろなので・・・。
また、その人は葬式の場で、初めて故人と対面でしょうけど、
家族は、故人がなくなった瞬間から一晩をすごし、翌日通夜、通夜の晩を経て、葬式に至ってますから、葬式の場で泣いていなくても、その前にたっぷり泣いていますので・・・。
なので、葬式の場だけの単純比較はできないというか・・・。
以上は、個人的な意見で、余談でした。

作品ですが、実に流暢でステキですね。
田舎でもなし、都会でもなし、の都市が実は結構あるんですが、そこも上手に書いてくれてますし、めったに故郷に帰らない人間の、ずっと地元にいる人に対する肩身の狭さ、みたいなものも、うまく書いてくれています。また、葬式の大きさや全体を見渡して、故人の人望の高さを推し測るところも繊細です。その洞察力があるから、泣いてる女性が気がかりにもなるのでしょう。
そして、この話のメイン。故人はどんな気持ちで逝ったのだろうか。問いたいとともに、たくさんの温かい参列者がきみのために来てることを伝えてあげたいと思う。
そして、やはり女性のことが気になり、自分の葬式の時に、こんなに肩をふるわせ、泣いてくれる人がいるんだろうかと思う、エンディングです。

うむ、とてもよく書けてると思います。まるでその場にいるかのような臨場感と心情で伝わります。しかも、私と思考回路が似てるんで、ドキッとするくらいです。繊細で美しい文体もいい。作品的にも、女性の存在がいいアクセントになってますね。
名作&代表作入りを。

書き方について1点。
これ、スマホから打ってるから、多少やりにくい部分があって「/」表記を無理矢理使ってるんですかね?
正確なところを言うと、
「/」表記のところは、まずもって素直に改行して、且つ、行頭をひと文字空ける形でスタートしてください。
「/」表記は、紙ベースの折、紙面に改行するスペースがない時に、便宜的に使う改行マークなので、作品発表段階であんまり使うものでないです。素直に改行すべきです。

また、もし、もっと間を置きたい時は、散文詩型であっても、連分けしてもらって、かまいません。


●Mayさん「欠片」

 ゆで卵の殻をツルンと剥くように目が覚める

1行目は名言ですね。すばらしい。
でも2行目、3行目を読むと、それに反して、事態は結構混沌状態にあり、

 砕けてこぼれた欠片をひとつづつ拾い集めて朝が始まる

という現実の朝に叩き込まれます。
この4行目は、この詩の内容を、究極に語る1行で、とてもよく書けています。

後ろの2行も、おもしろいですね。
なるほど、相撲が好きで、相撲がないあいだは、相撲ロスなんだ。
でも習慣で時間がくるとテレビをつけ、あ、ないとわかって、また消すんですね。

1点わからないのは、

 夫はもう「杖をつく人」ではなく「杖を持ち歩く人」になり
 杖を置き忘れて探し回る

で、この2行を読むかぎりでは、足の状態が良くなって、杖なしでも、かなり歩けるようなところまで回復した。 という意味合いに受け取れますが、
ここは、そう受け取って良かったんでしょうか?

この詩の他の箇所からすると、ここだけがプラス要素の話があることになるんですが、前後の脈絡を読むと、プラス要素を書いてる場所の感じになってないので、読みながら、この読み方で良かったのかと、不安になりました。

気になったのは、そこだけです。
いい作品だと思います。秀作プラスを。


●月森うさこさん「面の中身は吉か凶か」

ちょっと待って下さい。
これ、(  )のつけ方を間違えてないですか?
(  )をつけると、その前にある文言が( )内の人が言った言葉って、ことになるんですよ。

つまり、
遊ぼう〜(←人間が言った)遊ぼう〜(←人間が言った)
食べよう(←子の妖が言った)たべよう(←子の妖が言った)

と、いうことになるんです。
これ、( )を逆 使ってないですか?

うしろの2連も、
ちこをよれ(「近う寄れ」がなまったものなので、「ちこうよれ」の表記が正しい)は、人間が言ったセリフでなく、妖怪の親分が言ったセリフに見えます。

3連で、

 焼きとうもろこしを抱えて
 半泣きで彷徨い辿り着いた

人間の子が
言ったセリフには到底見えません。すごく上から目線の物言いです。

だとすると、

 さあさあ、ちこうよれ(妖のカシラ)

の表記にしないと、いけないです。

もともと2連「妖達が集まり宴を始め」ている場ですから、
妖はそれなりの人数がおり、そこにはそれらを束ねるカシラがいる、と思うべきです、この想定であれば。

そこへ、狐の面をつけた人間の子が一人、半泣きで迷いこんできてる、というのがこの場の設定です。最初の3連には、そう書かれています。

ですので、人間の子は一人。

したがい、後ろの2連は「お前達」ではなく、単数形の「お前」でないといけない。

この詩、非常に混乱があるように思えてなりません。
一度、この詩の内容を全部、絵に書いてみて(落書きでいいので)、絵を見て、整理しながら書いていった方がいいです。書いてる本人に混乱があるように思います。

非常におもしろい要素を持った詩ですが、未完成に思います。
このままではもったいないです。再度、整理してみてください。
今はまだ断を下さない、という意味で、評価は保留にします。


●石川ぼうずさん「名前」

人間の欲に向けた営みを、「穴を掘る」で喩えたところは、とてもおもしろいと思いました。
穴を掘って、また埋めて、穴を掘って、また埋めて、人間の営みがそんなふうだとしたら、だから全部が徒労に思ってしまうことがあるんでしょうね。

詩はまた、欲望が他人の中にある時は欲深く見え、自分の内にある時は、良いように名前を変える、ということも説いています。誠にそのとおりやもしれません。一理あると思いました。

とはいえ、人は生きているかぎり、なんらかの穴を掘り続けるんでしょう。

してみると、それ自体を否定することはできず、それが良い方に行くかどうか、だけなのかもしれませんね。

なかなか深く説いてくれてましたし、論理展開のための連分けも、キレイにできていました。
秀作を。


●三津山破依さん「晴れの日」


初連からすると、なにか世界的な競技に参加されてる方がいて、その人とやりとりされてる感じです。LINEでしたらノンストレスで海外在住の方ともやりとりできますもんね。あるいはX等で本人が発信してるのを、受動的に読まれながら、呟いているのかもしれません。
トップアスリートでしたら、半年くらい海外を転戦してるとか、あるんでしょうね。なにか、そういうふうな感じで、季節が変わっていっても、帰ってこないようです。
拝見した感じ、そんな全体像の想像で読ませてもらいました。

 ひらいた掌は拳に変わり、
 突き上げる。
 雲は突き抜けないけれど。

は、おもしろい表現だと思いました。
たぶん、初連が勝利の様子で、それに対してのガッツポーズかもしれません。

断片的なやりとりで、話の途中が抜けてる感があるのが、却って読む方に想像を膨らませてくれるので、おもしろいです。
食べ物の話のところも、なんかナチュラルで、おもしろいです。食べ物のことって、気取らない本当が出てきて、より人間らしいやりとりが行なわれてるという感を持ちます。もしかしたら作者の方は、ちょっと卑屈になりぎみかもしれませんが。

 赤い空は夕焼けのこと。

は、ちょっと考えすぎかもしれませんが、アメリカ西海岸とか、ヨーロッパの西海岸とか、西側が海に向いているところというのは、やっぱり夕焼けの見え方が違いますから、もしかたしたら、そうした住んでる地域を意味してるかもしれません。

おもしろかったです。秀作プラスを。
だいぶこの書き方のスタイルが、自分のものになってきましたね。

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沼底  aristotles200

いつもは
川底にいる

大雨の時は
流されるので
少し下流にある
沼で過ごす

いつから
水の中にいるのか
忘れた

お腹が空くと
川魚を獲って
頭から噛じる

昔、誰かに
川魚に獲りかたを
教えて貰った
顔は
忘れてしまった

暇な時は
川を出て
畑の胡瓜を食べに行く
西瓜も大好きだ

でも
最近は行かない
畑が無くなり
工場とかマンションばかり
拾ったお金で
コンビニでも行こうかと
でも
服がない
頭のお皿も目立ってしまう

ひいひいひい爺さんが
生きていた頃は
牛や馬を
川底に引きずり込んで
一族
全員で宴会をしたらしい

伝説の大河童様が
何処かに
去られてからは
一匹、一匹と
一族は消えてしまった

沼の底に
大きな石の扉がある
その先の
地下に
大きな洞窟がある

大河童様の
宮殿があり
みんな
楽しく暮らしているらしい

最近
川の水の色が変わり
魚がいなくなった
お腹が空いて、空いて
やせ細ってしまった
でも
そんなに辛くない

そろそろ
洞窟に向かう時らしい
みんな
待ってくれている

   ✳

いつもは
川底にいる

沼で
最後の河童の死体が
浮いている

弔うものも現れず
沼底に
沈んでいった

石の扉は
開き
沼底を
蒼い光が照らす

父母の笑顔
兄妹たち
子供の頃の光景

帰ってきた

大河童様が待っている

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鍵盤 May

辛うじて音の鳴る
古いピアノが学校の曲がり階段の下に置かれていた。調律を諦めて捨てられたようだった
反応の鈍いピアノ
子供達が思い思いに鍵盤を叩く。「エリーゼのために」が人気だった
「アラベスク」もそこで覚えた
休み時間にはいつも拙いピアノの曲が聞こえた
階段の隣が特別養護教室で普通の教室とは違う気配が漂っていた
養護教室の前を通らないとピアノの所に行けない
生徒を宥める先生の声が聞こえる
足を早めて教室を通り過ぎた
得意げにピアノの弾き方を教える子供
憧れの目を向ける子供
壊れたピアノ
壊れた
こわれた
壊れ た

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鼻腔内水道局御中  石川ぼうず

いつもお世話になっております。
吸っては吐き、吸っては吐き――
絶え間ないご勤務に、頭が下がる思いでいっぱいです。

さて、この度は深刻なご相談があり、筆を執りました。

例年、冬の終わりから春にかけて
鼻腔内水道局の度重なる誤作動により
甚大な被害を被っております。
どうも鼻腔内の元栓が故障している
あるいは、開きっぱなしになっているのでは――
と疑わざるを得ません。
平たく申しますと、鼻水が止まらなくなり困り果てております。
元栓の働きを正常に戻すため
こちらでも可能な限りの工夫を凝らして参りましたが
どうにも効果が乏しい状況です。

日頃からお世話になっている身で
このようなお願いをするのは心苦しいのですが
あのつらい季節を、もう幾度も越えてきました。
そろそろ誤作動の連続とは、お別れしたいのです。

最近では、春だけでなく秋にまで誤作動を起こす始末。
もはや四季すべてに影響するのではと案じております。

一日でも早い復旧と、改善を心より願います。
何卒よろしくお願い申し上げます。

石川ぼうず

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★★ ご利用の皆様に 当掲示板のPHP対応について ★★  島 秀生

当掲示板は、ロケットBBSのレンタル掲示板を使用しておりますが、
ロケットBBSの方から公式に下記回答を頂いておりますので、
ご安心ください。

─── * ─── * ───

投稿者: ロケットBBS事務局
2026年10月22日 16:31

ロケットBBS事務局です。
いつもご利用ありがとうございます。

当掲示板ではPHPを使用していないため、影響はございません。

よろしくお願いいたします。

─── * ─── * ───

なお、HP側につきましても、
使用してるniftyレンタルサーバーのPHPメンテナンス処理を終わっております。
またMY DEARのHP自体、CGIを使用しておりませんし、基本的にオープンデータしか持っておりません。

以上をもって、PHPの件は、対応完了と見なして頂いてよいかと思います。
よろしくお願い申し上げます。

編集・削除(編集済: 2026年10月23日 07:03)

貫入  TICO

収縮率がちがったから
わたしたちはうつくしい
そう言って
陽の光に照らされて
乱反射する

遠いね
なかなかぴったりとはいかない
触れそうなのに
水が入り込む
どちらか
あるいはどちらもが
堪えている

浮かび上がる氷裂
光を屈折させて
きみもわたしも
無自覚に点在する
この街にも
あのひとの隣にも

ひとつの完成形に
水を注いで
覗き込めば
もう堪えなくていい
すでに冷えて固まっているから

時間がたてば
染め上げながら
可視化され
わたしたちはきっと
愛でられる

音をたてて
どこまでもラナンキュラスがひらく

ちいさな破片に
陽の光があたり
わたしたちはうつくしい

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荻座利守 様 お礼  Ema

おはようございます。
貴重なお時間をつかって「水紋」に評をくださりありがとうございます。
秋めく日が多くなってきて、読書の秋だと思いこちらの詩を書きました。漢字を見ていたら「木」の足元を切って(一本線をいれて)「本」、私にとって図書館や書店は本の森なので自然な流れで書いたつもりだったのですが、読み手の方にとっては突飛だったのかと気づかせていただいた次第です。実際、このあたりの連をいくつか削っているので、ここはもうワンクッションあった方がよかったのかなと思いました。さらりとながれるような詩を書きたいのですが、何を書いて何を書かないか、本当に難しいです。
アドバイスをありがとうございます。
なるほど、結びつきですね。対比する構成に注力しすぎて、それぞれをつなげることに意識が及んでいませんでした。そしてタイトルが強すぎたようです、もっと詩を包みこむような別の言葉があったと思います。
表現が美しいというお言葉、佳い評価も本当に嬉しく思います。またどうぞよろしくお願いいたします。

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