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編集・削除(編集済: 2026年05月30日 02:08)

永遠の海  相野零次 

どこかに永遠と呼べる場所があるなら、
僕はその海で永遠に泳いでいたい。
君とおそろいの指輪をつくって、
それをつけている間は、いつでもここへ戻ってこれる。
君の誓いの言葉は永遠に海の中を漂う。
僕は泳ぐたびにその言葉の欠片を拾い集める。
死んで魂だけになっても、ここへは戻ってこれる。
君も戻ってきてくれるならうれしい。
というよりも、実はここにいるのは僕と君だけじゃなくて、
他にも救われた魂の居場所だ。
僕も君も最初から死んでいる。
でもここにいるとそのことを忘れさせてくれるから、
生きていることと変わりない。
冬、おだやかな波が死んでいる。
ここは死後の世界だけど、誰でもこれるわけじゃない。
生きているときに相応の善意を尽くしてきた人だけがこれる。

僕と、君と、ここは選ばれた世界

編集・削除(未編集)

雨音さま 評のお礼です  相野零次 

おっしゃるとおり
第一連は例えを少なくするとか
表現を変えてみるとか
すっきりさせたほうが良かったかもしれませんね。
この詩は家族に良いといってもらえました。
最近は焦点を絞った詩を書きたいと思っています。
頭に比喩が思い浮かぶと使いたくなるので
前後との繋がりを見てみるとか。

自分で気付いたのですが助詞とか副詞とか形容詞が
多いですね。すっきりさせたいです。

編集・削除(未編集)

評ですね。9月25日から28日ご投稿分  雨音

「I was born to love you」三津山破依さん
三津山さん、こんにちは。10月も一週間が過ぎましたが、まだ夏の名残が色濃いですね。
「born to make mistakes」から「born to run」へと展開する、一つの流れが印象的な作品です。そして、それをまとめる「I was born to love you」というタイトルがとても素敵だと思います。
前半の「また、やってしまった。」から始まる「あたし」は、自分の生まれ星座さえ探そうとしません。それが後半では、老婆の後ろを歩き、温かな手をそっと添える。その小さな行為によって、閉じていた世界がほんの少し外へ開かれていくように感じました。
特に「つたわれ」という一語が心に残ります。何が伝わるのかを説明しないことで、温かさや、生きていることそのものまで、読者に想像させます。
そして最後の「きっと輝いていた」がとてもいいですね。星を見つけたわけではない。それでも、自分が生まれたときにはきっと輝いていた――そのかすかな確信が、この詩の静かな余韻になっています。
「born to run」と言いながら走れず、立ち止まってしまう。その矛盾も含めて、人生の不器用さと、それでもどこかへ進もうとする「あたし」が、とても自然に描かれている作品だと思います。
そして、IもYouも「あたし」なのではないでしょうか。自分を愛することは、もしかしたら自分の星を探すようなことなのかもしれませんもの。
星のような佳作です。素敵でした。

「百年の眠り」ゆづはさん
ゆづはさん、こんにちは。お待たせしました。今年の秋にしたいことを色々考えていますが、ゆづはさんはどうですか?
まずタイトルが素敵ですね。百年と漢字にしたことが、アンティークのティーカップをめぐって、時を超えて受け継がれる美しさと、人のぬくもりを描いた作品に美しく繋がっていきます。
「ピンクの小花」「華奢なハンドル」「翳りのある金彩」など、カップの美しさが丁寧に描かれる一方で、「細かな擦れやシミ」が、この器が重ねてきた時間の証として見えてきます。とりわけ「かつてこの器を愛した人の/手のぬくもりが/ひそやかに息づいている」という表現が静かに心に沁み込んできました。見たことのないカップなのに、まるで目の前にあるような気持ちにすらなりました。
ひとつのカップから、知らない誰かの時間や遠い場所へ想像が広がっていく。その想像が、最後には「百年の眠りから/目覚めるように」、紅茶の湯気となって立ちのぼります。
眠りから目覚めるのは、カップだけではなく、そこに宿っていた記憶や夢なのかもしれません。日常の一杯の紅茶から、百年の時間へと静かに旅をする、とても美しい作品です。美しい佳作でした。

「横顔」上原有栖さん
上原さん、こんにちは。お待たせしました。よい季節になりましたね。
とても静かで、そして幻想的な作品ですね。「わたしだけが知っていること」という一言から始まる告白ですが、最後まで明かされない秘密が、読者を「あさぼらけの浜辺」へ連れていきます。
砂の中に埋まった「横顔」は、現実の風景でありながら、どこか夢の中の人形のようでもあります。「首から上だけをおもてに出して」「砂浜に織り込まれて見えない」という描写が、その不思議さを際立たせています。そして「誰もいなかった波打ち際/ほかに知ってるのは たぶん海」という一節がとても印象的です。海だけが知っている、という発想によって、この出来事が現実と記憶の境目を行ったり来たりしているようです。
後半では、潮の匂い、風、波音といった感覚が次々に記憶を呼び戻します。「記憶の頁が風で捲られていく」という表現も美しく、過去の一場面が現在の「わたし」の中で鮮やかに蘇っていくことが伝わります。私は巻貝の部分がとても好きです。
そして最後の「後れ毛まで思い出せる」。大きな出来事を説明するのではなく、ほんの細部だけがいつまでも記憶に残っている。そのことが、この作品の切なさを深めています。過不足なくとてもよくまとめられていますね。印象深い佳作でした。

「仮定」うたい屋さん
うたい屋さん、こんにちは。お待たせしました。
「もし」という言葉を繰り返しながら、起こらなかった過去と、まだ存在しない未来を次々に生み出していく作品ですね。
特に「事実はひとつも増えてない/それなのに僕だけが/いくつもの結末を知っている」が印象に残ります。現実には何も変わっていないのに、想像を重ねるほど、いくつもの人生を生きてしまう。その切実さがよく伝わってきました。
「ifにifを重ねたら/それはもうゼロなんだって」から、最後の「ゼロになったはずの景色に/また手を伸ばしかけてる」への流れも好きです。諦めかけたところから、もう一度可能性へ手を伸ばそうとする。そして「きみの答えは/まだ知らない」で終わることで、初めて現実の側へ戻ってくるように感じました。「開けた窓に薄明かり」という結びも美しいですね。
一点だけ、冒頭の「送れないまま/指先をみつめてる」と、終盤の「指先の薄い熱」が少し響き合うので、どちらか一方を少し変えてもよいかもしれません。意図的な反復であれば、このままでも十分効果的です。
そして読み終えて、以前見たイギリスのドラマ『Life After Life』がふわっと頭をよぎりました。同時に英語の話になりますが、「if」「as if」「what if」という三つの言葉もふと浮かびました。「もし」と仮定する if が、いつしか起こらなかったことを起きたかのように感じる as if へ、そして最後には「本当はどうだったのだろう」と問いかける what if へ。この詩は、そんな心の動きを描いているようにも思えます。
長い「もし」の連なりそのものが、とてもよいリズムと軽やかさを紡ぎ、主人公の揺れる心になっている作品でした。

「一粒の涙」相野零次さん
相野さん、こんにちは。お待たせいたしました。今日は澄んだお天気で、こういうの秋晴れっていうんですね。
とてもやさしく、そしてどこか童話のような想像力を持った作品ですね。
冒頭の「たった一粒の涙を僕にください」から、さまざまな涙を並べていくところが印象的でした。生まれたときの涙、映画を見て流した涙、失恋の涙、そして恋人とよりが戻ったときの涙。同じ一粒の涙でも、その中にはそれぞれ違う人生や感情が詰まっているのですね。
第一連は、この作品の世界へ入っていく入口になるところなので、ここをもう少しすっきりさせてもよいかもしれません。涙の例がいくつか続くので、重複する部分を少し削ったり、言葉を整理したりすると、「たった一粒の涙を僕にください」という冒頭の言葉がより際立ち、そのまま海の話へ、すっと入っていけそうです。(これは好みなのでご参考までに)
そこから「海はそんな多くの涙で出来ている」と世界が大きく広がっていくのが面白いです。「海がしょっぱいのは涙で出来ているからと錯覚してください」という言葉も、読む側に一緒に想像することを求めているようで、この詩の世界にすっと入っていけました。涙って世界で一番小さな海だなって私は思っているので、とても共感しました。
さらに「人間たちで空をつくりだしたって知っていましたか?」と、海だけでなく空まで人間の存在によって生まれたものとしてしまう。朝も夜も、人間が目覚めたり眠ったりすることで生まれるという発想が、とても自由で伸びやかです。
そして最後に、その一粒の涙が「遠い昔流した僕の一粒の涙」だったと明かされます。最初は「僕」が誰かの涙を欲しがっているように見えるのに、最後には、知らない誰かの涙ではなく、自分自身の遠い過去へとつながっていく。この結びによって、詩全体がひとつの輪になったように感じました。
「一粒の涙」から海へ、空へ、そして遠い昔の自分へ。小さなものから大きな世界へ広がっていく想像力が魅力的な作品だと思います。
伸びやかな佳作を。

:::
みなさん、お疲れさまです。
今回拝見した作品のどれもがとても美しいタイトルを持っていて、読む前からそわそわとしました。やっぱりタイトルって大切ですね。ところでタイトルってみなさんは最初につけますか?後からつけますか?私は後からのことが多いです。最初につける、とか、決めて書く、ということもありますが、書きながら作品が変わっていくことも多々あるので、「あなた(作品)にはこれが一番似合っているね」というものを探すのはご褒美のような気もしています。
どうぞみなさんよい秋をお過ごしください。

編集・削除(未編集)

エレクトーン  ベル

時間も言葉もない世界で
君を愛す

揺れ動く風の音は
今、宇宙のとおり道

ここを抜けると
出会う言葉
一秒刻みの時の音

やっとひとつになる光と影
たたずむ蜃気楼

僕は笑った
ただ笑った

どことなく面影が君と似ていて
揺れていたブランコに
今は誰もいない

どこからか
空を切り取って覗いている
その瞳は
ベルばらが好きだった少女の頃のままだね

エレクトーンを習いたいなんて
いつも本を読みながら夢見てた

途切れてしまった物語も
電話をかければ
もしもしの声

あっという間に時を超える
たたずむ蜃気楼
あの日のままだね

編集・削除(未編集)

御礼 青島江里様  aristotles200

青島江里様
拙作「それから」に、ご感想とご講評をいただき、ありがとうございます。
佳作とのこと、精進します。

本作、箱庭で何か造りたくなりまして詩にしました。海底の穴は偶然のイメージなんですが、確かに分かりにくいところがあります。書き直してみます。

本作を問わず、初稿は直ぐに書けます。イメージを作って、後は通勤時間の朝と夕方で書き終えるんですが、そこからが苦手です。
ブログ用は推敲無し、今回のような投稿用は20数回推敲しても不安になります。
毎回、訂正依頼、申し訳ありません。

単語一語で詩は崩壊します。
推敲は、答えのないチェスプロブレムに挑むようなもので、正直苦手です。

今回も、作品を深く読み解いていただき感謝します。
次回も宜しくお願いいたします。

編集・削除(編集済: 2026年10月09日 23:37)

◎9月29日(火)~10月 1日(木) ご投稿分、評と感想です  青島江里

※お先に失礼します。

◎9月29日(火)~10月 1日(木) ご投稿分、評と感想です。  

☆四君子  上原有栖 さん。今回は評は不要とのこと。ご連絡ありがとうございます。ということで、プチ感想等を。映画『線は、僕を描く』を鑑賞しての作品なのですね。詩を書きたいと思える映画作品にであえてよかったですね。作品に入り込める気持ちは、益々感受性を磨いてくれると思いました。二連目から三連目の流れ。水墨画に詳しくない私でさえ、はっきりと目の前に、水墨画を想像させてくれました。「教えられた筆から/自分の線を見つける旅へ」とても印象に残る言葉でした。


☆それから  aristotles200 さん

※差し替えのご連絡ありがとうございました。私が評に取り掛かり始めた時には既に差し替えの作品になっていたので何ら問題ありませんでした。ご安心くださいね。

定年後の兼ねてからの計画の実行。男のロマンのようなものを感じさせてくれました。無人島を購入してピラミッドを建て、そのピラミッドが年月を過ぎて海に沈んでゆく……なんて壮大な物語なのでしょうか。そのピラミッドが誰にも知られずに静かに海の底に眠るというところが切なすぎました。

ハンマーで一人作業から始まり、次第に人を雇って機材を投入するところまで及ぶ展開。とてもスケールの大きなイメージを打ち付けられました。また、自身の一族のステイタスとしての、権力を誇張するためのピラミッドではなく、家族の再会する場所、誰にも邪魔されず、一つになって静かに眠れる場所としての墓標と感じさせてくれました。そして、主人公の深い家族愛が感じられました。それは「物語は誰にも語られることはない」というフレーズによって、奥深いものになっていると思いました。

10年刻みの流れは、進行状況がはっきりと見えて、とても読みやすかったです。そして、このままでも全く支障はないと思うのですが、あと少し言葉を加えれば、より一層わかりやすくなるかもと感じたのは、50年後に「巨大な空洞の天井が壊れ始めた」とされているところです。読み手によっては空洞をつくってあったのか?と疑問に思う人もいるかもしれないので、作業中のどこかに地下を掘り返すという言葉や、50年後のためにに、計画的に作業されていた、もしくは自然に崩壊する計算があった等のニュアンスを添えれば、より一層、誰にも語られることのないピラミッドの静けさを強調できるように感じました。終盤の「波の音/潮の匂い」は、とても意味深いものを感じさせてくれます。島を購入できるほどの巨万の富をかかえた企業も、自然の営みの中には消えてしまうのだという、作者さんの描く、哀愁に満ちた美学、そして、静寂に満たされた余韻をたっぷりと感じさせてくれました。佳作を。

*********************************

ようやく秋らしい空をみることができました。飛ぶ鳥のさえずりも嬉しそうです。伏し目がちな気持ちで過ごしたすべての方々に、澄んだ秋の空や穏やかな風の香りが広がりますように。

みなさま、今日も一日おつかれさまでした。

編集・削除(未編集)

シンク  aristotles200

山のように
積み上げられた
白いお皿を洗っている

何万回洗おうが
終わることはない

何故なら
1枚のお皿を
洗い続けている

お皿を洗う
どのお皿を洗う
指示はない
ならば
同じ皿を洗い続けるほうが
無理や無駄が少ない

山のように
積み上げられたお皿を前に
朝から夕方まで
1枚のお皿を
洗い続けている

周囲には
洗わなければならない
お皿が
積み上がっていく

前と後ろ、右から左
シンクを囲み
放射状に
円を描いて
渦巻きのように広がり続ける

シンクを中心に
直径10キロメートル
積み上げられた
お皿の渦は増殖していく

必死に
1枚のお皿を
洗い続けている

高い
天井を見上げる

皿を洗う手を止める
気づいた
問題は、ここではない
お皿が
無限に増殖することにある

磨き過ぎて
鏡のようになった1枚のお皿を
床へ捨てる

パリン
砕け散った

渦の中心
起点のお皿の前に
立っている

方向を確認する
よし
積み上がったお皿を

倒す

中心から外側へ
螺旋を
描きながら
お皿の山が倒れていく

ザザ
ザザザザザ

ゴゴゴゴゴゴ

パリン

最後の1枚が
割れた

すべての
お皿は倒れた

静寂

無数の割れたお皿と
中心に
シンクが一つ

終わった

   ✳

時間だけが
過ぎていく

高い
天井を眺める

することがない

編集・削除(編集済: 2026年10月09日 22:19)

御礼 水無川 渉様  aristotles200

水無川 渉様
拙作「名」にご感想とご講評をいただき、ありがとうございます。
佳作とのこと、精進します。

本作、ご指摘の聖書、実存主義、ニーチェ、色々と混ぜています。
主旨は変わりません。
今まで読んできた、考えてきた、生きてきた、自分の積み重ねを、言葉に、詩にすることです。

noteを始めて40日目、いつも通り通勤時間に、短期間に載せた過去作品をマガジン(15詩×13編)に整理して、一作ずつ手直ししています。
少し、自分の書きたい、描きたい、詩が見えてきた気がします。

今回も、作品を深く読み解いていただき感謝します。
次回も宜しくお願いいたします。

編集・削除(編集済: 2026年10月09日 22:56)

古戦場跡  八月野 蝉

古戦場跡
かつて旗指物が蹂躙されたその地に
今、建売り住宅の旗が立つ
首塚を壊す新入社員
シマトネリコを植える

編集・削除(未編集)

お礼 水無川さま  八月野 蝉

拙作をお読みいただきありがとうございます。
頂いた感想を拝読して、心温まる思いでいっぱいです。作風もまだ定まっておらず、色々な方向性の詩に挑戦しようと思ってます。未熟者ですが、今後ともよろしくお願いします。

編集・削除(未編集)
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