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ええと、私からも何か言ったほうがよさそうですね。
全然気がつきませんでした。 なんなら「ちくしょう、綺麗な文章だなあ」が最初の感想でした。
ご丁寧にありがとうございます。
下記ゆづはさんの作の最後が、三津山さん作のタイトルと似ておりますが、
ゆづはさんの書き方として、制作日数をかなり要する書き方をされる人なので、
三津山さんの投稿以前から制作を進行していた作であり、フレーズとして似た部分が出たのは、
全くのたまたまであることを、私からお断りしておきます。
もちろん内容は全く別物です。その点、どうぞ誤解ありませんように。
1階のフラワーショップが
やけに眩しかった
色鮮やかな主役たち
それを見ているだけで
左胸がチクリと痛む
花は 誰のために
笑っているのだろう
スーパーを出ると
もう雨だった
傘を開いた瞬間
世界との間に
頼りない輪郭が生まれる
コンクリートを叩く雨音が
耳朶で弾けて
私に囁く期待の声を
かき消してくれる
角を丸く削られた
原色を滲ませた水彩の街並み
メッセージの通知も
明日の予定表も
すべてこの雨が
流してくれればいい
傘のドームに守られながら
私は ただの風景になりたい
誰のためでもない
雨粒のひとつに
行進曲が聞こえてくる。
科学の子が空をまっすぐに飛ぶ。
時代の足音は明るい。
そうなるはずだと一等星を
迷いもなく目指して行けた時代の行進曲。
争っていた世界が
一つに繋がれそうに走りのリズムを刻む。
パワーやスピードだけを信じていたけど
ちゃんとお片付けもしないとダメだった。
僕たちは、ずっと後悔している。
⭐︎
ねぇ、どこまでも
まっすぐなココロで飛べる君よ。
足並みを揃えられない僕らを
君には、どう見えるのだろう?
君が奏でる行進曲が僕らにも必要だ。
僕の夢を聞いてくれるかい?
僕の日常は名前すら知らない人の
見えない力によって支えられているならば
そのクレジットの中に
君にいてほしい、なんてね。
※鉄腕アトムのアニメ1期(1963〜1966放送)のオープニングテーマを聴きながら
一、神聖な儀式
今日は何から始めよう。
カーテンを開けて、窓を開けて。
新鮮な朝の空気。
どんよりとした湿った空気と入れ替える。
食パンにバター。
ティーバッグにはお湯。
ルーティンワーク。神聖な儀式。
視線を感じる。私は輝く。
自転車に乗って、ちりんちりん。
電車に揺られて、ごとんごとん。
悪い気はしない。
視線を向ける者たちよ
覚悟を持ちなさい。
私は誰のものでもなく、
誰にも踊らされない。
いつでも、
私の都合で終わる。
二、見つめていたい
あなたを見つめる。
ずっと、見つめる。
いつでも、見ている。
あなたには見つめられる権利がある。
それを伝えたい。
雨が降る日も風が吹く日も、
健やかなる時も病める時も、
赤い日も青い日も。
黒い僕でも。
カーテンを開くと、一日が始まる。
あなたの姿を見つける。
朝食はトーストと紅茶。
もっと健康には気をつけて。
今日はどこへ出かけるの?
僕は靴をすり減らす。
掌の上で踊り続けるあなたを
つまんで、笑う。
日常の風景に
点が現れる
目の錯覚
些細なこと、気にしない
点が、少し増えている
どうでもいい
誰一人、騒いではいない
あちこちに点が見える
眼科医はいう、異常ありません
先生、みんな見えてるんですか
答えられません
視界のほとんどが
点に覆われてしまった
手で払うと、少しましになる
皆、普通に生活している
わからない
目を細くすると
点が薄くなり、何とか見える
テレビでも、道でも
皆、目を細くしている
誰も騒がない
おかしい
ある朝
目覚めると
世界は黒い点で覆われていた
何をしても見えない
これが
人間の終わりなのか
暗闇と沈黙
人間の
連なりが
絶たれてしまう
……
点め
たかが点だろう
怒りと
不条理への憤り
暗闇の中で、立ち上がり
大きく
手を開く
パンッ
瞬く間に
視界から点は消えた
意思は示さねばならない
表へ出る
太陽も、雲も
街も
何もかもが
点で
塗り潰されている
焼けた金属の臭い
あちこちから
囁きが
聞こえてくる
いいだろう
大きく手を開き
告げる
ここは、人間の世界だ
パンッ
楽しかった夢も もうすぐ終わり
花火みたいに弾けて
最後の夢を散らすのは
僕がもうここからいなくなるから
僕のいたころの
記憶がキラキラと輝く
誰かが僕を褒めてくれる
偉かったねってちっちゃな頭を
人差し指で撫でてくれました
この詩をかいているのは
僕じゃありません
僕は生まれたばかりに
病気で亡くなる運命なのです
だからこの記憶も
僕のものじゃないかもしれません
それでもいいんです
誰かが頑張ったねと言ってくれました
お母さんかもしれません
僕は愛される記憶のまま
消えてなくなります
パパやママや知らない人
僕はまた何かに生まれ変わって
がんばります
ありがとう
手でうなじをなぞった
そこに、痒みがあった
触れた肌が乾いている
髪の根元が固くなっている
少し力を込めて掻く
カリカリ カリカリ
皮膚の削れる音がする
痛みは無い
爪の先が赫く染まっていた
傷付けたか 瘡蓋の血だ
朱色に鼻を近付ける
ヘム鉄と皮脂が混じりあい
錆びた臭気がする
塞いでいた匂いと記憶が漏れ出す
幼いころ
頭を掻き毟って叱られた
その時に嗅いだのと同じだ
血が出るだろう 毛が抜けるだろう
傷が残るだろう 恥ずかしいだろう
親に叱られたけれど
止められなかった
「ソレハドウシテ?」
だって
気持ちよかった、から
もう一度
爪を立てて皮膚を掻いてみる
湿り気を帯びた皮膚から
固まった瘡蓋が剥がれる
甘い快感がよぎった
「キモチワルイ」
そうだね
きっと理解してもらえない
理解してもらえなくていい
自分は、気持ち良かったんだ
自身の身体を傷付けながら
どろりと湧き上がるそれは
流れる血のように真っ赤で
闇に溶け込むように真っ黒な
こころの奥底で
息を潜めて此方を見ている
欲望そのものだった
多感な時期
詩作を揶揄われた事がある
とっておきのノートに
言葉を散りばめていた
門外不出のつもりで居たのに
見慣れないノートに書く私も私だが
目敏く見つけられ 掠め取られて
中身を音読された屈辱たるや
裸を見られたも同然だった
面白半分に 節を付けながら
小馬鹿にしたような態度
手から手へと渡る ノート
それから暫く 詩を書けなかった
再び着想が浮かぶようになった時は
ペンからキーボードへ 様変わりして
然し 世の中の風潮と言えば
詩作をする人が ポエマーと呼ばれ
相も変わらず 揶揄いの対象で
いつかの同級生の振る舞いと大差ない
でも 私は強くなった
胸を張って 言葉を散りばめる
ペンは剣にも勝るのだから
言霊が寄り添ってくれる限り
おにわのはじっこにさいている きいろいはな
ちいさくて まんまるで きいろいおはな タンポポ
だれがタネをまいたのかな?
いつのまにかさいているタンポポのはな
わたしはおもったんだ
タンポポはヒマワリのあかちゃんなんだ
きょねんのなつヒマワリがタネをまいていたんだ
もうすぐなつがくるからタネがはなになったんだ
タンポポあかちゃんがおおきくなったら
ヒマワリになって おおきなはなになる
なんじゅっこぶんもおおきくなるなんてふしぎ
にんげんもあかちゃんがおとなになるように
はなもおとなになるんだなあっておもった
あかちゃんがおとなになったらたねをまく
タネがタンポポになってヒマワリになる
おはなもにんげんも あかちゃんとおとなの
じゅんばんこなんだね