MENU
1,367,782
固定された投稿

★★ << 2つの掲示板のご案内 >> ★★

◆ここは「MY DEAR掲示板」です。
詩をある程度の期間書いている方、詩に意欲的に取り組みたい方、詩人に向け成長を目指す方はこの掲示板をご利用下さい。
あなたの詩をしっかりと読み、評や感想を、しっかりと書かせて頂きます。
ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。

(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
あきらめてしまう前にMY DEARに来ませんか?
MY DEARは投稿された作品全部に評をお返しします。
本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。)

なお「MY DEAR掲示板」では、新規ご参加の際に、ペンネームとメルアドの届け出が必ず必要です。
これは掲示板内の安全を守るため、管理人に限って把握させて頂くものです(他へは一切出しません)
新規ご参加の際は、ページ一番下の「お問い合わせ」フォームから、必ず届け出をお願い致します。


◆初めて詩を書く方や、おっかなびっくり詩を書いてみようかなあーという方、
「MY DEAR掲示板」ではハードルが高すぎるよと感じる方には、別途、

   <<初心者向け詩の投稿掲示板>>
https://www3.rocketbbs.com/13/bbs.cgi?id=mydear

をご用意しております。(上記リンクから飛んで下さい)
こちらは、「メルアド届け出不要・いきなり書き込みOK・出入り自由」ですので、
なんら気にするところなく、いつでも詩を書き込んで頂けます。
誰でも、どんな人でも、気軽に詩に親しんでもらうための掲示板です。学生さん、小中学生の方も歓迎です。
投稿された詩については、詩を読んだ感想を、レギュラーメンバーの誰かが、手短なコメント(5行程度)で返してくれます。

どうぞご希望に応じて、各掲示板をご利用下さい!!!

編集・削除(編集済: 2025年01月02日 01:55)

鱒  上原有栖

今まで
(そうね それは)
見せたことが無い
(恥じらいを知った頃から)
秘密の場所なの
(ずっと隠していた)
心ヶ淵
(秘密の場所なの)

その暗がりに
一匹の魚が棲んでいて
僅かな光が入り込む水の底で
魚影はしなやかに翻り
次の瞬間には気持ちの良い伸びをする

 銀色にもみえる
 鈍色にもみえる
 大きな 鱒
 天の川を散りばめたような斑紋と
 闇を切り裂く流線形が
 美しい 鱒

他人に姿を晒すのは稀だ
いつから深淵の主となったのか
誰も知らない
わたしも然り

この先もほとんど人の目に触れず
生きていくのだろう
なにも心配することは 無い
昔も今もこれからも 
わたしの心臓が動く限り
鱒は泳ぎ続ける

忘れられた頃に
暗い水面を尾鰭で弾いて
心ヶ淵に波紋を拡げ
その存在を知らせる 唯それだけのこと
 

編集・削除(未編集)

7/15〜7/17 ご投稿分の感想です。 紗野玲空

お待たせいたしました。
7/15〜7/17にご投稿いただいた作品の感想・評でございます。
素敵な詩をありがとうございました。
一所懸命、拝読させていただきました。
しかしながら、作者の意図を読み取れていない部分も多々あるかと存じます。
的外れな感想を述べてしまっているかも知れませんが、詩の味わい方の一つとして、お考えいただけたら幸いです。

******* 

☆「カップラーメン」 荒木章太郎さま

荒木章太郎さま、こんにちは。
御投稿ありがとうございます。

カップラーメンといえば「三分間」
手軽さを強調したコマーシャルを思い出し、コミカルな詩を期待しつつ、読み進めましたが…
いい意味でいつも期待を裏切ってくれる章太郎さんではありますが、今回の作品も、ラーメンを待つ三分間が、全く想像をこえた展開をしていくのに驚かされました。

カップラーメンという身近なものを軸に、人生の様々な局面〜幼少期の記憶、家族との関係、社会の動乱、愛と喪失、そして死と向き合う瞬間〜鮮やかに描き出した力作だと感じました。
カップラーメン一つで、人生の多面性を見事に表現されていることに感服しました。

カップラーメンは単なる食べ物をこえ、象徴として扱われていきますね。
人生の喜びや悲しみ、抵抗や諦念を「三分間」という時間枠に凝縮する発想が非常に秀逸だと思いました。

初連から引き込まれます。
この4行はかなり熟考されたのではないでしょうか。
「喜びも悲しみも三分間」というフレーズは、人生の刹那を象徴する詩文で、詩全体のトーンを決定づけているように感じました。

2連以降、ウルトラマンの戦闘時間やカップラーメンの調理時間というポップカルチャー的要素とそれを生み出した時代背景、そこからまた目まぐるしく変化していく時代の中に生きる作者の人生の刹那的な瞬間(様々な三分間)を重ね合わせ、深い哲学性を帯びていく構成が素晴らしいと思いました。
ノスタルジー、現代社会への批評、個人的な喪失感が織り交ぜられ、深い余韻が残ります。

とてもよく考えられた作品で、このままでも十分読み応えのある素晴らしい詩ですが、少しハードルを上げさせていただきますね。

詩の前半、特に家族や社会の動乱を描く部分ですが、テーマが多岐にわたり、やや散漫な印象を受けます。
例えば、「父は革新から保守に転向し」「母は自由と自立を求めて」といった行は、個々のイメージは強いものの、カップラーメンという主題との結びつきは、やや薄くなるように感じられます。
これらの部分を、カップラーメンに関連することでもう少し補強すると、より主題がくっきりするかと思います。

最後の2連は、評を控えさせていただきます。
この三分間には、胸が痛みました。私は何も言えません。
終連…短く、絞り出すように発せられた詩文。
一際切なく響きました。

素晴らしい作品でした。
御作、佳作とさせていただきます。
ありがとうございました。


*******

☆「風は吹いている」 喜太郎さま

喜太郎さま、こんにちは。
御投稿ありがとうございます。

「風」を人生の流れや環境の象徴として用い、自己の主体性や抵抗、諦念と再起といったテーマが繊細に描き出されている素晴らしい作品だと思いました。
風という自然現象を通じて、若さゆえの無垢な情熱、流されることへの気づき、そして再び立ち上がる決意を表現する構成は、読者にも前向きな心と勇気を与えてくれますね。
歌詞として、リズムをつけたら、素敵な人生の応援歌になりそうです。

「いつだって風は吹いていたんだ」という最初の一行が詩全体を貫く軸となり、過去の無知、受動的な生き方、そして主体性を取り戻す瞬間を巧みに繋いでいると思います。
「ただ自分の足で思うがままに走っていた」という若さの無垢な情熱は、誰しもが若い頃を振り返り抱く感情であり、身に染み透るように深い共感をもって読み進めることができますね。

やがて「風に身を任せ落ち葉のようにふらふらと流されるがまま」という受動的な姿勢に移行する流れは、人生の中で主体性を失いがちな瞬間をリアルに描写していると思います。
さらに、「今も風は吹いているんだと」という気づきから、「あえて追い風に向かって足を踏み出したくなる」「あえて抗ってみるか」と主体性を取り戻す展開は、希望と勇気を湛えた転換点として、詩に劇的な力を与え、読者にも力を与えてくれるように感じました。

人生の浮き沈みを自然な流れで表現し、読者にも自らの人生を振り返るきっかけを与えてくれる素敵な詩ですね。
「髪は乱れても心は乱れはしないだろう」という締めの詩文は、逆境に立ち向かう内面的な強さが感じられ、爽やかな希望を感じました。

十分に完成された作品だと思いますが、少しハードルを上げさせていただきますね。
「風のせいにしたり周りばかり眺めていたり気にしたり」という部分は、受動的な姿勢を表現する重要な行です。
しかし、やや抽象的だと思われますので、少し具体性を持たせてはいかがでしょうか。
街の喧騒や他者の視線など具体的な表現を補うと、読者の共感がさらに深まるかと存じます。
「やがて落ちゆく先が見えてきた時に気付く事があって」という行も、「気付く事」の内容を曖昧にせず、この気づきを具体的な感情や場面で補うと、主体性を取り戻す決意の重みがより際立つかと感じました。
ご一考いただけたら幸いです。

素晴らしい作品でした。
御作、佳作とさせていただきます。
ありがとうございました。


*******
以上、2作品、御投稿いただき、誠にありがとうございました。
それぞれに、素晴らしい作品でした。
十分に読み取れていなかった部分も多かったかと存じます。
読み違いはご指摘いただけたら嬉しいです。

来たる7月30日は立原道造の111歳の誕生日です(24歳という若さで旅立ってしまいましたが )。
私事で恐縮ですが、主宰する『夢みたものは』では特集号を組みました。
立原道造の詩と共にお手にしていただけたら嬉しいです。

猛暑が続きます。
選挙も終わりました。

「今も風は吹いているんだと」
「あえて抗ってみるか」
そんな心持ちで熱いカップラーメンをすすっております(詩は響きますね〜)。

皆様くれぐれもご自愛くださいませ。
 紗野玲空

編集・削除(未編集)

虚無主義にはなりたくない  荒木章太郎

俺は
顔の右半分を吊り上げて
ニヒニヒと笑うようになった
ニヒルに笑うこの癖を直そうと
プロテスタントの教会に通うことにした

俺が働く、占い師の派遣会社が入るビルで
ある日――
地下倉庫から剥製のワニが逃げた

ネットでは
「ビルに聖なる龍が出た」と話題になり
瞬く間に、そのビルは聖地となった

聖なるものは
人の噂が作り出すもの――
なぜ、剥製のワニが逃げたことを
秘密にしたのか?
逃げたワニは、どうなったのだろう

ニヒリズムに陥りそうになった俺は
最低でも千年は続く
古典的な教会が並んで入る、隣のビルに通って
まだ見たことのない神に祈る

親父の寺を継ぐ気になれず
黒い袈裟を着ることに背を向けて
白衣を着ることに顔を向けた

テック、素粒子、エビデンス、
量子力学、仮説、シミュレーション、
好都合に未来を見通し、
博士論文は白紙に戻す。
使い古された哲学者たちの知見は、
動画で済ませた。
結局、親父の説法と同じ地平に立っていた。

昇る太陽を、レンズに通して
レンジに入れて、チンして
本物のワニを焼いている――
物事を終わらせられないナルシスト

息を引き取るその瞬間までに
まだ見たことのない神が
信じられるようになるために
毎週、日曜日に教会に通った。

俺は
顔の左半分も吊り上げて
ヒニヒニとすべてを讃美して笑う

地下倉庫の床下には研究室があった
そこでは、稲やレタスや人工肉が育まれていた

前にいる人も、後ろにいる人も
上に住む人も、下に住む人も
なんとかバランスを取ろうと
工夫してきた親父たちは――
日差しの届かないところまで
落ち込み、壊れてしまった

心の瓦礫の下から
なんとか見つけた四葉のクローバー
その隣に置かれた
ワニの剥製

編集・削除(未編集)

雨音さん。丁寧なご評ありがとうございます。

深く読み込んでいただいてありがとうございます。
またご指導ありがとうございます。

編集・削除(未編集)

 三浦志郎 さん  丁寧なご評価ありがとうございます。

ルオーの絵まで、調べて頂きましてありがとうございます。
また哲学的な難解さも読み込んで頂きまして、誠にありがとうございました。
評を読んで、よく理解されていることに喜びを禁じえません。
いつも、高度なご指導ありがとうございます。

編集・削除(未編集)

詩の評、お礼です。  じじいじじい

三浦様

こんにちは。
詩の評、お礼です。
佳作ありがとうございます。
今回の作品は子供に夢を持って未来へ突き進んで欲しい。夢をあきらめないで。という応援メッセージの子供詩にしてみました。

これからもよろしくおねがいいたしま。

編集・削除(未編集)

泣き声  相野零次

もうわからない何もわからない詩の書き方も歩き方も死に方も
いつからこうなのか昨日からか今日からかずっと前からか
カラスがカァカァと泣くカエルがケロケロ泣く鳩がぽっぽと泣く
そうか僕も泣けばいいのかおぎゃあおぎゃあぐすんぐすん
おかあさん僕から何かが生まれそうです しろいかたまりが
それはどうやら人のできそこないで本当なら生まれてくるべきでは
なかったにも関わらず生まれてしまったのです こんな不完全なパパの子供が 僕は途方に暮れて列車に乗っている こんなものはどこかへ捨ててこようと思いその瞬間またそのかたまりがなくのだおぎゃあおぎゃあ 僕はその白いかたまりをぎゅぎゅ!っとしてもういちどぎゅぎゅぎゅ!っとしてやると手の平に収まるサイズとなった 小さくなったしろいかたまりはきゅんきゅんくすんくすんと泣いた 僕はいつのまにか列車のなかで眠ってしまったようだ 親切な女性が僕を終点ですよと言って起こしてくれた その女性は心配そうに僕に大丈夫ですか?と告げて大丈夫ですよ。というと少し哀しそうに微笑んでその場を去った どうやら僕は眠りながら泣いていたらしい どんな泣き声だったのだろうか……けほっ

編集・削除(未編集)

三浦様 お礼です 上原有栖

三浦様、今回も丁寧な感想と評をありがとうございます。励みになります。
調べましたところ廃業してしまった佐久間製菓は、例のコロナ禍も廃業要因の一端としてあったようです。(他には原材料費の高騰なども)
あの災禍は、様々な所に消えない傷痕を残してしまったのですね。
確かに、「式」という箇所は興味を惹かれます。引き続き、調べてみます!
この詩を書いていたらドロップを舐めたくなってしまいました。(笑)
次回の投稿も、どうぞ宜しくお願いいたします。

編集・削除(未編集)

推敲

より良いものにしようと
消しては書き換えて
より良いものにしようと
消しては書き換えて

自分は彫刻を想像する
石の削る部分を決めて、綺麗に削り取っていく
形が崩れないように
意味を感じ取れるように
そうして作品を作る

そういう思案をしたときに、削られる石の大きさも想像する
推敲は時に、石の大きさを半分にする事もある
そうして分かれて片された石も
彫刻できたんじゃないかと

そんな風な
なんでも削ってあげれるかもって
考えが過ぎって
今日も、路傍の石を拾ってしまった

編集・削除(未編集)

世界遺産の欠伸  温泉郷

古代のギリシア都市
ローマ文化の融合
エフェソスの空が青く
白い大理石に
いにしえの
引っ掻き傷
ここは
廃墟ではない
古代と現代の呼吸が交差する
定住者の街

現地ガイドの
素敵な誇らしい笑顔
見よ!
紀元2世紀の
セルシウス図書館
読書をするローマ人の幻影

「知を愛した人のために建てられました」

こげ茶色の影が横切る
団体客が一斉に注目
ガイドの説明が中断し
古代の幻影をかき消す
わたしたちは
瞬時に現在へと覚醒する

大理石通りを歩く
古代の道を踏みしめる
幾世紀経ても
平らな白い道の凹凸

「ここに古代の市場がありました」

甦る古代の歓声と賑わい
かつての商業施設の隅に
縞模様の柔らかい横臥
古代の賑わいが一瞬にして
「かわいい」という声に変わる

かつて
港湾であった
土砂の堆積で
海岸線は もう見えない
高台に立って
乾いた土地の上に
想像の海を一枚
そっと 重ねる

「あの辺りまで海でした」

ガイドの指先の下に
黒白の弓のしなり
想像の海がはがれ
柔らかな尻尾に
現実の視線が集まる

二万五千人収容の
石の劇場
円形の階段
舞台の壮麗さ
眼を閉じて
古代の演劇を夢想する

「政治、芸術のすべてがここで語られました」

劇場の階段の上に
茶白の不敵な不動
古代の出し物に飽きた
肥えた薄目に
わたしたちも
今の何かを演じなければならない

ああ 
わかったよ
図書館も大理石も劇場も
みんな みんな
君たちのもの
君たちは
古代の遺跡を住処にして
その重みを軽く飛び越え
歴史の上で欠伸をし
現在だけを生きていく

世界遺産が
つられて欠伸する

編集・削除(未編集)
合計5767件 (投稿5767, 返信0)

ロケットBBS

Page Top