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やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
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編集・削除(編集済: 2025年01月02日 01:55)

雨音様 評のお礼です 佐々木礫

「私はあなたの記憶」についてご講評頂き、ありがとうございます。

本作では、散文的にならないよう詩的な表現を意識しつつ、論理的に正しくなるように注意を払いました。そのため比喩は意図的に多層的である反面、読み手に難解な比喩に感じられるのは誘導不足も否めないと思いました。

そこを読み直して率直な評価を下さり、深く感謝しております。

後学のため改めて整理させて頂きます。本詩は私と私の記憶の関係、また自我の多層性について、再帰構造のある物語で表現を試みたものです。

「あなたは私の感傷 あなたは私の記憶」

「あなた」は人格ではなく記憶の主体として置きました。

「あなたは白い狼」
「あなたは大きな渡り鳥」
「少年」

「白い狼、渡り鳥、少年∈生成される記憶=あなた」となっております。(∈:含まれる)
この想起のプロセスを美しく、かつ短く物語化したいと考えました。

「私はあなたの記録」

「私」は「過去の私(=私の記憶)」の手帳に書かれたメモから生成された詩と、その詩を書いている作者自身を含意します。)
過去の私が記録したものを媒介にして記憶が生成される過程、そして詩となる過程を表現することを試みました。

頂いた批評から改めて考えると、「私はあなたの記録」は構造の中核であるため、途中ではなく冒頭に書く方が構造を明示的にできたかもしれません。

「彼女からの手紙で紙飛行機を折る」のは、「未来において「私」が記憶を想起するためのトリガー」である詩の断片となるメモを残す行為であり、冒頭で白い狼の鼻先に紙飛行機が届くのは、物語中では、当時の記憶の具体(物語の再帰の折り返し地点)として登場する「彼女」の手紙自体ですが、
未来の自分が当時の喜び忘れているだろうと考え、美しい情景と、それを忘れることへの感傷を込めて、それを思い出させるためのメモが「当時から見た未来の自分=現在の書き手である私」に届くことの表現を、記録と記憶の循環として構造化することを試みました。

頂いたご指摘を通じて、改めて構造を整理し、同じ意味を持ちながらより理解しやすい書き方について考える機会を得ました。ありがとうございました。

編集・削除(編集済: 2025年10月11日 02:59)

雨音様 評のお礼 多年音

雨音様、評価していただきありがとうございます。
この詩を作った時に流れは出来てるはずなのに
なんかオチまでスムーズじゃないなって思っていたんですが、
強弱なのは盲点でした。
言われてみれば強弱をつけようとする時に
普通に対してわざと強くする事はあっても
削って連を弱くするというやり方は全くやってないような気がします。
体言止めの使い方、すごく参考になります。
試しに一人だけに絞ってみたら確かに言い切りが弱まって
読み心地が良くなって面白かったです。
今後の詩作で参考にしたいです。

編集・削除(未編集)

雨音様 お礼  ゆづは

こんばんは。評をいただき、ありがとうございます。最終連をお褒めいただけたことが、とても嬉しいです。詩作の励みになります。また、アドバイスをいただいた件は、次回に活かしたいと思います。貴重なご意見、どうもありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

編集・削除(未編集)

温泉郷さんへ

免許皆伝、おめでとうございます!
お祝いが遅くなりました。お許しくださいね。

温泉郷さん免許皆伝、まだしてなかったっけ?と思うほど安定した作品だなと感じます。
最初に拝見した時から、ご自身の個性をしっかりと大切に持たれていることがとても素敵でした。
これからもどうぞ温泉のように湧き出る作品を作り続けてくださいね♪

編集・削除(未編集)

評ですね。 9月26日〜29日ご投稿分  雨音


「囁きの果実」ゆづはさん
ゆづはさん、こんばんは。ようやく少しだけ涼しくなりましたね。
シャインマスカットって本当に美味しくて宝石のようです。そんな瑞々しい粒から生まれた素敵なストーリーですね。最終連がとても良かったと思います。この連を暗示するようなストーリー展開があるとまたさらに素敵度がアップしそうです。とても美しい表現が多彩に盛り込まれていますが、その部分を少し具体的にこの最終連に近づけていくと良いかもしれませんね。
それから、体言止めが少し多いかもしれません。好みですが、自分がもっと強調したい部分にあえて使うなど、少しだけ匙加減してみてくださいね。

「星街ムーブメント」松本福広さん
松本さん、こんばんは。わたしは今夜はショパンコンクールのライブを聴きながら評を書いているのですが、なんだか松本さんのこの作品とピッタリだなと思っています。こちら散文ですが、ショートショートのようにも読めて、とても素敵な作品です。ストーリーは心に残りますね。佳作です。一点だけ。綺麗にラッピングして/差し上げたいと思う、という部分ですが、「と思う」はないほうがいいかもしれません。詩なので、「と思う」はもったいないかななんて感じました。蛇足ですが、この作品を読んだ時にどきりとしました。高校生の時に、腕時計の中を見つめていると、びっくりするほどいろんなものが映っていました。教室中と言ってもいいくらいに大きな世界が広がっていて、隣に座っている友達がノートに書いていることとか見えたんですよ。そのことをつい思い出しました。

「最高の思い出 最高のはじまり」じじいじじいさん
じじいじじいさん、こんばんは。お待たせしました。
青春の1ページですね。瑞々しい時間が流れていて微笑ましいです。
吹奏楽部は今は認知度が高いので、伝わりやすく想像がしやすい題材です。そのため、最初の3連まではもう少しギュッと縮めて、また言葉の重なりなども整理されてみると良いかもしれません。同時に、四連を少し膨らませて、特に「私」の心情を掘り下げていくと読んでいる人が感情移入していくと思います。この日を迎えるまでの気持ちというか、それは気持ちとして語るというよりも、例えば、プログラムの曲の難しさに乗せてもいいですし、苦労のようなものが苦労としてではなく「ああ苦労したんだな」とわかるように書かれていると、やり遂げたことに対する感情移入が増えると思います。その後の告白の部分ですが、こちらはもう少し推敲して整理されるともっと伝わってくると思います。例えば、私はタツキに「私もタツキが好きお願いします」、という行ですが、私はタツキに、と書かなくても「私もタツキが好きお願いします」だけ書けば十分に伝わります。こう言った部分をスッキリさせてみてくださいね。

「台無し」多年草さん
多年草さん、こんばんは。
台無しってそういえばこういう感じだったななんて思いながら、面白いタイトルだなと感心しました。そしてとってもリズムの良い多年草さんの個性を感じる作品になっていますね。そして台無しのオチがすごく良かったです。おまけの佳作です。ひつこいほどに続く「続く」はこれはこれでいいんだなと思わせる不思議さがあります(褒めています)。実はタイトルから読み始めて、深刻な内容なのに、なぜかクスリとしてしまいました。ところが「あれやっぱりすごくシリアスな作品なのかな」と身を引き締めていたら轟音にやられました。こういうところがすごく個性的で、良い部分です。一つだけ。この作品の場合は一語一語がとっても大切です。ですから、体言止めの使い方は少し考えてみてください。前半は一人、に絞っていいかもしれません。その強弱、強の部分は十分に効果的なので、弱について少し見直されていくとさらに良くなっていくと私は思いました。

「もぐらの詩」上原有栖さん
上原さん、こんばんは。
もぐらって不思議な生物ですよね。どんな物語が待っているのかとても楽しみに拝見させていただきました。面白いですね。佳作一歩手前です。補足のところ(がすごく面白いので)を作品に落とし込めるといいですね。なんて色々考えましたが、きっと上原さんが書きたかったことに焦点を絞って書かれたのだろうと思います。そう言ったことが伝わってきたのが良かったです。一字下りのところ、第三連がとても良いので、そのテンポを同じく一字下りの五連に繋げると良いと思います。人って書かずに三連のように暗示したままの方が粋かな。そこからの最終連も少し練るとさらに良くなると思います。ここが一歩手前の部分でした。

「自爆」相野零次さん
相野さん、こんばんは。すごいタイトルがやってきた!と思いながら拝見しました。
そうですね、私が想像した以上にすごかったです。きっと思い切って挑戦されたのですよね。
その心意気は買いますが、読んでいるうちに私には怖すぎてその深い部分が伝わってきませんでした。エキセントリックなお話にしか読めなかったんです。これは私の理解力の問題なので、作品の良し悪しとは関係なく、前衛的な作品は私ではうまく読み込めず、汲み取れません。お許しください。マイルド希望です。

「あなたは私の記憶」佐々木礫さん
佐々木さん、こんばんは。
すごく良いと思うのです。筆力は申し分ないし、何より世界観が素敵です。佳作一歩手前です。
一歩手前の部分ですが、あなた、私、彼女、の人物構成が少し複雑で、混乱して何度か読み直しました。それがとっても残念です。あなたは狼であり、渡り鳥である。ここがまず少し混乱しました。私がいるので一人称で描かれているのですが、あなたが私と重なっているので、あなたの感情が描かれていても納得できますが、どこまで重なっているのかというところがはっきり伝わってきませんでした。素敵な表現がたくさんで、色彩も音も匂いもするようです。ですので、人称を捉えるのに読み手がもたつくととっても勿体無いなという気持ちです。もう少しだけ推敲してみてくださいね。

「答えのゆくえ」津田古星さん
津田さん、こんばんは。お待たせしました。
こういう感情って多くの人が持っていて、共感が大きい作品だと思います。人をジャッジする人は自分に厳しい方が多いですよね。自分に丸つけをしてしまうこと自体、とってもしんどいことです。これが精一杯だったのだから、という言葉は本当に真理で、その時の精一杯を生きてそれを重ねてきた自分に「よく頑張ったね」と言ってあげたいところですが「努力は認めましょう」という作者がやっぱり自分に厳しいのだなとわかります。一方で「努力は認めましょう」と思い付かない、自分の精一杯だったのだから、と思い付かないで苦しんでいる多くの人たちに大きなものが届くと思います。素直にストレートに書かれた作品で、苦しみながら、進んでいく、迷いながら、それでも一生懸命生きていく、そんな姿が見えて愛おしい答えの行方でした。佳作です。

:::::

季節の変わり目、と言って良いですよね。
昨年の秋に何を着たんだろう、服がないなと思ったのですが、昨年も今年みたいに秋がほとんどなくて、パタリと冬が来たような気がします。みなさま、今が多分秋ですよ!笑。体に気をつけて楽しくお過ごしくださいね。

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信じる  じじいじじい

「はじめまして」
「私があなたのママです よろしくね」
私は産まれたばかりの子にいった

この子のオギャーと泣くあからがお
出産の痛みなんてふきとんだ
 
この子の名前は決めてある
「未来(みらい)」
自分の道を自分でつくって未来に羽ばたいて欲しい 未来の未来は未来がつくる
夫と決めた名前だ

未来へ 
あなたが大人になった時
あなた自身の未来に悩むことがあるだろう
どんどん悩みなさい たくさん考えなさい
一つだけ言っておきますね
自分で決めて自分を信じて進みなさい
必ず花ひらくから

パパと私はあなたを信じてます
いつも応援してるから
パパも私もいつまでも あなたを見つめているから

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アンデッド  aristotles200

アンデッド(不死者)が一匹
廃墟を彷徨っている

強烈な空腹に苦しみ、目は赤く光る
地面には骨しかない
瑞々しい血の通う生き物がいない

苦しみは増す一方なれど
不死者は、死ぬことがない

人間であった記憶、理性は消え失せ
いつ、何処から来たのか
何処へ行くのか
何も思わず
ひたすら廃墟を巡っている

赤色の
透きとおった海にも潜る
藻ですら見かけない

襤褸をまとい
遥かなる高峰にも登る
頂上で見つけたのは、白骨のみ

そうして
荒野で、アンデッドの驢馬と出会う
互いに喰い合うには
双方、孤独が長すぎた

驢馬と、驢馬に乗るアンデッド二匹は
地続きの赤く冷たい海を渡り
世界中の廃墟を巡る
それでも
依然として動くものは見ない

ある日
アンデッドの驢馬の脚はもげてしまう
動けなくなった驢馬を前に
アンデッドは去らない

そのまま
アンデッドの驢馬が
動かなくなるまで共に過ごした
遺骸の上に土をかぶせ
三度、そこを回る
そうして
襤褸をまといしアンデッドは
この地を去った

人間であった頃の記憶が
甦る時もある

大きな戦争と
そのあとに起きたウイルス汚染
死体の山の中で目覚めたこと

最愛の人の笑顔と、抱く赤子の光景

記憶の人たちと
何処かで
出会えるかも知れない

白骨となった旅行者の手帳には
こう記されていた
遥か東の島国に
不死者たちの国が存在する
朱色をしたtoriiをくぐると
人間のように
語り、生活できるのだという

襤褸をまといしアンデッドは
今日も一人
荒野を彷徨っている

編集・削除(編集済: 2025年10月10日 07:16)

鏡の憂鬱  松本福広

幾重もの合わせ鏡の
籠に囲まれた世界
ビーズとスパンコールが
くるくる踊る。
子どもたちにも手が届く
素材が織りなす
きらめきの円舞
無邪気な反射を繰り返す。
光の粒たちを見ていると
子どもの時に
置き忘れたような
色に対する感覚を取り戻す。
色に対して
透明でいられた頃。

色について勉強をすると
ニーズに合わせて
色に対する効果や特性を
活かすことが出来るようになる。
感性を鈍らせないようにはしているが
経験と知識が混ざってしまう。
それは以前ほど
純粋な感度ではないように感じる。

単純に綺麗だと思い
素直に見ていたいと願った頃。
その頃と、今の自分は
奇数の合わせ鏡(※)のように
うまく重ならなず
描いた像にならない。

奇数の鏡といえば
鏡の法則なるものがあるらしい。
自分を取り巻く人々や環境は
自分の心や態度を
そのまま映しているらしい。
自分が苦手だと思っている人は
自分のことを好ましく思っていないし
自分が頑なに人を拒んでいると
他の人も心理的な距離では
近寄ってこない。
人と人が生活する現実は
幾重もの鏡がはられているようだ。
多重の合わせ鏡というのは
万華鏡に重なる。
合わせ鏡なら
私が気になるあの人も
そうであってほしいけど
違う人に気があるようで。
この世界は
奇数の鏡なのかもしれない。

いつだって二で割れば
一つ余る世界。

そんな一つ余る世界にも
ひとつだけ希望がある。
底があるなら
上がある。

万華鏡を覗き込むことで
色彩と反射の
幻想を描くよう作られた
底面が見える。
万華鏡から目を離し
上を見ることで
夢の象徴として
描かれるものが
広がっているのを目にする。
太陽から注がれる光が
大気に散乱して
人の目に最初届くと言われる
青の天面。
そら。

万華鏡の中の
ビーズやスパンコールたちが
見上げても
そこに広がるのは
闇ばかり。
子どもの頃から
綺麗に感じていた
空の色は見られない。
あの色の下に
いられることは
現実を生きる
私たちの特権なのかもしれない。

鏡の法則を振り返る。
自分も誰かの鏡なのだろう。
鏡は鏡であることを自覚しないし
鏡は自分を写せない。
奇数で余った一枚の鏡は
自分だったのかもしれない。
過去の自分という鏡に
本当に重ねられるのは
誰でもない
今の自分しかいない。

ビーズやスパンコールが
織りなす舞踏会。
夢の中は
いつだって覗き込める。
この宴を見ながら
ふと思うのだ。

死ぬ時に流れると
言われる
走馬灯。
私が鏡であるなら
最後に写す光景は
この景でありたい。
そして
煙になり
空の色へと消えていく。

【補足】
※奇数の合わせ鏡……万華鏡は偶数の合わせ鏡で作られます。奇数だと鏡像が重なってしまいブレた画像になってしまうそうです。
実際の画像は、下記のURLの通り。

今回使用した調べごとに使用したURL:キッズアイランド【万華鏡のしくみ】
https://www.jp.nikon.com/company/corporate/sp/kids/kaleidoscope/

編集・削除(編集済: 2025年10月10日 05:03)

霧の朝  ゆづは

六度目の
金木犀の香りが窓に触れる
私はあの日に漂うように

歪んだ窓枠の隙間から
記憶は細かな塵となって零れ
掬おうとする指をすり抜ける
最期の吐息のような軽さで

あの朝 私は
深い霧の底で息をひそめていた
世界は輪郭を失い
庭の木々も 鳥の声も
ただ白い静寂に包まれていた
 
秋の気配が肩を撫で
遠く どこかで歌声が響く
それは 父の声のようで
それとも誰かの記憶の残響だろうか
混ざり合って 区別がつかない

病室の夕闇に溶けた
掠れた声の色は
私の中の霧にかすんで
ぼんやりとしか思い出せない

傍らにあった温もりは
冷たい壁の奥へと沈み
ただ 空だけが
いつもの場所で
違う色を滲ませている

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雨上がりの光芒 多年音

雲の隙間から差し込み始めた光
徐にこちらを向く

睨んで少し目が眩む
コレはスポットライトだ
きっと傘を忘れた僕を笑うために
晒し者にするのだ
今更晴らす理由がそれぐらい思いつかない

人は大概光に希望を見出すけれど
光が必ず良心だとも限らない
救いだというならそもそも雨を降らすな
雨だってお前の仕業だろ?
そういうのをマッチポンプっていうんだ

良い奴面してるけど
僕は騙されないぞ
見えない事を良い事にめちゃくちゃしやがって
全部お前のせいなのに
真の邪悪に誰も気づいちゃいない
お前が良い奴なら
その全能でなんで世界を良くしないんだ?
ばれてんだよ
酷い話だ
本当に本当に

ガクッ

上ばかり見て石に転びかける
スレスレの地面
髪から落ちた水滴
広がる波紋
淀んだ水たまり
少しだけ嫌な匂い
冷えてきた背中
どこかの車が水を跳ねる音
まぁ、見てない自分が悪かった

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