糖尿病ありのバネ指の手術で入院していたKが無事退院した。なんと、一日も休まず、写真付きの一句を寄こしてくれた。一日かけて一句をひねり出したそうで、時間つぶしにはなったと感謝してくれたが、退院してからは、ぴたっと寄こさない(笑)。で、小筆遊びの今日、師匠に寄せ書き風に染筆してもらった。
絵は、糖尿食に添えられていた、節分の豆ならぬ<豆の描かれたカード>。この日の句を一番大きく書いてもらった。Kに喜んでもらえるでしょうか?
初虹や洗濯バサミもリハビリに K
備前市美術館の「浦上コレクション 北斎漫画 画狂!画驚!画叫!」を観にゆくのに、どうせなら染屋さんからの頼まれものを仕上げてからと、お渡し方々の今日になった。駐車場を確保してくださっていたので、とても助かった。
「お金に困ると、門人に画号を売って、生涯30回改名した」とか、「掃除を嫌って93回引っ越した」とかの説明文に、お吟大うけ。お蔭で退屈せずに観て回れた。特に感心したのは、水中でのいろんな恰好の人物画。今まさに動いているような絵であった。
北斎の海に雪降る涅槃かな 春樹
お茶会が無事済んでほっとしている我らがお茶人、あちこちへお礼状を出すそうなので、グリーティングカードをこさえてあげた。図書館の俳画の本より模写するなり。暖かいので、途中コンビニへアイスコーヒーを買いにゆく。香り高く美味し。
春めくと礼状の文字軽きかな 高沼 稲穂
岡山駅に近い蔭涼寺へ三味線を聴きにゆく。その前に、ビル街の中にあって、清流が流れる西川の緑道を歩く。桶屋町など、江戸時代には職人の町であったろう名残がある。西川の石垣は古く、雁木もたくさん残っている。
演奏会「如月の巻」では、よくうちへ見える三人のお客さんが三味線を弾く。主宰の岡本文昇さんも、古いお客さんだ。端唄の「山中しぐれ」から都々逸、長唄の「京鹿子娘道成寺」まで、江戸の情緒を身体に沁みるほど聴かせてもらった。
主宰の口上の、勢いもありながらなんとも可愛い言い回しに聴き惚れる。のっけから主宰の三味線の糸が切れて、どきどきした。三味線の糸が切れるのは当たり前の事らしいが、慣れないお吟は、代わりの三味線を受けとって調子を整えるまでの小粋な動作に見惚れていた。お吟はおじさん化しているので、惚れ通し(笑)。
如月の和紙もて包む和紙の束 佐藤ゆき子
和裁の集まりの日。金蠅は、頼まれて白大島をほどき、洋服用のコートに仕立て直していた。縫いながら、妻や娘から何度も煙草を止めるよう言われ、止めたと言いながら現在も隠れて吸っているらしい夫の話をしてくれる。先日、庭で洗濯物を干していたら、夫の部屋の窓から煙が出ているのに気づく。
音を立てないよう二階へあがり、今日こそ現行犯逮捕して懲らしめてやろうと、ぱっとドアを開けて、「お父さん、何してるん?」と怒ったそうな。するとお父さん、火のついた煙草を手に、「煙草を吸ようるんじゃ!」と開き直って、こともあろうに恐ろしい顔で睨みつけたという。やれやれ(笑)。
アネモネや煙草のけむりむらさきに 舘岡沙緻
