合同句集『三角テーブル』を取りに、句会のメンバーで、県北は新見の小さな印刷所へゆく。寒波襲来で、粉雪が舞っていた。初雪である。初雪の舞う山国へ、二時間もかけて刷り上がったばかりの句集を受けとりにゆくなんて(笑)。道中は、山と川があるばかり。枯木山は美しい。散髪したてのスポーツ刈りの男の子の後ろ頭のようで、撫でたくなる。
新見美術館へも新見図書館へも寄りたいのだが時間がなく、倉敷の茶房で20年前に句会をひらいてくれた三上史郎先生が好きだったパブのママへ一冊届けにだけゆく。山国の片隅にひっそりと、そのパブは明りを灯していた。壁の本棚から本がなだれ落ちてきそうな異空間で、一杯350円のままの珈琲をいただいた。
五年後にまた合同句集をつくりますのでと、印刷所にもママさんにも約束して新見を後にした。
山国の夜番の上に星時計 鷹羽狩行
ラスカルさん、ありがとう、自信がつきました♪
今日はW宅へ。家の前は冬田がひろがっている。菜園のブロッコリーの葉が青々しているので褒めると、「今年は葉っぱばかり茂って、肝心の蕾がついていない」と首をかしげている。お昼前にはおいとまするつもりだったのに、収穫した法蓮草・大根・人参・春菊などで、ささっとおにぎりランチプレートを出してくれた。お吟と違って家庭的なお方だ。ビーガンでストイックに山を走っている三男には、困りつつも毎晩、野菜や豆、海藻だけの夕食をつくってあげているというから、感心する。
野菜料理の巧い倉敷の茶房の店主の話をすると、ランチ目当てであるけれど、お針の会へ来てくれることになったので嬉しい(笑)。↓Wのクリスマスのしつらえがお洒落。
ボサノバのゆつくり更けるクリスマス 筑紫磐井
図書館にて模写遊び。晴天の日はちょっと眩しい閲覧席、小雨の今日は居心地が良くて長居する。草原のほんわかとした絵をまた一枚模写した。<馬の仔に母馬が目で力借す ・木附沢麦青>の賛を下に入れると、我らがお茶人は気に入ってくれるかしら?
冬構山靴の泥落しをり 清水初代
和裁の集まりの日。茶道家の方から頼まれて、袖口の汚れを隠している。仕事着のようなものなので、盛夏用の絽など、汗で袖口が汚れ、仕舞には、クリーニングでもなかなか綺麗にならなくなる。↓は絽の江戸小紋の袖。ほどいてこてを掛けたところ。汚れの袖口が袖付けになるよう、袖を作り直す。汚れは、袖付けの縫い代に隠れて見えなくなる。新たな袖口は、新品のように綺麗になるということ(笑)。着物のよろしさですな。
袖口のくれなゐ古りぬ冬籠 つゆ女
深山公園のパン屋さんでホット珈琲を買い、イギリス庭園へ。何もないからと、冬は無料である。俳人にとっては、何もないことはないのよね(笑)。花がそのままドライフラワーのようにことごとく残って美しいゆりの木立や、柳の黄葉、花水木の赤い実と冬芽など。庭園を見下ろす丘へ登ると、茶の花の垣根が巡らせてある。残んの花も可愛らしいし、去年の実やそれが弾けたのがくっついているのも可愛らしい。
茶の花に暖かき日のしまひかな 高浜虚子
