笠岡へ行ったついでに、ベイファームへ。新鮮野菜を買って、ポピー畑を一周する。ひばりが真っ青な空へあがっていた。久しぶりにひばりを見た。
紙よりも素直に吹かれ虞美人草 山川能舞
和裁の集まりの日。帰りたくないと言いながら、沖縄の旅から帰ってきた銀蠅、その沖縄の海のような阿波正藍しじら織に取りかかっている。その昔、とある機織女が織りあげた木綿縞を外に干していたところ、突然の驟雨にみまわれ、翌日日光に乾かすと布面に凸凹が出来た。それをヒントに研究が重ねられ、着て涼しい「しじら織」が出来上がったといわれている。手触りも縫い心地も最高、と銀蠅。
泡盛に島の恋うた日焼翁 大東晶子
図書館にて模写遊び。近所の鳥居を描いてくれていたということで、広重が急に身近に感じられるようになったので、広重の「従橋場川口楼隅田河眺望ノ図」の一部分を模写。時間をかけると疲れるので、けっこういい加減である。いい加減と言えば、我らがお茶人から、「待合に飾る、雁と月と瀬戸内の絵を描いてほしい」と頼まれて、広重の「金沢夜景」を模写しつつ瀬戸内風にアレンジしたことがあった。これは、茶席で正客の元市長さんが、「待合の掛軸はどなたの、、、」と質問される珍事件もあって愉快な思い出だ。
模写はタダで出来る、面白く役に立つ遊びだ。しかし、今日の図書館は早々とクーラーが効いて寒かった。年中バックに忍ばせてある、レッグウォーマー・アームウォーマー・薄絹のショール・薄絹のスカーフを総動員して身を守った(笑)。
水彩に下書の透く五月かな 小川軽舟
怒涛の如く夏物の反物が、、、。藍染の方は、竺仙が小千谷ちぢみに特殊な染めをほどこしたもの。麻は、湯のしをしても洗うたびに縮むので、2㎝丈を長く仕立てる。緑の方は、しぼりを施した新素材の木綿で、洗濯に強く劣化しないそう。絹のような肌触りである。さて、縫い心地はどうでしょうか?
薔薇色の海はヨットを淋しくす 野見山朱鳥
街なかに有って、深山幽谷然としている曹源寺へお説法を聞きにゆく。「目には青葉山郭公初鰹 ・素 堂」の披露で始まるに相応しく、窓という窓若葉色で、緑の風が本堂を吹き抜けていた。時鳥もここでは鳴くらしい。西洋人は、およそ浴衣や小紋などの和服は似合わないが、法衣となれば別で、修行僧たちは西洋の自国の民族衣装を着ているがごとく似合ってかっこいい。説法が終ると、「猪が食べ残した寺の筍で筍飯を作りましたので、召し上がってください」とにこやかに住職。
昼食の後にお茶会があるので、法話を聞きに来ている人の二割は和服である。お吟さんは、黒っぽいちりめんに六瓢箪が墨彩された生成りの帯を結んだ、グレーヘアーを小さくまとめたお運びさんに見惚れていた(笑)。茶花は濃むらさきの小ぶりの鉄線。薄むらさきの求肥を畳んだような茶菓子の銘は「唐衣」。この生菓子は、こちらの妻恋の一首が由来である。唐衣とは、十二単の一番上に羽織る丈の短いもの。
唐衣着つつなれにしつましあればはるばる来ぬる旅をしぞ思ふ 在原業平
