昨日の煎茶会へ、美魔女さんは、浅緑の紬に貝合せのはんなりした帯、お連れさんは、薄色の紬に桜尽しの帯を締めて、まるでお花見の和菓子の様だった。身ほとりの五句も詠んでくれていた。土佐のはちきんであられるので、こんな句も。自由に詠めばよろしい。こういう句は、へたに直すと美魔女さんらしさがなくなります(笑)。
土佐みづき文旦小夏春の色 美魔女
倉敷の茶房にて、煎茶の席を設けてもらった。ランチは、千屋牛とセロリとスナップ豌豆の炒め物・ブロッコリーと菜の花の蒸し物・豆ご飯・海苔のすまし汁。茶花は椿と紅蕗。茶菓子は黒胡麻羊羹。先月に続き、茶櫃を使ってのお点前を習う。店主の亡き母上が、どなたかの跡を継いで仕上げたこの茶櫃、鶴亀が彫られていると思うのだが、鶴はわかっても亀がわからない。参加者みんな、亀がどうなっているのか分からないと言う(笑)。
亀鳴くとすれば夕ベの鐘のあと 黛執
美星町の青空市で、下仁田葱・大根・春菊・美星満天豚・白餅・豆餅を買い、腹ごしらえをして平櫛田中美術館へ。井原市生まれの彫刻家・平櫛田中の代表作「鏡獅子」が、国立劇場が建て替えられることに伴い里帰りしている。鏡獅子が完成するまでの苦闘がよくわかる展示になっている。
S10 63歳 制作を決心
S11 64歳 六代目菊五郎の「鏡獅子」を観に25回日参
S12 65歳 菊五郎が裸でモデルを務める
S14 67歳 制作が難航し中断
S27 80歳 栄養失調で体力が落ちるも、弟子に助けられ制作再開
S29 82歳 檜の大木を彫り始めるも、気に入らなくて放棄
S30 83歳 新たに檜を手に入れ、励む
S33 86歳 完成
書にも魅せられた。「寿春 百也七 中庵老人書之」数え年百七歳、亡くなる年の書である。百六歳の彫刻もあった、生涯現役の人なり。
鑿痕の粗々しきを山笑ふ 中原道夫
和裁の集まりの日。自ら機織りもなさるという方が、紺絣の反物を持って見える。ちょいと広げて、絣の素朴にして洗練された紋様に息を飲む。手触りの素晴らしさは、触らなくとも分かる。人間国宝松枝哲哉の久留米絣だそう。この反物、すでに何度も着られ、ほどかれ、洗い張りされたものだった。お吟さん、鋏を入れなくてよいので、やれやれ(笑)。
幾代織り山の斑雪に絣似る 宮津昭彦
倉敷の茶房にてお針の会。紺屋の白袴で、家では仕事優先で自分のものは縫えないので、いろいろと洋服の修理をする。マスキングテープ祭りも近づいたので、描きためたグリーティングカードに猫の絵も加えて、60枚ほど渡してきた。店主はいくらで売るかしらん。いつも楽しませてもらっているお吟さんは一銭もいらないよ(笑)。
猫跳んで春月のこる鬼瓦 河合凱夫
