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互選結果発表

互選結果発表
8月句会の結果を発表します。8月のトップはダイアナさんの「広島忌」の句で10点を集めました。続いて尾花さんの「風鈴」の句で7点、にゃんこさんの「原爆忌」の句、アイビーの「端居」の句、弥生さんの「新涼」の句が6点で並びました。以下、5点句には7句が並ぶ激戦でした。
10点句 10 小六の語り部ガイド広島忌 (ダイアナ)
 7点句 87 風鈴にふれてにこにこ抱つこの子 (尾花)
 6点句  4 サイレンへ風止まる街原爆忌 (にゃんこ)
 6点句 42 端居して世の喧騒と距離を置く (アイビー)
 6点句 64 新涼や新作パンの並ぶ店 (弥生)
個人別総合ではにゃんこさんが20点でトップでした。

8月度みんなのネット俳句会・清記一覧  特選2点、並選1点で計算。     7・8・14
1 止まらないポテトチップス秋涼し 
2 八十路来て良き汗かける幸せを (てつを) 2 ラガー、茶々、
3 迎え火の吠え出す犬と男の子 
4 サイレンへ風止まる街原爆忌 (にゃんこ) 6 ◎えっちゃ、◎ちとせ、かをり、アイビ、
5 鷺の首白き紋様青田原 (和談) 2 ◎ヨヨ、
6 しんがりの船鉾雨に悠悠と (尾花) 2 ちとせ、和談、
7 緑蔭へ漢孤独な翳を曳く (ナチーサン)
8 腹当は明日の元気を約束す (コビトカバ) 1 弥生、
9 夫運転私助手席雲の峰 
10 小六の語り部ガイド広島忌 (ダイアナ) 10 ふうり、えっちゃ、尾花、ちとせ、コビト、◎ヨシ、森野、茶々、ナチー、
11 好きな夢選べる未来水中花 (ヨシ)      1 玉虫、
12 平幕は元気はつらつ名古屋場所 (ラガーシャツ) 3 ◎ふうり、比延、
13 流星や幾人残る同級生 (玉虫) 2 ちとせ、ABC、
14 鉢植えに灯る夕菅ひと夜花  (森野) 1 みにょ、
15 しかけたりしかけられたり水鉄砲 (ABCヒロ) 1 比延、
16 極暑日に線香燻り香り立つ 
17 つかの間の生とも知らで蝉鳴けり (みにょん) 4 ふうり、えっちゃ、茶々、ヨヨ、
18 水の日に記録的雨皮肉かな 
19 鶏も卵を産まぬ極暑かな  (ふうりん) 2 ちとせ、ヨシ、
20 更衣逢ひたき奴は何処やら 
21 青芦の風を呼びたりあひびきし (かをり) 1 えっちゃ、
22 向日葵や凛と老人寄せ付けず (和談) 1 ヨヨ、
23
24 ほおずきやほの口をして吹き鳴らす (弥生) 2 ◎にゃん、
25 夕菅や湖に暮れゆく比良比叡 (てつを) 3 みにょ、森野、比延、
26 向日葵や人と違ふと吸えぬ息 (コビトカバ) 1 玉虫、
27 夕暮れへ秋は密かに紛れ込む (にゃんこ) 5 ◎てつを、森野、和談、弥生、
28 水着着て昭和モダンの砂スキー (アイビー) 1 和談、
29 鉾の輪に噛ませたる梃子木屑とぶ (尾花) 2 ダイア、アイビ、
30 立つ秋や季節は歪み飛来せず 
31 暑くなる予感小石に躓けり (ナチーサン) 4 尾花、ヨシ、玉虫、アイビ、
32 闇深き夫の故郷や天の川 (玉虫) 2 ラガー、ダイア、
33 今朝の秋雨は田畑を潤さず 
34 夏草は胸の丈までここ空き家 (ABCヒロ) 3 みにょ、てつを、ラガー、
35 運転は夫におまかせ雲の峰 
36 夢心地推しコンサート夏の夜 (みにょん) 1 えっちゃ、
37 玄関を出れば秋津の群るる空  (森野) 2 てつを、にやん、
38 熱風浴ぶ木々も疲るる40度 (ヨヨ) 5 ちとせ、◎みにょ、ヨシ、和談、
39 新盆の供物の礼の昔めく (比延) 1 森野、
40 長崎の鐘の復元盆供養 (茶々) 5 ふうり、えっちゃ、ABC、◎ナチー、
41 みんみんやとく眼帯のもどかしさ (かをり) 5 ちとせ、コビト、てつを、ヨシ、にゃん、
42 端居して世の喧騒と距離を置く (アイビー) 6 ダイア、◎ABC、◎比延、弥生、
43 蝉時雨背に一刀浴びにけり (和談) 2 玉虫、ヨヨ、
44 目を剥いて暑いと言ふや仁王像 (尾花) 3 ラガー、和談、比延、
45 今朝の秋ひこうき雲は茜色 
46 八月の悼みごころの靴並ぶ (えっちゃんあら)  3 コビト、かをり、ナチー、
47 句集編む時の流れや梅雨湿り 
48 炎天や悲鳴を上げる室外機 (てつを) 1 ヨヨ、
49 炎暑果てほっと一息夕日観る 
50 無人駅風は青田を渡り来る (にゃんこ) 5 ふうり、みにょ、てつを、森野、比延、
51 炎暑なり荒れに荒れてる名古屋場所 (ラガーシャツ) 1 茶々、
52 寝室に蟷螂全身に寒気 
53 老犬の座り込みたる秋暑し
54
55 語り部の白髪三千丈原爆忌 
56 このセット取れば優勝蝉時雨 (ヨシ) 2 コビト、ダイア、
57 猛暑日も牌で鍛える古き脳 (みにょん) 3 えっちゃ、尾花、コビト、
58 迷い道して出会いたる花鬱金  (森野) 1 尾花、
59 母と見るプレバト俳句蚊遣香  
60 師の病快癒願ひて笹飾る 
61 原爆忌さらけ伝えよ世界中 
62 踏み上る崩れ石段花は葉に 
63 初めての町に既視感百日紅 (アイビー) 4 みにょ、ヨシ、ABC、玉虫、
64 新涼や新作パンの並ぶ店 (弥生) 6 てつを、ラガー、ダイア、◎アイビ、
65 すれ違ひざまに見上ぐる百日紅  
66 向日葵は今太陽に挑みたり 
67 雨の京都地につくほどに夏柳 (尾花) 3 ◎茶々、玉虫、
68 冷奴何も吸収したくない 
69 ペン胼胝の名残かすかに桜桃忌 (てつを) 2 ヨシ、弥生、
70 孫を待つアロハで変身米寿なり (和談) 1 ヨヨ、
71 蚊遣香持ちつつ移動庭仕事 
72 夢に入ることもできずに明易し 
73 憧れて届かぬ遠さ夏茜 (ヨシ) 3 にゃん、◎玉虫、
74 面痩せの何処に立ちても夕立かな (かをり) 1 ナチー、
75 溜息を繰り返しつつ夜の秋 
76 美しく儚きものに揚花火 
77
78 森更けてなほ蜩の鳴き止まず  (森野) 1 にゃん、
79 みちをしへ遥か先行く父の背ナ (玉虫) 4 ◎尾花、てつを、アイビ、
80 あれこれと歳時記片手に熱帯夜 (みにょん) 1 ラガー、
81 昼日向ビール三昧蝉時雨 
82 マスカット一房囲む甘さかな  (ふうりん)   3 かをり、茶々、弥生、
83 愛猫も興奮夏の甲子園 (茶々) 1 ABC、
84 手花火のじじと弾けてみな終る (かをり) 2 にゃん、玉虫、
85
86 表札はローマ字表記秋の薔薇 (弥生) 2 かをり、比延、
87 風鈴にふれてにこにこ抱つこの子 (尾花) 7 ちとせ、コビト、ヨシ、茶々、和談、◎弥生、
88 太陽のコロナ閉じ込めスイカ玉 (てつを) 4 コビト、かをり、ナチー、和談、
89 生き過ぎたといふ義父逝きし初の盆 (えっちゃ) 3 みにょ、◎コビト、
90 日を浴びて畑に向日葵凛と立つ 
91 なまくらなこの身を嗤へ蝉時雨 (にゃんこ) 4 ◎ラガー、ダイア、ABC、
92 寝室を出たらあちらに蝉王国 
93 蛍の点滅闇を争はず (ナチーサン) 2 にゃん、茶々、
94 御所東膳を揃えて生身魂 (ラガーシャツ) 1 かをり、
95 豊漁の鰯クレーンの網開く (ダイアナ) 5 えっちゃ、尾花、ABC、アイビ、弥生、
96 秋簾昭和の会話聞こえそう (ABCヒロ) 2 てつを、ナチー、
97 今の子に貧乏話終戦日 (アイビー) 1 弥生、
98 名は名古屋朝顔とあり江戸の鉢  (森野) 1 ふうり、
99 旅先で席譲られし冷房車 
100 盆唄や炭坑節を繰り返し 
101 熱波の水桶で伸びてる蛙の子 
102 古本の書き込み侘し夜の秋 (比延) 3 ◎森野、アイビ、
103 茄子馬で迎え火求め先祖来る (ヨヨ) 2 ◎和談、
104 ひまわりも俳句も好き麻雀も (みにょん) 1 ラガー、
105 万博リングそぞろ歩めば風涼し  (ふうりん) 2 尾花、ダイア、
106 夏場所や光る土俵に巨人舞ふ (和談) 1 ヨヨ、
107 ちはやぶる一生懸命蝉の声 (ラガーシャツ) 1 ふうり、
108 初穂の田雨渇望す地割れかな (ダイアナ) 2 ふうり、みにょ、
109 朝戸開く外に暑熱が横たふる (ちとせ) 2 ◎ダイア、
110
111 やわらかき野に膝をりて今朝の秋 (かをり) 3 尾花、森野、ヨヨ、
112 奪衣婆の乳房あらはに黴の堂 (アイビー) 3 かをり、ABC、ナチー、
113 唖蝉の不意に翔ちたる翅音かな 
114 藍浴衣男嫌ひをとほすかな (えっちゃんあら)  5 かをり、にゃん、ナチー、比延、アイビ、
115 雷鳴に居間を離れて長電話  

投句者は、ヨヨ、和談、コビトカバ、えっちゃんあら、ラガーシャツ、弥生、にゃんこ、ABCヒロ、尾花、森野、ふうりん、ヨシ、ダイアナ、ちとせ、みにょん、てつを、ナチーサン、アイビー、玉虫、茶々、比延、かをりの22名。

間違いその他不都合をご連絡下さい。
                                               

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特選句について

飛蝗跳び右四十五度に着地せり (アイビー)

特選にいただいた句です。「右四十五度」という表現がとても楽しいと思いました。
足元からキチキチキチと音を立てながら跳んでいった飛蝗。見方によっては精巧な機械のようです。アイビーさんは、飛蝗の飛行を最後まで観察していたのですね。くっきりと景が浮かびます。
草むらで飛蝗を捕まえて遊んでいた子どもの頃も思い出しました。

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にゃんこさんに特選を頂いただけでも、非常な名誉と存じます。

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アイビーさん、確かに何度でもいいとは思いますが、表現としては「右四十五度」が断然いいと思います。

私はこの句を、今回の投句の中でずば抜けて良いと思ったのですが。…選んでいるのは私一人なんですよね。
最近鑑賞を書かずにいたのは、選の視点が他の方からずれているのではないか、川柳の目で選句しているのではないかと思っていたからです。
複数人に選ばれた句は、俳句のベテランの方にコメントしてもらえば、と遠慮もしていました。
でも、今回は一人だけ、しかも特選、ということでコメントさせていただきました(大袈裟なようですが、書くのにちょっと勇気がいりました)。

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私の飛蝗の句に特選をいただきありがとうございます。飛蝗にしてもイナゴにしても、目の前を煩く跳んでいます。よく見ると、跳んでから着地の場所を決めるんじゃないかと思うぐらい、まっすぐには跳びません。右45度は言葉のアヤで、30度でも60度でも、何度でもよかったのです。45度と決めたのは、具体的な方がもっともらしいと思ったからです。

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特選句の鑑賞

69鰯雲運動場へ一目散(コビトカバさん)

誰か一人が「いわしぐもだー!」と叫ぶ。それに呼応して数人あるいはもっと大勢の子供達が運動場へ一目散に駆け出して行く。
鰯雲は町中でもビルの谷間でも見ることは出来ますが、運動場に設定したのが良かったと思います。
元気な子供達の駆けだす姿が目に浮かび特選にいただきました。

ふた昔ほど前に龍飛岬で空一面のいわし雲に遭遇したことを思い出しました。

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尾花さんへ

鑑賞、また特選に選んで頂きありがとうございます^o^

鰯雲は昔から大好きで、今も会えると嬉しい雲です。
運動場と鰯雲、開放感がぴったり!と思って作句しました。
お心に響いて嬉しいです✴︎

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アイビーの俳句鑑賞  その2

アイビーの俳句鑑賞  その2
鍬休め柄に一服の赤トンボ (和談)
今月のトップにふさわしい佳句。棒状の物の先に止まる習性のあるトンボ。私たちが日常的に見る光景だが、余分な描写をせずに、外連味なく事実のみを描写した。それでいて、いかにも秋の雰囲気を醸し出している。しかし欲を言えば、まだ言葉を削る余地はありそうだ。例えば「休め」「一服」は省いても差し支えないと、私は思うのだが。

真夜中の月小説の中は雨 (にゃんこ)
鶏頭の句が今月のトップだったが、ここではこの句を取り上げたい。月のきれいな夜、読書をしている作者。小説はいよいよ佳境に差し掛かりクライマックスを迎えた。場面設定はしのつく雨だ。小説の中の主人公に感情移入する作者が、ふと我に返り外を見やれば中天に煌々たる月が。この一瞬の心の動きを捉えた手並みの鮮やかさ。私も参考にしたい手法だ。

蹴たぐれば菌撒き散らす毒茸 (ちとせ)
作者は毒茸と断言している。見た目は色鮮やかに、いかにも食べてくださいと言わんばかりだ。この鮮やかさが、逆に警戒心を惹起する。「その手は食わないよ」とばかり蹴とばすのだが、茸は「バレたか」と言うように菌を撒き散らす。その様をユーモアで包み、ややぶっきらぼうに表現した。ここまで来れば、もう一ひねりして「煙を吐く」とかの表現も面白かったように思う。

秋雲に首を突っ込む大クレーン (ABCヒロ)
高いところで作業するクレーンのブーム。長いこと見てると、高さの感覚が分からなくなって、まるで雲の中に突っ込むような錯覚に陥る。そんなバカなことがある筈もないが、俳句や詩の表現としては許される。役所の公用文や学術論文でこんな表現をすれば大目玉でも、俳句の世界では逆に褒められる。

頂きの雄山の神に天の川 (ラガーシャツ)
趣味の広いラガーシャツさんは登山もよくされるとか。登山も天の川も季語だが、ここでは天の川を季語にして、季重なりを回避する配慮をした。頂上で見る天の川は、巷のそれとは違い、息を呑む見事さであったろう。それこそ神の存在を確信したことであろうか。この句は天の川に焦点を絞ったのが成功したように思う。字数の関係もあるが、山の名の固有名詞を出してもよかった。

草生ゆる土も遺品や秋夕焼 (尾花)
私が特選にいただいた句。雑草が生い茂ってはいるが、かつては大事な人が、よく手入れをした土地であったに違いない。その大事な人(多分、作者の夫)も今は故人となってしまった。秋の夕暮れ、故人のことが一入偲ばれる。故人が愛した木立、草花、道具一つといえど遺品ならざるは無い。そう思うと、雑草も一片の土くれすらも愛おしい。季語の「秋夕焼」が効果的だ。

以下次号、不定期掲載。

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アイビーさん、拙句を選んでいただき、また、鑑賞していただき、ありがとうございます。

日によってはまだ汗ばむような日があるこの頃ですが、
さすがに日が落ちてからは涼しくなり、
秋の夜長を楽しめるようになってきました。
静かな夜の雰囲気が伝われば…と思います。

返信が遅くなり申し訳ありません。

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86草生ゆる土も遺品や秋夕焼

アイビーさん、選句と鑑賞をありがとうございました。
狭い畑ですが日々成長する雑草に閉口しています。 私は草取りが嫌いです。膝は痛くなるし虫に刺されるし・・・。でもお隣さんに迷惑をかけてはいけないので、境界の辺りは常に気を使って草を伸ばさないようにしています。
身ほとりの整理を進めていますが「草生える土」が一番やっかいかもしれません。

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コビトカバさんへ

ねんりんピック、特選入賞おめでとうございます。
しかも2年連続入賞はそうはいないでしょうね、快挙です!
表彰式と鳥取の旅はいかがでしたか?
是非、入賞句をご披露してください。

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ラガーシャツさん、アイビーさんへ

ありがとうございます!
ラガーさんは同期なのでいてくださると安心します。
これからも一緒に作句しましょうね^_^

アイビーさんへ
帝王ですか笑
そんな貫禄は全くないです。
他の方の応募句を拝見すると感動する句ばかりで大変刺激になりました。
今後も沢山作句して、沢山勉強していきたいと思います!!

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素晴らしいです。ねんりんピックの帝王の風格が出てきましたね。

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おめでとう㊗️御座います。
私と同じ頃鸚鳴庵の俳句教室に参加してからのコビトカバさんの
上達には目を見張るものがありますねー応援していますから
来年もねんりんピック特選を目指してください。
3周遅れのラガーシャツより!

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こんにちは!
尾花さん、アイビーさんありがとうございます(⌒▽⌒)
今回ねんりんピック鳥取で選者特選賞を頂いた句は

筑紫磐井先生 選
焼酎を何と割っても泣ける夜

です。

鳥取砂丘が吟行会場でしたが、雄大でまた行きたいなと思う場所になりました!

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私も同感です.ぜひご披露を。

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アイビーの俳句鑑賞  その3

アイビーの俳句鑑賞  その3

忘るるも生きてく術や猫じゃらし (てつを)
星霜を重ねたてつをさんならではの人生哲学。忘れることも大事だという立場をより徹底し、忘れることが生きる術だと言う。季語は「猫じゃらし」。別名狗尾草(えのころぐさ)。何があっても柳に風と受け流し、それでいてしたたかである。あたかも猫じゃらしのように。

塾帰り弓張月の頼りなき (コビトカバ)
弓張月は、上弦の月あるいは下弦の月を言うが、塾帰りなのだから上弦の月だろう。月齢二日か三日の月が、鋭く湾曲し西空に輝く様は鮮やかでもあり,凄絶ですらある。そんな上弦の月を作者は「頼りなき」と捉えた。このあたりの作者の感性は繊細だ。座五を「頼りなし」ではなく連体形の「頼りなき」として、句に余韻をもたらした。

身に入むや逝去の欄にガキ大将 (玉虫)
昔はガキ大将が必ず一人はいた。勉強は苦手だが、悪いことは率先してやる。ある種のリーダーシップがあり、クラスメイトから恐れられる存在だ。星霜を経て、ある時同窓会名簿の物故者欄にくだんのガキ大将の名前を見た。なまじ優等生でなかっただけに、彼のことが思い出されてならない。それだけ年を取ったことだと感慨に耽る作者。

三日月や新たな命娘に宿り (ダイアナ)
嫁いだ娘に、どうやら新しいが生命が宿ったようである。さあ忙しくなると、まだ生まれてもいないうちから張り切っている作者。なんにしてもめでたい慶事だ。今はさほどお腹も目立っていないが、これから産み月までどんどん胎児も成長することだろう。今は細い三日月も,月齢を加えて見る見る成長するように。

敗荷や議論の果ての樹木葬 (ナチ―サン)
この頃多くなった樹木葬をテーマに取り上げた。旧来の墓地の在り方に一石を投じるものだ。しかし、従来のしきたりと大きく異るやり方だけに、決定するまでに様々な葛藤や議論があったであろうことは想像できる。季語に「敗荷(やれはす)」を持ってきたのは、非常に勇気の要ったかと思う。見るも無残な敗荷と、この句のテーマとが響きあえばよいのだが。

初尾花愚痴を言ふよりまづ歩け (ヨシ)
作者は何か気鬱なことがあり、ついつい愚痴が多くなる。そんな作者が、散歩の途中であろうか、薄を見つけた。風に靡く様は秋の夕日に映えまことに美しい。今まで悩んでいたことがいっぺんに馬鹿らしくなった。気を取り直し、「愚痴を言うより先ず歩け」と自らを鼓舞する作者。後味の良い句になった。

以下次号、不定期掲載。

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推敲し ていて「橙」に気づきました。
橙は正月と秋、二つの季語を持つんですね。主題にはふさわしいかと。

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アイビーさん
塾帰りの句の鑑賞ありがとうございます。
頼りなきの下五に関しては熟考しました。それが良かったと言って下さり嬉しいです^_^
あ!鳥取行ってきました!!
今帰りの車の中です( ^∀^)

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敗荷や議論の果ての樹木葬 (ナチ―サン)
 拙句、鑑賞いただきありがとうございました。ご多分に漏れず我が家も妻の実家も重い課題に直面しています。我々の代で何とかしなくてはと長男長女の責任として墓じまいも視野に苦慮しています。
 それは兎も角この句の場合ですが「突かず離れず」ということで斡旋に悩みました。蓮の事を考えると付き過ぎの感もします。
季語の斡旋が今の私の課題とするところです。気にしていたところをご指摘いただきました。また推敲してみます。アドバイス等いただけましたら幸いです。ご指摘ありがとうございました。

引用して返信編集・削除(未編集)

お願い

最近気になること(お願い)
私アイビーは当掲示板の管理人ではありますが、決して指導者ではありません。

最近の皆さんの書き込みを拝見すると、「今後ともご指導ください」とか「ご指導有難うございます」などの文面が目立ちます。たまさか、偉そうなことを言っておりますが、ただの感想を述べているにすぎません。

ご指導云々は、単に社会的儀礼で言っておられるのなら構いませんが、あくまで私は皆さんと同じ立場の投稿者の一人です。
その辺をご理解いただいて、当掲示板を盛り上げていただきますようお願いします。

引用して返信編集・削除(未編集)

アイビーさん、運営等いつもお世話になっています。

私もあまり感想とか、もう書かなくて申し訳ないです。
だって甲斐が無いもん。
少なくともと、高得点者は選句の鑑賞や、選句されたならありがとうございます、、この句は・・・と一言あるのが、普通かと。
いや、ネット句会や歌会では常識ですよ。
8点、7点取ってる人、ここの投句の優先順位が低いのかなあ。面倒くさいのかなあ。
15人いくか行かない頃が楽しかったーー

秋雲の流れて次の峠かな  かをり

引用して返信編集・削除(編集済: 2024年10月20日 22:04)

 竜王戦第2局 佐々木勇気八段が勝利し1勝1敗に!

将棋竜王戦7番勝負第2局が福井市あわら温泉で行われ先手番佐々木勇気八段が103手で藤井聡太竜王を破り対戦成績を1対1の五分とした。この勝負終始挑戦者が優位に立ち終盤藤井マジックが出るかと期待を持たせる場面もあったがあっけなく午後五時前に終局。
丁度渡辺明永世竜王・棋王が仕事で福井へ、対局を観戦。藤井の王頭への置き駒(歩・桂)を「気づかない手、相手のミスを突いた手だ」と感心していた。次回第3局は10月25~26日京都・仁和寺で行われる。
 なお、将棋界は順位戦や王位戦の予選も始まり藤井永世棋聖・王位にとってもここ1~2年は七冠防衛の正念場を迎えることに。

引用して返信編集・削除(未編集)

竜王戦

将棋竜王戦七番勝負第3局は、福井はあわら温泉で藤井聡太竜王の1勝を受けて二日間にわたり行われたが103手で先手番佐々木勇気八段が勝ち対戦成績を1

引用して返信編集・削除(未編集)

佐々木勇気八段やりましたね正確な寄せでした。
藤井竜王は中盤で少し無理をした様に思われました。
今週にはもう第3局がありますので楽しみですねー。

引用して返信編集・削除(未編集)

中日俳壇特選

アイビーさん10月20日付中日俳壇特選句
   碑の泥を拭い伊勢湾台風忌
おめでとうございます㊗️アイビーさんの俳句に対する情熱には
感心し尊敬致しております。
これからもお身体をお大事に無理をなさらずご指導よろしくお願いいたします。

引用して返信編集・削除(未編集)

遅ればせながら、アイビーさん
中日俳壇第一席、
おめでとうございます‼️😆🎉

素晴らしいですね👏
これからもご指導よろしくお願いいたします🙇😆

引用して返信編集・削除(未編集)

有難うございます。伊勢湾台風忌だけで10文字ありますから苦労しましたが、運よく入選しました。先行句があまりなかったことも幸いしました。

引用して返信編集・削除(未編集)

竜王戦第2局開幕!

 将棋竜王戦7番勝負第2局が、明日から藤井聡太竜王の1勝を受けて佐々木勇気八段の挑戦があはら温泉を舞台に2日間の幕を開ける。
羽生世代を受け継ぐZ世代の中核を担う二人、AIを下敷きに駆使した独自の戦いに期待が集まる。勝負は翌、日曜日の夜決着する。

引用して返信編集・削除(未編集)
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