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このたびは中日詩人会、ご入会おめでとうございます。
新しい場所。新しい体験のチャンスが広がりましたね。
山雀さんのこれからの益々のご活躍をお祈り申し上げます。
中日詩人会入会、誠におめでとうございます。
まずは「ミーファとキューブ」大変面白く拝読致しました。
前向きでユニークなその個性は日本の真ん中で詩に新風を
送りこむことでしょう。貴重な人材であります。
ベースでもグルーブを!おめでとうございました。
山雀ぐりさんへ
中日詩人会ご入会おめでとうございます!
れっきとした詩人として認められたということですね。
嬉しいお知らせを有り難うございます。
これからのご活躍、影ながら応援しております。
山雀ぐりさんが
中日詩人会(愛知県)会員となりました。
おめでとうございます!!
先の詩集『ミーファとキューブ』を
とても評価して頂きました。
ネットでもリアルでも、
益々のご活躍を期待しております!!
この度は、誠におめでとうございます!!!
2月20日(火)~ 2月22日(木)ご投稿分、評と感想です。
◎嘘降る日には嘘を煮詰めて 紫陽花さん
ひと昔前なら、○○の言っていることなら大丈夫。そのような一定の信頼と安心のようなものが、情報社会にはありましたが、ネット社会が発達するにつれて、わざと誤情報を流す人がでてきたりして、流れるものをそのままに、簡単に鵜呑みできない時代になってしまったような気がします。そのようなことをこの作品を拝見して、思い起こしました。
嘘ではない町の嘘の一例。あれもこれもと拝見しているうち、まさしくその通り。辿り着いた言葉は「町中嘘だらけ」そこからの「私は暮らしにくくって仕方ない」それで、その先どういう展開になっていくかというと、ここからが、紫陽花さん独自のメルヘン風テイスト。今回は「本当は怖い紫陽花さん童話か?」を思わせる、よく考えれば怖いよね~といった題材を取り上げていますね。
全体にみて、特にここがどうこうと思うことはないですが、どうしても、強いて言うならどこ?というのなら、三連目の前後の連の結び付きについてでしょうか。二連目のふわふわとした感じからの「人類の英知」という言葉。ちょっと浮いているような、浮いていないような微妙なものを感じました。ですが、意味は繋がっていると思うので、このままでも大丈夫だと思いました。
嘘を煮詰めるという発想だとか、特に「ねっとりとした甘い嘘」なんて、蜜なのか毒なのかわからなくなるくらい危険?!(笑)な表現??見た目たしかに蜜なのだけど、とりすぎると、とてつもなく毒になるよね~っていうくらいの程合い、言葉の風味が絶妙に表現できていると思いました。作中でおっしゃっている通り、まぁ、これは誰かを幸せにする嘘にかぎってのことですが。重くなって読みにくくなりそうな話題ですが、適度な甘い毒??も手伝って、とてもカジュアルな誰でも手に取りやすい風味を感じさせてくれたこの作品。今回はふんわりあまめの佳作を。
◎運命と呼ばれる出来事 理蝶さん
公園の範囲内でいる人々それぞれに人生があり、その人その人にとっての人の繋がりがまたあり。
ふだんは、このようなことを深く考えたりしませんから、こうして書き綴ってみると、よくも悪くも突然訪れることに、どちらかと言えば怖さに近いようなものさえ感じました。このような機会を持つきっかけを与えてくれることも、詩を書くことのよさなのかも。そんなことも感じました。
さて、詩全体の組み立てみてみると、音もなく意味もなく訪れる事柄に対する具体例が九連分の後、まとめ的なものが短めの三連分で表現されています。きちんとまとめていらっしゃると思うのですが、実質、「それを運命と呼んでしまうところに/人の強かさと哀しさがある」の二行のみが、詩の全体のまとめ役を担っているようにも感じました。そのようなことを考えると、この二行のみでは、一般的な表現すぎるようにも思えるので、作者さんオリジナルな表現を考えてみてはどうでしょうか。そのようなことを行うことで、記憶に残る印象深さを映し出すことも、さらに可能になるように思いました。
あと一カ所だけ。「全ては淡く繋がっている」の「淡く」ですが、個人的なイメージになってしまうのですが、淡いというと、パステルカラーのような、明るめのようなものを感じてしまいました。今回の場合、良いことだけではなく、悪いこともさしているので、できれば淡い以外の言葉「うっすら」あたりでもいいのかなぁって、思ってしまいました。
たとえの連では、実際にニュース聞いたことのあるようなものばかりなので、より現実味を帯びた光景を想像させてくれました。詩って、いろんなアプローチの方法があるのだと、改めて思わせてくれた作品。今回は佳作一歩手前で。
◎鏡の中の鏡――アルヴォ・ペルトに寄せて 積 緋露雪さん
積さんは、何作か拝見させていただいていますが、通じて感じたことは、芸術鑑賞がとてもお好きな方なのだなということです。ただ単純に好きではなくて、この感動を誰かに知ってほしい。伝えたい。そのような思いを言葉でもって表現したい。そのような気持ちが伝わってきました。
今回の作品もこの作品がどういうものなのかということが詳しく綴られてあり、実際に触れてみると、どのような感じになるのだろう、試しに聴いてみようかという気持ちにさせてくれました。ご自身の詳しく知っている大好きな世界を人に伝えたいという気持ちは素敵だと思います。積さんはこのような伝えるお力は充分お持ちだと思うので、これからはそのようなことを元に、ラストの連で表現されている「毛むくじゃらの時間を仕留めねばならぬ。/それが美といふものだ」というような、その作品から感化された独自の表現を、磨かれていくのもよいかと思いました。今回はそのような表現が少なめなので、機会がございましたら、これから幾つかお目にかかれることをたのしみのひとつとさせてください。
具体的なアプローチの方法の一例としては、日常生活、暮らしている中で、例えば散歩している先で、ご自身のお好きな世界をこのような瞬間に感じた。このような出来事を誰かに伝えたい!そのような感覚です。うまく伝えきれなくてすみません。最初はご自身が納得できるようなものが、なかなかうまくできないかもしれないですが、お好きな作品から感化されたものとは一味違うものを読み手に感じさせてしまうこともありますが、それはそれで新たな発見の一つでたのしいですよ。気が向いたら、このようなアプローチの方法もたのしんでみてください。今回は佳作一歩手前で。
◎抱きしめられたことがないから 荒木章太郎さん
外国の映画をみていたら、ハグのシーンが挨拶として、ごく当たり前のように登場しますが、日本には、挨拶としてのハグの習慣がないこともあり、抱きしめるということに関しては、異性となると、更に一歩踏み込まなければならないような距離をおぼえるような気もします。今回はその過程を丁寧に表現してくださいましたね。
一連目の子犬を抱きしめるシーン。「脈打つ肉の振動や熱が侵入してくる違和感」では、子犬を試験的に抱きしめてしまった時の心情が細かく綴られていると思いました。「ガラス越しまで逃げてしまった」という箇所については、心の距離なのか、ペットショップなどにいるのかどうなのかということが、はっきりわからなかったので、どういうことなのかわかる言葉の追記が必要だと感じました。四連目の「ガラス越しで触れ合うようになった」についても同じようなことを感じました。そして、三連目なのですが、二連目の「カラスに海や山に触れるように言われた」ということに関連して、高層ビル街を森にみたてて関連づけようとされているように思いましたが、一行目と二行目を森の中に続けるのでしたら「海が埋め立てられた/山が切り崩された」にされるとスムーズに繋がると思いました。また、途中にある「四角い世界の中で視覚優位で言葉を駆使して」は、一度で拝見するだけでは少しわかりにくいので、もう少し砕けた表現にされると、よりはっきりと場面を思い浮かべることができると思いました。四連目からラストまでの場面は、この詩の盛り上がってくる場面ですね。カラスが友達だったのに、人の言葉に関心を持ち、人に関心を持ち、人と人同士、わかりあえて喜ぶという展開。とても丁寧に書けていると思いました。また、ラストの連では、かわいい子犬を抱きしめた時におぼえた違和感の答えがはっきりとわかったことも伝えてくれますね。抱きしめる相手に対して、本当にどれだけ愛情を注ぐことができるのかということが大切だったのだなということが伝わってきました。
作中の中で、一番印象に残った表現は「濁音を取り去り世界に触れるため」の「濁点を取り去り」でした。この数行で色々なことを想像することができました。濁ったものを取る…僕の日常の中にある色々な姿、深いものを感じました。荒木さんは、とてもやわらかな感性をお持ちだと思います。作中の中にハッとする表現があったり、心の描写が丁寧だったり。今回の作品で気になったところは、「ガラス越し」の部分や「四角い世界の中で~」など、ところどころで、場面設定の不明瞭さや、固くなりすぎて難しくなりすぎる表現があったところのみでした。これからも書くことを楽しんでくださいね。今回は佳作半歩手前で。
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あっという間に二月も終わり。だけど、この峠を越えたら、あと少しで春本番。深夜、特に誰に見せるわけでもない詩を、黙々と室内で書き綴ることが多いのもこの時期。詩を綴ることを好きでいると、年中、退屈という言葉と、ほぼほぼご縁がなく。退屈さえも詩になるかなと思ってしまう始末 (笑)
寒暖差が大きいこの頃、ご自愛ください。
みなさま、今日も一日おつかれさまでした。
最初はそれはそれは綺麗な黒い子猫でした
どこもかも真っ黒で舌の色も黒いので
きっとお腹も黒い子猫でした
そして黒い子猫はお母さん猫が大好きでした
お母さん猫はまたそれはそれは
綺麗な立派な黒猫でした
お母さん猫は黒い子猫に
1歩外に出たらみんな敵だ
と毎日言い含めました
黒い子猫は素直だったので
お母さんの言うことを信じました
黒い子猫は学校で優しい先生に
あなたの笑顔はいいから笑って
と言われていました
ただ敵なので黒い子猫は一度も
笑いませんでした
笑わない黒い子猫にクラスメイトも
気味悪がって近づきませんでした
黒い子猫は毎日ひとりぼっちでした
多分誰よりも寂しさを抱えていました
でもそれでよかったんです
家にいる時間の方が
学校にいる時間より長かったから
黒い立派なお母さん猫に
じっと見られる時間の方が長かったから
その時間が本当に大事だったから
月日を重ねて黒い子猫も
立派な黒い猫になりました
まわりはみんな敵だらけ
私はひとりぼっちでいい
そんな信条を掲げていました
おかしな信条でした
でも黒い立派なお母さん猫は
なんだか私とこの黒い子猫は
違うものだわとある日気づきました
そしてぽいっと放り出したのです
黒い子猫は一生懸命
お母さん黒猫の教えを守ってきたのに
思い当たる節があるとすると
あれでしょうか
いつもいつもどこにいても
ひとりぼっちでそれはそれは寂しくて
一度だけ友達が欲しいと
お母さん黒猫に言ってしまったこと
そうきっとそれが許されなかったのでしょう
ぽいっと放り出された
体だけ大きくなった
黒い子猫は最初はとても困りました
唯一信じるものがなくなってしまったからです
色んなものに縋り付いてみました
随分おかしなものに縋り付いていたこともあります
何しろお母さん黒猫以外に
本音で話すことなどなかったので
ただ運が少しだけよかったのでしょう
とても親身に話を聞いてくれる
人達に恵まれ10年ほど経つうちに
黒猫の周りには黒猫の名前を
親しく呼んでくれる人達ができました
黒猫はもう笑った方がいいなんて
言われません
自然と笑顔だからです
気がつくとあんなに綺麗な
真っ黒だった黒い体が
最近は白い色が混じってきて
優しい灰色なのです
もしかしたらこれから
本当は白猫だった私になるのかも
しれません