◆ここは「MY DEAR掲示板」です。
詩をある程度の期間書いている方、詩に意欲的に取り組みたい方、詩人に向け成長を目指す方はこの掲示板をご利用下さい。
あなたの詩をしっかりと読み、評や感想を、しっかりと書かせて頂きます。
ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。
(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
あきらめてしまう前にMY DEARに来ませんか?
MY DEARは投稿された作品全部に評をお返しします。
本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。)
なお「MY DEAR掲示板」では、新規ご参加の際に、ペンネームとメルアドの届け出が必ず必要です。
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◆初めて詩を書く方や、おっかなびっくり詩を書いてみようかなあーという方、
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どうぞご希望に応じて、各掲示板をご利用下さい!!!
終着駅まで一緒だと思っていた
僕は乗り換えだと言われ
二人いきなり途中駅に降ろされた
君の前には乗り継ぎの電車が来ていた
前から彼女は乗り継ぎを考えていた
気づかなかったのは僕
乗り換えなど考えてもいなかったから
一人きりの駅のホームに立ちつくす
次の電車はいつ来るのだろう
その電車には乗れるのだろうか
気づけば君の乗った電車は もう見えない
あの電車には誰が待っていたのだろう
今となっては もうどうでも良い事
君の乗り継ぎのうまさにため息しか出ない
元々 僕は各駅停車でのんびりが好きで
君は急行電車が好きだったみたいだ
どのみち合わなかったんだな
ただ待っていても仕方ない
僕は駅を出て線路沿いの道を歩き出す
次の駅まで歩いてみよう
一人で歩くのも新鮮なものだ
優しくしてあげてください
あのときのわたしを
あんなに頑張って走ったのだから
ここから逃げていったのです
休ませてやってください
冷たいお水をあげてください
めーめー泣いたからって
そんな目で見ないでください
あのときのわたし
黄昏てゆく街をひとり
自転車で走って逃げた
氷った体で
光る猫の目で
住宅街を
商店街を
街灯のともりだした広い道を
遮断機を越え
角を曲がり
未知の街を
さらにその先へ
夜も更けて疲れていたって知らないふり
何処までも行ったのです
パトカーに呼び止められるまで
力の限り走りました
優しくしてあげてください
あの時のわたしを
抱きしめてください
昨日まで空腹を感じていたのに
今朝はぴたりとやんでいて
何も受けつけなかった
鏡を見たら頬の腫れがひいていて
痛みもなくなっていた
(迫ってくる大きな手が私の頭や顔を何回も叩いた)
夜の記憶の隅で季節が枯れる
ひと夏じゅう
私はずっと加害者と呼ばれ不誠実となじられた
降りかかる災いは
質の違うふたつの禍々しい出来事を共存させ
私はウイルスに差し出されて犯された
部屋に死体がある物語を読んで
荒れた唇の皮を無意識に食べている
(ぺちゃくちゃとよく喋る舌は引きちぎれ)
くすんだ九月が長い
疲れます誰かに代わってほしいですよまったく
サラリーマンが喫煙所で笑い合う
笑うのは恐怖心を抱く時だけで
冗談にして逃げるための助走だから
本当はしらけている
色にまみれた日常
みなさんの励ましのお言葉と島さんのご尽力により
『初心者向け詩の投稿板』が順調に運営できていること、誠にありがとうございます。
今後、初心の方が気楽に詩の投稿できる環境をもっと整えて行きたいと思います。
みなさんにもお立ち寄りの際は、作品への感想などを入れていただけると
初心の方への励ましとなりますのでよろしくお願いします。
詩のある生活をみなさんで盛り上げて行きましょう!
夜10時も過ぎると
透析歴5年の僕にとっては
起きてるのも辛い
辛いと感じるや否や
僕はすかさず眠剤を飲み
布団にくるまって
心地のいい体勢を探す
右を向いたり
左を向いたり
仰向けに寝たり
同時に呼吸も感じている
飲水料の多いときは
すーっと深呼吸して
生命の安全を確かめる
息を吐く時も
静かに集中して
身体全体で呼吸を感じる
いまだに冷房をつけて寝る
冷房で冷たくなった
布団を脚や腕で感じる
夏の終わりとはいえ
日中は暑いこの九月に
冷たいふかふかの塊は
身体に心地よい
そうやって一時間近く
僕は自分の生命を抱く
透析患者は朝起きると
冷たくなっている事もあるという
大丈夫、大丈夫
そう言い聞かせながら
呼吸を感じつつ
僕は生命を必死で抱きしめる
がっこうへいくみちあるいてる
みちのいろがへんしんしてる
ゆらゆらゆれてるいなほのみんな
うたをうたっておどってるみたあ
おおきいいなほ ちいさいいなほ
あきがきたよとおしえてくれてる
あきのかぜにあわせてニコニコいなほ
やさしいかおのあきのみち
昨日確かであったことが
今日は わからなくなる
いや ほんの少し前のことも
もう わからない
ぬかるんだ道を やむなく歩いているような
しかも どこへ向かっているのかさえも
わからない
今朝、小雨のなかを 歩いていた
歩道の水たまりに 雨が落ちている
同心円が いくつも いくつも できては消え
できては消えて いる
どれも どれも 正確な円を描いている
不思議だ とても不思議だ
乱れなく 律儀に 執拗に
円は ひたすらあらわれては消えていく
しばらく それを見ていた私は
その規則正しさに 苛立ちを覚え
憎しみをさえ 抱きはじめていた
原因、それはこの世界にとっては比喩である。
酷く余計な比喩であり、しかし、とても明晰な誤算であって、的確な暗示である。
それは屹度、一度の過ち、うっかりの思い過ごし。
それは時間として過ごされていく。
こぼされた一杯、否、たった一滴の雫であった。
これらは全てそれが成す染みの幻影であり、その誤ちに対する贖罪なのである。
繋がれた罪は嗤った
曳かれてゆくものは血を滴らせる程度のことしか心得がなかった。
しかし、血とはそういうものである。生きていくものにとって。
繋がれる罪は、勇猛な英雄に向かって手を握りしめたこともあった。それは、しかしあまりにも呆気なかった。
彼女は思わず吹き出してしまった。
彼女は現象の全てである。
少なくとも、彼女とそのものにとってそうである。
ある一瞬から声が聞こえた
怒り、怒り、やれ、憎い。一つ躍って復、憎い。
ある一瞬から声が聞こえる
嗚呼、嗚呼、悦び。快き、快き。
そして呻きを上げるであろう。数々の一瞬が!
鬱、鬱、人性の深さ。探究の虚しさ。
辛苦、耐えうることのあまりの脆弱さ。
嘆き、嘆き、一息の深さ。ため息の孤独の深刻さ。
夏はめぐりめぐって
再び ふる里の渚を歩く
十歳の夏
学友たちからシカトされ
独り渚で百の石を割った
彼らとの交流を絶つと誓ったあの日から
六十年の歳月が流れた
渚にて再び割る石
投擲した石の波紋が広がる
ひとつ
ふたつ
みっつ
それから 小さくなる波の輪に
枯れたこころを
投げ入れる
孤独を
投げ入れる
なにひとつ変わっていない
こころのあり様
誰もいない晩夏の海
とろりとした濃密な潮(うしお)に
身を浸し
言葉が枯れたぼくは
ただ静かに沐浴する
異様に暑い酷暑の夏が
少しだけ背中を丸め
後退りしたかのやうに後退すると
秋を連れてくる秋雨前線が
南下を始め、
雨音と共に秋の予兆を運んできた。
地を這ふ風は
最早上昇する熱を持ち得ず
滝壺の冷風の如く横滑りするのみの爬行類に変化し、
シュルシュルと吾に巻き付く。
さうして吾は落涙す。
愛に恵まれてゐるとは言ひ難き吾は
ほんのり冷たいとはいへ、
秋風でも抱き付かれれば、
愛に飢ゑてゐた吾は
欲情し秋風を抱き締めるのであるが、
それは個体ではない風のこと、
するりと吾の腕から逃げ果せ
吾はまた、愛に逃げられたと落涙するのだ。
哀しき哉
吾が抱き締めやうとするものは
悉く吾の腕から逃げ果せ、
結局、愛に飢ゑた吾の欲情はすかさず憤怒へと豹変し、
吾、瞋恚で顔を赤らめ、
空を瞠目す。