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変わっていくこと
川が訳もなくその岸を削ってゆき
岸もそれを受け入れて
川幅が広がっていくこと
変わっていくこと
人気のないの公園に手持ち無沙汰に座り込む
スーツが姿を消したこと
変わっていくこと
哀しみが鳴り止まない暮らしの中に
許されない抜け道を見つけた夜のこと
変わっていくこと
風の前に佇んだ心と川面が
同じように流れてとめどないこと
ふとその川面に桜のひとひらが降りてくること
変わっていくこと
変わっていくということ
春の夜 僕は変わっていくことに思いを馳せる
春の夜 耳をすませば冬の間固く閉じた全てが
少しずつ変わっていく音がする
変わっていくそれは考えるということ
今という場所から歩き出すために迸る血潮の行進のこと
人と人とが向かうべき幸せの為時にぶつかるということ
その衝突は美しく悲しい汗が光っていたこと
僕は忘れはしないだろう
後生忘れはしないだろう
この先何が変わっても
僕は忘れはしないだろう
冷たい風が吹きつけていた1973年2月
214番教室の前で僕は君を見たと思う
僕はいつものとおりタバコをくわえていた
長く伸ばした髪の毛が風にさわいで
なかなかつかないマッチを何本も擦った
僕のかっこうがおかしかったのか
君は笑っていたと思う
今思えば
あれは君ではなかったか
あの優しい微笑みは君ではなかったか
何でもない一つの情景を
覚えている僕は
愛したのではないか
異常に暑かった1973年9月
一時間も遅れてしまった授業に急ぐ僕が
201番教室の前で見つけたのは君ではなかったか
寂しそうにゆっくりと歩きながら
手にもっていたアジビラを丸めて屑籠に捨てた
あれは
君ではなかったか
コトコトと
人生なんて
そう聞こえそうな靴音をたてながら
214番教室へ向かっていたのは
君ではなかったか
幸せな日々が続いていた
1973年11月
生協の書籍部で僕が見つけたのは
君ではなかったか
あの日がもう一度来るなら
僕はあんな馬鹿なまねはしません
もうあんな馬鹿な僕じゃありません
そして今
また2月ですね
もうすぐ試験ですね
3月4日5日6日
あの214番教室の前で
僕は君を見つけられるでしょうか
あと2年ですね卒業まで
眠りの国に戻りたいけど
扉はすぐに閉ざされてしまった
誰も知らない金属でできていて
こじあけるのは容易ではない
布団の中で孤児になり
なくした祖国を懐かしもうか
そうこうするうち外が明るむ
今日もまた
異邦人として生きねばならない
今朝日の出前に
僕が散歩に出かけたことなんて
誰も知らない
春はあけぼのというけれど
あいにく外は
雨上がりの曇り空
帰りに小さな公園に寄った
いつもとは違う道を通ったら
小石が固まって
転がっている場所を見つけた
そこに小石が
固まってあるなんて
誰も知らないだろう
僕がこっそり
小石を拾って帰ったなんて
誰も知らない
家の戸棚に
そっと飾っているなんて
誰も知らない
その後一番乗りで
隣町の胃腸科に行ったなんて
胃腸科にいた人以外は
誰も知らない
帰り際に
駅前でタバコを一服したことなんて
誰も知らない
ましてや帰宅して
石ころの詩を書いたことなんて
誰も知らない
紅茶を飲んだけど
その味がフルーツバニラだったなんて
僕以外の誰も知らない
もう透析を受けてきて
四年になる
午前中歩き回るだけで
とても疲労する
かなり心臓に
負担がかかってるね
その後僕がベッドに倒れ込んでいたなんて
誰も知らない
誰も知らないのさ
四年前まだ水分調節が
うまくできなかった頃の
五時間に及んだ透析
その時僕がどれだけ辛かったか
誰も知らない
「よく頑張ったね」の一言が
どれだけ欲しかったか
誰も知らない
そんな事考えてたら
もう夜が更けてきた
インスタグラムにも上げられない
僕の今日一日の内面
朝起きて
曇り空だった時の
残念な気持ち
石ころを見つけた時の
心和む気持ち
そんな事誰も知らない
誰も知らないと
思いながらベッドに入った
真夜中
拾ってきた石が
コォーンと
地の奥底から響くような
もの悲しいような
ある種の叫びのような
そんな音を起てたなんて
眠りかけていたのに
その音に思わず飛び起きた僕以外
誰も知らない
誰も知らない
誰も知らない……
詩の感想をありがとうございます。
幼少期から雨の日は憂鬱でしたが、最近になって傘に当たる雨音が聴いているだけでも楽しく思えるようになってきました。
その気持ちを詩に書いてみました。
齋藤先生のトタン屋根からのも、楽しそうですね。
次回も評価をお願いいたします。
暖かくなってきたね
新しい学年になった君たちは
まるで川を泳ぐ稚魚のようにきれいに登校班で並びながら
川面に光がさすように
君たちのまわりの空気をきらきらと輝かせながら通学路を歩いていく
おしゃべりをする子
緊張している子
なんとか上級生の歩く速度に追いつこうとする子
気遣って話しかけるお兄さんとお姉さん
若葉の出てきた染井吉野の花びらも舞っているね
入学式の次の日は花まつりだったね
どうか
メダカのお腹の袋のように
愛情が詰まったランドセルを背負った子どもたちが幸せでありますように
人を好きになったとき
それが最初に表れるのは朝だ
スマホのアラームで目が覚めて
でも起きたくなくて
ぼんやり 白い天井を眺める
気が付いたら
「眠い。」と「起きたくないなあ。」の隙間で
笑っている ある友だちの顔を浮かべていた
確かにもともと 仲のよい子ではあったけど
その子の話し声を
心の中で再生している
憂鬱と幸福感が両立した 奇妙な状況
そのときようやく気づく
ああ、私はこの子が好きなんだ
今日は会えるかな
会えたらいいな
今まで何も気づかなかったけど
本当は私、あなたのことが好きだったみたい
だから今日はもっと話そう
前はどんな話をしたんだっけ
覚えてなくてもいいから
今日は話そうよ
布団の中の足が ぴくりと動き
そわそわしてくる
もう眠いなんて思わない
今日はあの子と話したいから
あの子の笑顔を浮かべて
外に出る勇気を得る
今日 目が覚めたとき
きっと私の
人を見る目も開かれた
新しい一日がはじまる
新たに人を 好きになった一日が
僕の心は檻の中
檻には鍵はかけられず
扉さえ開いているというのに
未だに飛びたてずにいる
僕の行動に意味はない
海を漂うクラゲのよう
ただただ波に身を任せ
ゆらゆらとゆらゆらと
僕の言葉のなんと無機質なものか
楽しくもないのに楽しいといい
悲しくもないのに悲しいと嘆く
何の意味もないプラスチックのような言葉
愛した人の前でさえ
本当の僕は現れない
僕であるはずの僕でさえ
本当の僕を見つけられないのだから
ああそうか
僕はロボットになったのか
自我を失った
ただの金属の塊に
はじめて投稿させていただきました。しっかりと読んでいただいたことが伝わってくる評で、とても嬉しかったです。
私なんかはまだまだ伝えたいことと虚栄心とのバランスに頭を悩ましているような段階ですし、書いたことと実際の日頃の行動を照らし合わせた時に、至らなさから恥ずかしさを感じてもしまいます。それでも詩に込めたものを汲み取っていただけたようで、なんだかありがたかったです。
また投稿させていただこうと思います。ありがとうございました。
こんにちは、鯖詰です。
詩への評、ありがとうございます。
いちおう、河童がいる、というのが前提のつもりではありました。
河童が出てくる連はふたつあるのですが、そこはこの詩のアクセントとして考えて書いてみました。
伝わりづらくなってしまったのは、僕もまだまだ精進が足りないな、と反省しました。
でも、読んでくれた人がどう、感じるのか、十人十色の意見を読むのも、勉強になります。
佳作、との評価、ありがとうございます。
また、次回もよろしくお願いいたします。