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貴重なご意見ありがとうございました。私の詩作における当面の課題はあちこちと無秩序に湧き上がる感情をまとめ上げ推敲することです。なるほどですね。1行目を「慣性の法則のごとく」とすると何とか繋がりました。三連目と四連目が一番描きたかった所です。三連、四連目の表現が固まっていく過程で、慣性の法則が想起されたのですが、楽しさが伴う集中力がラストまで続きませんでした。一旦、創作の火を止めて冷静に見つめ直す時間が必要ですね。そうしないと読み手に伝わる作品にはならないと痛感しました。精進します。
たくさんの愛のおかげで
僕は生きている
僕だけのものじゃない
みんなが持っている愛のおかげで
僕は生を謳歌できる
愛は重要だ
愛ってなんだろう
慈しむ心 守りたい心 包み込む心
強くても弱くても
いい人でも悪い人でも
平等にそそがれるもの
でも
愛のせいで人は人を傷つけたりもする
後戻りできないほどに
それは悲しい とても悲しいこと
でもそれも愛だから仕方ない
愛は難しい 簡単じゃない
だから人は愛を大事にする
愛を敬う
愛深き人を尊敬する
僕の愛はどれぐらいだろう
空よりも高く
海よりも深く
太陽よりも眩しく
月よりも美しい
美辞麗句を全部足して掛け算するような
そんな愛ならいいのにな
愛ってすばらしいってやっぱり思いたいよ
でも
愛のために苦しむ人もいる
愛なんてないほうがいいっていう人もいる
なぜ? どうして?
どうしてそんな悲しいこと言うんだろう
愛があるゆえに傷つく
人と人が殺しあうのは愛を奪い合うため?
そんなそれは間違いだって誰か証明して!
僕は愛を信じたい
ただそれだけ
みんな愛のために生きて欲しい
愛を素敵な愛のままでいさせて欲しい
僕の願いよ 愛に変わって
みんなに届きますように
暴風と大雨が
深夜から明け方まで続き
翌日は快晴
歩道もほとんど乾きあがったが
その真ん中に
小さな水たまりが残った
そこには
ユリノキの枯れた大きな葉
ケヤキとナワシログミの小さな葉
カレーパンの袋
デパートの小さい紙袋が
吹き寄せられ
半ば浮き半ば沈んで
とどめられている
ユリノキは長く続く大通りの
街路樹のどれかから来たはずだ
葉の面積が広いので
いったん落ちてしまうと
脱出が難しかったようだ
ケヤキとナワシログミは
公園から飛ばされて来たのだろう
1キロ以上は飛んできた
仲間の葉と一緒に飛んできて
入射角度深く水に突っ込んだ葉だけが
沈んで取り残されたのだろう
カレーパンの袋は
食べ歩きの若者に無造作に捨てられて
あちこち飛ばされ 転がされ
風が弱まったところで
この水たまりに落ち着いたのだろうか
紙袋は有名店のもので
何かの高級品が入っていたらしい
ゴミ箱が倒れて散乱して
吹き上げられて飛んできたのか
初夏の陽を浴びて
徐々に乾いていく水たまりの中の
つかの間の
気まずく 落ち着かない雑居
偶然と必然の暫定的均衡点
どうせここは最後の場所ではない
乾いて風に吹かれるか
足蹴にされて転がされていくか
拾われてゴミ箱に捨てられるか
でも まあ
それまでは このままだ
次の偶然と必然まで
半ば沈み半ば浮きながら
水たまりの中で
つかの間の雑居を
みんな 静かに受け入れている
スパイスの香りに誘われて
インド料理店内を這い回ったら
店のおばちゃんに見つかり
巨大な足で一撃で踏み潰された
失礼しましたと客には言うが
塵取りで掃かれるだけの俺には
微塵の慈悲すら見せはしない
肌寒い夜の道では仲間達が走り回り
ネオンが灯る五井の街の闇に消えてゆく
Kazu.様
この度は中日詩賞奨励賞受賞、おめでとうございます!
体調すぐれない中、真摯に物事と向き合い、苦しみかなしみを
受け止め昇華させていくKazu.様の力強さに圧倒されました。
これからもどうか書き続けてください。
今回、中日詩賞奨励賞のご受賞してということで、おめでとうございます。
病と闘いながら執筆されて、同じく複数の病と闘う僕にとっても励みになります。
今後のご活躍とご健康を祈念いたします。
裏庭に桃の木がある
ひょろひょろとした痩せた木で
決まって
ひとつだけ実を結ぶ
桃はいつも甘い香りを放っている
それを
狙っているのは
食いしん坊の妹 みいちゃんと
カナブンたち
たったひとつの白桃は
赤子のお尻のように愛らしく
実が熟れるのが待ち遠しい
お兄ちゃんもう食べられるよね?
みいちゃん まだ早いよ
熟れてないから固いじゃろ
カナブンたちはよぉ〜く知ってて
完熟するちょっと前から
群がって食べ始める
絶妙のタイミングだ
ぼくら兄妹が気づいたときは
いつも
果肉を噛られて真っ黒に変色していた
カナブンさんの意地悪
お兄ちゃんの馬鹿!
たったひとつの桃だから
みいちゃんは
桃の実を見上げて
泣きっ面
あ〜あ またやられた
来年こそ袋をかけようね
妹を宥めながら
毎年の繰り返し
諦めきれない
桃の実ひとつ
母は呆れ顔で兄妹を見つめている
手元を見ると
掌に桃がひとつ隠れていた
みいちゃん よかったね
魔法の手じゃね
お母ちゃんの手は
妹は破顔一笑
母の首に縋りついた
深夜の国道を 家まで走らせる
爬虫類のケージに付いていそうな
あやしいオレンジの街灯
下に横たわる 黒蛇のような国道
時折 コンビニがある
人も車もない 息が鋭くなる深夜
コンビニの 白過ぎるあかりは
なんだか神聖にすら見える
信号が何個も続いて青だっただけで
泣きそうになって これは不味いと思う
街に迎えられているような気がした
「よく帰ってきた 帰って早くお眠り」
そんな声が聞こえた気がした
こんな夜は
カーステレオから歌詞がよく聞こえる
萎れたこころは 聞き飽きた歌にも
真剣に救いを求めるらしい
鼻で笑えていたことが いま痛くて仕方ない
痛むべきことなど何も被っていないのに
つまりは
僕の弱さに巻きつく神経叢の
過剰な震えさ
あぁ、国道よ とぐろを巻け!
僕と車と 都合の良い青信号とを
ぐるぐると閉じ込めてしまえ!
無限に連なる 青信号に誘われて
とぐろの奥へ 迷い込んでしまいたい
団欒と孤独の間の真空で
喘ぐだけの日常なんて もう帰りたくない
帰って眠れば 明日が来る
目が覚めれば 血が冷める
降りる勇気すらないものは
ただ運ばれてゆく
感情の戦地へ 深夜のセンチへ
どうして
人は同じところばかり怪我をするのだろう
それでもどうして
人の痛みはいつも新しいのだろう
信号は青 家路を急かすようにさえ思えて
なあお前だけは純粋に
僕を迎えていてほしい
お前を日常の刺客だなんて
思いたくはない
信号にすら 縋る者には
溺れるほどの安らぎを 与えよ
どうやら神の法に
そんな文言はないようだ
目の前に掲げられたカレンダー
風がわずかに動かし
見やすい位置にしてくれた
来るべき祭事のことを考えて
紙との対話
(なるべく早めに
(いや 充分引きつけて
五月 そして
そこまで来ている六月
私には
春の終わりがわからない
その去り方の曖昧さ
うららかさが ある日突然
雨の姿に変わる
その分水嶺の激しさ
そんな季節の呼吸を
カレンダーと共に味わおう
紙との対話
(もうすぐ
(一年の半分にさしかかる
こうして私は老いていくのだ
願わくば ゆっくりと―
このたびは、中日詩賞奨励賞のこ受賞おめでとうございます。
作品を拝読するたびに思うことなのですが、紡がれる言葉が心にゆっくりと降りてきます。満ちる、足りる…Kazu.さんの詩が更に多くの人へ広まりますように。
これからも益々のご活躍とご健康を心よりお祈りいたします。