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(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
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荻座利守さんが
第4回川越文芸賞準賞(詩の部)を受賞されました。
おめでとうございます!!
私は正直なところ、荻座利守さんなら、いつ、なにか賞をもらうことになっても当然!!と思ってましたが、
ともあれ、一つ形になったのは良かったです。
このたびは本当におめでとうございます!!
「約束だよ」
僕らは小指を結び
あの子は笑っていた
僕もそれが嬉しかった
しかし今や
何の約束かも忘れたのに
それを反故にしても許される方法ばかり考えている
六畳一間のワンルームの
小さなキッチンスペース
小蝿の飛ぶ蛍光灯の下で
約束の小指をまな板に置き
包丁を持って目を瞑れば
あの子の笑う声が聞こえる
(ゆーびきーりげーんまん)
小指の第一関節に
包丁を叩きつける
小魚を捌く料理人
(ウソついたらはーりせんぼんのーます)
下手くそな手つき
さらに一振り
包丁を叩きつける
(ゆーびきった)
切り落とした小指の先端
樹脂の様な爪を引き剝がし
指紋を舌でざらりと撫でる
そして肉を噛む
グミのような弾力
さらに噛む
歯に跳ね返る固さ
骨はひび割れ
ぽきり
砕ける
細かな欠片が舌に散り
血で温まった口の中に
疎な冷たさが感じられる
二、三、咀嚼して、
嚥下する時に感じたのは
爪の無い指が喉を引っ掻く
痛みのない不快感
生涯手の届かない
遠い温もりと優雅な愛情
その不獲得性を誤魔化すための儀式
まるで約束をしたようで
まるで意義深い行為のようで
救われるのでは無いかと期待した…
ふうちゃんは
私が十八の頃に創った
キャラクターだ
「ずぼらなふうちゃん」というタイトルで
誰に見せるものでもない、
私だけが読む絵本にしようとしていた
結局今も 未完成のままだが
ふうちゃんは ずぼらで 面倒くさがり屋の女の子
食べることも 寝床から出ることも
生きることも 面倒で
ああ 食べなくても生きていける
霞とか 風とか 無機物になれたらいいのに
なんて夢想しながら
とりあえず
心臓を動かし続ける体に
従っている
生きていたい理由はないけど
しにたい理由もないから
ふうちゃんは
当時の私の心の内を
そのまま反映させたキャラクターだった
私が このお話を
完成させられなかったのは
ふうちゃんの行く末が
どうしても思い描けなかったから
食事も着替えも面倒くさがる
ふうちゃんにだって
服や料理を与えてくれる誰かがいる
そう思うと
鉛筆を握っていた私の手は
動かなくなってしまったのだ
生きていくのが面倒だと思ってしまう自分を
肯定したくて
私はふうちゃんを創ったのに
誰かの庇護を受けながらそんなこと思うなんて
許されない気がしていた
私は
自分の心の中ですら
自分の心を守ってやれなかった
今の私なら あの頃の私に
息苦しいという感情は否定しなくていいと
言ってやれるのに
ふうちゃん
実家の私の部屋にある
スケッチブックの中で
今も眠っている あなた
あなたの物語を決着させることは
今の私にも できなくなってしまったよ
今の私はもう
生きることが面倒だと
思わなくなったから
だから ふうちゃん
あなたに
この詩(うた)を捧ぐよ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
投稿エラー対策で、第五連の言葉をひらがなにしています。
お手数ですが漢字に置き換えて読んでいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
ご多忙の中、この度は拙作「色」に丁寧で細やかなご感想をくださり、誠にありがとうございました。佳作もいただけて嬉しいです。
投稿後に「ここをこうすればよかった」と気づいた連がいくつかあったのですが、印象に残った連に挙げていただけてほっとしました。
作品を通して熱い気持ちが伝わってきたとも仰ってくださり、まさか私の詩にそんな熱量があったとは……と嬉しい驚きでした。
この度は本当にありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
大変お忙しい中、この度は拙作「かつての私へ(一人暮らしⅠ)」に、佳作の評と丁寧であたたかいご感想をありがとうございました。
実体験に基づいた作品ですので、雨音さまのお言葉によって自分についての新たな気付きを得られました。私は私を救えていたのだと、これからは思えそうです。また、過去の「私」も十分に素敵で、一生懸命頑張っていたのだと言って頂けて嬉しかったです。
ちなみに、この作品は「一人暮らし三部作」の第一作にする予定です。まだ後に続く作品は完成していませんが……。
機会がありましたら、また読んでいただけますと幸いです。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
本当にありがとうございました。
少しのんびりとしてきたときに
見る夢は 追い立てられる夢
決まって明け方に見る
忙しい時には
そんな夢は見ない
悩んでいる時にも
そんな夢は見ない
すこし余裕ができて
すこしゆとりができて
のんびりとして眠りについた夜に限って
明け方に追い立てられる夢を見る
夢は何を求めているのか
起きている時間を
忙しく 慌ただしく 緊張しろと
命じているのだろうか
昨日の夢は
あまりにひどかった
何かに抗議をして
わたしと見知らぬ友人とが
焼身しなければならない
というのだ
わたしはそんなことはしたくなかった
だいたい 熱いだろうし
そんなことをしても
きっと大した効果もないだろう
でも 見知らぬ友人の方は
やる気満々で
「これで歴史を変える」とか言っている
時間が迫ってくる
周囲の無責任な群衆が
友人とわたしに
灯油だかガソリンだかを掛ける
残酷な笑いの輪の中に
少女の悲し気な憐憫の顔
ああ これまでか
やけくそな覚悟を決めた
誰かが何の躊躇もなく火を放った
どういうわけか
わたしだけが燃え上がり
素早く皮膚が縮み
焦げていくのに
見知らぬ友人は平然と席を外そうとする
そうはいくか!
わたしはそいつに抱き着き
そいつも炎上した
そいつの表情は見えなかった
そいつの顔を見ようとして
のぞき込んでも
表情は見えなかった
そこで 目が覚めた
あの見知らぬ友人
あの美しい友人は
最後の最後に裏切ったのだが
あいつはやっぱり
自分だったのだろうな
この門を越えたら私は卒業
高校の卒業式を終え教室に戻った
たくさんの涙と笑顔の皆んながいる
「これで最後かあ もうこの教室には
ここにいる皆んなとさよならかあ」
と明るく声にした....が
笑顔を頑張った....が
もうこらえられず私の目から涙が溢れた
笑顔でいたいがクシャクシャの泣き顔
「まだ卒業したくない 皆んなといたい
この教室から この学校から離れたくない」
仲良し三人組で互いに見合い抱き合い
それぞれの涙と感情がひとつになった
三人一緒に頑張ってきた三年間がよみがえる
バレー部のきつい練習から辞めたいと思った時
試合に負けて悔しくて泣いた時
いつも三人一緒に耐えて頑張ってきた
厳しかったけど楽しかった
仲間のおかげだ 一生忘れない 一生の仲間
いつまでも忘れないと心に決めて
私は校門から一歩 未来という外へ踏みだした
さようなら高校生活
こんにちは未来
楽しい夢を見ているのかな?
悲しい夢を見ているのかな?
出会った時の夢を見ているのかな?
別れた時の夢を見ているのかな?
今も心の中にある想いが寝言になって溢れたのかな?
元彼の名前……
大丈夫だよ 君を愛すると決めた時
僕は今までの君の全てを受け入れると誓った
ただの寝言さ ただの元彼さ ただのヤキモチさ
それでも僕の心は消化できるのかな?
僕の決意はカタチだけの建前なのかな?
こんなにも胸の奥が乱れてるなんて
ただ可愛らしい寝顔を見つめてる
ただの夢だよ 今は横にいてくれている
そして僕を愛してくれている
それが目の前の現実であり真実なんだ
僕は息を呑み込み
おやすみと心の中で呟く
そして僕は元カノとの別れの日の悲しみで
泣きながら起きた事を忘れる
青島江理様、はじめまして。投稿に丁寧な感想を頂きまして誠にありがとうございます。
「五分前」の時間軸につきまして、ご指摘の通り少し分かり難い表現となってしまいました。今回はそれぞれ三つ、別々の例えとして「五分前」の世界を書こうとしたものです。
溶けるアイスや野球のワンシーンが上手くテーマに採り入れられているとの感想を頂きとても嬉しかったです。
アドバイスの表現を組み込むことで更にこの詩に奥行が出せるよう頑張ってみます!
今後ともどうぞ宜しくお願いいたします!
時間について、その一瞬一瞬がとても大切なのだと実感する機会を近頃多く感じています。今の時間を過ごせていることを感謝しつつ、ここでの活動を含め有意義に過ごしていけるよう努めます。
ここに一枚の写真がある
古い写真にはぎこちない兄と
にこやかな弟二人が写っている
久しぶりに香取神宮に訪れたのは
寒さ和らぐ令和七年巳年の如月
参拝の後に境内から外れた
古ぼけた茶屋に私はいる
隙間風が入る窓側の席に私は座る
後ろには年老いた夫婦が
派遣社員の息子の愚痴を聞いている
古い写真の中の私は
大学を卒業した翌年に派遣仕事を首になり
弟は一浪して滑り止めの大学に合格して
私も同じようなものだっだが
初めて香取神宮に来たのは
桜咲く平成十一年卯年の卯月
不器用な息子二人を
母が収めた一枚の写真
私は当時の母と同じ年齢になり
同じ写真を一人で撮る
忙しく共働きだった母はどんな思いで
不憫な二人の写真を撮ったのだろう
帰り際に一人切り盛りする店の主人と
その頃の話を懐かしく語り合う
手作りの素朴な甘酒と御団子は
昔のままに甘さも味も控えめだった
忘れかけた茶屋は
朽ちて寂れて色褪せて
疎らに客が来るばかり…
一枚の古い写真に
歳月を深く刻んだ年輪のような
奥座敷だけが時が止まって残っていた